『第十四話 過去?ペルソナ?女王?』
『サイクルラヴの叫び、少年少女のセイセンネンリョ』
登場人物
神野 カナメ 16歳男子
本作の主人公。高校一年生。人に対して距離があり、どこか性格も冷めている。
相園 トワネ 16歳女子
本作のメインヒロイン。高校一年生。”第六の力の女王”で、カナメの契約相手。性格はわがままで愛想がなく、たびたびカナメのことを困らせることになる。無類のカルボナーラ好き。
若葉 ソウヤ 16歳男子
カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の王子”。成績と容姿が優れている上に、人当たりも悪くないため、同級生たちからよくモテているが・・・信心深く、よく礼拝堂に訪れている。
浅木 チヅル 16歳女子
カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の姫の一人”。カナメやトワネほどではないが、馴れ合うことが苦手な性格をしており、口調もキツい。契約相手のソウヤとは幼馴染。
九音 ヒヨリ 18歳女子
カナメたちよりも2つ歳上の先輩に当たる、”第六の力の姫の一人”。ロシアからの帰国子女で、強い正義感の持ち主。その性格の通り優秀な戦士であり、面倒見も良い。
真弓 マナカ 18歳女子
ヒヨリと同じくロシアからの帰国子女で、”第六の力の姫の一人”。常に顔面にカラスがデザインされた鉄仮面を付けていて、お嬢様口調で話をする。ヒヨリとは古くからの仲であり、契約相手でもある。
シィア 15歳女子モデル
長く”ANDREI”で働く美少女アンドロイド、正式名称はSI-A49。一応梢トキコの助手という役職だが、雑用も淡々とこなす。長く人間に仕えて来たからか、皮肉屋ところがある。口癖は『アホ』。
四季 イズミ 16歳女子
・・・???
梢 トキコ 36歳女子
“ANDREI”の科学者で、カナメたちが暮らすオンボロアパート”花色荘”の管理人。大人気なく怒りっぽい性格をしている。カナメたちに対して厳しい言い方をすることが多いが、一応彼らの保護者だったりする。
神野 タエ 78歳女子
“オソレ”の破壊を目的とした組織”ANDREI”の司令であり、カナメの祖母。カナメとは長く疎遠だったが、”オソレ”を破壊するために彼の力を借りようとする。
日向 リュウマ 36歳男子
日本帝国軍から派遣された軍人で、階級は陸佐。ただし、軍人らしさは全くない。戦略班のリーダーだが、実質的に”ANDREI”のトップ2の立場におり、タエの側近的な役割を担っていることが多い。トキコとは過去に色々あったとか、なかったとか。
神野 アキラ 44歳男子
カナメの父親。いつも仕事で帰って来るのが遅いため、カナメとは上手くコミュニケーションが取れておらず、そのことを気にしている。
神野 アイラ 女子
カナメの母親。カナメが幼い頃に亡くなっている。
ゲストキャラクター
MA-RA337型のアンドロイド 18歳女子モデル
シィアよりも後に登場したアンドロイド。シィアと比較するとかなり人間的な表情が出来るのに加えて、欠陥も少ない。
トキコがバーで出会った男 30代後半男子
・・・???
イザベル・カーフェン 16歳?女子
一生懸命、真面目、純粋の三拍子が揃ったドジっ娘。良くも悪くもまっすぐな性格のため、気合いが空回りすることもしばしば。ある時カナメたちと出会い、そこから交流を深めるようになる。
アマネ・カーフェン 18歳?女子
イザベルの姉。何かとやらかすことが多いイザベルのことをいつも厳しく叱っている。一人称は『俺』だが、食器集めが趣味という可愛い一面も。
ルシファリア 年齢?女子
・・・???
ウラジーミル・アンドレイ 65歳男子
・・・???
ヒラン・アンドレイ 14歳女子
・・・???
ロベール=フォン・アンドレイ 18歳男子
・・・???
クレナ・アンドレイ 21歳女子
・・・???
九音 アリカ 40歳女子
ヒヨリの母親。
博士 17〜18歳女子
本名不明。”あるもの”を連れている。
タカヤ 30代前半男子
・・・???
ヨハリル 20代前半?男子
・・・???
C 16歳?女子
リュウマの話に登場した好奇心旺盛な少女。ある日、キファーと出会うことになる。
キファー 16歳?男子
Cと同じくリュウマに登場した少年。Cとは違い大人しく、いつも寂しげな様子をしている。
ユーリ 60歳?男子
Cの叔父。
ガラファリア 20代後半?女子
・・・???
神野 アイハ 40代前半女子
カナメの叔母。”夢路村”で、喫茶”四重奏の夢”を経営している。
イ・ジヨン 20代前半女子
韓国から来た留学生。喫茶”四重奏の夢”を経営を手伝いながらアイハの家でホームステイをしている。
リツ 27歳女子
ある過去を抱えている信仰者。
スグル 30代前半男子
・・・???
◯1戦場(日替わり/夜)
戦場にいるヒヨリを含む聖アンドレイ帝国のたくさんの兵士たちと、イングマールの兵士たちが激しく戦っている
ヒヨリは鎧を着て2本の刀を持っており、腰には剣が差してある
ヒヨリが持っている2本の刀はカナメがヒヨリと契約して”王子”になった姿
ヒヨリを含む聖アンドレイ帝国のたくさんの兵士たちと、イングマールの兵士たちは剣や槍、鎧で武装し交戦している
イングマールの兵士たちはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
イングマールの人々が付けているカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
イングマールの兵士たちは第六の力を使って戦っている
戦場ではたくさんの聖アンドレイ帝国軍とイングマールの兵士たちが入り混じり、ごった返しになっている
戦場では剣、槍、鎧が当たって鳴る金属音が響いている
ヒヨリは2本の刀を交差して振り下ろして、イングマールの兵士1の腹を斬る
腹から胃と腸などの大量の内臓が溢れ出て倒れるイングマールの兵士1
ヒヨリ「(声 ナレーション)戦争は終わらない」
ヒヨリを狙って素早く槍を突くイングマールの兵士2
ヒヨリは刀の1本でイングマールの兵士2が素早く突いて来た槍を受け流す
イングマールの兵士2が素早く突いて来た槍を刀で受け流したまま、もう1本の刀を振り上げてイングマールの兵士2の首を斬るヒヨリ
イングマールの兵士2の首から血が噴き出る
イングマールの兵士2は槍をヒヨリの刀の1本に受け流されたまま血が噴き出ている首を押さえる
槍をヒヨリの刀の1本に浮き流され血が噴き出ている首を押さえたままフラフラしているイングマールの兵士2
ヒヨリは血が噴き出ている首を押さえたままフラフラしているイングマールの兵士2の槍を刀の1本で受け流し、もう1本の刀を振り下ろしてイングマールの兵士2の槍にぶつけ、槍を叩き落とす
2本の刀で血が噴き出ている首を押さえたままフラフラしているイングマールの兵士2の首を刎ね飛ばそうとするヒヨリ
イングマールの兵士2「(血が噴き出ている首を押さえフラフラしたまま2本の刀でヒヨリに首を刎ね飛ばされそうになって)オフレット値上昇・・・」
イングマールの兵士2が血が噴き出ている首を押さえフラフラしたまま、2本の刀でヒヨリに首を刎ね飛ばされそうになり”オフレット値上昇・・・”と呟くと、イングマールの兵士2の首から噴き出ていた血が止まる
イングマールの兵士2は素早く落ちていた槍を拾い上げ、2本の刀で自分の首を刎ね飛ばそうとしていたヒヨリの右肩を槍で斬り上げる
槍でヒヨリの右肩を斬り上げ、続けてヒヨリの顔面を思いっきり回し蹴りをするイングマールの兵士2
イングマールの兵士2に斬り上げられたヒヨリの右肩からは血が出ている
イングマールの兵士2に思いっきり顔面に回し蹴りをされたヒヨリの鼻からは血がポタポタと垂れる
ヒヨリの首を狙って勢いよく槍を振り上げるイングマールの兵士2
自分の首を狙って勢いよく槍を振り上げているイングマールの兵士2に刀の1本を向けるヒヨリ
ヒヨリは自分の首を狙って勢いよく槍を振り上げているイングマールの兵士2に刀の1本を向けて少し笑う
ヒヨリが自分の首を狙って勢いよく槍を振り上げているイングマールの兵士2に刀の1本を向けたまま少し笑うと、イングマールの兵士2に向けていたヒヨリの1本の刀が散弾銃に変わる
ヒヨリが少し笑ったまま自分の首を狙って勢いよく槍を振り上げているイングマールの兵士2に向けている散弾銃は、カナメがヒヨリと契約して”王子”になった姿の一つ
ヒヨリは少し笑ったまま自分の首を狙って勢いよく槍を振り上げているイングマールの兵士2を狙って至近距離で散弾銃を発砲する
ヒヨリが少し笑ったまま自分の首を狙って勢いよく槍を振り上げているイングマールの兵士2を狙って至近距離で発砲した散弾銃の弾丸が、イングマールの兵士2の顔面に命中し、イングマールの兵士2の顔面が付けている山羊がデザインされた鉄仮面ごと吹き飛ぶ
付けている山羊がデザインされた鉄仮面ごと顔面が吹き飛び倒れるイングマールの兵士2
ヒヨリは片手で散弾銃をリロードする
左手に持っている刀を逆手持ちにするヒヨリ
ヒヨリは後ろにいたイングマールの兵士3の腹を素早く逆手持ちにしている刀で深く突き刺す
後ろにいたイングマールの兵士3の腹から勢いよく逆手持ちの刀を引き抜き、素早く振り返ってイングマールの兵士3の股に至近距離で散弾銃を発砲するヒヨリ
イングマールの兵士3の股にヒヨリが至近距離で発砲した散弾銃の弾丸が直撃し、下半身から大量の血を流しながら倒れるイングマールの兵士3
ヒヨリの横にいたイングマールの兵士4がヒヨリに向かって素早く剣を振り下ろして来る
イングマールの兵士4が素早く剣を振り下ろして来た剣を軽々避けて、散弾銃の銃床でイングマールの兵士4の山羊がデザインされている鉄仮面を付けた顔面を強く連続で殴るヒヨリ
ヒヨリは散弾銃の銃床でイングマールの兵士4の山羊がデザインされている鉄仮面を付けた顔面を強く連続で殴りながら、散弾銃をリロードする
ヒヨリに散弾銃の銃床で顔面を殴られて、イングマールの兵士4の付けている山羊がデザインされた鉄仮面にヒビが入る
散弾銃の銃床でイングマールの兵士4の顔面を殴るのをやめて素早く逆手持ちにしていた刀をイングマールの兵士4の首に突き刺すヒヨリ
ヒヨリは逆手持ちでイングマールの兵士4に突き刺していた刀を勢いよく引き抜き、イングマールの兵士4の顎を蹴り上げる
ヒヨリに顎を蹴り上げられて倒れるイングマールの兵士4
ヒヨリは近くにいたイングマールの兵士5に向かって散弾銃を発砲する
ヒヨリがイングマールの兵士5に向かって向かって発砲した散弾銃の弾丸がイングマールの兵士5の腹に命中し、イングマールの兵士5の体が数メートル吹き飛ばされる
ヒヨリ「(声 ナレーション)我が父、聖アンドレイ帝国の皇帝、ウラジミールが始めた戦いは、第六の力の参入によってますます激化している」
ヒヨリは片手で散弾銃をリロードする
ヒヨリ「(片手で散弾銃をリロードして大きな声で)トワネを探せ!!!!仮面の下に隠れているぞ!!!!」
◯2帝都/大広場/処刑場(日替わり/昼前)
弱い雨が降っている
帝都は中世のヨーロッパのような町並みをしている
大広場にいるシィアとヒラン
ヒランは紫の派手なドレスを着ている
大広場には処刑台がある
処刑台は木製の高い台になっている
処刑台の上にはシィア、ヒラン、ボロボロの服を着ている10人の男がいる
ボロボロの服を着ている10人の男には手錠と足かせがかけられている
シィア、ヒラン、ボロボロの服を着ている10人の男たちの体は雨で濡れている
処刑台の周りにはたくさんの人が集まっている
ヒランはナイフを持っている
ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けているヒラン
ヒヨリ「(声 ナレーション)やがてイングマールの攻撃は帝都にまで及んだ」
ヒラン「(ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けたまま)舐めなさい」
少しの沈黙が流れる
ヒランはボロボロの服を着ている男1の頬をナイフで斬る
ボロボロの服を着ている男1の頬から血が垂れる
ヒランは再びナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向ける
ヒラン「(ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けて)ヒランのナイフ、舐めてくれなきゃお友達やあなたの家族を拷問しちゃうよ?」
ボロボロの服を着ている男1はゆっくりヒランが向けて来ているナイフを舐める
ヒラン「(ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けてナイフを舐めさせたまま嬉しそうに)見て見てシィアちゃん!!こいつ本当に舐めてるわ!!」
ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けてナイフを舐めさせているヒランの正面から、一瞬だけ何かが光る
ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けてナイフを舐めさせているヒランの正面から、ヒランに向かって勢いよく大きな斧が回転しながら飛んで来る
ナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けてナイフを舐めさせているヒランに向かって、勢いよく大きな斧が回転しながら飛んで来ていることに気付くシィア
シィアは素早くナイフをボロボロの服を着ている男1の顔面に向けてナイフを舐めさせているヒランのことを両手で思いっきり押し出す
シィアに思いっきり押し出されて勢いよく尻餅をつくヒラン
ヒランに向かって勢いよく回転しながら飛んで来た大きな斧が、ヒランのことを思いっきり押し出したシィアの両手を切断する
