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『第九話 あの子はサイ子、その子もドジっ子、みんなニセっ子』

『サイクルラヴの叫び、少年少女のセイセンネンリョ』


登場人物


神野(じんの) カナメ 16歳男子

本作の主人公。高校一年生。人に対して距離があり、どこか性格も冷めている。


相園(あいぞの) トワネ 16歳女子

本作のメインヒロイン。高校一年生。”第六の力の女王”で、カナメの契約相手。性格はわがままで愛想がなく、たびたびカナメのことを困らせることになる。無類のカルボナーラ好き。


若葉(わかば) ソウヤ 16歳男子

カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の王子”。成績と容姿が優れている上に、人当たりも悪くないため、同級生たちからよくモテているが・・・信心深く、よく礼拝堂に訪れている。


浅木(あさき) チヅル 16歳女子

カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の姫の一人”。カナメやトワネほどではないが、馴れ合うことが苦手な性格をしており、口調もキツい。契約相手のソウヤとは幼馴染。


九音(くおん) ヒヨリ 18歳女子

カナメたちよりも2つ歳上の先輩に当たる、”第六の力の姫の一人”。ロシアからの帰国子女で、強い正義感の持ち主。その性格の通り優秀な戦士であり、面倒見も良い。


真弓(まゆみ) マナカ 18歳女子

ヒヨリと同じくロシアからの帰国子女で、”第六の力の姫の一人”。常に顔面にカラスがデザインされた鉄仮面を付けていて、お嬢様口調で話をする。ヒヨリとは古くからの仲であり、契約相手でもある。


シィア 15歳女子モデル

長く”ANDREI”で働く美少女アンドロイド、正式名称はSI-A49。一応梢トキコの助手という役職だが、雑用も淡々とこなす。長く人間に仕えて来たからか、皮肉屋ところがある。口癖は『アホ』。


四季(しき) イズミ 16歳女子

・・・???


(こずえ) トキコ 36歳女子

“ANDREI”の科学者で、カナメたちが暮らすオンボロアパート”花色荘”の管理人。大人気なく怒りっぽい性格をしている。カナメたちに対して厳しい言い方をすることが多いが、一応彼らの保護者だったりする。


神野(じんの) タエ 78歳女子

“オソレ”の破壊を目的とした組織”ANDREI”の司令であり、カナメの祖母。カナメとは長く疎遠だったが、”オソレ”を破壊するために彼の力を借りようとする。


日向(ひなた) リュウマ 36歳男子

日本帝国軍から派遣された軍人で、階級は陸佐。ただし、軍人らしさは全くない。戦略班のリーダーだが、実質的に”ANDREI”のトップ2の立場におり、タエの側近的な役割を担っていることが多い。トキコとは過去に色々あったとか、なかったとか。


神野(じんの) アキラ 44歳男子

カナメの父親。いつも仕事で帰って来るのが遅いため、カナメとは上手くコミュニケーションが取れておらず、そのことを気にしている。

 

神野(じんの) アイラ 女子

カナメの母親。カナメが幼い頃に亡くなっている。




ゲストキャラクター




MA-RA337型のアンドロイド 18歳女子モデル

シィアよりも後に登場したアンドロイド。シィアと比較するとかなり人間的な表情が出来るのに加えて、欠陥も少ない。


トキコがバーで出会った男 30代後半男子

・・・???


イザベル・カーフェン 16歳?女子

一生懸命、真面目、純粋の三拍子が揃ったドジっ娘。良くも悪くもまっすぐな性格のため、気合いが空回りすることもしばしば。ある時カナメたちと出会い、そこから交流を深めるようになる。


アマネ・カーフェン 18歳?女子

イザベルの姉。何かとやらかすことが多いイザベルのことをいつも厳しく叱っている。一人称は『俺』だが、食器集めが趣味という可愛い一面も。


ルシファリア 年齢?女子

・・・???


ウラジーミル・アンドレイ 65歳男子

・・・???


ヒラン・アンドレイ 14歳女子

・・・???


ロベール=フォン・アンドレイ 18歳男子

・・・???


クレナ・アンドレイ 21歳女子

・・・???


九音(くおん) アリカ 40歳女子

ヒヨリの母親。


博士 17〜18歳女子

本名不明。”あるもの”を連れている。


タカヤ 30代前半男子

・・・???


ヨハリル 20代前半?男子

・・・???


C 16歳?女子

リュウマの話に登場した好奇心旺盛な少女。ある日、キファーと出会うことになる。


キファー 16歳?男子

Cと同じくリュウマに登場した少年。Cとは違い大人しく、いつも寂しげな様子をしている。


ユーリ 60歳?男子

Cの叔父。


ガラファリア 20代後半?女子

・・・???


神野(じんの) アイハ 40代前半女子

カナメの叔母。”夢路村”で、喫茶”四重奏の夢”を経営している。


イ・ジヨン 20代前半女子

韓国から来た留学生。喫茶”四重奏の夢”を経営を手伝いながらアイハの家でホームステイをしている。


リツ 27歳女子

ある過去を抱えている信仰者。


スグル 30代前半男子

・・・???

◯1新宿駅南口前(日替わり/朝)

 晴れている 

 新宿駅の南口の前にいるイザベル・カーフェン

 イザベルの年齢は16歳くらいに見える

 イザベルは女性

 新宿駅の南口の前には学生、カップル、家族連れなどたくさんの人で溢れている

 新宿駅の南口にはたくさんの改札があり、学生、カップル、家族連れ、観光客、サラリーマン、OLなど様々な人が改札を通って駅から出て来ている

 新宿駅の南口の前で誰かを待っているイザベル


イザベル「今日はとっても大事な日、気合いは十分入ってます!!」


 時間経過


 イザベルは新宿駅の南口の前で誰かを探しながらうろうろしている


イザベル「(新宿駅の南口の前で誰かを探しながらうろうろして)あっ、あれっ!?あれっ!?ぜ、全然来ないっ!?ぜっ、全然見つからないっ!?」


 イザベルは新宿駅の南口の前で誰かを探しながらうろうろするのをやめる

 新宿駅の南口の前で誰かを探すのをやめるイザベル

 イザベルは新宿駅の南口の前で頭を抱えてしゃがみ込む


イザベル「(新宿駅の南口の前で頭を抱えてしゃがみ込んで)どっ、ど、ど、どうしよう!?ま、またアマネさんに叱られるよ・・・」


◯2回想/イザベルとアマネの家リビング(昼)

 外は晴れている

 自宅のリビングにいるイザベルとアマネ・カーフェン

 アマネの年齢は18歳くらいに見える

 アマネは女性

 イザベルとアマネの家は古いレンガ造りになっている

 イザベルとアマネの家の周囲は数千キロ先まで小麦畑が広がっている

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑は収穫されている箇所があり、そこだけ小麦が生えていない

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑の横には一本道がある

 イザベルとアマネの家のリビングにはテーブル、椅子、暖炉がある

 イザベルとアマネの家のリビングでは食器が割れている

 アマネに叱られているイザベル

 イザベルはモジモジしている


アマネ「イザベル・・・お前はこの半年間で何枚の皿をぶち割った・・・?1枚か?2枚か?3枚か?」

イザベル「(モジモジしながら)じゅっ、14枚・・・です・・・」

アマネ「違う16枚だ!!」

イザベル「(モジモジしながら)はっ、はい・・・じゅ、じゅ、16枚・・・」

アマネ「俺が買って来たお気に入り食器を何でお前はピンポイントで割るんだよ!!」

イザベル「(モジモジするのをやめて)ご、ごめんなさぃぃぃぃいい!!」


◯3回想戻り/新宿駅南口前(朝)

 新宿駅の南口の前にいるイザベル

 新宿駅の南口の前には学生、カップル、家族連れなどたくさんの人で溢れている

 新宿駅の南口にはたくさんの改札があり、学生、カップル、家族連れ、観光客、サラリーマン、OLなど様々な人が改札を通って駅から出て来ている

 新宿駅の南口の前でしゃがみ込んで頭を抱えているイザベル

 

イザベル「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んで頭を抱えたまま)はあぁぁぁあああああああああ怖いよおぉぉおおおおおおお・・・」


