学園新聞18
「ふぅ…」
「まだ無理しちゃ駄目ですよ?」
「世話になったなぁ、メイスさん」
「保健室の養護教諭(助手)としては当たり前の事ですよ」
「でも、傷は完治してませんよ?」
「まぁ、走り回らんかったら良えやろ?」
「そうですね」
「無理な運動も厳禁ですよ」
「へいへい、了解しましたわ」
「ほな」
「あれ?もう行くの?」
「此所羅はどうするんや?」
「僕は残るよ」
「白珠とメイスさんのガ-ルズト-クが終わるまで」
「ほうか」
「新聞のネタは?」
「もう少しやなぁ…」
「まぁ、頑張ろか」
「うん!頑張ってね!!」
渡り廊下
「そうは言うた物の…」
「ネタや集める元が無いなぁ…」
「挽我君」
「ん?が、骸瀧さん…」
「水無月ちゃんを見なかった?」
「水無月さん?」
「そう言えば…、何処かに任務で行く、とか言ってなかったかいな?」
「あ、ああ…、そうだったね」
「うっかりしてたよ」
「?」
「それにしても…」
「ショタコンも悪くないかな…」
「!!」
「じゃ」
(仲直りして互いの趣味を認めおった…)
「っと!それ所やなかったんや!!」
(ネタ…、何か無いかいな?)
「集まりましたかぁ~?」
「集まるはず無いやろ…」
「七糸さん、アンタも捜せや」
「捜してますよぉ~?」
「と、言うより見つけましたぁ~」
「何を?」
「日記ですぅ~」
「日記?」
「様々な人の所から拝借しましたぁ~」
「「拝借」…?」
「って!要するに盗んできたんやろ!?」
「そうとも言いますねぇ~」
「残りは寺冬君に任せてますぅ~」
「寺冬に!?」
「彼なら遂行できる任務ですぅ~」
「何を任せたんや?」
「様々な所から日記を拝借してこい、とぉ~」
「「盗んでこい」の間違いやろ」
「さてぇ~、残りは寺冬君に任せてぇ~」
「私達はコレを見ましょうぅ~」
「日記を?」
「そうですぅ~」
「コレ程、良いネタは有りません~」
「た、確かに…」
「悪い気もするけいど、ネタになるし…」
「プライベ-トの所は省くんが条件で見過ごしたる!!」
「アナタに選択権は有りませんよぉ~」
「では、新聞部の部室に行きましょうぅ~」
空き部屋(新聞部の部室)
「ではぁ~、まずはイトウさんの日記からぁ~」
「よう盗めたな?」
「少し、秘密の手段を使いましたぁ~」
(気になる…)
「ではではぁ~」
「あれぇ~?日記の始まりが途中からですねぇ~」
「始まりの日記や無いんやろ?」
「2冊目とか」
「なるほどぉ~」
「まぁ、呼んでいきましょうぅ~」
◯月×日
今日は金田だ
流石は金田、視力が飛び抜けている
脳細胞の摂取は後日に回すとして、今回はゼファミランを投与してみよう
「ゼファミラン?」
「聞いた事が無いですねぇ~」
金田の反応がおかしい
吐血程度なら大丈夫だろうが、頭を抱えて走り回っている
「「吐血程度」で大丈夫なんか!?」
「ご愁傷様ですぅ~」
髪が伸びた
「!?」
金田の髪が伸びていっている
金色の髪がグングン長くなっていく
恐らく、毛髪に作用したのだろう
「髪が長くなるくらいなら…」
この際なので、もう少し別の薬を投与してみる
デビランぐらいなら身体に影響は無いだろう
「またワケの解らん薬を…」
金田が昏睡状態に陥った
「影響、大有りやん!!」
俺とした事が…
まぁ、金田のクロ-ンぐらい作れるだろう
「クロ-ン!?」
しかし、オリジナルに勝るクロ-ンを作るのには手間が掛かる
この際、学園に関わっている人物、全員の記憶から金田を消そうか?