シィアの両手首から大量の血が噴き出る
シィアは両手首から大量の血が噴き出したままその場に膝をつき痛みでうずくまる
ヒラン「(尻餅をついたまま)シィアちゃん!!」
シィアの両手首を切断した大きな斧は勢いよく回転しながらブーメランのように旋回して飛んで来た方へ戻って行く
大広場は騒がしくなっている
処刑台の周りに集まっていた人1「な、何今の!?」
処刑台の周りに集まっていた人2「い、イングマールだ!!イングマールが囚人を連れ戻しに来たんだ!!」
処刑台の周りに集まっていた人3「ば、馬鹿な!!ここまで戦争が来るわけない!!」
ヒランは尻餅をついたまま大きな斧が勢いよく回転しながらブーメランのように旋回して飛んで行った方を見る
勢いよく回転しながらブーメランのように旋回して飛んで行った大きな斧はいつの間にか消えている
ヒランは尻餅をついたまま素早く勢いよく大きな斧が回転しブーメランのように旋回して飛んで行った方に向かってナイフを投げる
再び沈黙が流れる
シィアは変わらず両手首から大量の血が噴き出したままその場に膝をつき痛みでうずくまっている
突然、ヒランのナイフが何かに弾き返されて処刑台に尻餅をついているヒランの足元に突き刺さる
尻餅をついたまま素早くを上を見るヒラン
尻餅をついているヒランの真上からはエンジン付きのグライダーに乗ったトワネが大きな斧を振り下ろして来る
尻餅をついたまま体の向きを変えて真上からグライダーに乗ってトワネが振り下ろして来た大きな斧をかわすヒラン
トワネが尻餅をついているヒランに向かって振り下ろした大きな斧は、肉塊がトワネと契約して”王子”になった姿
ヒランは尻餅をついたままグライダーに乗っているトワネの顔面を蹴り上げようとする
グライダーに乗ったまま尻餅をつき自分の顔面を蹴り上げようとして来たヒランの足首を掴むトワネ
トワネ「(グライダーに乗ったまま尻餅をつき自分の顔面を蹴り上げようとして来たヒランの足首を掴んで少し笑って)お姫様のくせに下品な足使いだな」
トワネはグライダーに乗ったまま尻餅をつき自分の顔面を蹴り上げようとして来たヒランの足首を離す
尻餅をついた状態から器用にバク転をし体に捻りを加えながら後ろに下がるヒラン
ヒランは両手首から大量の血が噴き出したままその場に膝をつき痛みでうずくまっているシィアの前で立ち止まる
ヒラン「(両手首から大量の血が噴き出したままその場に膝をつき痛みでうずくまっているシィアの前で立ち止まり少し笑って)ヒラン知ってるよ?あなた相園トワネでしょ?」
トワネ「人違いだ」
ヒラン「(少し笑いながら)あなたのことはヒランが殺してあげる」
ヒランは両手首から大量の血が噴き出したままその場に膝をつき痛みでうずくまっているシィアを無理矢理立たせる
シィア「(両手首から大量の血を噴き出したままヒランに無理矢理立たされて)お嬢様・・・今すぐ有給休暇を貰い・・・」
ヒランは両手首から大量の血を噴き出しているシィアを無理矢理立たせたまま話途中だったシィアにキスをする
両手首から大量の血を噴き出しているシィアを無理矢理立たせシィアにキスをしながら、シィアの胸元に手を当てるヒラン
ヒランは両手首から大量の血を噴き出しているシィアを無理矢理立たせシィアの胸元に手を当てたまま、シィアにキスをするのをやめる
ヒラン「(両手首から大量の血を噴き出しているシィアを無理矢理立たせシィアの胸元に手を当てたまま、シィアにキスをするのをやめて)シィアちゃんの魂、ヒランが吸っちゃった」
両手首から大量の血を噴き出しヒランに無理矢理立たされヒランに胸元に手を当てられているシィアの体が光り始める
シィア「(両手首から大量の血を噴き出しヒランに無理矢理立たされヒランに胸元に手を当てられたまま体が光って)お嬢様・・・吐いた後は歯を磨きましょう・・・」
両手首から大量の血を噴き出しヒランに無理矢理立たされヒランに胸元に手を当てられているシィアの体が強く光り、周囲が見えなくなる
トワネはグライダーに乗ったまま反射的に腕で顔を覆う
トワネ「(グライダーに乗ったまま反射的に腕で顔を覆って舌打ちをして)チッ・・・」
少しの沈黙が流れる
両手首から大量の血を噴き出しヒランに無理矢理立たされヒランに胸元に手を当てられていたシィアの体から光りが消える
ヒランが両手首から大量の血を噴き出し無理矢理立たせて胸元に手を当てていたシィアはいなくなっており、ヒランの手には大きな鎌が握られている
ヒランが持っている大きな鎌はシィアがヒランと契約して”姫”になった姿
ヒランは大きな鎌を構える
ヒラン「(大きな構えて嬉しそうに)嬉しいわ、あなたを殺せばお父様にもお兄様にも褒められるもの」
トワネはグライダーから降りて処刑台の上に立つ
トワネ「(グライダーから降りて処刑台の上に立って)果たして褒められるかな?」
ヒラン「(大きな鎌を構えたまま少し笑って)戦争が終わるんだもの。あなたの首を父上の元に持って帰れば、ヒヨリお姉様の評判は更に下がって、反対にヒランはもっともっと愛される存在になるんだよ?」
トワネ「(馬鹿にしたように笑って)そうかなるほど、世間ではお前みたいな奴を痛々しいと言うんだな」
ヒラン「(大きな鎌を構えたまま)痛い目に遭うのはあなただもん。だって今から一人ぼっちで死ぬんだから」
トワネは大きな斧を構える
トワネ「(大きな斧を構えて)みんな!!そろそろ出番らしいぞ!!」
トワネは大きな斧を思いっきりその場に振り下ろして処刑台に突き刺す
トワネが大きな斧を思いっきりその場に振り下ろして処刑台に突き刺すと、突然、空が一面ヒビの入った鏡になる
大きな鎌を構えたまま空を見上げるヒラン
ヒラン「(大きな鎌を構えたまま空を見上げて)な、何?」
空一面のヒビの入った鏡が粉々に割れる
空から鏡のかけらが落下して大きな鎌を構えたまま空を見上げているヒランの右目に突き刺さる
ヒラン「(右目に鏡のかけらが突き刺さって叫びながら大きな声で)いやあぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ヒランは右目に鏡のかけらが突き刺さったまま左目で涙を流す
鏡のかけらたちは空からどんどん大広場に落下して来る
大広場に落下した鏡のかけらたちは地面にぶつかって粉々に割れる
処刑台の周りに集まっていた人4「あ、危ない!!」
処刑台に突き刺した大きな斧を引き抜くトワネ
トワネ「(処刑台に突き刺した大きな斧を引き抜いて)オフレット値210」
トワネが処刑台に突き刺した大きな斧を引き抜いて”オフレット値210”と言うと、処刑台の周りに集まっていたたくさんの人たちを囲むように大きなガラス張りのボックスが出来る
処刑台の周りに集まっていたたくさんの人たちを囲むように出来た大きなガラス張りのボックスに、空から落下して来た鏡のかけらたちがぶつかり粉々に割れる
空から落下して来た鏡のかけらたちは、次から次へと処刑台の周りに集まっていたたくさんの人たちを囲むように出来た大きなガラス張りのボックスにぶつかって割れていくが、ガラス張りのボックスには傷一つ出来ていない
空一面の鏡が割れて鏡の全て大広場に落下すると、雨が止み、昼前だった時刻が夕方になる
夕日が沈みかけている
大広場の数十メートル上には、山羊がデザインされた鉄仮面を付けてエンジン付きのグライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちがいる
グライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
グライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちが付けているカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
グライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちは剣と鎧で武装している
大広場に落下して粉々に割れた鏡のかけらたちに夕日の光が反射してキラキラと光っている
トワネ「鏡に眼球とは、都会のお姫様はオシャレだな」
ヒランは左目で涙を流したまま右目に突き刺さっている鏡のかけらを勢いよく引き抜く
ヒランが左目で涙を流したまま右目に突き刺さっている鏡のかけらを勢いよく引き抜くと、周囲にヒランの血が飛び散る
ヒランの右目は完全に潰れている
左目で涙を流したまま潰れている右目を瞑るヒラン
トワネ「目を再生させて武器を捨てろ」
右目を瞑ったまま左目で流している涙を手で拭うヒラン
ヒラン「(右目を瞑ったまま左目で流している涙を手で拭って)涙くらい・・・ヒラン一人でも拭けるもん・・・」
ヒランは右目を瞑ったまま左目で流している涙を手で拭い終える
右目を瞑ったまま大きな鎌を構えるヒラン
トワネ「お前正気か?多勢に無勢だぞ?」
ヒラン「(右目を瞑り大きな鎌を構えたまま怒鳴り声で)ふ、ふざけるな!!!!私は聖アンドレイ帝国第三皇女のヒラン・アンドレイだぞ!!!!お前たちを殺すことくらい楽勝なんだから!!!!」
少しの沈黙が流れる
トワネ「せめて目を再生しろ」
ヒラン「(右目を瞑り大きな鎌を構えたまま)嫌よ!!シィアちゃんに破損が出るだけだもの!!」
再び沈黙が流れる
トワネは大広場の数十メートル上でグライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちにハンドサインをする
字幕「(トワネのハンドサイン)こういう戦いは好かん。命は奪わないでやれ」
トワネは大きな斧を構える
変わらず右目を瞑り大きな鎌を構えているヒラン
少しの沈黙が流れる
ヒランは右目を瞑ったままトワネを狙って思いっきり大きな鎌を薙ぎ払う
体をのけぞらしてヒランが思いっきり薙ぎ払って来た大きな鎌をかわすトワネ
ヒランは右目を瞑ったまま体をのけぞらしたトワネに向かって大きな鎌を振り下ろす
体をのけぞらしたまま大きな斧でヒランが振り下ろして来た大きな鎌を防ぐトワネ
トワネの大きな斧とヒランの大きな鎌がぶつかった瞬間、火花が飛び散る
トワネは体を起こして大きな斧でヒランの大きな鎌を押し返し、斧でヒランの太ももを斜めに斬る
一瞬、反射的にトワネの大きな斧で斜めに斬られた太ももを押さえるヒラン
ヒランは大きな鎌の柄でトワネの顔面を殴る
大きな鎌の柄でトワネの顔面を殴り、続けてトワネの顔面を蹴り上げるヒラン
ヒランに大きな鎌の柄で顔面を殴られ、顔面を蹴り上げられたトワネは一瞬よろめくが、すかさずヒランの左肩に向かって大きな斧を振り下ろす
ヒランはトワネが自分の左肩に向かって振り下ろした大きな斧から逃げ遅れる
トワネ「(トワネが自分の左肩に向かって振り下ろした大きな斧から逃げ遅れて)あ・・・」
処刑台の周りに集まっていたたくさんの人たちを囲むように出来た大きなガラス張りのボックスに、ヒランの大量の血がかかる
◯3帝都に向かう道中(夕方)
夕日が沈みかけている
馬に乗ったヒヨリと、同じく馬に乗った馬に乗った聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たちが帝都の聖アンドレイ城に向かっている
馬に乗ったヒヨリは聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たちの先頭を歩いて帝都の聖アンドレイ城に向かっている
ヒヨリを含むたくさんの聖アンドレイ帝国の兵士たちは鎧を着て腰に剣を差している
馬に乗ったたくさんの聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たちの中には怪我人が多くおり、血が滲んだ包帯を巻いていたり、体の一部が欠損したりしている
馬に乗ったヒヨリの後ろには布に覆われた箱馬車がいる
少しすると帝都の方から黒い煙幕が上がる
馬に乗っているヒヨリは帝都の方から上がった黒い煙幕に気付く
ヒヨリ「(馬に乗り帝都の方から上がった黒い煙幕を見て)え、煙幕!?父上の不在を狙ったのか!?」
ヒヨリは馬に乗ったまま馬の腹を蹴って馬を走らせる
馬を走らせて急いで帝都に向かうヒヨリ
ヒヨリ「(馬を走らせて帝都に向かいながら大きな声で)皆急げ!!!!女王陛下の身に危険が迫っているぞ!!!!」
ヒヨリの後を続いて帝都に馬を走らせる聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たち
◯4帝都/大広場/処刑場(夜)
帝都は中世のヨーロッパのような町並みをしている
大広場には処刑台がある
大広場には落下して粉々に割れた鏡のかけらがあり、月の光を反射させてキラキラと光っている
大広場にいるトワネとヒラン
処刑台は木製の高い台になっている
処刑台の周りには集まっていたたくさんの人たちを囲むように出来た大きなガラス張りのボックスがある
処刑台の周りに集まっていたたくさんの人たちを囲むように出来た大きなガラス張りのボックスには、大量の血がかかっている
処刑台の上にはトワネ、ヒラン、ボロボロの服を着ている10人の男がいる
大広場の数十メートル上には、カラスがデザインされた鉄仮面を付けてエンジン付きのグライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちがいる
グライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちが付けているカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
グライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちは剣と鎧で武装している
トワネは大きな斧を持っている
トワネが持っている大きな斧と、処刑台の周りに集まっていたたくさんの人たちを囲むように出来た大きなガラス張りのボックスは、肉塊がトワネと契約して”王子”になった姿の一つ
