第3話 「マスター!俺ここの床になります。」
初めての依頼もこなし、俺はホテルのベッドで気持ちのいい朝を迎えていた。
「んー!やっぱりゆっくり寝てられるのっていいなぁ。シェフになるの諦めようかなぁ。」
シェフを諦めるそんなことは微塵も思っていないが、こんなにゆっくり寝たのは子供頃以来なのでついそんなことを口にしてしまう。
「ふぁ〜あ。歯磨いて買い物行こう。」
転生初日から着てるきったねー布の服を昨日のうちに洗濯しておいて良かった。
俺は洗面所に行き真っ裸で顔を洗い歯を磨く。
「裸で歯を磨くとチンチンが揺れます。」
歯を磨き終えたあとは馬鹿な独り言を喋りながらベランダに行き洗濯をとりこんでそれに着替える。
着替え終わると、ホテルに荷物をそのままにして外へ飛び出した
朝飯は何にしようか。
繁華街方面は夜の街があるみたいだからおそらく風俗とかが固まってる。
その手前には雰囲気のいい酒場やバーが並んでいる。
となるとマルシェ、ギルド側の方は大衆居酒屋とかそういったものが多そう。
近場だと朝は空いてなさそうな雰囲気だな。
パン屋やカフェなんかはチラホラあるけど知らずに入るのはナンセンスである。
つーか一人で軽く済ませるのもアリだなと思ったけど、もうすぐハルートと待ち合わせだしそれまで我慢すっか。
しばらくの間ぼーっとホテルの前で立っているとハルートがやってきた。
「おーい!ダイゴぉ!お待たせしました。」
「お!ハルート!おはよぉ!いい朝だねぇ。」
ハルートと俺は呼び捨てで呼び合うくらいには距離が近づいた。
「なんですか。いい朝って...ぷっ。」
ハルートは俺が言うことが結構イチイチツボにハマるらしくクスクス笑ってくれる。
「なーんか穏やか〜で暖かくて海の風が運んでくる市場からの匂い。あぁ俺今生きてんなぁと思ってさ。」
「ふふっ、ほんとにダイゴは変わってますね。あ、朝ごはんまだですよね?この近くに美味しいお店があるんです行きましょうか。」
はい待ってました。A級のランクを持つ料理人の舌がどんなものか教えてもらおうじゃないの??
ハルートにつられられ繁華街の方へ向かう。
そしてそのまま繁華街のストリートが始まる入口の手前の細い裏路地へ。
ひゃだ!?あたしに何する気よ!
などと声には出さないが頭の中で勝手にふざけてみる。
「こちらです。」
しばらく奥まで行くとハルートは小さな喫茶店の前で立ち止まった。
店の名前はバードバード。
日本にもありそうな純喫茶的な雰囲気の店だ。
「すげえ!なんか赴きあっていいな。」
「そうでしょうそうでしょう!ここはあの伝説の勇者レオも立ち寄ったとされる喫茶店好き界隈では知らない人間はいない店です。」
「え!そんなに長く続いてんの!?やば!」
「そうなのです!ここはおよそ700年の歴史がある喫茶店なのです。
それすら現代の一般人にはあまり認知されていませんが代々店主が受け継いだ伝統の味!