「おいおいおいおい!!」
いや、そちらの方が手間取るか
ここは治療してやった方が良さそうだ
「当たり前や!!」
◯月△日
金田は治ったが、流石に2日連続で実験台になって貰うのは悪いだろう
「実験台にする時点で、どうかと思いますけどぉ~…」
今日はガルスが居ない
仕方ないが…、メタルで我慢するか
昔に大抵の実験はやり尽くしたのだが
「…「やり尽くした」ってぇ~」
メタルは髪を纏めてはいるが、元々長い
金田のように伸ばしても仕方ないだろう
昔の用に性別を変えるわけにもいかない
「…ん?」
「何か、今…、凄い事、書いてなかったかいな?」
「さ、先に進みましょうぅ~」
足の長さを2倍にしてやろうか?
いや、それならば昔からの夢を叶えてみたい
「「夢」?」
自分でも書くのが恥ずかしいぐらいの夢だ
しかし、やってみたいのが本心でもある
この際だ!やってみよう!!
「気になりますねぇ~」
サイボ-グ化実験を
「メ、メタルさぁあああああん!!」
まずは体だ
この鬱陶しい筋肉を引き千切ってみよう
「…ッ!!」
メタルが逃げ出した
まだ、何もしてないのだが
気付かれたか?
「流石に気付くやろ…」
捕獲した
「あぁ…」
学園に設置した罠を全て作動しなければ捕まえられなかった
流石はメタルだ
だが、罠は使い捨て式なので再設置しなければならない
費用は莫大な量となるだろう
養護教諭の給料では足りないな…
「自業自得やな」
喫茶店に請求しておいた
「何で!?」
「メタルが壊した」と言っておいた
まぁ、金田とガルスなら上手く学園経費にするだろう
この2人は、こういう所で役に立つ
「狡賢いですねぇ~」
◯月□日
今日はオキナを拉致…
いや、オキナに自主的に来て貰った
「「拉致」って」
さて、この馬鹿の脳細胞は役に立たないが、エネルギ-貯蔵量に関するデ-タが取れる
俺の夢も実現に近づくだろう
「近づかないで欲しいですねぇ~」
しかし、最近は気になる情報が得られた
生徒会、一年生の竜山 虎雨真についてだ
先日の本部突入の時、感情によってエネルギ-純度が一時的に上昇したらしい
「あん時か…」
しかし、生徒を実験台には出来ない
よって、オキナを拉致してきた
「もう訂正しとらんで」
さて、感情を操作する薬が無い事はないが…
操作しては意味が無いだろう
やはり、怒らせるべきだ
怒りが感情の最も激しい部分だと推測するからである
「なるほどぉ~」
問題が発生した
「?」
この馬鹿の怒らせ方が解らない
「…そりゃ、そうやろ」
仲間を馬鹿にしても、「確かに~」などと言って、愚痴を言い始める始末だ
オキナ自身を馬鹿にしても「そうかな?治した方が良いよなぁ…」と、真面目に聞き入り始める
下らない悪口も悪戯も無意味だ
「あの人が怒った所、見た事ないなぁ…」
コレは本格的に困った
オキナ以外の人物に変えるという手も有るが、一度始めた実験を投げ出すのは信念に反する
さて…、どうしようか?
「流石のイトウさんでも無理ちゃうか?」
「そうですよねぇ~」
オキナの弁当を食べたら、激怒した
「超簡単!?」
食欲だけの馬鹿だという事を忘れていた
昔、オキナの弁当を奪ったチンピラ集団を秒殺した事が有ったか
そんなに食事が大切だろうか?
「オキナさんって…」
さて、感情デ-タが取れた
確かに怒りによってデ-タ数値が上昇している
しかし、情報にあった程ではない
弁当で意味が無いのならば…、オキナの食事を3年分、抜きにしてみようか?
「うわぁ…」
「イトウさんって結構、残酷ですよねぇ~」
「ホンマやで…」
しかし、感情によって戦闘力が上がるのは確認された
爆発的に上がったワケでは無いが、ある程度は上昇するようだ
昔、メタルとハジャの戦闘を…
バァアアアン!!
「…へ?」
七糸と挽我の前で弾け飛ぶ日記
「な、何が…?」
ヒラヒラヒラ…
七糸の手に紙切れが落ちてくる
「これ以上は見せられない」
「残念だったな」
「~~~~~ッ!!」
「あの変人~~~~~~ッッッッッ!!」
(この人が怒ってる所、初めて見たなぁ…)
読んでいただきありがとうございました




