6.オカエリハアチラデゴザイマス~
「お前のやることなんてはっきりしているじゃねぇか。」
「何?」
「『会話する』しかないだろ? お前が一番気を使ってきたことなんだろ? 『みんなで仲良く過ごしたい』『君たちの過ごす時間が大切なんだ』・・・それを、丁寧に伝え続けるしかないだろ?」
「・・・・・・」
「相手が何ていうかは知らねぇよ。もしかしたら、『もう無理』かもしれないし、『元に戻りたいかもしれない』し、『ハーレム作っちゃえ』かもしれないし。」
「3番はないかなぁ!?」
「わからんよ、そんなこと。案外、そんな結論もあるかもよ。重婚はだめでも、3人と付き合っちゃいけないなんて法律はないし。」
「僕の精神がもたないよ!?」
「知らん!! お前が撒いた種だ!!」
「え~」
「まあ、なんにしろ『会話』するしかないだろう?
ダイジョウブ、ヨシキナラキットデキルヨ。」
「急に棒読み!? 雑!?」
「オカエリハアチラデゴザイマス~。」
「雑~~~!!」
芳樹は「雑、雑」言っていたが、表情は明るくなってきていた。
「まあ、とりあえずやることはわかったよ。
・・・『会話』してくる。」
「オカエリハアチラデゴザイマス~。」
「さすがに、最後の言葉がそれはひどくない!?」
そう言いながら、出入り口に向かう芳樹。
そして、ドアに手をかけてこちらに振り返った。
その表情は、ちょっと悪戯っぽくて・・・
「相談してよかったよ、口先の魔術師さん!
ここの評判を広めておいてあげるから・・・楽しみにしておいてね!」
「お前!! ちょっと、ふざけんな!!!!」
「じゃあ、またね!」
芳樹は、楽しそうに笑いながら去っていった。
俺が一番嫌がることを見抜いて、しっかりダメージを与えて去っていきやがった。
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