...といっても簡単に言ってしまえばすごく美味しい普通の喫茶店なのですが。まぁとにかく入ってみましょう。」
「おぉ〜そうだな!」
ハルートに連れられ何度も修繕されてそうな古い扉を開くと上部についたドアベルがシャララと鳴る。
「いらっしゃい。」
店主はニワトリの獣人の男だ。
横には小柄な美女の白い猫獣人が立っている。
俺たちは四つあるカウンター席の奥から二番目とその手前にそれぞれ腰かける。
「今の時間はモーニングしかないですがいいですか?」
「ええ、構いません。それを食べに来ましたから。ダイゴもそれで良いですか?」
「ああ。」
店主の男は黙って頷くと丁寧な手つきで料理を始めた。
こじんまりとしたカウンターの中にはコンロが一口だけあり小さなスキレットくらいのおそらくステンレス製か何かのフライパンでバターをとかしその上に解いた卵を乗せ美しい手さばきでスクランブルエッグを焼いた。
その間に白猫の女の人が野菜を切りプレートを2枚出すとその上に綺麗に並べる。
そちらに気を取られて、いつの間にか出来上がっていたスクランブルエッグとそのあと焼かれたであろうカリカリのベーコンをさらに乗せる。
そのあと皿を持って女の人の方がカウンターの奥にあるオーブンの方へ行きそこからスフレパンケーキを取り出し、プレートの上に乗せた。
そしてこれまたいつの間にかフレンチプレスで淹れていたコーヒーをマグカップへ注ぐとプレート共に俺たちの前に運ばれた。
...無駄の無い所作、丁寧な仕事。
スキルを使っているように見えなかったがこれは昔ながらの技術ってことか!?
「すげぇ...。」
俺が思わず口にすると店主は少し照れたような顔をした。
早速、運ばれてきたサラダから口に運ぶ。
歯ごたえのある水菜の香ばしい茎と葉、レタスのみずみずしいシャキッとした食感...ミニトマトの若干強い酸味の中に感じる甘み...それらをドレッシングがまとめあげている。
おそらくオリーブオイルとレモン...それから若干のコリアンダー?はオレガノか何かの代わりかな。
それだけしか入ってないと思われるが有り得ないほど美味い。
野菜のこの新鮮さ今日取れたものを使っているとみて間違いない。そうなると家庭菜園で作ったものを丁寧に使っているということだろうか?
次にスクランブルエッグを口に運ぶ。
口に入れたん瞬間、ふんわりと濃密なのに油分はあまり主張が激しくないバターが香る。
卵のふわふわトロトロな食感と横にくっついてるこれまたおそらく自家製のケチャップが絡み合い砂糖も入ってないのに甘みが強い味わいだ。
それをケチャップの酸味とコクが中和しもうこれを美味いと言わずして何を美味いというのだろうか?
これベーコン何の肉なんだ?まぁライトオークとかそういうのがベーコンにされるって書いてあったし多分その類かな?
つーかたまごでこんなうめーってことはベーコンはどうなっちまうんだよ!
腰抜けちまうかも。
俺は恐る恐るベーコンを1枚フォークで刺し口へと運んだ。
一度噛めば豚っぽい肉ならではの強い肉の油の甘さが口いっぱいにじゅんわりと広がる。
かと思えば燻製の香りが直ぐにやってきてよくバランス取れた塩味と頭の上を突き抜けていくような旨味を感じる。
美味すぎて目頭痛い。
最後はパンケーキに備え付けのメープルをかけてナイフで一口にカットし、口へと運ぶ。
あぁもうこれダメ俺今日死んでもいいかも。
まぁ1回死んでるんですけどね。
スフレの生地のパンケーキは表面は少しパリッとするように砂糖が塗られている。
おそらく焼いてる途中で一度だし仕上げで焼き上げているので焦げないのだと思う。
つーか!生地も間違いなく丁寧にメレンゲを作ってる。
ふわふわなんて言う言葉では表現しきれないほど...ありがちな例えだけど、そう!雲のような食感だ。
まぁ雲食ったことないけど。
こちらは卵の時よりさらに濃厚で脳みそにガツンと来るバターの芳醇な香りとバニラエッセンスの美しいセレナーデ。
あぁもう勘弁して美味しすぎる。
スフレの空気が抜けないように二度焼きするのはおそらくスキルを使っているがそれ抜きにしてもこれはやばい。ヤバすぎる。
「ひぃ....感服だこりゃ。」
最後に飲んだコーヒーもやばいくらい美味い。
おそらくマンデリンか何かに近いものだがこっちにも似たようなものがあるんだな。
フレンチプレスでマンデリン...。
俺一番好きなんだよなぁ。
