出発 ~ルドン「堕天使はその時黒い翼を開いた」より~
【心を打つ絵に出会った時、言葉が溢れて詩になります】
名画を詩にしてお届けします。著作権フリーの場合は、絵画の画像も掲載します。
素敵な絵も、どうぞお楽しみ下さい。
俺 バカだからさ
よく分かってないんだ
なんで こうなっちまったのか
神様は俺を見放したらしい
これから何をしたらいいか
他の誰も教えちゃくれない
だって考えなくてもよかったからさ
決められたことだけやってれば
褒められて 讃えられて
いい気になって
ちょっと考えちゃって
マニュアル無視したのが
いけなかったのかなぁ
あれよあれよと
翼は煤けてコチコチさ
ぴたりと誰も敬っちゃくれない
自分が偉いわけじゃなかったんだ
思い知った 俺の背中にあるのは
ただ重たいだけの飾り
最低な気分の朝
のこのこと昇ってきやがる太陽
俺が何者だろうと
一日は始まる
あーあ
いっそ切り落としちまえ
ゴリゴリと
飛べる俺は お終いなんだ
じんわり あったかい道を
裸足でペタペタ歩いて行くさ
「ガッデム!」
禁句の悪態を付きながら
べつにいいだろ
もう天使なんかじゃない
ただの人間なんだから
★ ★ ★ ★
読んで下さって、有難うございます。
再び始まりました「名画の詩集」。
今回も不定期で投稿して参ります。どうぞよろしくお願い致します。
前作は、グスタフ・クリムトの絵画でお送りしました。
今回は、オディロン・ルドン。
いまいちマイナーですよね。でも好きな画家さんでやっちゃいます。
さて。冗談みたいですが、今回の絵画には、本当にこのタイトルが付いているんです。
ルドンの作品は、中二病を思わせる題名ばっかり。絵も、とびきり個性的です。
ルドン「不思議な花」Odilon Redon Strange Flower(Little Sister of the Poor) 1880 The Art Institute of Chicago
なんじゃそりゃ。
ツッコミ満載でしょ。でも好き。
こちらの絵画の詩も、ブログサイトの方に載せています。
そして、新たにアンリ・ルソーの絵画の詩もブログサイトで公開しています。
アンリ・ルソー「眠るジプシー女」Henri Julien Félix Rousseau La Bohemienne endormie
生前は評価されず、極貧で、それでも描き続けた我流の画家。
その根性の欠片を分けてもらいたいです。
あなたなら、この絵にどんな詩を付けますか?
ぜひ、サイトにいらして下さいね。
【バンナイちゆる小説ブログ】です。
(著者紹介ページに、サイトへのリンクがあります。丸い地球儀のアイコンです)
※「講談社NOVELDAYS」にも同作品を投稿しています
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