プロローグ
初めまして、皆さん。
私は、バルディ・ド・ロノワール――この世界の神です。
突然ですが、皆さんに質問です。
この世界は、面白いですか?
私はそうは思いません。
毎日、同じことを繰り返し、何の意味も無い人生。
実に面白くない。
そこで私は思いつきました。
こんな世界を変えるには、どうしたらいいのかを。
気づいてみれば、答えはすぐそこにありました。
その答えは、遊ぶこと――つまり、ゲームです。
――え? そんなの答えじゃないって?
いえ、これが世界を変える為の答えで、間違いありません。
なぜなら、人は競うことに楽しさを感じ、競うことに悔しさを感じ、競うことに快楽を感じ、競うことに絶望を感じる。
今、世界の人々は競うことを嫌い、仲良く手を取り合って生きている。
そんな世界は仮初でしか無い。
本当の世界とは、人が人を蹴落とし、人が人に嘘をつき、人が人から奪い合い、人が人を殺し合う。
皆で競い合い、醜くも勝ち上がる。
それが本当の世界だとは思いませんか?
――え? それこそ仮初の世界だろって?
そうですか。あなた方はそういう考えなのですね。
いいでしょう。そう言う考えの人たちもいるのは仕方がない。
ですが、このままだと世界は腐るばかりです。
あなた方みたいな人が、私の考えに賛同してもらうにはやはり、それに見合うだけの景品がいるということでしょうか。
分かりました。
私は、この世界を面白いものに変えたい。
そしてあなた方には、その代償として、何でも願いを叶えましょう。
これなら皆さん、競い合ってくれますよね?
そうですか、そうですか。
ありがとうございます。
では、今すぐこの世界を創り変えましょう。
世界が今より面白くなることを祈って――。