 新宿駅の南口の前にいる学生、カップル、家族連れなどたくさんの人や、改札を通って駅から出て来る観光客、サラリーマン、OLなど様々な人がしゃがみ込んで頭を抱えているイザベルのことを不思議そうに見ている

 イザベルは新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま頭を抱えるのをやめる

 

イザベル「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま頭を抱えるのをやめて)う、上手くやるってアマネさんと約束したのに・・・」


 新宿駅の南口の前でしゃがみ込んでいるイサベルの前に一人の老婆が立ち止まる


老婆「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んでいるイサベルの前に立ち止まって)どうかしたのかね、お嬢ちゃん」


 イザベルは新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま老婆のことを見る


イザベル「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま老婆のことを見て)なっ、何でもありませんっ!!」

老婆「風邪を引いてるなら家でゆっくり休みなさいな」


 イザベルは新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま老婆のことを見るのをやめる


イザベル「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま老婆のことを見るのをやめて)か、体は元気です、もちろん心も・・・ただ・・・じ、自分・・・探してる人に会えなくて・・・」

老婆「待ち合わせ場所と時間に間違いはないのかね」

イザベル「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま)待ち合わせは・・・し、してないので・・・私が勝手に・・・会えると思ってただけかもしれないです・・・」

老婆「そうなのかい、でも6月5日の日付が合っているなら、まだ会えるかもしれないよ」

イザベル「(新宿駅の南口の前でしゃがみ込んだまま)そうですかね・・・?」

老婆「諦めず、もう少し待ってみたらどうだい」


 イザベルは新宿駅の南口の前で立ち上がる


イザベル「(新宿駅の南口の前で立ち上がって)がっ、が、頑張ります!!」

老婆「元気があるのは良いことだねえ」


 老婆はイザベルから離れてどこかに歩いていく

 

イザベル「(大きな声で)よ、よおし!!!!絶対に見つけ出すぞっ!!!!」


 イザベルの大きい声に新宿駅の南口の前にいる学生、カップル、家族連れなどのたくさんの人や、改札を通って駅から出て来る観光客、サラリーマン、OLなど様々な人がびっくりする


イザベル「と、その前にもう一度場所を確認をしとこう」


 イザベルはポケットから”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子を取り出す

 ”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子を開くイザベル

 ”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページには、新宿駅の東口の雑な地図が描かれている

 ”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上には、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”と書かれている

 イザベルは”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上の、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”という文字を見ている


イザベル「(”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上の、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”という文字を見ながら)ランデブーポイント、新宿駅、東口改札」


 イザベルは”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上の、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”という文字を見るのをやめる

 新宿駅の南口の改札の上の方を見るイザベル

 新宿駅の南口の改札の上にはホログラムが投影されており、”新宿駅南口改札”という文字が映し出されている

 イザベルは新宿駅の南口の改札の上の方にホログラムで投影されている”新宿駅南口改札”という文字を見ている


イザベル「(新宿駅の南口の改札の上の方にホログラムで投影されている”新宿駅南口改札”という文字を見ながら)新宿駅・・・南口・・・改札・・・」


 イザベルは新宿駅の南口の改札の上の方にホログラムで投影されている”新宿駅南口改札”という文字を見るのをやめる

 再び”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上の、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”という文字を見るイザベル


イザベル「(”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上の、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”という文字を見て)東口改札・・・?」


 イザベルは”おつかいのしおり”と書かれた小さな冊子の最初の方のページに描かれている新宿駅の東口の雑な地図の上の、”らんでぶーぽいんと、しんじゅくえき、ひがしぐちかいさつ”という文字を見るのをやめる

 再び新宿駅の南口の改札の上の方にホログラムで投影されている”新宿駅南口改札”という文字を見るイザベル


イザベル「(新宿駅の南口の改札の上の方にホログラムで投影されている”新宿駅南口改札”という文字を見て驚いて大きな声で)ひっ、東口じゃないぃぃぃぃいいいいいいいいっ!?!?」


 イザベルは新宿駅の南口の改札の上の方にホログラムで投影されている”新宿駅南口改札”という文字を見るのをやめて慌てて新宿駅の東口に向かう


『第九話 あの子はサイ子、その子もドジっ子、みんなニセっ子』


◯4花色荘リビング(朝)

 ◯1の1時間ほど前

 花色荘のリビングにいるトワネとチヅル

 花色荘のリビングにはテーブル、椅子、ソファ、テレビ、ゲームがある

 トワネはソファで寝転がっている

 チヅルはテレビで格闘ゲームをしている

 少しするとリビングにカナメがやって来る


カナメ「おはよう」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)お、今日デートの人じゃん」

トワネ「(ソファに寝転がりながら)デート?」

カナメ「ち、違うよ」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)よっ、世界一冴えないモテ男」

カナメ「や、やめろよ」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)ヒヨリ先輩とデートとか、あんた前世でよっぽど徳を積みまくったんだね」

カナメ「そんなんじゃないって」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)ふーん」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「(ソファに寝転がりながら)ヒヨリと出かけるのか」

カナメ「ちょ、ちょっとね。だからお昼はソウヤかチヅルに作ってもらってよ」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)なーんで私に頼むのよ」

カナメ「だってトキコさんたちは本部だろ。君が嫌ならソウヤに任せなよ」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)あいつも本部だし」

トワネ「(ソファに寝転がりながら不機嫌そうに)そういうことならチヅルのお世辞にも美味しいとは言えない失敗した塩ラーメンみたいなカルボナーラを食べるとするか」

チヅル「(テレビで格闘ゲームをしながら)お世辞でも良いから美味しいって言え」

トワネ「(ソファで寝転がったまま不機嫌そうに)断る。最近の私はヒヨリとマナカやカナメに餌付けされて舌が肥えてるんだ」

カナメ「別に餌付けはしてないけどね。僕たちがいなくてもご飯を食べられるようになってもらわないと困るよトワネ」

トワネ「(ソファで寝転がったまま不機嫌そうに)ふん、なら困れば良いんだ」


◯5電車内(朝)

 電車に乗っているカナメとヒヨリ

 電車の中にはカナメとヒヨリ以外にもたくさんの学生、カップル、家族連れ、観光客、サラリーマン、OLが乗っており、座席は空いていない

 カナメとヒヨリは電車の車両の連結部分の近くで立っている

 たくさんの乗客が電車の車両の連結部分の近くで立っているヒヨリのことを見ながら小声で話をしている


乗客1「(電車の車両の連結部分の近くで立っているヒヨリのことを見ながら小声で)おい見ろよ・・・あの子・・・オソレと戦ってた子にそっくりじゃないか・・・?」

乗客2「(電車の車両の連結部分の近くで立っているヒヨリのことを見ながら小声で)きっと本人よ」


 乗客3は電車の車両の連結部分の近くで立っているカナメのことを見る


乗客3「(電車の車両の連結部分の近くで立っているカナメのことを見て小声で)隣にいる冴えない奴は誰だろうな、マネージャーとかかな・・・?」


 カナメは乗客3に見られていることに気付く

 乗客3から顔を逸らすカナメ


ヒヨリ「カナメ」

カナメ「は、はい」

ヒヨリ「あまり気にするな」


 少しの沈黙が流れる

 

乗客2「(電車の車両の連結部分の近くで立っているヒヨリのことを見ながら小声で)もしかして・・・デートじゃないかしら・・・?」


 カナメとヒヨリの顔が赤くなる


◯6新宿駅東口前(朝)

 新宿駅の東口の前にいるイザベル

 新宿駅の東口の前には学生、カップル、家族連れなどたくさんの人で溢れている

 新宿駅の東口は階段になっており、学生、カップル、家族連れ、観光客、サラリーマン、OLなど様々な人が階段を登って東口から出て来る

 イザベルはタブレットを持っている

 サラリーマン1にタブレットを見せながら話をしているイザベル


イザベル「(サラリーマン1にタブレットを見せながら)こっ、この人知りませんか!?」

サラリーマン1「(イザベルにタブレットを見せられながら)知らないね」


 イザベルはサラリーマン1にタブレットを見せながらタブレットをスワイプをする


イザベル「(サラリーマン1にタブレットを見せながらタブレットをスワイプをして)じゃ、じゃあこの人は!?」


 サラリーマン1はイザベルにタブレットを見せられながら首を横に振る

 