トワネから少し離れたところにはトワネのグライダーが宙に浮かんでいる
ボロボロの服を着ている10人の男には手錠と足枷が書けられている
処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒラン
処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランは右目を瞑り、左足が切断され、左肩が深く斬り刻まれている
処刑台の上にはヒランが這ってトワネから逃げた大量の血の跡が残っている
右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランの先には大きな鎌が落ちている
右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランの先に落ちている大きな鎌は、シィアがヒランと契約して”姫”になった姿
ヒラン「(右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げながら)ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・」
大きなガラス張りのボックスの中にいるたくさんの人たちは右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランのことを見ている
大きなガラス張りのボックスの中にいる人1「(右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランのことを見たまま)ひ、ヒラン様が・・・」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人たちは右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランから目を逸らしたり、ヒランのことを見るのをやめる
大きなガラス張りのボックスの中にいる人2「(右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げているヒランから目を逸らして)わ、私もう見てられないわ・・・こ、こんなの酷過ぎる・・・」
トワネ「黙れ人のふりをしたオソレ」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人3「(大きな声で)お、オソレを流行らせたのはお前たちイングマール人だろ!!!!」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人4「(大きな声で)そうだ!!!!お前たちさえいなければ戦争が起きることもなかった!!!!ヒラン様がこうなったのも俺たちの生活が苦しくなったのも全部イングマールが悪いんだ!!!!」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人5「(大きな声で)死んで詫びろ相園トワネ!!!!」
トワネ「(少し笑って)お前ら、自分たちがオソレになったことに気付いてないのか」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人3「(大きな声で)アンドレイ人がそんな病気にかかるわけないだろうが!!!!」
トワネ「諸悪の根源はアンドレイ一族だ。旧人類を滅ぼしたのもきっと皇帝の先祖だぞ」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人4「(大きな声で)陛下を貶す者は地獄に堕ちろ!!!!」
大きなガラス張りのボックスの中にいる人5「(大きな声で)魔女は消えろ!!!!」
少しの沈黙が流れる
トワネは右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランのことを見る
トワネ「(右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランのことを見て)おい、お前はどこまで逃げるつもりだ」
ヒラン「(右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げながら)ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・ヒラン・・・」
トワネ「(右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランのことを見たままヒランの話を遮って)いや、お前はいつか死ぬ」
ヒラン「(右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げながら)ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・ヒラン死なない・・・」
トワネ「(右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランのことを見たまま)死ぬんだよ馬鹿。お姫様だってそのうち人生は終わるんだ」
ヒランは右目を瞑り、処刑台の上を這ってトワネから逃げながら”ヒラン死なない”と呟き続ける
再び沈黙が流れる
トワネは右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランのことを見るのをやめる
右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランの前に行くトワネ
トワネ「(右目を瞑り、処刑台の上を這って自分から逃げているヒランの前に行って)死にたくないならどうして人を殺したんだ」
右目を瞑り、処刑台の上を這っていた目の前にトワネがやって来て進めなくなるヒラン
ヒラン「(右目を瞑り倒れたまま小さな声で)られたくなかったから・・・」
トワネ「はっきり言え馬鹿」
ヒラン「(右目を瞑り倒れたまま小さな声で)は、母上と父上に捨てられたくなかったから・・・」
少しの沈黙が流れる
トワネ「お前は親から愛されない。お前の親はそういう奴だ」
トワネはその場にしゃがむ
トワネ「(その場にしゃがんで)だが私はお前の親みたいにはならないかもしれない。(少し間を開けて)私はルシファリア、神に仕え、人間を愛する天使だ」
再び沈黙が流れる
ヒラン「(右目を瞑り倒れたまま小さな声で)あなたを殺したくてたまらないわ・・・だってヒランは・・・あなたのことが・・・」
突然、馬の蹄の音が聞こえて来る
馬に乗ったヒヨリと、同じく馬に乗った聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たちが大広場に走ってやって来る
ヒヨリを含むたくさんの聖アンドレイ帝国の兵士たちは鎧を着て腰に剣を差している
馬に乗ったたくさんの聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たちの中には怪我人が多くおり、血が滲んだ包帯を巻いていたり、体の一部が欠損したりしている
馬に乗ったヒヨリの後ろには布に覆われた馬車がいる
馬に乗ったヒヨリと、同じく馬に乗った聖アンドレイ帝国のヒヨリの部下たちはあっという間に処刑台の周りを囲む
立ち上がるトワネ
トワネ「(立ち上がって)ヒヨリ」
ヒヨリ「(馬に乗ったまま)貴様か・・・相園トワネは・・・」
ヒヨリはチラッと馬に乗ったまま右目を瞑り処刑台の上で倒れているヒランのことを見る
ヒラン「(右目を瞑り倒れたまま)お姉様・・・ヒラン・・・頑張ったの・・・いっぱい頑張ったのに・・・」
ヒヨリ「(馬に乗ったまま)覚悟しろヒラン、お前の失態を知れば父上は激怒するだろう」
ヒランは右目を瞑り倒れたまま左目で涙を流す
トワネ「まさに理想の姉妹だな」
ヒヨリは馬の鞍の上に立ち上がる
馬の鞍の上から大きく前宙をして処刑台の上に飛び乗るヒヨリ
ヒヨリは腰に差している剣を鞘から抜く
ヒヨリ「(腰に差している剣を鞘から抜き少し笑って)この時を楽しみにしていた・・・」
トワネ「(不機嫌そうに)それは光栄だ。私は出来ればお前なんかとは会いたくなかったが」
ヒヨリ「(少し笑いながら)可愛くない、実に可愛くあるまい」
トワネ「(不機嫌そうに)よく言われる」
ヒヨリは剣を構える
ヒヨリ「(剣を構えて大きな声で)武器を取れイングマールの女王!!!!聖アンドレイ帝国の皇女殿下の前で死に様を晒すのだ!!!!」
トワネは大きな斧を構える
素早くトワネを狙って剣を突くヒヨリ
素早く突いて来たヒヨリの剣を大きな斧で受けるトワネ
ヒヨリが素早く突いて来た剣をトワネが大きな斧で受けると、火花が飛び散り、トワネの大きな斧が刃こぼれを起こす
ヒヨリが突いて来た剣を大きな斧で受けたままヒヨリの顔面を肘で強く殴るトワネ
トワネは大きな斧を素早く後ろに引き、大きな斧でヒヨリを狙って回し斬りをする
トワネが大きな斧でヒヨリを狙って回し斬りをすると、大きな斧がヒヨリの鎧の胸の部分にぶつかり、ヒヨリの鎧の一部が壊れて弾き飛ぶ
ヒヨリは笑っている
トワネ「おかしいか?」
ヒヨリ「(笑いながら)私は今この時、自分の存在価値を帝国中に知らしめているのだ」
ヒヨリは笑いながら胸の部分が壊れた鎧を外す
ヒヨリ「(笑いながら胸の部分が壊れた鎧を外して)私が偉大で、最強で、完璧であることを皆が知る。それこそ私が生まれた意味だ」
トワネ「(興味なさそうに)そんなに自分のことが好きか」
ヒヨリ「(笑って胸の部分が壊れた鎧を外しながら)貴様の存在が私を女王へと引き立てるのだ。分かるだろう?美とは絶えず醜さによって際立つと」
トワネ「(興味なさそうに)知らん、お前の美意識なんて死ぬほどどうでも良い」
ヒヨリは笑いながら胸の部分が壊れた鎧を外し終える
ヒヨリ「(笑いながら胸の部分が壊れた鎧を外し終えて)そうか・・・生贄の貴様には関係のないことだったな」
トワネ「ヴェージマの分際で偉そうな」
ヒヨリ「何・・・?」
トワネ「(少し笑って)お前はヴェージマさ。魔女だよ魔女」
ヒヨリ「私を・・・私を・・・」
ヒヨリはトワネに向かって思いっきり剣を振り下ろす
ヒヨリ「(トワネに向かって思いっきりを剣を振り下ろして大きな声で)魔女と呼ぶな!!!!」
トワネはヒヨリが思いっきり振り下ろして来た剣を避けようとする
トワネはヒヨリが思いっきり振り下ろして来た剣を避けようとするするが、剣先がトワネの顔に当たりトワネの顔面を縦に深く斬る
トワネの顔面を縦に斬り、続けてトワネを狙って剣で斬撃を繰り出すヒヨリ
トワネは大きな斧でヒヨリが剣で繰り出して来ている斬撃を防ぐ
トワネの顔面に出来た盾の斬り傷から血が溢れている
トワネ「(大きな斧でヒヨリが剣で繰り出して来ている斬撃を防ぎながら)お前はいつも人の心を惑わしてるんだ!!みんな巻き込みながらな!!」
ヒヨリはトワネの大きな斧に何度も剣を強くぶつけている
ヒヨリがトワネの大きな斧に剣を強くぶつけるたびに、火花が飛び散る
ヒヨリ「(トワネの大きな斧に何度も剣を強くぶつけながら大きな声で)貴様に分かるものか!!!!この私の気持ちが!!!!」
トワネ「(大きな斧でヒヨリが何度も強くぶつけて来ている剣を受けながら)たとえ分かっててもお前のことなんて考えたくない!!」
ヒヨリ「(トワネの大きな斧に何度も剣を強くぶつけながら大きな声で)ならば想像もつかないだろう!!!!親からも愛する人もからも見捨てられてしまった気持ちなど!!!!復讐を果たされた気持ちなど!!!!」
ヒヨリは剣を素早く後ろに引き、剣を薙ぎ払ってトワネの横腹を斬る
ヒヨリに剣を薙ぎ払われて腹を斬られたトワネは少し後ろに下がる
息切れをしているトワネとヒヨリ
息切れをしているトワネの横腹からは血が流れている
トワネ「(息切れをしながら)ハァ・・・ハァ・・・悲しいモンスターだな、お前は・・・」
ヒヨリ「(息切れをしながら)ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・いいや・・・私は貴様と同じ・・・偉大なる女王だ・・・」
ヒヨリは息切れをしながらトワネに向かって剣を思いっきり振り下ろす
ヒヨリが息切れをしながらトワネに向かって剣を思いっきり振り下ろしたのと同時に、息切れをしながらヒヨリに向かって大きな斧を思いっきり振り下ろすトワネ
息切れをしながら思いっきり振り下ろしたトワネの大きな斧と、同じく息切れをしながら思いっきり振り下ろしたヒヨリの剣が激しくぶつかる
息切れをしながら激しく大きな斧と剣をぶつけ合うトワネとヒヨリ
トワネの大きな斧とヒヨリの剣がぶつかり合うたびに火花が飛び散る
トワネ「(大きな斧をヒヨリの剣と激しくぶつけ合いながら大きな声で)お前はプライドと周りの目を気にするばかりでおかしくなってる!!!!オソレとの戦いのせいで歪んだ!!!!私がお前を狂わしてしまったよヒヨリ!!!!」
ヒヨリ「(剣をトワネの大きな斧と激しくぶつけ合いながら大きな声で)罪の意識があるなら今ここで死ね!!!!死んで私に許しを乞え!!!!」
トワネ「(大きな斧をヒヨリの剣と激しくぶつけ合いながら大きな声で)良い加減にしろヒヨリ!!!!お前には最初から人を裁く権利なんてないんだ!!!!」
ヒヨリ「(剣をトワネの大きな斧と激しくぶつけ合いながら大きな声で)まだ私を苦しめうよとするかトワ!!!!私はこれほどまでトワのことを想っているというのに!!!!」
トワネ「(大きな斧をヒヨリの剣と激しくぶつけ合いながら大きな声で)違うんだよ!!!!ヒヨリが愛しているのはカナメでも母親でも私でもない!!!!お前が見ているのは自分だけだ!!!!本当に救いたいのは自分なんだろ!?!?世界のことなんて1ミリも考えてないんだろ!?!?他人のことなんか全く興味がないんだろ!?!?」
