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私の小失敗の本質  作者: リノキ ユキガヒ
報告「秘密と秘密」
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勝利=結束

 こういう時、普通の人であればストレス解消や憂さ晴らしは友達と飲みに行ったりするのであろうが、私にはそういった事をしてくれる知り合いが居ない。

 小川さんやカネコさんは趣味仲間であり友達ではない。お互い定例会の時以外で会う事はまず無い。

 と、いうか連絡先などの交換もしていない。

 驚く事なかれ定例会は本当に雑誌「丸」の販売日次の日の午前10時としか決めていない。

 出席の有無とか日時の変更などは行わない事になっている。

 これだけ通信網の発達した世の中でそんな事がまかり通るのも凄いがそれをさも当然の如く受け入れる二人も凄い。

 さすが筋金入りの旧軍マニアだ。

 二人に私の連絡先を教えてないのは二人を芸能界の毒牙から守る為である事は言うまでもないだろう。

 逆にマネージャーさんには私の連絡先などは伝えてある。

 芸能界のスケジュールなんてあって無いようなもんだ。逐次スケジュールの更新が有る度に電話でメールで伝えて貰っている。

 ビジネスにスピードと機動力は必要不可欠だ。

 しかも訳を聞かずに定例会の日は綺麗に外してくれる。

 スゴ腕だ。一騎当千と言う言葉は彼の為にあるようなものだ。

 こうして改めて自分の周りを見てみると自分という人間は一人ではないのだなと痛感する。

 ネット上でやれフォロアーが何人だとかLINEがどーちゃらーと言ってはいるがその繋がりはいかがなものか?

 所詮は電子的なものでその繋がりは非常に希薄な感じがする。

 何かに置き換えないと繋がってない気がするのだろいか?そのクセに闇は深い。

 人間というのはそんなにヤワなのか?

 私の周りを見る限りは少なくともそんな感じはしない。

 プライベートで飲みに遊びになんていった事がないがそれぞれに充実した日々を送っているように感じる。

 結束というものは何かに置き換えられるものでは無いのではないのだろうか?

 心のどこかで繋がっている感じがするからこそ結束力は生まれてくるのではないだろうか?

 アメリカ軍にこんなエピソードがある。

 太平洋戦線において、とある長官は参謀と意思の疎通を図る為に三年の年月を費やしたという。

 その頃のアメリカ軍は日本とは比較にならない程の通信網を整備していたのに関わらず、その長官は参謀との直接のコミュニケーションを怠らなかったという。

 勝利を納めたアメリカ軍でさえ上官同士のコミュニケートに気を使っていたのだ。

 一方、敗れた日本軍は相変わらず「空気を読む」という日本独自の風習により意思の疎通を疎かにしてしまう。

 話しは少しそれたが人間の本質は時がたっても変わらないような気がするのは私だけだろうか?

 そんな事をボンヤリ思っていたらなにやらムクムクと闘志のようなものが湧いてきた。沈んでばかりいられない。私がこうして落ち込んでいる間も皆んな頑張っているんだ。

「ブログの更新をもう一回するかな」

 そう呟くと私は寝室へと向かい仕事用のノートパソコンを立ち上げた。

 どうやら問題はまた先送りになってしまったようだが。


 以上。

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