イザベル「(サラリーマン1にタブレットを見せながら残念そうに)そうですか・・・」


 サラリーマン1はイザベルのタブレットを見るのをやめてイザベルから離れて行く

 通りかかった外国人の観光客1にタブレットを見せるイザベル


イザベル「(通りかかった外国人の観光客1にタブレットを見せて)こっ、この人見かけてませんか!?」

外国人の観光客1「(イザベルにタブレットを見せられながら)What?」

イザベル「(通りかかった外国人の観光客1にタブレットを見せながら)どぅっ、Do you know・・・でぃ、this guy・・・?」


 外国人の観光客1はイザベルにタブレットを見せられながら首を傾げる


イザベル「(通りかかった外国人の観光客1にタブレットを見せながら)おっ、Oh・・・い、It’s ok・・・」


 外国人の観光客1はイザベルのタブレットを見るのをやめてイザベルから離れて行く

 通りかかった若い男にタブレットを見せるイザベル


イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せて)こ、この人のこと知りませんかっ!?」

若い男「(イザベルにタブレットを見せられながら)誰こいつ、君の彼氏?」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら驚いて大きな声で)かっ、かっ、彼氏っ!?!?」

若い男「(イザベルにタブレットを見せられながら)違うの?じゃあ元カレ?」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら大きな声で)ちっ、ちっ、違いますっ!!!!」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)つか君日本人じゃないよね?どこの国から来たの?」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら)えっと、す、すうぇでえん・・・?か、から来ました・・・」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)へー、つかそこら辺の子より全然可愛いね」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら驚いて大きな声で)かっ、可愛いぃぃっ!?!?」


 通りかかった若い男にタブレットを見せているイザベルの顔が赤くなる

 

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)めっちゃ可愛いじゃん」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せて顔を赤くし照れながら)そっ、そんなこと言われたの初めてです・・・」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)マジ?君みたいに美人な子全然いないよ」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せて顔を赤くし照れながら)びっ、びっ、美人って言われたのも初めてです!!い、いつもアマネさんからはお前は間抜けな犬みたいだって怒られて・・・」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながらイザベルの話を遮って)ねえ、ちょっと俺んち来てよ」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら)えっ・・・?」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)仕事の手伝いをしてくんない?」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら)ごっ、ごめんなさい!!わ、私急いでるので・・・」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)写真の男のこと、教えてあげるからさ。代わりに少しだけ手伝ってよ」

イザベル「(通りかかった若い男にタブレットを見せながら)えっ?この人のこと知ってるんですか?」

若い男1「(イザベルにタブレットを見せられながら)うん、知ってる。けどその話の前に仕事ね」

 

 若い男1はタブレットを見せて来ているイザベルの腕を掴む

 タブレットを見せて来ているイザベルの腕を引っ張る若い男1


イザベル「(若い男1にタブレットを見せながら腕を引っ張られて)あ、あの仕事って・・・」

若い男1「(タブレットを見せて来ているイザベルの腕を引っ張りながら)良いから良いから、説明は家でね」

イザベル「(若い男1にタブレットを見せながら腕を引っ張られて)は、はい・・・」


 イザベルは若い男1に腕を引っ張られながら若い男1にタブレットを見せるのをやめる

 若い男1に腕を引っ張られながら新宿駅の東口の前から離れて行くイザベル

 イザベルが持っているタブレットにはカナメの写真が映し出されている

 少しするとカナメとヒヨリが新宿駅東口の階段を登って東口から出て来る


カナメ「(新宿駅東口の階段を登って東口から出て来て)可愛らしい物ですか」

ヒヨリ「うむ」

カナメ「ね、ネックレスとか?」

ヒヨリ「それも良いが、アクセサリー類は重く見られてしまうのではないだろうか」

カナメ「そ、そうですね」


◯7ANDREI総本部第一会議室(昼前)

 ANDREI総本部の第一会議室にいるソウヤ、シィア、白衣姿のトキコ、リュウマ

 ANDREI総本部の第一会議室にはテーブル、椅子、ホワイトボードがある

 テーブルに向かって椅子に座っているソウヤ、トキコ、リュウマ

 シィアは立っている

 トキコは折り鶴のネックレスをつけている

 トキコがつけている折り鶴のネックレスは、第七話◯4でソウヤがチヅルにプレゼントした折り鶴のネックレスと完全に同じ

 タバコを吸っているトキコ

 ソウヤたちは話をしている


ソウヤ「こ、コンバート?」

シィア「はい。ソウヤとチヅルのポジションのチェンジです」

ソウヤ「待ってよシィアちゃん、僕はトワネから第六の力を継承をしてないんだよ」

シィア「構いません」

ソウヤ「ど、どうしてそんなことになるんです?」

リュウマ「オソレを破壊するためだよソウヤくん」

ソウヤ「それなら今まで通りでも・・・」

トキコ「(タバコを咥えたままソウヤの話を遮って)そういうわけにはいかないわ」

ソウヤ「だ、だからどうしてなんですか?」

トキコ「(タバコを咥えたまま)今のまま戦っても、あんたは死ぬだけよ」

 

 少しの沈黙が流れる

 トキコはタバコの煙を吐き出す


ソウヤ「僕たちの・・・力不足ってことですか・・・?」

トキコ「(タバコを咥えたまま)もっとはっきり言うならソウヤの力不足よ」

ソウヤ「つまり・・・チヅルは関係ないんですね」

トキコ「(タバコを咥えたまま)ええ。ヒヨリはともかく、あんたの能力値はカナメよりも劣っているわ。残念だけど、このままではあの子たちの足を引っ張るだけよ」

ソウヤ「訓練を倍にします」

トキコ「(タバコを咥えたまま)そんなことをしても限界があるわ。ソウヤだって分かってるでしょう、スパイダーの時も、この間のアンガースネークの時も、カナメとヒヨリがいなければ死んでいたって」

ソウヤ「も、もちろん・・・それは理解してます・・・(少し間を開けて)ですがチヅルを戦わせるなんて受け入れられません」

トキコ「(タバコを咥えたまま)身体検査で彼女の潜在能力が高いことは判明してるわ、今ならヒヨリに弟子入りも出来る。結果としてチヅル自身が戦った方がチヅルもソウヤも安全かもしれないのよ」

ソウヤ「かもしれないで、愛する人の命を戦場を向けろと言うのは無理があります」


 トキコはタバコを咥えたままタバコの煙を吐き出す


トキコ「(タバコを咥えたままタバコの煙を吐き出して)愛情だけじゃチヅルは守れないでしょうに」


 再び沈黙が流れる

 トキコはタバコを咥えたままチラッとシィアのことを見る


シィア「ソウヤがコンバートを拒めば、ANDREIは別の契約者を見つけることになります。(少し間を開けて)私は、花色荘からソウヤが欠けて欲しくありません」


 少しの沈黙が流れる


リュウマ「コンバートって言ったって、チヅルちゃんと一緒にオソレを破壊することに変わりはない。我々としても君が前向きに受け入れてくれることを望んでるんだ」

ソウヤ「せ、せめてチヅルに相談する時間をください」

リュウマ「ソウヤくん、オソレは俺たちを待っちゃくれないんだ。君がチヅルちゃんに相談してる間に奴らはどんどん攻めに来るぞ」


 再び沈黙が流れる


リュウマ「若葉ソウヤは賢い男なんだろ?シィアちゃん」

シィア「そう信じています」


 少しの沈黙が流れる


ソウヤ「前向きに・・・受け入れます」


◯8ショッピングモール内/二階通路(昼前)