ヒヨリは剣をトワネの大きな斧と激しくぶつけ合いながら涙を流す
ヒヨリ「(剣をトワネの大きな斧と激しくぶつけ合いながら涙を流して大きな声で)黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!」
ヒヨリは涙を流しながら剣でトワネの大きな斧を弾き返す
ヒヨリ「(涙を流しながら剣でトワネの大きな斧を弾き返して大きな声で)貴様さえいなければ!!!!貴様とさえ出会わなければ!!!!」
涙を流しているヒヨリに剣で大きな斧を弾き返されたトワネは少し後ろに下がる
トワネ「(涙を流しているヒヨリに剣で大きな斧を弾き返されたトワネは少し後ろに下がって)悪かったよヒヨリ・・・悪かった・・・私は地上に来るべきじゃなかった・・・地上を見下ろすだけの天使でいれば良かった・・・墜落したのは失敗だった・・・私たちの存在そのものが大きな間違いだったよヒヨリ」
ヒヨリ「(涙を流しながら怒鳴り声で)今更謝ったってもう遅い!!!!サイクルは無限なのだ!!!!我々は永遠に存在し続ける!!!!殺しても殺しても殺しても殺してもサイクルラヴに終わりは訪れないのだ!!!!」
トワネ「(大きな声で)なら自分だけの世界を生きろ!!!!私たちは助けてやらないぞヒヨリ!!!!」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリは涙を流しながら剣を構える
ヒヨリ「(涙を流しながら剣を構えて)我が聖アンドレイ帝国に第六の力が恵まれ・・・我が最愛の宿敵に正義が下されんことを・・・」
トワネは首を横に振る
涙を流し剣を構えたままトワネに向かって走り出すヒヨリ
ヒヨリは涙を流しながらトワネに向かって剣を思いっきり振り下ろす
ヒヨリ「(涙を流しながらトワネに向かって剣を思いっきり振り下ろして)何度でも私のために死ねッ!!!!」
ヒヨリが涙を流しながらトワネに向かって剣を思いっきり振り下ろした瞬間、トワネの持っていた大きな斧が閃光弾に変わる
トワネの持っている閃光弾は肉塊がトワネと契約して”王子”になった姿の一つ
素早く閃光弾の安全ピンを引き抜き閃光弾を投げるトワネ
トワネが投げた閃光弾は激しく光り、高音の金属音を鳴り響かさせる
処刑台の周囲は閃光弾の激しい光に包まれて何も見えなくなる
ヒヨリ「(涙を流しながら)うっ・・・汚い手段を・・・」
しばらくすると閃光弾から鳴り響いていた高音の金属音が鳴り止む
ヒヨリは涙を拭って両目を擦る
少しすると閃光弾の光が徐々に弱くなる
ヒヨリの前にいたはずのトワネはいつの間にかいなくなっている
両目を擦るのをやめてトワネのことを探すヒヨリ
突然、ヒヨリの目の前をグライダーに乗りカラスがデザインされた鉄仮面を付けたトワネが飛び去る
グライダーに乗っているトワネは高速で処刑台の上で倒れているヒランと、大きな鎌を抱き抱えて上昇する
トワネはグライダーに乗りヒランと大きな鎌を抱き抱えたまま処刑台の数十メートルの上の空中で止まる
イングマールの兵士6「(グライダーに乗ったまま)陛下!!ここは一度下がりましょう!!」
トワネはチラッとグライダーに乗りヒランと大きな鎌を抱き抱えたまま処刑台の上にいるヒヨリのことを見る
トワネ「(チラッとグライダーに乗りヒランと大きな鎌を抱き抱えたまま処刑台の上にいるヒヨリのことを見て)ああ」
ヒヨリ「(大きな声で)ま、待てトワネ!!!!」
グライダーに乗りヒランと大きな鎌を抱き抱えているトワネはイングマールの城砦に向かって飛んで行く
グライダーに乗っている数十人のイングマールの兵士たちはトワネに続いてイングマールの城砦に向かって飛んで行く
ヒヨリ「(大きな声で)逃げるのか!!!!」
グライダーに乗りヒランと大きな鎌を抱き抱えているトワネはヒヨリの声を無視してイングマールの城砦に向かって飛んで行く
再び沈黙が流れる
ヒヨリ「(声 ナレーション)人々はいつしか終わらない争いのことを、サイクルラヴ戦争と呼ぶようになった」
『第十四話 過去?ペルソナ?女王?』
◯5ギャスパード城広間(深夜)
ギャスパード城の広間にはウラジミール、ウラジミールの側近の女、数十人の聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちがいる
ギャスパード城の広間は天井が高くなっている
ギャスパード城の広間はバロック様式の金の装飾がされており、壁にたくさんの彫刻が彫られ、天井と床には絵画が描かれている
ギャスパード城の広間は薄暗くなっている
ウラジミールはエンジン付きのグライダーに乗っている
ウラジミールの側近の女は全裸で、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている
ウラジミールの側近の女が付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
ウラジミールの側近の女はグライダーに乗っているウラジミールの近くに立っている
字幕「聖アンドレイ帝国第一皇女 クレナ・アンドレイの別荘 ギャスパード城」
ウラジミールと数十人の聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは話をしている
ウラジミール「(グライダーに乗ったまま)殺せ、皆殺しにしろ」
ウラジミールの側近の女はグライダーに乗っているウラジミールの耳元で何かを囁く
ウラジミールの側近の女がグライダーに乗っているウラジミールの耳元で囁いた言葉は聞こえず、なんて言ったのかは分からない
グライダーに乗っているウラジミールの耳元で何かを囁くのをやめるウラジミールの側近の女
ウラジミール「(グライダーに乗ったまま)息子の首を持って来た者には侯爵の称号を与える。亡き娘の敵だ、心してかかれ」
◯6イングマール城砦女王の執務室(深夜)
イングマール城砦の女王の執務室にいる数人のイングマールの兵士たち
イングマールの城砦の女王の執務室は広く、ルネサンス洋式の装飾がされているが部屋全体が暗くなっている
イングマールの城砦の女王の執務室には大きな机がある
数人のイングマールの兵士たちの中にはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている人がいる
数人のイングマールの兵士たちが付けているカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
イングマールの兵士たちの数人は松明を持っている
少しするとイングマール城砦の女王の執務室の扉が開き、トワネと数十人のイングマールの兵士たちが執務室の中に入って来る
トワネと数十人のイングマールの兵士たちはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
トワネと数十人のイングマールの兵士たちが付けているカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
トワネは2匹の肉塊を抱き抱えている
トワネが抱き抱えている2匹の肉塊には目と口があり、人間の言葉かどうか分からないような言語をうめている
トワネが抱き抱えている肉塊の1匹にある目と口は、シィアの瞳と口と完全に同じ
トワネが抱き抱えているもう1匹の肉塊にはある目と口は、ヒランの瞳と完全に同じ
トワネの横腹からは血が流れている
トワネは肉塊になったシィアと肉塊になったヒランを大きな机の上に置く
イングマールの兵士6「へ、陛下」
トワネ「目の前で帰化した」
イングマールの兵士6は恐る恐る大きな机の上にいる肉塊になったシィアと肉塊になったヒランのことを見る
イングマールの兵士6「(恐る恐る大きな机の上にいる肉塊になったシィアと肉塊になったヒランのことを見て)わ、我が民がですか?」
トワネ「違う。ヒラン・アンドレイとそのメイドだ」
イングマールの兵士6「(大きな机の上にいる肉塊になったシィアと肉塊になったヒランのことを見たまま)ひ、ヒランが?ど、どうして第六の力の所有時間を過ぎる前に契約を解除させなかったのですか?」
トワネ「(不機嫌そうに)私だって出来ることはした。だが奴らは話を聞かなかったんだよ」
イングマールの兵士6「(大きな机の上にいる肉塊になったシィアと肉塊になったヒランのことを見たまま)何故です?帰化したらもう元には戻れないのに」
トワネ「さあな・・・たまには違うサイクルを送りたかったのか・・・」
肉塊になったヒランはイングマール城砦女王の執務室の壁を見ている
肉塊になったヒランが見ているイングマール城砦女王の執務室の壁には、ナイフが刺さったような跡がある
肉塊になったヒランはイングマール城砦女王の執務室の壁にあるナイフが刺さったような跡を見続ける
◯7ラース城前(深夜)
ラース城の門の前には2人の聖アンドレイ帝国のロベールの兵士が立っている
ラース城は派手なバロック様式の金の装飾がされている
ラース城の門の前にいる2人の聖アンドレイ帝国のロベールの兵士は鎧と剣で武装している
ラース城の中から若い女の泣き叫ぶ声が聞こえて来ている
ラース城の門の前にいる2人の聖アンドレイ帝国のロベールの兵士は怯えている
ラース城の中から聞こえて来ている若い女の泣き叫ぶ声は全く鳴り止まない
字幕「聖アンドレイ帝国皇子 ロベール=フォン・アンドレイの別荘 ラース城」
◯8ラース城浴場(深夜)
ラース城の大浴場にいるヒヨリの双子の弟、ロベール=フォン・アンドレイと5人の全裸の若い女
ラース城の大浴場は広く、巨大な丸い浴槽があり、壁には絵画が描かれている
ラース城の大浴場は室内全体がどす黒い血で染まっており、壁に描かれた壁画は血でほとんど見えなくなっている
ラース城の大浴場にある巨大な丸い浴槽の中にはどす黒い血が溜まっており、腐敗した死体が浮かんでいる
ロベールは上半身裸になっている
ロベールの胸元には火傷の跡がある
ロベールの体は血まみれになっている
ロベールは血まみれになった太い木の枝を持っている
ラース城の大浴場にいる全裸の若い女1と若い女2は激しくキスをしながら舌を絡め合っている
ラース城の大浴場にいる全裸の若い女3と若い女4は、同じく全裸の若い女5の体の強く押さえている
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えている
全裸の若い女3「(全裸の若い女4と共に同じく全裸で怯えている若い女5の体を強く押さえたままロシア語で)心配ないわ、ご主人様が気持ち良くしてくれるから」
全裸の若い女4「(全裸の若い女3と共に同じく全裸で怯えている若い女5の体を強く押さえたままロシア語で)怖がらないでね?」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えて涙を流す
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えて流した涙を手で拭うロベール
ロベールは手で拭った全裸の若い女5の涙を軽く舐める
全裸の若い女1と若い女2は激しくキスをし舌を絡め合いながらその場に横になる
横になったまま激しくキスをし舌を絡め合う全裸の若い女1と若い女2
ロベール「彼女たちがこの後どうなるか知っているか?」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流し首を横に振る
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に自分の右の二の腕を見せるロベール
ロベールの右の二の腕には肉が引き千切れたような奇妙な傷跡がある
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せて)奴らは俺のことを食い殺したいほど愛しているんだ。これが分かるか、歯形を記念に残しているんだ」
ロベールは全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せてヘラヘラ笑う
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せてヘラヘラ笑って)お前も記念を残したいか?」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、ロベールに右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せられ怯えて涙を流し首を横に振る
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せてヘラヘラ笑って)俺はお前の記念が欲しい」
全裸の若い女5「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、ロベールに右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せられて怯えて涙を流し)ご、ご主人様・・・」
ロベールは全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に右の二の腕の肉が引き千切れたような奇妙な傷跡を見せるのをやめる
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を差し出すロベール
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を差し出して)噛み砕け」
全裸の若い女5「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、ロベールに左手を差し出され怯えて涙を流し)お、お許しくださいご主人様・・・」
