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The later story25

生徒会室


「…」

「…アレで、良かったんだよね」

「私は能力だもん…」


ガチャッ


「GL」


「あ…」




校舎裏


「はぁ…、はぁ…」

「何処なんだ…、GL…」


「どうしたんですか?秋雨さん」


「夜風…」

「GLは!?知らない!?」


「し、知りませんが…」

「どうしたんですか?そんなに慌てて」


「…いや、ありがとう」

「それじゃ!!」


「どうしたんでしょう…」



職員室


「失礼します!!」


「…どうしたんだい?そんなに慌てて」


「トウツさん!GLを見ませんでしたか!?」


「いや、見てないよ」

「フェザ-は?」


「見てないッスよ」


「そうですか…」

「ありがとうございました!!」


ダダダダダダ…


「…何だ?」


「さぁ?」



喫茶店


「金田さん!!」


「おや、秋雨君」

「どうかしたのかい?」


「GLを見ませんでしたか!?」


「さぁ?知らないけど…」

「あぁ、でも柳舞君なら…」

「…もう行っちゃったか」



屋根


「GL!!」


「…うるせぇな」


「メタルさん…」

「GLを知りませんか?」


「こちとら、月見するために屋根に居るんだぞ」

「何でGLの居場所なんか知ってるんだよ」


「そうですか…」

「ありがとうございました!!」


「ったく…」


バタン




ガチャッ


「今の秋雨君?凄い勢いで走って行ったけど」


「…知らね」


「…そうか」


ドサッ


「はい、月見団子」

「俺の特製だ」


「…金田は?」


「店、閉め終わったら来るだろ」

「…懐かしい場所だな」


「何が?」


「ここで天鹿和君が月見してたんだよな」

「初めて脱走した日は、皆で大騒ぎしたっけ」


「…昔の話だろ」


「…そうだな」

「彼は今頃、どうしてるんだろうな」


「…知るか」


ガタッ


「どうした?何処に行くんだ?」

「そろそろ、月が出るぞ」


「…散歩」


「?」



渡り廊下


「はぁっ…!はぁっ…!!」


「お、秋雨やないか」


「秋雨=疲れてる」


「どないした?」


「GL…、知らない…かな?」


「えらい息切れしとるなぁ…」


「自分=知ってる」


「何処!?」


「生徒会室=明かり付いてた」


「あ-、今は下校の時間やからなぁ」

「皆、寮に帰っとるはずやし…」

「居るんはGLぐらいしか…」


「ありがと!!」


ダダダダダダダ!!


「…せっかちな奴やな」


「秋雨=走る」


「ホンマやな」



生徒会室


「GL!!」


「…やぁ、来たかい」


「柳舞…、さん」


「GLは居ないよ」


「何処ですか!?」


「大桜の所」


「ありがとうございます!!」


「待つんだ」


「え…?」


「君に話が有る」

「大事な話だ」


「…解りました」


「彼女の想いは聞いたね?」


「はい」


「…俺も、君達の想いを考えていなかった」

「すまない」


「いえ…」


「…確かにGLの言う事が正しいね」

「GLは能力として、君の能力になる事を拒んだ」

「君は?GLを能力にしたい?」

「それとも、能力にしたくない?」


「…どちらも違います」


「ほう」

「じゃぁ、何かな?」


「GLをお嫁さんにします」


「…あのね」

「彼女も言っていただろう?」

「彼女は能力だ」

「君と結婚は出来るかも知れないけど、子供は産めない」

「君は人間だ」

「彼女より先に死んで、彼女は取り残される」

「君はそれで良いの?」


「…はい」

「僕は僕の想いをGLに伝えます」


「それがGLを傷付ける事でも?」


「…自分勝手だ、って事は解ってます」

「GLが嫌だというなら、それで構いません」

「でも、僕は気持ちを伝えたい」

「自分の想いを貫き通したい!!」


「どうして?」

「どうして、そこまで想いを貫き通そうとするんだい?」


「それが僕の信念だからです」


「…信念、ね」

「誰かの口癖だったね」

「「自分の信念を貫き通した奴が一番、強い」」


「…はい」


「…負けだよ」

「僕の負けだ」


「?」


「行くと良い」

「GLは元は俺の能力だった」

「だけど、今は誰の能力でもない」

「もう能力者面は出来ないな…」


「…行ってきます」


「行ってらっしゃい」

「じゃ、信念を貫き通すんだよ」


「はい!!」

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