 ショッピングモールの二階通路を歩いているカナメとヒヨリ

 ショッピングモールの中にはカナメとヒヨリ以外にも小さな子供からお年寄りまで、たくさんの人で溢れている

 ショッピングモールは六階建てて広く、たくさんのお店が賑わっている

 カナメとヒヨリは話をしている


ヒヨリ「カナメはこういうところによく来たりするのか?」

カナメ「来ないですよ」

ヒヨリ「そうなのか・・・私と同じだな」


 ショッピングモールの二階通路を歩いているカナメとヒヨリとすれ違う人たちがヒヨリのことを見て小声で話をしたりしている


ショッピングモールにいる人1「(ショッピングモールの二階通路を歩いているカナメとヒヨリとすれ違いながらヒヨリのことを見て)えっ・・・オソレと戦ってた人・・・?」

ショッピングモールにいる人2「(ショッピングモールの二階通路を歩いているカナメとヒヨリとすれ違いながらヒヨリのことを見て)やべえちょー美人じゃん・・・」

ショッピングモールにいる人3「(ショッピングモールの二階通路を歩いているカナメとヒヨリとすれ違いながらヒヨリのことを見て)あ、アイドルみたい・・・」


 カナメとヒヨリは変わらず話をしている


カナメ「ヒヨリさん、落ち着かなくないですか」

ヒヨリ「落ち着かない?何故そんなことを聞くのだ?」

カナメ「だって・・・みんなヒヨリさんを見てる」

ヒヨリ「(少し笑って)私はこういう状況には慣れっこだからな、それに市民から関心を持たれるのは素晴らしいことだと思うだろう?」

カナメ「そうなのかな、僕にはなんだか・・・見てる人から悪口を言われてるような気がしますけど」

ヒヨリ「(少し笑いながら)彼らは無意識の中でカナメのことを第六のキングとして畏れ敬っているのだよ」

カナメ「僕のことを?」

ヒヨリ「(少し笑いながら)ああ。ライオンの群れのリーダーが常に畏敬の念を抱かれるように、人は自分より優れている者を動物的直感で敬うのだ」


 少しの沈黙が流れる

 カナメは雑貨屋の前で立ち止まる

 カナメに合わせてヒヨリも雑貨屋の前で立ち止まる


カナメ「ヒヨリさんだけですよ、そんなふうにみんなから敬愛されてるのって」

ヒヨリ「(少し笑いながら嬉しそうに)私は、第六の力に選ばれし女王だからな」


◯9若い男1の家リビング(昼前)

 若い男1の家のリビングにいるイザベルと若い男1

 若い男1の家のリビングは散らかっており、お菓子やカップラーメンのゴミが落ちている

 若い男1の家のリビングにはグリーンバック、照明、三脚付きのホログラムカメラがあり、部屋の一部が撮影所になっている

 話をしているイザベルと若い男1


イザベル「あ、あの・・・お仕事って・・・」

若い男1「見たら分かるでしょ?写真だよ写真」

イザベル「なっ、なるほど!!カメラの経験はありませんが、がっ、頑張ります!!」

若い男1「何言ってんの?モデルは君だよ?」

イザベル「えっ・・・?わ、私・・・?」

若い男1「当たり前じゃん」

イザベル「(驚いて大きな声で)えっ、えぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええっ!?!?むっ、無理無理無理無理!!!!もっ、もっ、モデルさんとか絶対無理です!!!!」

若い男1「早く、グリーンの前に立って」


 イザベルは激しく首を横に振る


イザベル「(激しく首を横に振りながら大きな声で)はっ、恥ずかしいので!!!!でっ、でっ、出来ません!!!!」


 若い男1はイザベルの腕を掴む

 イザベルの腕を引っ張って無理矢理グリーンバックの前に立たせる若い男1


若い男「(イザベルの腕を引っ張って無理矢理グリーンバックの前に立たせて)はいこれでオッケーだから動かないでね」


 若い男1はイザベルの腕を離す

 モジモジするイザベル


イザベル「(モジモジしながら恥ずかしそうに)わっ、私がカメラマンじゃ・・・だ、ダメでしょうか・・・?」

若い男1「ホログラム撮影、10秒で」


 若い男1が”ホログラム撮影、10秒で”と言うと、照明が恥ずかしそうにモジモジしているイザベルに向かって点灯し、三脚付きのホログラムカメラの電源が自動でオンになる

 

若い男1「正面の少女をサンプル撮影しろ」


 若い男1が”正面の少女をサンプル撮影しろ”と言うと、三脚付きのホログラムカメラが自動でフラッシュを焚き恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影し始める

 恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影している三脚付きのホログラムカメラのホットシューの部分が開き、折り畳み式の小さなプロペラが出て来る

 恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影している三脚付きのホログラムカメラのホットシューの部分から出て来た折り畳み式のプロペラが開く

 恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影している三脚付きのホログラムカメラのホットシューの部分から出て来た折り畳み式のプロペラは、回転し始める

 恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影しながら折り畳み式のプロペラで空を飛ぶホログラムカメラ

 

イザベル「(恥ずかしそうにモジモジしながら)こ、こういうのって・・・き、緊張しますね・・・」


 ホログラムカメラは恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影し折り畳み式のプロペラで空を飛びながら、イザベルの後ろに回る


若い男1「最初はみんな緊張するけど、慣れるから」

イザベル「(恥ずかしそうにモジモジしながら)そっ、そうなんですか・・・」

 

 ホログラムカメラは折り畳み式のプロペラで空を飛びながら、恥ずかしそうにモジモジしているイザベルの頭、背中、足を撮影する


イザベル「(恥ずかしそうにモジモジしながら)写真・・・とっ、撮ってもらったことがないのでドキドキします・・・」


 ホログラムカメラは恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影しながら、折り畳み式のプロペラで空を飛びイザベルの股下に回る

 ホログラムカメラは折り畳み式のプロペラで空を飛びながら、モジモジしているイザベルの股下を撮影する


若い男1「ドキドキするのが楽しいっしょ」

イザベル「(恥ずかしそうにモジモジしながら)た、楽しいのかは・・・よく分かりませんけど・・・」


 ホログラムカメラは恥ずかしそうにモジモジしているイザベルを撮影しながら、折り畳み式のプロペラで空を飛びイザベルの顔面の前に行く

 恥ずかしそうにモジモジしながら俯くイザベル

 ホログラムカメラは折り畳み式のプロペラで空を飛びながら、恥ずかしそうにモジモジしながら俯いているイザベルの顔面を撮影する

 少しの沈黙が流れる

 ホログラムカメラは折り畳み式のプロペラで空を飛びながら、恥ずかしそうにモジモジしながら俯いているイザベルを撮影するのをやめる

 