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を差し出して)噛み砕けないのか?」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、ロベールに左手を差し出され怯えて涙を流し頷く
全裸の若い女4「(全裸の若い女3と共に同じく全裸で涙を流し怯えている若い女5の体を強く押さえたままロシア語で)断ってはいけないわ。ご主人様の命令よ」
全裸の若い女4「(全裸の若い女3と共に同じく全裸で涙を流し怯えている若い女5の体を強く押さえたままロシア語で)早く、とっても素敵なことなのだから」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流しロベールの左手をゆっくり咥える
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を咥えられて少し笑って)噛めと言ったんだ」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流しロベールの左手の噛む
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を噛まれて少し笑って)もっと歯を突き立てろ」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流しロベールの左手を強く噛む
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を強く噛まれて少し笑って)良いぞ、もっとやれ」
全裸の若い女5は同じく全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流しロベールの左手を噛んでいる歯に力を込める
全裸の若い女5に強く噛まれているロベールの左手がうっ血し、青くなり始める
ロベール「(全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を強く噛まれて)もっとだ、俺を手を破壊するつもりで噛め」
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えて涙を流し、ロベールの左手を噛んでいる歯に力を込めている全裸の若い女5の顔面が赤くなり始める
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま、怯えて涙を流している全裸の若い女5に左手を強く噛まれてロベールは右手で拳を作る
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えて涙を流し、ロベールの左手を噛んでいる歯に力を込めている全裸の若い女5の頭を右手の拳でいきなり思いっきり叩き殴るロベール
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えて涙を流し、ロベールの左手を噛んでいる歯に力を込めている全裸の若い女5は、ロベールの右手の拳にいきなり頭を思いっきり叩き殴られ前歯が5、6本折れる
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま怯えて涙を流し、ロベールの右手の拳にいきなり頭を思いっきり叩き殴られた全裸の若い女5は、殴られた拍子にロベールの左手を口から離す
全裸の若い女3と若い女4に体を強く押さえられたまま涙を流している全裸の若い女5の口から、大量の血とよだれが垂れる
全裸の若い女5に強く噛まれていたロベールの左手には全裸の若い女5の歯形が出来ている
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の体を押さえるのをやめる全裸の若い女3と若い女4
ロベールは涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の腹に勢いよく太い木の枝を突き刺す
ロベールに腹に勢いよく太い木の枝を突き刺された瞬間、大量の血を吐き出す全裸の若い女5
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5が吐き出した血が、全裸の若い女5の腹に太い木の枝を突き刺しているロベールの顔面にかかる
ロベールは涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の腹に深く太い木の枝を突き刺す
ロベール「(涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の腹に深く太い木の枝を突き刺して少し笑って)心配することはない、記念品作りに失敗は付き物だ」
ロベールは素早く涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の腹に深く突き刺した太い木の枝を引き抜く
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5はその場に倒れる
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5は死んでいる
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の死体の腕を掴むロベール
ロベールは涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の死体の腕を掴み、死体を巨大な丸い浴槽まで引きずる
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の死体の腕を腕を掴んで死体を引きずり、巨大な丸い浴槽の前で立ち止まるロベール
ロベールは涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の死体の腕を離す
涙を流し口から大量の血とよだれを垂らしている全裸の若い女5の死体を、足でどす黒い血が溜まり腐敗した死体が浮かんでいる巨大な丸い浴槽の中に落とすロベール
ロベールはどす黒い血が溜まり腐敗した死体が浮かんでいる巨大な丸い浴槽の中に入る
ロベール「(どす黒い血が溜まり腐敗した死体が浮かんでいる巨大な丸い浴槽の中に入って)来い」
全裸の若い女3「(ロシア語で)はいご主人様」
横になったまま激しくキスをし舌を絡め合っている全裸の若い女1と若い女2はキスをするのやめる
立ち上がる全裸の若い女1と若い女2
全裸の若い女1、2、3、4はどす黒い血が溜まり腐敗した死体が浮かんでいる巨大な丸い浴槽の中に入る
ロベール「(どす黒い血が溜まり腐敗した死体が浮かんでいる巨大な丸い浴槽に浸かったままヘラヘラ笑って)木から生まれて木で死ぬ、そうだろ、姉上」
◯9帝都/聖アンドレイ城大浴場(深夜)
聖アンドレイ城の大浴場にいるヒヨリと2人の若いメイド
聖アンドレイ城の大浴場は広く、巨大な丸い浴槽があり、壁には絵画が描かれている
聖アンドレイ城の大浴場の巨大な丸い浴槽には、溢れそうなくらいお湯が張っており、周囲には湯気が立ち込めている
ヒヨリは全裸で聖アンドレイ城の大浴場の巨大な丸い浴槽に浸かっている
ヒヨリの背中には大きな火傷の跡がある
2人の若いメイドは装束を着て聖アンドレイ城の大浴場の巨大な丸い浴槽に浸かっている
巨大な丸い浴槽に浸かっている2人の若いメイドの装束がお湯に濡れ、肌が透けて見えている
全裸で聖アンドレイ城の大浴場の巨大な丸い浴槽に浸かっているヒヨリの体を、同じく巨大な丸い浴槽にいる2人の若いメイドがタオルを使って洗っている
◯10ラース城前(深夜)
ラース城の門の前には2人の聖アンドレイ帝国のロベールの兵士と、数十人の聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちがいる
ラース城は派手なバロック様式の金の装飾がされている
ラース城の門の前にいる2人の聖アンドレイ帝国のロベールの兵士と、数十人の聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは鎧と剣で武装している
数十人の聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは馬に乗っている
話をしている聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1と馬に乗った聖アンドレイ帝国のクレナの部下1
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)早く連れて来い!!」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1「で、出来ません」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)拒めば門をこじ開けるぞ」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2「や、やめた方が良い。や、奴はイカれてるんだ。関わったらあんたら死んじまうぞ」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1「そ、そうです。い、命が惜しかったらここから立ち去るべきだ」
馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは顔を見合わせる
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2「な、なあ、もし逃げるなら俺も馬に乗せてってくれないか。こ、こんなところからは早く出たいんだ」
馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは顔を見合わせる
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは顔を見合わせるのをやめて)我々の仕事が終わったらお前たちの処遇も考え・・・」
ラース城の門が勢いよく開き、ラース城の中からロベールが出て来る
ロベールは上半身裸になっている
ロベールの胸元には火傷の跡がある
ロベールの体は血まみれになっている
ロベール「こんばんは、我が愛おしきクレナ姉上の兵士諸君」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)ロベール=フォン・アンドレイ、実の姉、聖アンドレイ帝国第一皇女殿下クレナ・アンドレイを暗殺した罪で貴様を今から処刑する」
ロベール「(少し笑って)いくらだ」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)いくらだと?」
ロベール「(少し笑いながら)俺の命の価値が知りたい」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)皇帝陛下は貴様の首に侯爵の称号をお掛けした」
ロベール「(少し笑いながら)侯爵か」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)そうだ。(少し間を開けて)素直に処刑に応じるのならば、お前の最期の要求を一つだけ聞こう」
少しの沈黙が流れる
ロベール「俺はロベール=フォン・アンドレイ皇子だぞ」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)どんな立場であっても罪人は死ぬまで罪人だ」
再び沈黙が流れる
ロベールはヘラヘラ笑う
ロベール「(ヘラヘラ笑って)では城でやろう」
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ったまま)処刑を受け入れるのか?」
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら)もちろん受け入れるとも。さあ早く来い、美しき我が城を最期に見させるのだ」
ヘラヘラ笑いながら馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちに手招きをするロベール
馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは馬の手綱を引き、ラース城に向かい始める
ヘラヘラ笑いながら馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちに手招きをするのをやめるロベール
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちに手招きをするのをやめて大きな声で)バン!!!!」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1と2がロベールの大きな声に驚く
聖アンドレイ帝国のクレナの部下1「(馬に乗ってラース城に向かいながら)ふざけるとこの場でころ・・・」
突然、馬に乗っている聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちの地面が大爆発を起こす
爆発に巻き込まれた聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちの手、足、内臓、顔面と、馬の手、足、内臓、頭などの肉片が周囲に飛び散り、空から血の雨と大量の土が降って来る
ロベールは空を見上げて舌を出す
空を見上げ舌を出しながら空から降って来る血の雨と大量の土を食べるロベール
ロベール「(空を見上げ舌を出しながら空から降って来る血の雨と大量の土を食べてロシア語で大きな声で)これこそが人生だ!!!!」
