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学力検査15

保健室


「…うぅ」


「起きたか」


「イトウさ…ん…?」


「1年生にして、あの2人の覇気に耐えるとは…」

「流石だな」


「テ、テストは!?」


「結果発表はされたさ」

「お前の枕元に置いてあるだろう?」


「あ!」


秋雨の枕元に置いてある1枚の紙


ガサッ…


「452位…」


「大健闘じゃないか」

「竜山は1432位だったぞ」


(良い順位なのかな…?)

「風華会長と春白さんは?」


「それがな…」

「同率で1位だ」


「えぇ!?」


「498点だったな」

「恐ろしい奴達だ…」


「凄いですね…」

「あ!GLは!?」

「無事ですか!?」


「当たり前だ」

「今は部屋で寝ている」


「良かった…」


「…秋雨」


「はい?」


「最近のGLに変化はなかったか?」


「え?えっと…」

「風邪を引いたぐらいですね」


「そうか…」

「まぁ、お前も覇気に当てられたぐらいだから大丈夫だろう」

「部屋に帰って休め」


「はい!」


ガチャ


扉に手をかける秋雨


「…そう言えば」


「どうした?」


「最下位には恐ろしい罰が有るって…」


「ああ、アレか」

「大した罰じゃない」


「どんな罰なんですか?」


「いや、簡単な話だ」

「全員の答案用紙を処理させられるだけだからな」


「へぇ-、そんなに酷くないですね」


「ああ、そうだな」

「20km離れた工場に徒歩で8000枚程度の答案用紙を届けるだけだからな」

「難しい話じゃない」


「…20km?」


「20km」


「徒歩?」


「徒歩」


「8000枚?」


「8000程度」


「…何か、すいません」


「何が?」


「いえ…」

「最下位って…」


「ああ、最下位は…」



「クソがぁあああああああああああ!!」

「こんなモン、今日中に運び終えてやるぜぇえ-----!!」


外から猛々しい雄叫び



「…メタルさんですか」


「アイツがテストを受ける限り、最下位はない」

「良かったな」


「アハハ…」


「さて、GLも部屋に帰ってるんだ」

「お前も帰れ」


「あ、はい!」


バタン!


「…元気ですね」


保健室のベットに寝ているメイス


「悲しい運命を背負ってるのに…」


「…運命など、誰かが決めた脚本に過ぎない」

「その脚本を無視してこそ、新しい物語が生まれる物だ」


「…彼は、秋雨君は知ってるんですか?」

「GLが消えてしまうかも知れないと言うことを…」


「…知らない方が良い」

「下手な行動を起こせば…、GLは消されるかも知れない…」


「誰にですか!?」


「ロック、スカル、クラウン、メイン、ブラッド…」

「数え出せばキリがない」


「…」


「…チャンスが有るなら」

「それに賭けてみたい」

「それだけが…、生徒を救える方法なのだからな…」


「イトウさん…」


「…お前も休め」

「始末書の書きすぎだろうが」


「はい…」




1年寮、秋雨達の部屋


バタン


「ただいま-」


パァン!パァン!!


「おかえり-!秋雨-!!」


「え…?え?」


秋雨を迎えるクラッカ-の破裂音


「何?コレ…」


「テストが終わったから、祝勝会をやってるのよ」


「GL!起きて大丈夫なの!?」


「うん…、少し楽になったから…」


「2人とも!少しは騒ごうよ」

「今日ぐらい、ハメを外しても大丈夫だろうが!!」


「天鹿和さん!!」


「いや-!テスト中は依頼もなくて退屈だったからね」

「暇ったら有りゃしねぇ!!」


「アハハ…」

「天鹿和さんは何位でしたか?」


「69位」


(勉強してないのに…)