若い男1「じゃあこっからが本番ね」


 イザベルは俯いたままモジモジするのをやめる

 顔を上げるイザベル


イザベル「(顔を上げて)だっ、大天使様がどこにいるのか知ってますか?」

若い男1「大天使?」

イザベル「だっ、大天使様です!!」

若い男1「もしかしてさっきの男のことを言ってんの?」

イザベル「はい!」

若い男1「その話はまた今度っしょ」

イザベル「お仕事はもう終わったんじゃないんですか・・・?」

若い男1「いや、こっからが本番だから」

イザベル「まっ、まだ撮影するんですか?」

若い男1「まだも何も、今のはただのサンプルだよ。本番は脱いでからだから」

イザベル「脱いでから・・・?」

若い男1「そうそう、まずはTシャツからいこうか」

イザベル「(大きな声で)うぇえええええええ服を脱ぐなんて絶対絶対無理です!!!!」

若い男1「さっきもそう言って撮られてたじゃん」

イザベル「(大きな声で)さっ、さっ、先は服を着たままだったから出来たんです!!!!」

若い男1「良いから早く脱いでよ」

イザベル「(大きな声で)ぬっ、脱げるわけないじゃないですか!!!!」

若い男1「出来ないの?」

イザベル「(首を縦に振って大きな声で)で、出来ません!!!!」

若い男1「しょうがないなぁ」


 若い男1はイザベルに近付く


イザベル「なっ、何ですか!?」

若い男1「俺が脱がしてあげるよ」

イザベル「(驚いて大きな声で)ええっ!?!?いっ、良いです脱がさなくて!!!!」

若い男1「まあまあ」


 若い男1はイザベルのTシャツを無理矢理脱がそうとする

 若い男1にTシャツを無理矢理脱がされそうになって抵抗をするイザベル


イザベル「(若い男1にTシャツを無理矢理脱がされそうになって抵抗して大きな声で)やっ、やめてください!!!!」

若い男1「(抵抗しているイザベルのTシャツを無理矢理脱がそうとしながら)大丈夫大丈夫、ちょっと撮るだけだから」

イザベル「(若い男1にTシャツを無理矢理脱がされそうになって抵抗しながら大きな声で)もっ、もう撮影したくありません!!!!し、失礼させてください!!!!」

若い男1「(抵抗しているイザベルのTシャツを無理矢理脱がそうとしながら)うるさいんだよさっきから、こっちが撮影するっつってんだからお前は黙って・・・」

イザベル「(若い男1にTシャツを無理矢理脱がされそうになって抵抗しながら若い男1の話を遮って大きな声で)やめてくださいと!!!!」


 イザベルは若い男1にTシャツを無理矢理脱がされそうになりながら若い男1の腹に思いっきり膝蹴りをする


イザベル「(若い男1にTシャツを無理矢理脱がされそうになりながら若い男1の腹に思いっきり膝蹴りをして)言ってるんです!!!!」


 若い男1はTシャツを無理矢理脱がそうとしていたイザベルに腹を思いっきり膝蹴りをされてよろめく


若い男1「(Tシャツを無理矢理脱がそうとしていたイザベルに腹を思いっきり膝蹴りをされてよろめいて)な、何しやが・・・」


 イザベルはよろめきながら話途中だった若い男1の顎に思いっきり回し蹴りをする

 よろめきながら話途中だった若い男1はイザベルに顎を思いっきり回し蹴りされて勢いよく体が吹き飛ぶ

 イザベルに顎を思いっきり回し蹴りされて勢いよく吹き飛ばされた若い男1は照明とホログラムカメラの三脚を倒す

 イザベルに顎を思いっきり回し蹴りされて勢いよく吹き飛ばされた若い男1は倒れる

 倒れている若い男1の口からは血が流れており、前歯が数本無くなっている

 イザベルは折り畳み式のプロペラで空を飛んでいるホログラムカメラを手に取る

 

イザベル「(折り畳み式のプロペラで空を飛んでいるホログラムをカメラを手に取って)変態行為は・・・」


 イザベルが持っているホログラムカメラの折り畳み式のプロペラは変わらず回り続けている

 倒れている若い男1の胸ぐらを掴むイザベル


若い男1「(倒れたままイザベルに胸ぐらを掴まれて)や、やめてくれ・・・しゃ、写真なら消すか・・・」


 イザベルは倒れている話途中の若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を思いっきり殴る


イザベル「(倒れている話途中の若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を思いっきり殴って大きな声で)許しません!!!!」

 

 イザベルが倒れている話途中の若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を思いっきり殴ると、ホログラムカメラのプロペラが男の顔を斬り刻む

 イザベルが倒れている話途中の若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を思いっきり殴ると、周囲に男の血が飛び散る

 イザベルは倒れている若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を連続で殴る

 イザベルが倒れている若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を連続で殴ると、斬り刻まれた男の顔を潰れ始める

 イザベルが倒れている若い男1の胸ぐらを掴んだまま、折り畳み式のプロペラが回転しているホログラムカメラで若い男1の顔面を連続で殴ると、ホログラムカメラが壊れ、壊れたホログラムカメラの部品が男の顔面に突き刺さる

 イザベルは倒れている若い男1の胸ぐらを掴んだまま、ホログラムカメラが完全に壊れるまで若い男1の顔面を殴り続ける

 倒れている若い男1の胸ぐらを掴んだまま、ホログラムカメラが完全に壊れるまで若い男1の顔面を殴り続けるイザベルの顔に男の血がかかっている

 倒れている若い男1の顔面を殴るのに使ったホログラムカメラが完全に壊れる

 イザベルは倒れている若い男1の胸ぐらを掴んだまま、若い男1の顔面を殴るのをやめる

 倒れてイザベルに胸ぐらを掴まれている若い男1の顔面は眼球と頬がぐちゃぐちゃに潰れ、顎にはホログラムカメラの壊れた部品とプロペラが突き刺さっている

 イザベルは倒れている若い男1の胸ぐらを離す

 若い男1は眼球と頬がぐちゃぐちゃに潰れ、顎にはホログラムカメラの壊れた部品とプロペラが突き刺さったまま死んでいる

 イザベルは壊れたホログラムカメラを床に置く


イザベル「(壊れたホログラムカメラを床に置いて)お、お仕事に協力するのはもう終わりです!!さあ!!今すぐ大天使様について教えてください!!」


 少しの沈黙が流れる


イザベル「あれ・・・?」


 イザベルは眼球と頬がぐちゃぐちゃに潰れ、顎にはホログラムカメラの壊れた部品とプロペラが突き刺さったまま死んでいる若い男1のことを見る


イザベル「(眼球と頬がぐちゃぐちゃに潰れ、顎にはホログラムカメラの壊れた部品とプロペラが突き刺さったまま死んでいる若い男1のことを見て)あっ、あれあれっ!?う、動かなくなっちゃった!?」


 再び沈黙が流れる

 イザベルは眼球と頬がぐちゃぐちゃに潰れ、顎にはホログラムカメラの壊れた部品とプロペラが突き刺さったまま死んでいる若い男1のことを見るのをやめる

 立ち上がるイザベル


イザベル「(立ち上がって)ちょ、ちょっとやり過ぎちゃったけど、元はと言えば変態なのが悪いんだよね、うんうん」


 イザベルは自分の服を見る

 イザベルの服は若い男1の返り血のせいで真っ赤に染まっている


イザベル「(若い男1の返り血のせいで真っ赤に染まった自分の服を見ながら)おっ、お風呂借りますね、あっ、あと服も貸してください」


◯10若い男1の家の風呂場(昼)

 若い男1の家の風呂場にいるイザベル

 イザベルは全裸でシャワーを浴びている 

 顔にかかった若い男1の返り血をシャワーで流しているイザベル


◯11ショッピングモール内/雑貨屋(昼)

 ショッピングモール二階の雑貨屋の中にいるカナメとヒヨリ

 ショッピングモール二階の雑貨屋の中にはカナメとヒヨリ以外にもたくさんの若い女性客がいる

 ショッピングモールは六階建てて広く、たくさんのお店が賑わっている

 ショッピングモール二階の雑貨屋には腕時計、バッグ、ハンカチ、タオル、ピアス、イヤリング、指輪、ネックレス、食器、文房具、アンティークなどが売られている

 カナメとヒヨリはショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回っている

 ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら話をしているカナメとヒヨリ


ヒヨリ「(ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら)小物なんてどうだ?」

カナメ「(ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら)ハンカチとかですか?」

ヒヨリ「(ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら)ああ」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「(ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら)喜ぶのかな」

ヒヨリ「(ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら)き、気持ちがこもっていればきっと喜ぶぞ」


 カナメは雑貨屋の中のハンカチのコーナーの前で立ち止まる

 雑貨屋の中のハンカチのコーナーにはたくさんのハンカチが売られている

 たくさんの売られているハンカチを見ているカナメ


ヒヨリ「(ショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回りながら)す、少なくとも私がカナメからハンカチをプレゼントされたら、嬉しいし、ありがたく使わせてもらうが・・・」


 カナメは紫の紫陽花がデザインされたハンカチを手に取る


◯12回想/ANDREI総本部第一ロイヤル待機室(夕方)

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室にいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル、ヒヨリ、マナカ

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室には椅子とロッカーがある

 カナメは紺の”ミラースーツ”を、トワネは赤の”ミラースーツ”を、ソウヤは黒の”ミラースーツ”を、チヅルは白の”ミラースーツ”を、ヒヨリは紫の”ミラースーツ”を、マナカは緑の”ミラースーツ”を着ている

 マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている

 ヒヨリの紫の”ミラースーツ”を見ているカナメ


◯13回想戻り/ショッピングモール内/雑貨屋(昼)