少しすると空から降って来ていた血の雨と大量の土が降り止む
ロベールは空を見上げながら舌を出すのをやめる
空を見上げたまま顔面に血と大量の土を塗りたくるロベール
ロベール「(空を見上げたまま顔面に血と大量の土を塗りたくって)心配するな・・・今逃してやる・・・」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2「えっ・・・?」
ロベールは空を見上げたまま顔面に血と大量の土を塗りたくるのをやめる
空見上げるのをやめるロベール
ロベール「(空見上げるのをやめて)ここから出たいんだろ?」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2「い、いえ、ご、ご主じ・・・」
ロベールは素早く聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1の腰に差してある剣を鞘から抜き、話途中だったロベールの兵士2の首を掻き斬る
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2の首から大量の血が噴き出る
ロベール「(少し笑って)これで生きることから逃げられたな」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2は首から大量の血を噴き出しながらその場に倒れる
首から大量の血を噴き出しながら死んでいる聖アンドレイ帝国のロベールの兵士2
ロベールは地面が大爆発を起こしたところに行く
爆発に巻き込まれた聖アンドレイ帝国のクレナの部下たちは下半身が吹き飛んでいたり、馬に押し潰されていたり、首の骨が折れていたり、両腕や両脚がもげて死んでいる
地面が大爆発を起こしたところには後ろ脚の2本だけが吹き飛んで生き残って倒れている馬や、腹から内臓が溢れ出て生き残り倒れている数匹の馬がいる
生き残って倒れている馬たちは鳴いている
ロベールは腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬に近付く
ロベール「(腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬に近付いて)可哀想に・・・」
ロベールは腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭を優しく撫でる
ロベール「(腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭を優しく撫でて)痛いよな・・・」
ロベールは腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭を撫でるのをやめる
突然、腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭の毛を掴むロベール
ロベールは腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んで馬の顔面を思いっきり地面に叩きつける
腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んで、馬の顔面を思いっきり地面に叩きつけたロベールから顔を逸らす聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1
ロベールは腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んだまま、何度も思いっきり馬の顔面を地面に叩きつける
腹から内臓が溢れ出て鳴きながら倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んだまま、何度も思いっきり馬の顔面を地面に叩きつけているロベールから顔を逸らしている聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1は怯えている
ロベールが腹から内臓が溢れ出て倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んだまま、何度も思いっきり地面に叩きつけている馬の顔面はぐちゃぐちゃに潰れている
ロベールが腹から内臓が溢れ出て倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んだまま、何度も思いっきり馬の顔面を地面に叩きつけるたびに周囲に馬の血と脳みそが飛び散る
ロベールの顔面は塗りたくった血と大量の土、そして何度も思いっきり地面に叩きつけている馬の顔面の返り血のせいで酷く汚れている
少しするとロベールが腹から内臓が溢れ出て倒れている1匹の馬の頭の毛を掴んだまま、何度も思いっきり地面に叩きつけている馬の顔面が完全に潰れる
腹から内臓が溢れ出て倒れている1匹の馬は死んでいる
腹から内臓が溢れ出て死んでいる馬の1匹の頭の毛を離すロベール
ロベール「(腹から内臓が溢れ出て死んでいる馬の1匹の頭の毛を離して)少し出かける。死体は風呂で保存しろ」
聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1「(ロベールから顔を逸らし怯えたまま)ふ、腐敗した遺体を・・・な、長く置いておくと・・・う、ウイルスが蔓延することが・・・」
ロベールはロベールから顔を逸らし怯えている話途中の聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1の元に行く
ロベールが近付きロベールから顔を逸らし怯えたまま口を閉じる聖アンドレイ帝国のロベールの兵士1
少しの沈黙が流れる
ロベール「目玉はパープルの皿に盛るんだ。食べるなよ、あれは俺のお気に入りのおやつなんだ」
◯11聖アンドレイ帝国”クライズ”センター広場(日替わり/朝)
強い雨が降っており、雷が鳴っている
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの広場には、数万人の聖アンドレイ帝国皇帝の親衛隊”クライズ”たちがいる
数万人の“クライズ”たちは山羊がデザインされた鉄仮面を付け鎧を着て片膝をついている
数万人の“クライズ”たちが付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
片膝をついている数万人の“クライズ”たちの全身は雨でずぶ濡れになっている
片膝をついている数万人の“クライズ”たちは、山羊がデザインされた鉄仮面を付けているせいで年齢も性別も分からない
片膝をついている数万人の“クライズ”たちの上空には巨大なホログラムが投影されており、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている神父の顔面が映し出されている
片膝をついている数万人の“クライズ”たちの上空に投影された巨大なホログラム姿の神父の顔面が付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
字幕「聖アンドレイ帝国 クライズセンター」
片膝をついている数万人の“クライズ”たちの上空に投影された巨大なホログラム姿の神父の顔面は、説教を唱えている
神父「ガ・ホーリーアンドレイ、クライズ、ガラクサンドル、ネリヤ、リィ・エンパイア・ウラジミール、ダーザナ、ゲラリウス、ザ、ギ、ラ、ガ・ホーリーアンドレイ、クライズノレア、シャーラ、メラリガ・・・」
片膝をついている数万人の“クライズ”たちの上空に投影された巨大なホログラム姿の神父の顔面は、説教を唱え続ける
◯12聖アンドレイ帝国”クライズ”センター地下牢獄(朝)
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの地下牢獄にいるマナカ
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの地下牢獄にはたくさんの牢屋があり、マナカ以外にも数百人のイングマールの人たちが牢屋に閉じめ込められている
マナカを含む数百人のイングマールの人たちはボロボロの服を着ている
マナカを含む数百人のイングマールの人たちはカラスがデザインされた鉄仮面を付けていない
マナカの顔面の半分には古い火傷の跡がある
マナカはトワネの写真付きのペンダントを持っている
ペンダントの中のトワネの写真を見ているマナカ
イングマールの民1が牢屋の中で嘔吐する
イングマールの民2「(小さな声で)飲まず食わずでもう一週間だ・・・」
イングマールの民3「(小さな声で)皇帝は俺たちを弱らせてから処刑するつもりだ・・・」
イングマールの民4「(小さな声で)きっと陛下が助けてくださるさ・・・タフなお方だから・・・」
マナカは変わらずペンダントの中のトワネの写真を見ている
イングマールの民5「(小さな声で)あんたも陛下を信じてるのかね?」
マナカ「(ペンダントの中のトワネの写真を見たまま小さな声で)ええ」
マナカはペンダントの中のトワネの写真を見るのをやめる
マナカ「(ペンダントの中のトワネの写真を見るのをやめて小さな声で)お爺さんも?」
イングマールの民5「(小さな声で)そりゃあね・・・だけど陛下は罪を犯されたよ・・・」
マナカ「(小さな声で)罪・・・?」
イングマールの民5「(小さな声で)人を愛しちまったんだ・・・」
マナカ「(小さな声で)それの何が罪なんですの・・・?」
イングマールの民5「(小さな声で)陛下は元天使様さ・・・私らみたいな地上の人間を見守るのが仕事であって、干渉することは役割じゃなかったんだ」
マナカ「(小さな声で)そういえば昔・・・陛下のことを墜落者と呼んだ人がいるって聞いたことがありますわ・・・」
イングマールの民5「(小さな声で)噂によれば、陛下は仲間を裏切ってこちらにやって来たそうだ・・・その蔑称が墜落者ということらしい・・・」
少しの沈黙が流れる
マナカは再びペンダントの中のトワネの写真を見る
イングマールの民5「(小さな声で)そうまでこちらに来たかったってことさ・・・陛下も苦労の多い方だよ・・・」
◯13聖アンドレイ帝国”クライズ”センター大浴場(朝)
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの大浴場にいるウラジミールとウラジミールの側近の女
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの大浴場は広く、巨大な丸い浴槽があり、壁には絵画が描かれている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの大浴場の巨大な丸い浴槽には、溢れそうなくらいお湯が張っており、周囲には湯気が立ち込めている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの大浴場の巨大な丸い浴槽のお湯は泡風呂になっている
ウラジミールは全裸で聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの大浴場の巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かっている
ウラジミールの側近の女は全裸で、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている
ウラジミールの側近の女が付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
ウラジミールの側近の女は巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かっているウラジミールの近くに立っている
少しすると聖アンドレイ帝国のクライズセンターの大浴場の扉が勢いよく開き、クライズセンターの大浴場の中にロベールが入って来る
ウラジミール「(全裸で大浴場の巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)我が愛おしき息子よ」
ロベール「父上」
ウラジミール「(全裸で大浴場の巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)思ったよりも早く現れたな」
ロベール「遣令使をぶっ殺してやった。俺の首を欲しかったらそこから奪ってみろよ」
ウラジミール「(全裸で大浴場の巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)気をつけろロベール。態度が過ぎるとクライズがやって来るぞ」
ロベール「俺は恐れない、次は親衛隊を派遣しろ。侯爵以上の価値があることを父親の貴様に教えてやるよ」
ウラジミール「(全裸で大浴場の巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)素晴らしい。素晴らしいぞロベール」
ロベール「今すぐ一生笑えないようにしてやろうか」
少しの沈黙が流れる
ウラジミール「(全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま)お前の姉を殺したのは私だ」
ロベール「何・・・?」
ウラジミール「(全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)クレナだよ。我が娘ながら昔からいけ好かない女でな、奴は殺す一週間前に俺の性器をナイフで剥ぎ取ろうとした」
ロベール「(少し笑って)クレナをやったのはてっきり俺かと思っていたが・・・そうか、あんただったのか」