コーヒーらしい苦味とハーブのような美しい香りの中を駆け抜ける雷馬のようなキレ。
ガツンとくるカフェインと弱めの酸味。
あぁこれ俺に点滴してください。
「なあマスター俺ここに住みたい。椅子として使ってくれていいから。雑巾でも床にでもなんでも擬態するから...お願い住ませてくれ。」
「ブフッ。」
俺の馬鹿な一言なハルートが吹き出す。
「ちょ!ダイゴ!何言ってんですか。勘弁してください。」
「だって!やばいよ!ここの料理。普通じゃない。ありえないくらい拘ってる。水ですら美味いなにこれ助けて!もう殺して!俺シェフやっていけない!」
「はははははは。ダイゴっておもしろい。ほんとに。」
「お客さん料理わかるんですか?」
俺がしゅんとハルートが爆笑してると店主はこちらを見た。
「ええ...料理の修行は子供の頃からずっとやってたものですから...。こういう繊細な作りのものを食べると自分も早く店開きてぇ!うおおお!悔しいいいってなっちゃうんです。」
「ふっ...。私の料理を繊細だと表現できるのであればきっとあっという間に繁盛する店を開けますよ。」
イカつい無口なマスターかと思ったら優しいハードボイルドおじたんでした。
「ありがてぇ。おぉし!やる気出てきたぜ!今日はオフにするのはやめて服買ったら依頼に行こう!な!ハルート。」
「ふひひ...は、はいかまいませんよ。ひひひ。」
こいついつまでワロてんねん。
ひとまず俺は最後の一口まで丁寧に料理を楽しみながら自分だったらどんな風にあの食材を使うかを妄想した。
あのベーコン元の肉をソテーにしたい。
アロゼするのも楽しいだろうな。あんだけいい匂いだったらさ。
ドレッシングはこれを越えられる気がしないけど...これはおそらくイタリアン風だからフレンチ風に仕上げたい。
残念ながらしばらくの間は金を集めないとだし、自由な料理もできず燃やすのは魔物ばかりになりそうだけど。
少し落ち着いたら料理ギルドの方の依頼も数こなして名前をとっとと上げたい。
料理ギルドの方はAランクの依頼を受けれたとて報酬はCランク分しか入ってこない。
皿の上の料理が全てなくなりコーヒーのおかわり分も無くなりついでに財布の中から金が結構無くなり(感服したので余分に置いてきた)
服を買いに行くためにマルシェをぬけショップ街へと向かった。
服屋で割とちゃんとしたものを買ったところ喫茶店で見栄を張り過ぎたおかげで服三着、下着二セット、我慢できなくて調理用のフライパンの高いやつを買ったらあんなにも潤沢にあった金が尽き、なんとびっくりで今夜の宿屋代すら無くなった。
つーことで1日で帰って来れそうなBランクの依頼をひとりでこなしてみることにした。
俺の都合でばかり振り回してはハルートに申し訳がないのでハルートは休んでてもらうことにした。
Bランクの依頼はアクアベリーを出てすぐにある転移祠から近くまで行ける星の村の跡地だ。
何百年も前に星の国に携わる村人たちが住んでいたらしい。
星の世界に帰ったと覚えた歴史の中に書いてあった。
でそのあと跡地にいくらか移り住んできたよその大陸の住人たちによって新たな村が出来それも廃れていき今では星の村の跡地として歴史的な場所として認定されている。
しかし古いからなのかグールやらレイスやら毒沼やらブリブリ湧くらしい。
そういうのを片付けるのが今回の依頼。
この依頼は毎月決まった時に必ず出るみたいなので覚えておいて資金源にするのもありかも。
アクアベリーのあるシュリ大陸ってのは馬鹿でけぇ。
星野村の跡地はアクアベリーの南側から本当はいちばん近いスポットらしいのだが転移祠を使わないと丸一日歩いてもたどり着かないらしい。
ちなみに依頼で転移の移動する時はタダで使えるよん。
この世界の大陸は主に世界地図で平らに書いたらデカく真ん中にあるのがローザニア大陸、ここがアジアっぽい感じの場所。
んで、その東にあるのはマモ大陸、ここは半分に割ったヨーロッパのフィンランドとかアイスランドとか北欧チックなそしてどこかのどかなアルプス的な雰囲気のある大陸。
でローザニアから北にあるのはグレイスランド大陸、ここは年がら年中雪の降ってる大陸で北の方は人が行くような場所では全くない。
で俺が今いるのはローザニアからみてだいぶ西の大陸のシュリ大陸。ここもヨーロッパッチックなところがありイタリアとかフランスとかスペインとかその辺が混ざってる感じかな?
