4章・他所の家でお茶漬けを食べたらすぐに帰りましょう
コンパスに導かれ導かれ、俺たちは人気のない方へと歩を進めてゆき、廃墟街へ。
そして、廃墟街の中、ついにコンパスの示す1点へとたどり着いたのである。
「この建物……か?」
俺達がたどり着いたのは、廃墟が立ち並ぶ中で、一際廃墟らしい出で立ちの建物。
…………自分で思ってて何だが、廃墟らしい出で立ち、って何が基準だよ。
「今辺りを回ってきましたけど、やっぱりこの建物の中みたいですね……」
いくら廃墟であったとしても勝手に入るのは気が引けるが……。
「リックさん。カギ開いてるみたいですよ?」
もう入ろうとしてるし……。
まぁ、何かあったら魔術でどうにかすればいいか、アリシアの。
「分かった。今行く」
俺もアリシアを追うような形で建物の中へと入って行く。
玄関を過ぎ、リビングへ。
外観からではよく分からなかったが、内部は意外とゆとりある間取りになっていた。
「思ったより広いんだな」
もっとも、家具とかが全部無いからだろうけど……。
「……あれ?」
「どうした? 何か見つけたのか?」
サッサと依頼を終わらせてここからオサラバしたい俺としてはアリシアの発見は役立つだろう。是非聞いておきたい。
「外を見た限りいくつかヒビが入った窓ガラスがあったんですけど、全部何とも無いんです……」
「え、それってつまり……」
「はい、オバケの仕業に違いありません!」
「おいこら待てやそこの魔女っ娘」
普通魔術って考えないか? 何でファンタジーの世界にドップリ浸かってる人間がオバケなんてお門違いなモノ出して来るんだ。
「冗談です。魔術でしょうね。この分だと」
舌をペロッと出して言う。
その仕草は非常に可愛らしいのだが、
「それって、ここに誰か居るってことじゃないのか……?」
「……ですよね」
それも魔術師だろう。
もし相手が敵意を持ったヤツなら……。…………ま、アリシアがいるし、大丈夫だろ。
なんて考えてた矢先だった。
「あらぁ、お客様なんて珍しいわねぇ。でも、チャイムも鳴らさずに入ってくるなんて、礼儀知らずなお客様も居たもんだわねぇ」
――背後に人の気配!?
さっきまで誰も居なかったはずなのに!?
毎回サブタイトル考えるのはしんどいです。
1話あたりを短くしたから、その分たくさん考えないといけないんですよねえ。
でも番号だけって言うのは味気ないですし、結局は考えなきゃいけないんですよね。こだわりのためには。