shisakuhinn No.4
部屋に落ちている靴下
『拾いなさい!』
と、お母さんに言われるまでほおっておいた
見ない振りしていた
どうでもいいとおもってた
そんな気持ちが
今、ある。
本当は大事にしなきゃいけない
私には必要
な、はずなのに
拾わない
よけながら歩く
でも問題なく見える
そんな簡単なことじゃないのに
人の心は
靴下は話さない
そこにあるだけ
人間だって
喋れなくなる
声が聞けなくなる
この気持ちを
ほおっとかないで
私が叫んだ
取り返しがつかないことも
きっとたくさんあるのだろう
でも、もうこれ以上
黙ってなんていたくなかった