ちなみに、シュリの一番南東には密林や砂漠の広がる大陸アジーニャ大陸に続く関所がある。
逆に北側に進めば山岳地帯と火山地方になり北部の方には大魔法都市ルコニアってのがあるらしい。
なんでも賢者様にゆかりのある場所だとか?
こんな訳わかんない世界なのにどこか地球に近いところもあって少し親近感が湧いちゃいますよね。
日本みたいにちっさな島国はないけど。
今は祠を出て星の村跡地を目指す。
依頼主から渡されたちっせー縮尺の世界地図を見ながら移動しているので迷うことはないがこういう時スマホがあったら便利なのでこの世界に本当にあるんだとしたら絶対買おう。
イライラする。
ようやくそれっぽい場所が見えてきた。
...歴史的な場所と思っていたからもう少し整備されていると思ったが草は生え放題マナの濃いアイテムは放置されっぱなし。
念が篭もりやすそうな雰囲気の壊れかけの建物。
こりゃ毎月やらないとモンスターや毒沼が湧くわけだ。
清潔なところにホコリがわかないのと同じように整えられてないから永遠に不浄のものが出てくるんだ。
こんなことなら服を一枚諦めて武器を買えばよかったなぁ。
(フライパンを買ったことを後悔なんてしてないんだからね!)
「げげっグールどころかゾンビもワラワラ居るじゃん。」
星の村跡地の入口をくぐると紫の瘴気が立ち込め煙った奥からワラワラ虫みたいにゾンビやらスケルトンやらグールやらが湧いてきていた。
「お掃除しましょ。」
俺はフライパンに魔力を込めた...が、
あまり派手に魔法を使うと建物を傷つけかねない。
そうなると損害賠償的な何かになるらしいので
ちまちま一体ずつ殺し、敵が少なくなってきたところで瘴気を放っている辺に聖水を振りかけまくった。
すると瘴気は晴れ敵も湧かなくなったので残った敵を全部殺した。
仕方がたないので大きな光の魔法を使い浄化の光に似たものを村の中心の空中に発生させた。
信仰学を学んだり信仰魔法を使えるわけではないのであくまで真似事だけど。
どうかこれで綺麗になりますよに〜〜って祈りながら光の魔法を使っただけ。
それでも効果あるらしいから。
報告書をあげるように言われていたので借りたiPadもどきで写真を撮り、入力欄に信仰者の魔法できちんとした浄化を行う必要アリと書いておいた。
あとはぐちゃぐちゃになった石碑やら村だったものの建物の中を掃除したりだとか瓦礫を片付けたりだったりとか地味にだるい作業をこなした。
「はぁ〜どくせ!」
ある程度のことを終えた俺はふたたびIPad的な何かで報告をした。
ちなみにこいつに地図アプリは入ってない。
アプリみたいなのは入れられないようになってる。
ふざけてるだろ!?報告のためにこれを使ってください。
だけど勝手にアプリは増やさないでください。
地図は紙で渡すのでそれで向かってくださいってことなわけだ。
異世界に来てまでこのふざけた理不尽を味わないといけないんですか?