 ショッピングモール二階の雑貨屋の中にいるカナメとヒヨリ

 ショッピングモール二階の雑貨屋の中にはカナメとヒヨリ以外にもたくさんの若い女性客がいる

 ショッピングモールは六階建てて広く、たくさんのお店が賑わっている

 ショッピングモール二階の雑貨屋には腕時計、バッグ、ハンカチ、タオル、ピアス、イヤリング、指輪、ネックレス、食器、文房具、アンティークなどが売られている

 カナメは雑貨屋の中のハンカチのコーナーの前で立ち止まっている

 雑貨屋の中のハンカチのコーナーにはたくさんのハンカチが売られている

 ヒヨリはショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回っている

 紫の紫陽花がデザインされたハンカチを手に取って見ているカナメ

 カナメは紫の紫陽花がデザインされたハンカチを見るのをやめて

 チラッとショッピングモール二階の雑貨屋の中を見て回っているヒヨリのことを見るカナメ

 カナメは紫の紫陽花がデザインされたハンカチをレジに持って行く

 カナメはレジで紫の紫陽花がデザインされたハンカチを買っている

 レジで紫の紫陽花がデザインされたハンカチを買っているカナメのことを見るヒヨリ


◯14ショッピングモール内/ファミレス(昼過ぎ)

 ショッピングモール五階のファミレスにいるカナメとヒヨリ

 ショッピングモール五階のファミレスの中にはカナメとヒヨリ以外にも学生、カップル、家族連れなどたくさんの人がいる

 テーブルを挟んで向かい合って椅子に座っているカナメとヒヨリ

 カナメは雑貨屋で買った紫の紫陽花がデザインされたハンカチが入っているビニール袋を持っている

 話をしているカナメとヒヨリ


ヒヨリ「(少し笑って)即決だったから少し驚いたぞ」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「迷惑じゃなければ、もう少し他のお店を見て良いですか?」

ヒヨリ「もちろんだ、今日はいくらでもカナメに付き合うぞ」

カナメ「すみません」

ヒヨリ「何故謝るのだ」

カナメ「だって・・・今日は学校も訓練もない日ですよ」

ヒヨリ「カナメは休日に私と過ごすのが嫌なのか・・・?」

カナメ「め、迷惑、かけたくなくて」

ヒヨリ「(少し笑って)気にするなカナメ、全然迷惑なんかではないぞ」


 再び沈黙が流れる


ヒヨリ「それにしてもカナメはトワネのことを大切に想っているんだな」

カナメ「僕は・・・いつもトワネに助けられてるような気がするんです」

ヒヨリ「(少し笑って)パートナーだからな。(少し間を開けて)トワネが羨ましいよ」

カナメ「羨ましい?」

ヒヨリ「(少し笑いながら)カナメと契約出来るのがな」

カナメ「僕なんて・・・契約者たちの中で一番出来が悪いですよ」

ヒヨリ「前にも言ったが、初めて第六の力を手にして君のように戦える者は今までいなかった。それはとても特別なことだ」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「ヒヨリさんとマナカさんは・・・強いだけじゃなくて・・・気遣いも出来るし・・・僕とは大違いだ」

ヒヨリ「カナメ」

カナメ「何ですか?」

ヒヨリ「今言ったことは本心か?」

カナメ「はい」


 再び沈黙が流れる


ヒヨリ「カナメに褒められると・・・とても気分が良いな・・・」


◯15花色荘リビング(昼過ぎ)

 花色荘のリビングにいるトワネとチヅル

 花色荘のリビングにはテーブル、椅子、ソファ、テレビ、ゲームがある

 テーブルを挟んで向かい合って椅子に座っているトワネとチヅル

 トワネとチヅルは塩ラーメンを食べている

 塩ラーメンを食べながら話をしているトワネとチヅル

 トワネは塩ラーメンを一口すする


チヅル「良いの?ヒヨリ先輩にカナメを取られるよ」

トワネ「(不機嫌そうに)取られるも何も、私には関係ないことだ」


 チヅルは塩ラーメンを一口すする


チヅル「(塩ラーメンを一口すすって)また強がっちゃって」

トワネ「(不機嫌そうに)チヅルこそ、ソウヤを狙う女はたくさんいると分かってるのか」

チヅル「あいつはモテるけど・・・結局上手くいかないんだよ」

トワネ「(少し笑って)そりゃそうさ、ソウヤが求めてるのはチヅルだからな」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「どっちつかずな態度を取ってると、戦いに影響が出るぞ」

チヅル「わ、分かってるよ」


 トワネは塩ラーメンを一口すする


トワネ「(塩ラーメンを一口すすって)私とカナメの関係がお前たちみたいに厄介じゃなくて助かったよ、面倒ごとは嫌だからな私は」

チヅル「でもあんたら最近仲良しじゃん」

トワネ「(不機嫌そうに)あいつが5秒で迷子になるような馬鹿だから一緒にいるんだ」


◯16ANDREI総本部礼拝堂(昼過ぎ)

 ANDREI総本部の礼拝堂にいるソウヤとシィア

 ANDREI総本部の礼拝堂の中は広く、たくさんの椅子がある 

 ANDREI総本部の礼拝堂のガラスはステンドグラスになっている 

 ANDREI総本部の礼拝堂の中には祭壇があり、その後ろには大きなマリア像がある

 ANDREI総本部の礼拝堂の中には懺悔室がある

 ANDREI総本部の礼拝堂の中にはソウヤとシィア以外に誰もいない

 椅子に座っているソウヤとシィア

 ソウヤとシィアは話をしている


シィア「適切な判断かと」

ソウヤ「(少し笑って)アンドロイドの君に言われても嬉しくないね」

シィア「では人に言われたら嬉しいですか?」

ソウヤ「(少し笑いながら)どうだろう、相手にもよるかな」


 少しの沈黙が流れる


シィア「何故、ソウヤとチヅルはカップルになれないのでしょう」

ソウヤ「僕が聞きたいよ、それは」

シィア「あなたたちの間に足りないのはケミストリー?肉体的接触?」

ソウヤ「化学実験とは違うんだよシィアちゃん」

シィア「とても不思議、ただのアホでは説明がつかないようなリレーションシップね」

ソウヤ「僕らはただのアホ以上にアホだからね」

シィア「(淡々と)やーいやーい、お前ら付き合っちゃえよー」


 再び沈黙が流れる


ソウヤ「シィアちゃんは誰かを好きになったことがないから理解出来ないんだろ」

シィア「人間の好きとは違うかもしれませんが、私のデータにも、特別なアンドロイドはいます」

ソウヤ「ロボットの友達かい?」

シィア「友達と呼べるほど深い関係にはなっていません。ですがチューはしました」

ソウヤ「へぇ、大人だね、シィアちゃんは」

シィア「だってもう、私は100歳を超えているもの」

ソウヤ「(少し笑って)全然お婆さんには見えないな」

シィア「毎日若作りしています、インターネットにアクセスして、子供たちの間で流行っていること、興味を示しそうなことを調べています」

ソウヤ「効果が出てるね」

シィア「はい。今日もこの後、私の効果を見に行こうか」


 少しの沈黙が流れる


シィア「(淡々と)シィアちゃんジョークです」

ソウヤ「それ、100年前の子供にはヒットしたのかい」

シィア「(淡々と)いえ、むしろ馬鹿にされました」


 再び沈黙が流れる

 シィアはポケットからたくさんのカプセル剤の入っている薬瓶を取り出す

 たくさんのカプセル剤の入っている薬瓶をソウヤに差し出すシィア


シィア「(たくさんのカプセル剤の入っている薬瓶をソウヤに差し出して)1ヶ月分の試薬品です、朝昼晩、食後に飲んでください」

ソウヤ「(たくさんのカプセル剤の入っている薬瓶をシィアに差し出されたまま)効果は?」

シィア「(たくさんのカプセル剤の入っている薬瓶をソウヤに差し出したまま)多少はあるでしょう。ですが、所詮は実験段階の代物です、特効薬とはいきません。飲み続ければ薬の効果も弱まります」


 ソウヤはたくさんのカプセル剤の入っている薬瓶をシィアから受け取る


ソウヤ「(たくさんのカプセル剤の入っている薬瓶をシィアから受け取って)分かった、ありがとうシィアちゃん」

シィア「ソウヤ」

ソウヤ「何?」

シィア「アフターミラーの治療薬は積極的に開発されていない。ANDREIは制御の効かなくなった契約者たちを早々と切り捨てるつもりです。直に人工的な第六の力の所有者が投入されることになるでしょう」

