勉強の時間
「お父さんなんでママと喧嘩したの?」
父はちょっと悲しそうな表情をしながら話し始めた。
「昨日、やるべき事があったんだけどそれを忘れてしまってね。そのことを隠そうとしたらシャルダオラに
隠しいるところを見られてしまってたんだ。
そしたら『嘘をつく人は嫌い』って怒っちゃたんだよ。」
なんでこんなに私の母は子供っぽいんだろう、まだブロットの方が大人だ。
横でブロットが肩を震わせている、そんなに面白かっただろうか?
「それじゃあ、私とブロットが謝ってくるよ。」
「それはホントかありがとう。それじゃあこれを持っていくれ」
父から変な赤い紙袋を渡された。
「うん、わかった」
笑いをこらえて息を止めているのか顔が青くなっているブロットの手を引いて。
私は母の部屋へ向かった。
「はぁ~~、姉ちゃん助かったよ」
ブロットが満面の笑みで感謝を伝えてくれた。やはり私の弟はかわいい。
「どういたしまして。でもあのままいたらやばかったもんね、当然の事だよ。」
あのままいたら多分ブロットは大声で笑ってしまっていただろう。
そんな事したら折角ゴマをすったのに怒られてしまう。
「あ、ママの部屋だよ!」
「もうママご飯食べ終わってるかな?」
母の部屋のドアに三回ノックする。
家のルールは誰かの部屋にはいる前にはノックをする事が義務づけられている。
「どうぞ」と中から母の声が聞こえる。
「ママこれお父さんから!」部屋に入った瞬間母に投げつける。
「きゃ、もう急に物を投げつけるのはやめって言ったでしょ!?」
母は笑いながらそれを受け取った。よかったいつもの母だ。
「お父さんの代わりに謝りに来たよ」ブロットに魔力で話かけてタイミングを合わせる。
私とブロットで同時に謝る。
「ごめんなさい!!」
「いいわよ、あなた達が悪いわけじゃないし。けど自分の子供を使って謝らせるテオには後で活を入れないとね」母の笑顔がとても怖い。父よすまない謝り方をミスってしまったようだ。
「それじゃあ来たついでに勉強しましょうね」
「「え~」」私とブロットは悲鳴を上げる。
父から逃げる方法はもっと別の方法にした方が良かったかもしれないと後悔している。
「今日やる所は【下剋戦争】についてです。ちなみにイブタリー家は王国軍です。
王国軍最高司令官カステラ・ヌエヴォが始めた戦争です。
最初カステラ様は革命軍にいましたが革命軍が所有している三宝「不死者の霊薬」を奪い王国軍に持ち去ったため、始まった戦争です。カステラ様は王国中枢に入り込み国王を掌握し自らが王となりました。
不死の力を使い大量に子孫を残しました。イブタリー家も子孫の中に入ります。
しかし能力は次代に継承する事に力が弱まっていき、不死の能力を持ってるのは「リミョウホラール」「シュルベイン」王国軍はこの二つの家系です。
革命軍の方にいるのは「辺境伯」ただ一人ですがダブルなので手強いです。今優勢なのは、王国軍です
イブタリー家の能力は<超回復>三代分継承してるので能力弱まりつつあります。しかしそうそうの事では死なないので安心してね。
「これで今日の勉強は終わり明日もう一度二人に説明してもらうからちゃんと復習してね」
シャルダオラはにっこりと笑ってそう言った。明日がこないとは露知らずに。
今までのエピソードは文字数が少ないので今回は文字数多めにしてみました。