まぁもう済んだからいいんですケド。
俺は今日洗ったばかりなのに真っ黒けになってしまった服にイラつきを覚えながらとぼとぼ帰りましたとさ。
依頼の報告を済ませると出来高が良いとの事で報酬はAランク並に支払われた。
うん、今度こそこれで暫く食いつなげるぞ。
もう無駄遣いはしない。ぜったいに....うん、絶対に。
「お帰りなさい。ダイゴ。」
「ハルートおぉ夕飯奢ってくれぇ。つかれたよぉ。」
ハルートはギルドの受付まで迎えに来てくれていた。
「ふっ今回だけですよ。せっかくですから麦酒の美味しい酒場に行きましょう。」
「それって!!!ビール!?」
「あなたの地方ではそう呼ぶのですか?」
「うん!そうそう!うわー!まじか!嬉しっ。」
ハルートの思わぬ提案に俺は人目もはばからずにガッツポーズを取る。
ハルートはそれがツボみたいでクスクス笑っている。
「うおおお!ビールってことはソーセージとかもうまい系の店?」
「まさしく。今回はソーセージとルコニアンポテトのお店です。」
「ルコニアンポテト?」
「えぇ、オリーブオイルでガーリックを焦がしてカリカリにしたベーコンと蒸かしたじゃがいもを炒めたものです。」
あっ!それってジャーマンポテトか!こっちではルコニアの名産なのね。
「やべー!具材がシンプルな分味に差が出やすい系だな。楽しみだぜ。」
「視点が料理をする人ならではですね。ふふ、まぁ私は店をあまり外すことはないので安心してくださいね。」
おう、そこはまじで信じてる。だって今朝のあのモーニングそれにこいつの作ったブルスケッタ...上手いなんてもんじゃなかったぜ。
俺はホテルに寄り今日から一週間くらいの分の宿代金を払うとハルートに連れられビアバーにやって来た。
繁華街から少し離れた完成な歴史的なエリア。
どちらかと言うと高級街よりも北出口寄りにあるおっしゃれ〜な感じのところにあるそこは中に入るとたくさんの樽や樽素材のテーブルにコンテナが重ねられた椅子の席があったり目の前にワイングラスが吊るされたカウンターがあったり日本にあったら多分表参道とか恵比寿系の店って感じだった。
俺が女なら口説かれて落ちてそのままパンパンパーンからの朝チュン間違い無しの店だ。
こういうスカしたキザなところがうっすら気に食わないけど良い奴だしその醜い劣等感と嫉妬心は心にしまうことにした。
俺たちは樽テーブルとコンテナの席に着く。
ウェイターがメニュー表を持ってきて俺たちに手渡す。
メニュー表はこの辺の言語とは少し違う言葉で書かれていた。
「ルコニア文字ですね。読めますか?」
うん、読めます。世界中の言語読めちゃうんです。俺ってばすごいから。
まぁ...神から貰った知識だけど。
「あぁ、読める。言ったろ?勉強は好きなんだ。」
「そうですよね。だってダイゴの話す共通語には訛りがちっともありませんし。」
「ふふん。田舎育ちだって言いたいわけぇ?」
「いえいえそういう訳では無いですよ。」
僕ちゃんシティーボーイだもん神奈川県生まれ神奈川県育ち品川区在住だったんだもんほんとだもん。
「ハルートはこの辺の生まれなの?」
俺はうっかり聞いてしまって慌てて取り繕う。
「あ、ごめん。答えたくなかったら全然いいよ。」
ハルートは少し黙っていたが俺の方に笑顔を向ける。
「頼んでから話します。長くなるので」
ひとまず一回目はハルートに注文は全任せしてみることにした。
ビールと料理を注文し終えるとハルートは肩にかかる長い髪の毛をサラリと払い神妙な面持ちで話し始めた。
〜続く〜