ウラジミール「(全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)そうだ。(少し間を開けて)ロベール、そろそろお前のもう一人の姉の処理を考えなきゃならん」
再び沈黙が流れる
ロベール「(少し笑いながら)俺と姉上を帝国から追放しようとしているな?皇族殺しの罪を擦りつけて、あんたは皇帝の座に居座り続けるつもりだろう」
ウラジミール「(全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま)そう思うのは勝手だが・・・」
ウラジミールは全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま、側近の女に合図する
ウラジミールの合図を受けて、山羊がデザインされた鉄仮面の右目部分を押すウラジミールの側近の女
ウラジミールの側近の女が山羊がデザインされた鉄仮面の右目部分を押すと、鉄仮面の右目からホログラムが投影され、聖アンドレイ帝国の紋章が映し出される
ウラジミールは全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま、自分の左手の小指を食い千切る
ウラジミールの左手の小指から血が噴き出る
ウラジミールは全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま、食い千切った自分の左手の小指をウラジミールの側近の女の山羊がデザインされた鉄仮面の右目部分から投影されているホログラムの聖アンドレイ帝国の紋章に向かって吐き出す
全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったままウラジミールが食い千切った自分の左手の小指を、側近の女の山羊がデザインされた鉄仮面の右目部分から投影されているホログラムの聖アンドレイ帝国の紋章に向かって吐き出すと、食い千切った小指がホログラムの聖アンドレイ帝国の紋章に触れて、紋章にウラジミールのサインが書かれる
ロベール「何の真似だ」
ウラジミール「(左手の小指から血が噴き出し全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)後はお前の血さえあれば皇位継承の契約にサイン出来る」
少しの沈黙が流れる
ロベール「裏があるな、信じないぞ」
ウラジミール「(左手の小指から血が噴き出し全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)それも素晴らしい。(少し間を開けて)信用出来ぬ者が周りにいないのは辛いだろう、地下からお前好みの記念品を1匹選んで連れて行くと良い。2時間後、我々は帝都の城に戻るぞ」
再び沈黙が流れる
ロベール「(少し笑って)嘘だったらお前を地獄へ突き堕としてやる」
ウラジミール「(左手の小指から血が噴き出し全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま少し笑って)良かろう」:
ロベールは聖アンドレイ帝国のクライズセンターの大浴場から出て行く
再び山羊がデザインされた鉄仮面の右目部分を押すウラジミールの側近の女
ウラジミールの側近の女が再び山羊がデザインされた鉄仮面の右目部分を押すと、鉄仮面の右目からホログラムで投影されていたウラジミールのサインが書かれた聖アンドレイ帝国の紋章が消える
ウラジミールの側近の女はウラジミールが食い千切ったウラジミールの左手の小指を拾う
ウラジミール「(左手の小指から血が噴き出し全裸で巨大な丸い浴槽の泡風呂に浸かったまま)イングマール人から換えの小指を持って来い」
ウラジミールの側近の女は頷く
山羊がデザインされた鉄仮面の下からウラジミールが食い千切った左手の小指を食べるウラジミールの側近の女
◯14聖アンドレイ帝国”クライズ”センター地下牢獄通路(朝)
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの地下牢獄の通路にいるロベール
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの地下牢獄にはたくさんの牢屋があり、数百人のイングマールの人たちが牢屋に閉じ込められている
数百人のイングマールの人たちはボロボロの服を着ている
数百人のイングマールの人たちカラスがデザインされた鉄仮面を付けていない
牢屋の中にいるたくさんのイングマールの人たちは怯えて牢屋の奥にいる
ロベールは聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの地下牢獄の通路を歩きながら、怯えて牢屋の奥にいるたくさんイングマールの人たちを見ている
ロベール「(怯えて牢屋の奥にいるたくさんイングマールの人たちを見ながらロシア語で)天国みたいだな」
少しの沈黙が流れる
ロベールはマナカがいる牢屋の前を通りかかる
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けていない
マナカの顔面の半分には古い火傷の跡がある
トワネの写真付きのペンダントを持っているマナカ
マナカは牢屋の奥で怯えている
牢屋の奥で怯えているマナカのことを見て立ち止まるロベール
ロベール「(牢屋の奥で怯えているマナカのことを見て立ち止まって)お前のことを知っているぞ」
マナカ「(怯えながら)な、何のことですの」
ロベール「(牢屋の奥で怯えているマナカのことを見たまま)どこかの研究施設でお前を一度見た」
マナカ「(怯えながら)な、何を言っているのか意味が分かりませんわ」
少しの沈黙が流れる
ロベール「(牢屋の奥で怯えているマナカのことを見たまま)ここから出してやろう」
イングマールの民5「こ、殺すなら私を先にしろ」
ロベールは牢屋の奥で怯えているマナカのことを見るのをやめる
ロベール「(牢屋の奥で怯えているマナカのことを見るのをやめて少し笑って)何だってクソジジイ」
イングマールの民5「わ、私を先に殺せ」
ロベール「そうか・・・(少し間を開けて)こっちに来い」
再び沈黙が流れる
ロベール「早く来るんだ」
イングマールの民5はゆっくり牢屋の鉄格子の前に行く
ロベール「(ヘラヘラ笑って)良いぞ」
イングマールの民5は牢屋の鉄格子の前で立ち止まる
イングマールの民5「(牢屋の鉄格子の前で立ち止まって)あんたはコルドゥーンだ」
少しの沈黙が流れる
ロベールは素早く牢屋の鉄格子の間に手を入れ、イングマールの民5の髪の毛を掴んでイングマールの民5の顔面を思いっきり鉄格子にぶつける
牢屋の奥で怯えているイングマールの人たちから悲鳴が上がる
牢屋の鉄格子の間に手を入れたままイングマールの民5の髪の毛を離すロベール
イングマールの民5の鼻がへし折れて大量の血が出ている
その場に倒れるイングマールの民5
ロベール「(牢屋の鉄格子の間に手を入れたまま)簡単に人生が終われると思うなよお前ら、サイクルはまだ始まったばかりだぜ」
ロベールは牢屋の鉄格子の間に手を入れたまま再び牢屋の奥で怯えているマナカのことを見る
ロベール「(牢屋の鉄格子の間に手を入れたまま牢屋の奥で怯えているマナカのことを見て)お前は身を清めてから俺と契約しろ」
◯15聖アンドレイ帝国”クライズ”センター一般浴場(朝)
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの一般浴場にいるマナカと2人の全裸の若い男
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの一般浴場は広く、丸い浴槽が4槽あり、壁には絵画が描かれている
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの一般浴場にある4槽の丸い浴槽には、溢れそうなくらいお湯が張っており、周囲には湯気が立ち込めている
マナカは全裸で聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの一般浴場にある丸い浴槽の1槽に浸かっている
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けていない
マナカの顔面の半分には古い火傷の跡があり、第十話◯12、◯31でANDREI総本部のシャワー室でシャワーを浴びていたマナカと違って全身にも火傷の跡がある
2人の全裸の若い男はマナカが浸かっている丸い浴槽の近くに立っている
マナカ「(全裸で丸い浴槽に浸かったまま)で、出て行ってくださらない?」
全裸の若い男1「我々はただの護衛です」
マナカ「(全裸で丸い浴槽に浸かったまま)わ、私・・・あなた方がいるせいで落ち着きません・・・」
全裸の若い男2「1人にするなとの殿下からのご命令を預かっていますので」
マナカ「(全裸で丸い浴槽に浸かったまま)み、見張りなど必要ありませんわ」
少しの沈黙が流れる
全裸の若い男2「あなたを始めとするイングマールの民の命は」
全裸の若い男1「全て皇帝陛下のものなのです」
◯16帝都/聖アンドレイ城廊下(昼前)
外は強い雨が降っており、雷が鳴っている
聖アンドレイ城の廊下にいるヒヨリ
聖アンドレイ城の廊下は広く、派手なバロック様式の金の装飾がされている
聖アンドレイ城の廊下は床、壁、天井の全てに絵画が描かれている
ヒヨリは号泣している
号泣しているヒヨリの両手には大量の血がついている
号泣しながら聖アンドレイ城の廊下を歩いているヒヨリ
ヒヨリ「(号泣しながら)と、トワ・・・お前はどうして・・・」
ヒヨリは号泣しながらアリカの部屋の前で立ち止まる
号泣しながらアリカの部屋の扉を数回ノックするヒヨリ
ヒヨリ「(号泣しながらアリカの部屋の扉を数回ノックして)母上・・・た、ただいま戻りました・・・」
ヒヨリは号泣しながらアリカの部屋の扉を開ける
聖アンドレイ城のアリカの部屋は広い温室になっており、たくさんの花と草木が育っている
聖アンドレイ城のアリカの部屋の壁には絵画が描かれている
アリカの部屋の絵画が描かれた壁にはナイフが刺さったような跡がある
聖アンドレイ城のアリカの部屋の中心にはカーテン付きの大きなベッドがある
アリカは号泣しているヒヨリに背を向けてカーテン付きの大きなベッドの上で眠っている
号泣しながら聖アンドレイ城のアリカの部屋の中に入るヒヨリ
ヒヨリ「(号泣しながら聖アンドレイ城のアリカの部屋の中に入って)母上・・・」
ヒヨリは号泣しながらカーテン付きの大きなベッドの上で背を向けて眠っているアリカの元に行く
ヒヨリ「(号泣しながら)お、起きてください母上・・・これではまるでオフィーリアです・・・」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリは号泣しながら背を向けてカーテン付きの大きなベッドの上で眠っているアリカの体を揺さぶる
ヒヨリ「(号泣しながら背を向けてカーテン付きの大きなベッドの上で眠っているアリカの体を揺さぶって)母上・・・」
ヒヨリは号泣しながら背を向けてカーテン付きの大きなベッドの上で眠っているアリカの体を揺さぶるが、アリカは全く起きる気配がない
号泣しながら背を向けてカーテン付きの大きなベッドの上で眠っているアリカの体を揺さぶるのをやめるヒヨリ
ヒヨリは号泣しながら背を向けてカーテン付きの大きなベッドの上で眠っているアリカを無理矢理自分に向ける
ヒヨリが号泣しながら無理矢理を自分の方に向けたアリカは眠っているのではなく死んでいる
カーテン付きの大きなベッドの上で死んでいるアリカは、両目が潰され喉にナイフが突き刺さって青白くなっている
号泣しながら驚いてカーテン付きの大きなベッドの上で死んでいるアリカの体から手を離すヒヨリ
再び沈黙が流れる
ヒヨリ「(号泣しながら不思議そうに)は、母上・・・?ど、どうされたのですか・・・?」
ヒヨリは手で涙を拭う
ヒヨリが涙を拭うと、ヒヨリの手についていた大量の血がヒヨリの顔面につく
カーテン付きの大きなベッドの上で死んでいるアリカのことを不思議そうに見ているヒヨリ
ヒヨリ「(カーテン付きの大きなベッドの上で死んでいるアリカのことを不思議そうに見たまま)私です、ヒヨリですよ母上」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリ「(カーテン付きの大きなベッドの上で死んでいるアリカのことを不思議そうに見たまま少し笑って)アッハッハ、この女、殺されているな」
◯17聖アンドレイ帝国”クライズ”センター客室(昼前)
外は強い雨が降っており、雷が鳴っている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室にいるロベール
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室は広く、壁には絵画が描かれている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室には古いグランドピアノと椅子がある
古いグランドピアノの上にはカラスがデザインされた鉄仮面が置いてある
古いグランドピアノの上に置いてあるカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
ロベールはトワネの写真付きのペンダントを持っている
ペンダントの中のトワネの写真を見ているロベール
少しすると聖アンドレイ帝国クライズセンターの客室の扉が開き、クライズセンターの客室の中にマナカと2人の聖アンドレイ帝国皇帝の親衛隊”クライズ”が入って来る
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けていない
