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学力検査14

テスト当日


体育館


「え-、今日はテストですね」


全校生徒の前で挨拶しているロック


「難しい問題も簡単な問題もありますが…」

「精一杯努力してください」

「では、各自、テスト会場に行ってくださいね」


ゾロゾロ…


体育館から出て行く生徒達


「頑張ろう!竜山!GL!!」


「おう!」


「うん!!」


「その粋だよ」


「金田さん!!」


「いや-、良い点を取ってくれると、教員の俺も鼻が高いからね」

「頑張るんだよ!!」


「はい!!」



第一テスト教室


「うわ-、皆、気合いが入ってるな」


黙々と勉強を続ける生徒達


「おい、竜山…」


「ん?」


「見てみろ…」


ヴォオオオオオオオ…


目にも見えるような覇気を放つ2人の生徒


「…風華会長と春白先輩か」


「ああ…」

「妙に関わったら殺されかねないな…」


「それは俺も思う…」



「全員、席に着け-」

「この会場責任官のガルスだ」

「不正を見つけたら3秒で放り出すぞ-」

「じゃ、テスト配るからな-」


ガサガサ…


「…では」

「始め!!」




テスト開始


一時間目、国語


(え-と、太郎さんがフランス旅行を企画して…)

(それを表す六文字!?)

「難しい…」

(コレは無理かな…)


ガリガリガリガリガリ!!


「…」


ガリガリガリガリガリガリガリガリガリ!!


秋雨の後ろから凄まじい速さで音が聞こえてくる

激しい音だが、確かに紙に鉛筆が文字を書く音である


(…見なくても解る)


ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガガリガリガリガリ!!


(あの2人だ…)


「…五分経過だ」


(や、やばい!急がないと!!)


カリカリカリ…







「…はい、終-了-」

「後ろから答案用紙を集めろ-」


ガサガサ…


「…次は社会だ」

「休み時間は10分だぞ-」

「また、10分後に来るからな-」


バタン…


「…終わった」


「駄目だったのか?竜山…」


「いや、テスト自体はセ-フだ」

「前の2人が…」


「…風華会長と春白さんが、どうかしたか?」


「凄い覇気でな…」

「恐ろしくて、全テスト終了まで俺の精神が持つかどうか…」

「見ろよ、隣の男子なんて泣きそうだぜ?」


「あ、ああ…」


「お-い、次のテストを始めるぞ-」

「席に着け-」


ガタガタ


「じゃ、配って-」



二時間目、社会


(お!コレは簡単…)

(1919年に有った出来事は…)


ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ!!


(流石に慣れたかな…)


バッタァ-ン!!


「…誰か倒れたな」

「運んで-」


ざわざわ…


(え!?)

(一体、誰が…!?)


風華と春白の席の右左の席が空いている


(…お気の毒に)


ガリガリガリガリガリガリガリガリ!!


(この状況でも書くのを止めないのか!?)


「やれやれ…、またか」

「皆は気にせず続けてね-」


(「また」!?)

「そしてガルスさんの冷徹とも思える冷静な判断は何!?)






「はい!終了だよ-」

「アクシデントも有ったけど、テストには関係ないからね」

「じゃ、10分後に」


バタン…


「何だ…、ガルスさんに冷静な判断」

「それに「また」って」


「お前、知らねぇの?」


「はい?」


秋雨の後ろから声をかけてくる2年生


「テストの時は毎度の事だ」

「去年は、あの2人の列の生徒が全員、気絶したぞ」


「え…!?」


「そう言えば、お前の友達は大丈夫か?」

「1年は、あの2人の覇気に当てられやすいんだよ」


「「当てられやすい」って…」


「まぁ、お前も気をつけろ」

「秋雨 紅葉…、だっけか」


「え?どうして知って…」


「結構、有名だぜ」

「色んな騒ぎを起こしまくってるそうじゃないか」


「アハハハハ…」


「じゃぁな」

「テストは兎も角、あの2人に気をつけろよ」


「はい」


バタン


「はい、テスト開始するよ-」



三時間目、理科


バッタァ-ン!!


「また倒れたね-」

「運んで-」


(ああああああああ!後ろの優しかった人がぁああああああ!!)


「秋…雨…」


「大丈夫ですか!?」


「…頑張れよ」

「俺の無念を…」


ガクッ


(優しかった人-----!!)


「はい、続けて-」


(あの人の無念を晴らさなければ…!!)


バタバタバタ!!


次々に倒れていく生徒達


ガリガリガリガリガリガリガリガリガリ!!


(くっ…!!)


ぐらっ


ふらつく秋雨


(まだ…!耐えるんだ…!!)

(ゼェフム2グラム…!!)




「はい、お疲れ様-」

「答案用紙を集めてね-」

「次は10分後だよ-」


バタン


「…大幅に減ったな」


開始当時と違って3分の1ぐらいに減っている生徒数


「あ!竜山は…」


「秋雨ぇ…」


「大丈夫か!?竜山!!」


「無理だって…、マジ…」

「何か吐き気が…」

「おえっ」


「しっかりしろ!あと二時間じゃないか!!」

「耐えろ!耐えるんだ!!」


「お、おう…」



「はい、次を始めるよ-」

「次は数学だからね」

「金田の期待に応えてやってよ-」



四時間目、数学


(数学なら…、どうにか…)

(2√3=…、と)


バタン!!


「!?」


「今年は多いね-」

「運んで-」


「後は…、頼んだ…」

「じゃぁな…」


(た、竜山ぁあああああああああああああ!!)


「はい、生き残った人達は頑張ってね-」


(「生き残った」!?)


ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ!!


(まだ止まらないのか…!?)

(僕は生き残ってやる…!絶対に!!)







「はい、終了だよ」

「次は最後の英語だからね」

「頑張ってね-」


バタン…


「…ふぅ」

(気が遠くなる…)

(たぶん、今、後ろを向いたら…)

(逝く…、かな)

「しっかりしろ!僕!!」

(次が最後だ!!)



「はい、始めるよ-」

「気合い入れてね-」



五時間目、英語


(Peopleは…、人々だっけ)


ブツブツブツ…


「う…!!」


秋雨の背後から恐ろしい呻き声


「この声って…」


「ここがPだから…」


(あの2人か…!!)


ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ


(キツイ…!覇気の数倍、キツイ!!)


ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ


(耐えるんだ!もう少し!もう少しだから!!)


カリカリカリ…


(zだから…)


ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ


(耐えろ~~~~~~!!)


ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

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ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ



「もう…、む…り…」


「はい!終了だよ!!」

「五時間!よく頑張ったね!!」


「終わった…のか…?」


「あ-!終わった!!」

「ご苦労様でした!風華会長!!」


「ええ、アナタもね」

「春白ちゃん」


「終わった…」


バタ…


「…最後に倒れちゃったね」

「運んで-」

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