ソウヤ「人工的な第六の力って、トキコさんが進めている君を人間化する計画とは違うのか?」

シィア「それだけではありません。(少し間を開けて)リュウマ陸佐の作戦データを無断で閲覧して知ったんだけど、彼らは複製を作ろうとしている」

ソウヤ「複製?」

シィア「P計画と銘打たれていますが、その内容はクローン人間の量産です」

ソウヤ「ぼ、僕やチヅルのコピーが作られているのか?」

シィア「ANDREIがどこまで正確なコピーを作ろうとしているのかはまだ分かりません。ですが、ソウヤたちのデータは参考になるでしょう」

ソウヤ「僕らはオソレとの戦いを終える前にANDREIに見限られるのか・・・この頻度なら最後のオソレが来るのもそう遠くない未来だと思いたいが・・・」


 少しの沈黙が流れる


シィア「アホアンドロイドの計算で弾き出された真面目な忠告、聞きたい?」

ソウヤ「僕が今信用出来るのはチヅルとシィアちゃんだけだよ」

シィア「どうしても写真が欲しいなら、賭けでチヅルに直接頼んだ方が良いかと。オソレがいつ現れるのか分からないように、皆さんの平穏もいつまで続くか分かりません。(少し間を開けて)アホで変態な信仰者でいるのは、ソウヤのためにならない」


◯17ショッピングモール内/ぬいぐるみ屋(昼過ぎ)

 ショッピングモール四階のぬいぐるみ屋の中にいるカナメとヒヨリ

 ショッピングモール四階のぬいぐるみ屋の中にはカナメとヒヨリ以外にもカップル、家族連れなどたくさんの客がいる

 ショッピングモールは六階建てて広く、たくさんのお店が賑わっている

 ショッピングモール四階のぬいぐるみ屋には大小、色がさまざまな熊のぬいぐるみが売られている

 カナメとヒヨリはショッピングモール四階のぬいぐるみ屋の中を見て回っている

 眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみの前で立ち止まるヒヨリ

 ヒヨリは眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみを手に取る

 眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみを見ているヒヨリ


ヒヨリ「(眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみを見ながら)こういうのはどうだろうか・・・」


 カナメはヒヨリが持っている眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみを見る


カナメ「(ヒヨリが持っている眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみを見て)トワネにですか?」


 少しの沈黙が流れる

 

カナメ「(ヒヨリが持っている眼帯を付けている紫色の熊のぬいぐるみを見たまま)紫はトワネよりも、ヒヨリさんに合うと思いますけど」


◯18新宿駅周辺/新宿駅南口に向かっている道中(夕方)

 夕日が沈みかけている

 新宿駅南口に向かっているイザベル 

 新宿駅周辺には学生、カップル、家族連れ、観光客、サラリーマン、OLなどたくさんの人がいる

 イザベルは俯きながらトボトボ歩いている


イザベル「(俯きながらトボトボ歩いて)どうしよう・・・結局全然見つからないや・・・」


 少しするとイザベルは俯きながらトボトボ歩いてショッピングモール前の通りかかる

 カナメとヒヨリがショッピングモールの中から出て来る

 カナメとヒヨリは大きなビニール袋を持っている

 俯きながらトボトボ歩いてショッピングモール前の通りかかったイザベルとぶつかるカナメ


カナメ「(俯きながらトボトボ歩いてショッピングモール前の通りかかったイザベルとぶつかって)あ・・・すみません」

イザベル「(俯きながらショッピングモールの中から出て来たカナメとぶつかって)こ、こちらこそ・・・」


 カナメとヒヨリは俯きながらトボトボ歩いているイザベルの前に行く


ヒヨリ「す、すまないなカナメ・・・トワネのプレゼントを買うはずが私の分まで・・・」

カナメ「いや、ヒヨリさんには手伝ってもらったし・・・それにこの間温泉街でも助けてもらったので・・・」

ヒヨリ「(少し笑って)カナメは律儀なのだな」


 俯きながらトボトボ歩いていたイザベルが顔を上げる

 自分の前を歩きながらヒヨリと話をしているカナメのことを見るイザベル


ヒヨリ「(少し笑いながら)私もカナメを見習わなくては、今日のお返しは近いうちに必ず・・・」


 イザベルは自分の前を歩きながらヒヨリと話をしているカナメの手を掴む


イザベル「(自分の前を歩きながらヒヨリと話をしているカナメの手を掴んで)だ、大天使様!!」

カナメ「(イザベルに手を掴まれて)え?」


 イザベルはカナメの手を掴んだまま立ち止まる

 イザベルに手を掴まれているカナメとヒヨリも立ち止まる


ヒヨリ「カナメの知人か?」

カナメ「(イザベルに手を掴まれたまま)いや・・・知らない人ですけど・・・」

イザベル「(カナメの手を掴んだまま)ごっ、ごっ、ご無沙汰しています大天使様!!じ、自分!!いっ、イザベル・カーフェンと言います!!」

カナメ「(イザベルに手を掴まれたまま)誰?」

ヒヨリ「ANDREIの人間かもしれないぞ、カナメ」

カナメ「(イザベルに手を掴まれたまま)ANDREIの?」

イザベル「(カナメの手を掴んだまま)だっ、大天使様が墜落されたと聞き・・・じ、自分が派遣されました」


 イザベルはカナメの手を離す

 ポケットからタブレットを取り出すイザベル

 イザベルのタブレットにトワネの画像が表示されている

 イザベルはトワネの画像が表示されているタブレットをカナメに見せる


カナメ「(トワネの画像が表示されているタブレットをシィアに見せられて)君はトワネの友達なの?」

イザベル「(トワネの画像が表示されているタブレットをカナメに見せたまま)と、友達・・・だと思っていました・・・」

カナメ「(トワネの画像が表示されているタブレットをシィアに見せられたまま)どういうこと?君は誰なの?」

イザベル「(トワネの画像が表示されているタブレットをカナメに見せたまま)自分の使命は・・・墜落者・・・ルシファリアの破壊です」

カナメ「(トワネの画像が表示されているタブレットをシィアに見せられたまま)墜落者・・・」


 少しの沈黙が流れる


ヒヨリ「どうやら私の早計だったようだ・・・」


 カナメはトワネの画像が表示されているタブレットをシィアに見るのをやめる


カナメ「(トワネの画像が表示されているタブレットをシィアに見るのをやめて)えっ・・・?」

ヒヨリ「帰るぞ、カナメ。得体の知れない女が接触して来たと本部へ報告する必要がある」

カナメ「でも・・・」

ヒヨリ「妙なのと関わるなカナメ」


 イザベルはトワネの画像が表示されているタブレットをカナメに見せるのをやめる


イザベル「(トワネの画像が表示されているタブレットをカナメに見せるのをやめて)あ、あなたのこと、知ってます。に、偽物のヴェージマですよね」


 ヒヨリはイザベルの前に一歩出る


ヒヨリ「(イザベルの前に一歩出て)私は第六の力のクイーンだ」

イザベル「ち、違う・・・偽物のヴェージマだ・・・」


 再び沈黙が流れる


カナメ「ひ、ヒヨリさん」

ヒヨリ「行くぞ」


 ヒヨリは早足で歩き始める


カナメ「ごめん、もう行かないと」


 カナメはヒヨリの後を追いかける

 俯くイザベル


◯19花色荘リビング(夜)

 花色荘のリビングにいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル、マナカ

 花色荘のリビングにはテーブル、椅子、ソファ、テレビ、ゲームがある

 トワネはソファで寝転がっている

 ソウヤはテーブルに向かって椅子に座っている

 チヅルは地面に座っている

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 マナカはテーブルに向かって椅子に座り、ロシア語の古い本を読んでいる