「私は211位だったよ-!!」


「水無月さん!!」


「勉強、大変だった…」


「勉強会、頑張りましたからね」


「秋雨君は何位だい?」

「私は139位だったよ」


「452位でした」


「中々じゃないか」

「そこの気絶している彼に比べると」


「竜山!?」


「私を見たら気絶してね」

「失礼な奴だ」


「な、何が有ったんですか…!?」


「「記憶が!頭のネジがぁあああああ!!」とか言って倒れたね」


(思い出しちゃった…)


「お疲れ様!秋雨君!!」


「首狩さん!!」


「遊園地以来だね」


「あの後、夜風とは会えたんですか?」


「御陰様で」


「良かったですね」


「特別チケットは使いませんでした」

「コレで良いですか?」


「特別チケット?」


「あ-!夜風!!」


「何ですか?」


「し-!し-!!」


「…そうでしたね」

「うっかりしてました」


「…?」



バタン…


「助け…て…」


「鏡燕さん!!」


ガッ


倒れ込む鏡燕を支える首狩


「どうしたんですか!?」


「焦げたパスタ…、大量のジュ-ス…」


「?」


「美海ちゃんと火衣良ちゃんが…、刃影君にパスタを作ったらしいんだが…」

「それを「味見して欲しい」と言われ、味見したんだけど…」


「…察します」


「その後…、白刃之会長の自棄ジュ-スに付き合わされて…」

「「2年に負けた!連続で!!」って…」


「あらら…」


「何処に行った-!?鏡燕-!!」


「捜してますよ」


「匿ってくれ!!」


「そうはいきませんわ」

「行きましょう?白刃之さんは飲み足りないようですわよ?」


「つ、椿さん…」


ガッ


「逝きたくない--------------!!」


「さようなら…、鏡燕さん」


(あっさり見捨てたな…)


「さて、続きを…」


「助けてください!!」


「亞幹璃!!」


「次から次へと…」


「どうしたんだ!?」


「会長が!会長が!!」


「落ち着くんだ!!」

「何が有ったんだ!?」


「「テストが終わったから息抜きしたいわね-」と…」

「そうしたら私と目が会いまして…」


「追われてるのか…」


「はい…」

「次は、どんなコスプレをさせられるか…」

「考えただけでも恐ろしいです…」


「大変だな…」


「見ぃつけた」


「!!」


「帰りましょう?亞幹璃君」


「助けてください!皆さん!!」


「皆…、動かないわね」

「どうしたのかしら?」


(体が…!!)


「まぁ、行きましょう?」


「逝きたくありません!!」

「離して…」


ドゴッ


「う…」


ガクン


「お邪魔したわね」


(亞幹璃-!!)


バタン…


「っはぁ!容赦ないね…、風華会長も」


「え?」


「体が動かなくなるのは会長の能力」

「微風で全身の神経を麻痺させるの」


「能力の乱用ですね」


「そうね…」


「まぁ、僕達は楽しく騒ごう!!」

「テストも無事、終わったし…」


「そうですね!!」



生徒会室


「…君は行かないのかい?鬼怒君」


「校長、どうして生徒会室に?」


「いや、秋雨君の部屋で馬鹿騒ぎしてるのに君は行かないのかな-?と思って」


「俺は行きません」


「何で?」


「それが…」


「鬼怒さん!ケ-キ、作ってきました!!」


「コイツが俺だけにケ-キを食って欲しいと」

「どうしてでしょうか?」


「…青春だからじゃない?」

「嫌なら断ればいいのに」


「怖いですから」


「?」


「…本当に」


「…?」

「そう言えば、鬼怒君は何位だったの?」


「4位ですよ」

「白刃之は6位で、椿姫は3位」

「鏡燕は5位でしたね」


「へぇ-」

「凄いね、3年生陣は」


「…本当は」


「…言わなくても解ってるよ」


「何の話ですか?」


「いや!何でもないよ!!」

「春白ちゃんのケ-キ、美味しそうだね」


「食べたら殺すぞ」


「え?」


「鬼怒さ-ん!どうぞ-!!」


「…」


「…怖いでしょう」


「怖いね…」



こうしてテスト期間が終了した

読んでいただきありがとうございました

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