 マナカはカラスがデザインされた鉄仮面をつけている

 ソファで寝転がっているトワネの前に立っているカナメ

 カナメはラッピングされた大きな袋をソファに寝転がっているトワネに差し出している


カナメ「(ラッピングされた大きな袋をソファに寝転がっているトワネに差し出しながら)こ、これ」

トワネ「(ソファに寝転がったままラッピングされた大きな袋をカナメに差し出されて不機嫌そうに)例の物か」

カナメ「(ラッピングされた大きな袋をソファに寝転がっているトワネに差し出しながら)うん」

トワネ「(ソファに寝転がったままラッピングされた大きな袋をカナメに差し出されて不機嫌そうに)一日遊んでから渡すとは、お前は果てしない馬鹿だな」

チヅル「(少し笑って)ほんとにね」

カナメ「(ラッピングされた大きな袋をソファに寝転がっているトワネに差し出しながら)ごめん」

トワネ「(ソファに寝転がったままラッピングされた大きな袋をカナメに差し出されて不機嫌そうに)まあ良い、せっかくだし受け取ってやるか」


 トワネはラッピングされた大きな袋をカナメに差し出されたまま体を起こす

 ラッピングされた大きな袋をカナメから受け取るトワネ

 トワネは大きな袋のラッピングを外す

 ラッピングされた大きな袋の中身はピンクの大きな熊のぬいぐるみ

 トワネはラッピングされた大きな袋の中からピンクの大きな熊のぬいぐるみを取り出す

 トワネがラッピングされた大きな袋の中から取り出したピンクの大きな熊のぬいぐるみを見るチヅルとソウヤ


チヅル「(トワネがラッピングされた大きな袋の中から取り出したピンクの大きな熊のぬいぐるみを見て)うっわ、メルヘン過ぎ」

ソウヤ「(トワネが持っているピンクの大きな熊のぬいぐるみを見たまま少し笑って)カナメらしいね」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「ごめん、センス無くて」


 再び沈黙が流れる

 トワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみの顔を見る


トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみの顔を見て不機嫌そうに)こいつ、よく見ると冴えない顔だな」


 トワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみの顔を見るのをやめる


トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみの顔を見るのをやめて少し笑って)でもまあ、ちょっとだけ可愛いような気もするか」


 トワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締める


トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めて)私の部下第2号にしてやろう」

カナメ「2号?」

トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま)1号はお前だろ」

カナメ「えっ?僕、いつから君の・・・」

トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたままカナメの話を遮って不機嫌そうに)うるさいぞ、下僕1号」

カナメ「下僕になってるじゃん」

チヅル「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めているトワネのことを見たまま少し笑って)変な関係な人たち」


 少しの沈黙が流れる

 マナカは変わらずロシア語の古い本を読んでいる


カナメ「ねえ、トワネ」

トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま)何だ下僕」

カナメ「イザベル・カーフェンって人知ってる?」

トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま不機嫌そうに)知らん」

カナメ「君を探してるみたいだったんだけど」

トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま不機嫌そうに)人違いだ」

カナメ「でも、タブレットにトワネの写真が表示されてたんだよ」

トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま不機嫌そうに)私に外国人と親しくなれるような愛想とコミュ力があると思うか」


 再び沈黙が流れる

 チヅルはピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めているトワネのことを見るのをやめる


チヅル「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めているトワネのことを見るのをやめて)もしかしてストーカー?」

カナメ「そういうのとはちょっと違うと思う」

ソウヤ「でもトワネのことを探してたんだろ」

カナメ「よく分からないけど、トワネのことを破壊するとか、ヒヨリさんのことを偽物のヴェージマ?とか言ってたんだ」

チヅル「な、何それ。ストーカーよりもっとやばいじゃん」

マナカ「(ロシア語の古い本を読みながら)許しませんわ」

カナメ「えっ、何がですか?」

マナカ「(ロシア語の古い本を読みながら)ヒヨリ様のことを魔女と呼ぶなんて、絶対に許しませんわ」


◯20ANDREI総本部司令の自室(夜)

 ANDREI総本部司令の自室にいるヒヨリとタエ

 ANDREI総本部司令の自室は広く、巨大な水槽がある

 ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽には、たくさんの熱帯魚が泳いでいる

 ANDREI総本部司令の自室には机と椅子がある

 ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ているヒヨリとタエ

 ヒヨリとタエはANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら話をしている


ヒヨリ「(ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら)彼女からは酷い水の香りがしました」

タエ「(ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら)苦手なの?」

ヒヨリ「(ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら)好きにはません」

タエ「(ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら)安心なさい。(少し間を開けて)その時はすぐに訪れます、そうなれば九音さんの力が最も必要になるわ」

ヒヨリ「(ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら)司令のご期待には必ず応えます」

タエ「(ANDREI総本部司令の自室の中にある巨大な水槽を見ながら少し笑って)分かっているわ、私は誰よりもあなたの実力を認めているのだから」


◯21私立東堂高校一年C組の教室(日替わり/朝)

 外は弱い雨が降っている

 校庭には水溜まりが出来ている

 私立東堂高校一年C組の教室にいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル

 私立東堂高校一年C組の教室にはカナメたちの他にもたくさんの生徒がいる

 私立東堂高校一年C組の教室ではHRが行われている

 カナメの席はソウヤの隣

 トワネの席は窓際にある

 トワネは自分の席から退屈そうに外に眺めている

 真面目にHRを聞いているカナメ、ソウヤ、チヅル

 黒板の前に立っている教師1

 教師1はHRを行っている


教師1「今日は皆さんにお知らせがあります」


 教師1は私立東堂高校一年C組の教室の扉に向かって手招きをする

 

教師1「(私立東堂高校一年C組の教室の扉に向かって手招きをして)来なさい」


 私立東堂高校一年C組の教室の中にイザベルが入って来る


イザベル「(私立東堂高校一年C組の教室の中にイザベルが入って来て)しっ、し、失礼しますっ!!」


 カナメはイザベルのことを見て驚く


カナメ「(イザベルのことを見て驚いて)な、何で・・・」


 イザベルは黒板の前で立ち止まる


イザベル「(黒板の前で立ち止まって大きな声で)こっ、こっ、こっ、この度編入することになりましたっ!!!!いっ、イザベル・カーフェン!!!!でっ、です!!!!」


 トワネ以外の私立東堂高校一年C組の生徒たちはイザベルのことを見ている


チヅル「(イザベルのことを見たまま)え・・・あの子・・・カナメが言ってた・・・」


 イザベルは勢いよく頭を下げる


イザベル「(勢いよく頭を下げて大きな声で)よっ、よっ、よっ、よろしくお願いしましゅっ!!!!」


 頭を下げているイザベルの顔が真っ赤になっている

 少しの沈黙が流れる

 トワネは自分の席から外を眺めるのをやめる

 頭を下げて顔が真っ赤になっているイザベルのことを見るトワネ


トワネ「(頭を下げて顔が真っ赤になっているイザベルのことを見て)イザベル・・・」


◯22回想/イザベルとアマネの家リビング(昼過ぎ)

 外は晴れている

 イザベルとアマネの家のリビングにいるトワネとイザベル

 イザベルとアマネの家は古いレンガ造りになっている

 イザベルとアマネの家の周囲は数千キロ先まで小麦畑が広がっている

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑は収穫されている箇所があり、そこだけ小麦が生えていない

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑の横には一本道がある

 イザベルとアマネの家のリビングにはテーブル、椅子、暖炉がある

 イザベルとアマネの家のリビングでは食器が割れている

 俯いているイザベル

 トワネは俯いているイザベルと話をしている


トワネ「大丈夫よイザベル。アマネには私が落としたって言うから」

イザベル「(俯いたまま)ご、ごめん・・・ルシファリア・・・」

トワネ「謝らないでよ、困った時はお互い様でしょ?」


◯23回想戻り/私立東堂高校一年C組の教室(朝)

 外は弱い雨が降っている

 校庭には水溜まりが出来ている

 私立東堂高校一年C組の教室にいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル、イザベル

 私立東堂高校一年C組の教室にはカナメたちの他にもたくさんの生徒がいる

 私立東堂高校一年C組の教室ではHRが行われている

 カナメの席はソウヤの隣

 トワネの席は窓際にある

 イザベルと教師1は黒板の前に立っている

 イザベルは顔を真っ赤にしながら頭を下げている

 カナメ、トワネ、ソウヤ、チヅルを含む私立東堂高校一年C組の顔を真っ赤にしながら頭を下げているイザベルのことを見ている


トワネ「(顔を真っ赤にし頭を下げているイザベルのことを見たまま)な、何だ今の記憶は・・・(少し間を開けて)どういうことだ・・・」



 続く。

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