マナカの顔面の半分には古い火傷の跡がある
2人の“クライズ”は山羊がデザインされた鉄仮面を付け鎧を着ている
2人の“クライズ”が付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
2人の“クライズ”の腰には剣が差してある
ロベール「(ペンダントの中のトワネの写真を見たままロシア語で)下がれ」
クライズ1「(ロシア語で)田舎皇子風情が命令するな」
ロベールはペンダントの中のトワネの写真を見るのをやめる
クライズ2「(ロシア語で)我々はクライズだ、皇帝陛下に直接仕え、矛にも盾にもなる。お前のような子供のおもちゃではない」
ロベール「(ロシア語で)次期皇帝はこの俺だ。お前たちは田舎風情のおもちゃになる準備はしておけ」
少しの沈黙が流れる
クライズ1「(ロシア語で小声でボソッと)傷ありが」
クライズ2「(ロシア語で)行くぞ」
クライズ1は頷く
聖アンドレイ帝国”クライズ”センターの客室の扉に向かって歩き始めるクライズ1とクライズ2
クライズ1は聖アンドレイ帝国のクライズセンターの客室の扉を開けようとする
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の扉を開けようとしていたクライズ1の首を狙っていきなり思いっきり回し蹴りをするロベール
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の扉を開けようとしながらいきなりロベールに思いっきり首に回し蹴りをされて、クライズ1の体が吹き飛ぶ
クライズ2は慌てて剣を鞘から抜こうとする
クライズ2「(慌てて剣を鞘から抜こうとして)貴様!!」
ロベールは慌てて剣を鞘から抜こうとしているクライズ2の首の肉を素早く食い千切る
ロベールに食い千切られたクライズ2の首から血が噴き出て肉が見えるようになる
クライズ2は血が噴き出て肉が見えるようになった首を押さえる
クライズ2「(血が噴き出て肉が見えるようになった首を押さえて大きな声で)か、噛みやがったこいつ!!!!」
ロベールはヘラヘラ笑ってクライズ2の食い千切った首の肉を吐き出す
ロベール「(ヘラヘラ笑いながらクライズ2の食い千切った首の肉を吐き出して)素晴らしいな、傷あり」
クライズ2「(血が噴き出て肉が見えるようになった首を押さえながら)い、イカれてやがる・・・」
ロベールはヘラヘラ笑いながら口の周りについたクライズ2の血を手で拭う
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら口の周りについたクライズ2の血を手で拭って)次期皇帝の話を聞けよ生ゴミ野郎、じゃなきゃお前の肉を食ってケツの中に入れるぜ」
クライズ2は急いで血が噴き出て肉が見えるようになった首を押さえながら聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室から出て行く
再び沈黙が流れる
ロベールはヘラヘラ笑いながらマナカのことを見る
ロベール「(ヘラヘラ笑いながらマナカのことを見て)あんたも傷ありだな」
マナカ「あ、あなたのことなんて怖くありませんわ」
ロベール「(ヘラヘラ笑いマナカのことを見たまま)お前は普通のイングマール人じゃなさそうだ」
少しの沈黙が流れる
ロベールはヘラヘラ笑いながらペンダントの中のトワネの写真を見る
ロベール「(ヘラヘラ笑いながらペンダントの中のトワネの写真を見て)こいつが相園トワネか、綺麗なお方だ」
マナカ「私のペンダントをお返しになって」
ロベール「(ヘラヘラ笑いペンダントの中のトワネの写真を見たまま)みんなこの女に夢中だな」
マナカ「陛下はあなたよりも美しく、そして強いんですもの」
ロベールはペンダントの中のトワネの写真を見たままヘラヘラ笑うのをやめる
再び沈黙が流れる
マナカ「あ、あなたの心が読めますわ。あなたは本当は愛されたいのでしょう?だから人の気を引きたくて残虐な行いをする、皇帝と女王がそうだったから彼らの真似を・・・」
ロベールはペンダントの中のトワネの写真を見たまま素早く話途中のマナカの首を掴んで首を絞める
ロベール「(ペンダントの中のトワネの写真を見たまま素早く話途中のマナカの首を掴んで首を絞めて)俺は聖アンドレイ帝国皇子、ロベール=フォン・アンドレイだ」
ペンダントの中のトワネの写真を見ながらロベールに首を絞められているマナカは息が出来なくて苦しそうにしている
少しの沈黙が流れる
ロベールはペンダントの中のトワネの写真を見たままマナカの首を離す
激しく咳き込むマナカ
マナカ「(激しく咳き込んで)ゲホッゲホッゲホッ・・・」
ロベール「(ペンダントの中のトワネの写真を見たまま)今日から俺がお前のご主人だ、死んでもお前は俺に従え」
マナカ「(激しく咳き込みながら)ゲホッゲホッ・・・ゲホッゲホッ・・・」
ロベール「(ペンダントの中のトワネの写真を見たまま)分かったな」
マナカ「(激しく咳き込みながら)は、はい・・・ゲホッゲホッ・・・」
ロベールはペンダントの中のトワネの写真を見るのをやめる
トワネの写真付きのペンダントをポケットの中にしまうロベール
ロベール「(トワネの写真付きのペンダントをポケットの中にしまって)誰が記念品を作った?」
少しするとマナカの咳が落ち着く
マナカ「お、お聞かせるほどの話ではありませんわ・・・ただの古傷ですもの・・・」
ロベールは古いグランドピアノの上に置いてあるカラスがデザインされた鉄仮面を取りに行く
カラスがデザインされた鉄仮面を手に取るロベール
ロベール「(カラスがデザインされた鉄仮面を手に取って少し笑って)記念品の意味を知っているのか」
マナカ「あなた様の考えていることが私には手に取るように分かりますわ」
ロベールはカラスがデザインされた鉄仮面を見る
ロベール「(カラスがデザインされた鉄仮面を見て少し笑って)これが欲しいだろう」
マナカ「私のことがそのように見えまして?」
ロベールはカラスがデザインされた鉄仮面を見るのをやめる
マナカに向かってカラスがデザインされた鉄仮面を投げるロベール
マナカの足音にロベールが投げたカラスがデザインされた鉄仮面が落ちる
ロベール「俺からの記念品だ、取っておけ」
再び沈黙が流れる
マナカ「ピアノをお弾きになるのね?」
ロベールは首に回し蹴りをして倒れているクライズ1の腹を強く踏みつける
ロベールが首に回し蹴りをして倒れているクライズ1の腹を強く踏みつけると、クライズ1の腹が潰れて周囲に胃と腸、大量の血が飛び散る
マナカ「私もピアノを習っていましたわ、週に2度、先生がお付きになってくださったの」
ロベール「お前は何故俺のことを知っている?父上に送り込まれたのか?」
マナカ「私と一緒にピアノを弾いてくだされば、教えてさしあげますわ」
ロベール「(ヘラヘラ笑って)音楽ならもう奏でたさ」
マナカは古いグランドピアノに向かって椅子に座る
少しの沈黙が流れる
マナカ「何をしていらっしゃるの?ほら、あなた様も早く座って」
再び沈黙が流れる
マナカ「(少し笑って)早く、こちらへ来て」
ロベールは渋々古いグランドピアノに向かってマナカと同じ椅子に座る
マナカ「(少し笑いながら)素晴らしいわ」
ロベール「これ以上調子に乗るようならぶっ殺すぞ」
マナカ「(少し笑いながら)私もあなたも、簡単には死ねませんわよ。私たちはそういう星の元に生まれましたもの」
少しの沈黙が流れる
マナカは古いグランドピアノを弾き始める
古いグランドピアノを弾きながら歌い始めるマナカ
マナカ「(古いグランドピアノを弾いて歌いながら)マナカ、マナカ、マナカ、マナカはだあれ?マナカ、マナカ、マナカ、私はマナカ?マナカ、マナカ、マナカ、マナカは誰が好き?」
古いグランドピアノを弾きながら歌っているマナカに合わせてグランドピアノを弾き始めるロベール
マナカ「(古いピアノをロベールと弾いて歌いながら)トワ?カナメ?ご主人様?あなたはだあれ?」
ロベール「(古いグランドピアノをマナカと弾いて歌って)ロベール、ロベール、ロベール、俺はロベール?」
マナカ「(古いグランドピアノをロベールと弾いて歌いながら)あなたは、あなたは、あなたは、あなたは完璧、骨を砕いて、腕をもいで、足を食べる素敵な人」
ロベール「(古いグランドピアノをマナカと弾いて歌いながら)ロベール、ロベール、ロベール、俺が好きな人はだあれ?トワ?カナメ?マナカ?ヒヨリ?」
◯18聖アンドレイ城アリカの部屋(昼前)
外は強い雨が降っており、雷が鳴っている
聖アンドレイ城のアリカの部屋にいるヒヨリとアリカ
聖アンドレイ城のアリカの部屋は広い温室になっており、たくさんの花と草木が育っている
聖アンドレイ城のアリカの部屋の壁には絵画が描かれている
聖アンドレイ城のアリカの部屋の中心にはカーテン付きの大きなベッドがある
アリカの部屋の絵画が描かれた壁にはナイフが刺さったような跡がある
アリカは両目が潰され喉にナイフが突き刺さって死んでいる
アリカの顔面は青白くなっている
ヒヨリの両手と顔面には大量の血がついている
両目が潰され喉にナイフが突き刺さって死んでいるアリカと踊っているヒヨリ
ヒヨリは両目が潰され喉にナイフが突き刺さって死んでいるアリカと踊りながら楽しそうに歌っている
ヒヨリ「(両目が潰され喉にナイフが突き刺さって死んでいるアリカと踊りながら楽しそうに歌って)ヒヨリ、ヒヨリ、ヒヨリ、ヒヨリはだあれ?私がヒヨリ?あなたもヒヨリ?みーんなヒヨリ?オソレもヒヨリ?」
マナカ「(古いグランドピアノをロベールと弾いて歌いながら 声)オソレ?オソレ?オソレ?オソレってだあれ?」
ロベール「(古いグランドピアノをマナカと弾いて歌いながら 声)白き翼で、針を隠して、意地悪で、ラヴを邪魔する嫌いな人」
ヒヨリ「(両目が潰され喉にナイフが突き刺さって死んでいるアリカと踊りながら楽しそうに歌って)ヒヨリ、マナカ、ロベール、私は私?私はマナカ?私はロベール?私はヒラン?」
マナカ「(古いグランドピアノをロベールと弾いて歌いながら 声)ヒラン、ヒラン、ヒラン、ヒランはだあれ?ヒラン、ヒラン、ヒラン、ヒランは誰が好き?」
ヒラン「(歌いながら 声)ヒランは、ヒランは、ヒランは、ヒランは大好き、ヒランが大好き、ヒランも大好き?」
ヒヨリ・マナカ・ロベール・ヒラン「(歌いながら 声)だあれ?だあれ?だあれ?火傷の子はだあれ?可哀想な子はだあれ?魔女になる子はだあれ?最強な人が大好き」
◯19聖アンドレイ帝国”クライズ”センター客室(昼前)
外は強い雨が降っており、雷が鳴っている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室にいるマナカとロベール
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室は広く、壁には絵画が描かれている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室には古いグランドピアノと椅子がある
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の地面にはカラスがデザインされた鉄仮面が落ちている
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の地面に落ちているカラスがデザインされた鉄仮面は、マナカが付けていた鉄仮面と完全に同じ
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室では、聖アンドレイ帝国皇帝の親衛隊”クライズ”のクライズ1が腹を潰されて死んでいる
腹を潰されて死んでいるクライズ1の周りにはクライズ1の胃と腸、大量の血が飛び散っている
クライズ1は山羊がデザインされた鉄仮面を付け鎧を着て武装している
クライズ1が付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けていない
マナカの顔面の半分には古い火傷の跡がある
マナカとロベールは古いグランドピアノに向かって椅子に座っている
古いグランドピアノを弾きながら歌っているマナカとロベール
マナカ「(古いグランドピアノをロベールと弾いて歌いながら)私は私が」
ロベール「(古いグランドピアノをマナカと弾いて歌いながら)俺は私が?」
マナカ「(古いグランドピアノをロベールと弾いて歌いながら)あなたも私が」
ロベール「(古いグランドピアノをマナカと弾いて歌いながら)俺は俺が」
マナカ・ロベール「(古いグランドピアノを一緒に弾いて歌いながら)大好き、大好き、大好き、死んでも大好き」
マナカとロベールは古いグランドピアノを弾くのをやめる
少しの沈黙が流れる
マナカ「母上が私の体に油をかけて、火をつけましたの」
ロベール「母親が」
マナカ「そうですわ・・・それが記念品の始まりですわ」
再び沈黙が流れる
ロベール「(少し笑って)懺悔したいことがある」
マナカ「何ですの?」
ロベール「(少し笑いながら)母上をぶっ殺してやった」
マナカ「お母様を?」
ロベール「(少し笑いながら)1時間前の出来事だ。親指で眼球を潰して、喉にナイフを刺した」
少しの沈黙が流れる
マナカは聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の壁を見る
聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の壁にはナイフが刺さったような跡がある
マナカは聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の壁にあるナイフが刺さったような跡を見ている
マナカ「(聖アンドレイ帝国のクライズセンターの客室の壁にあるナイフが刺さったような跡を見たまま)1時間前、あなたと私はお母様とこの部屋にいましたわ」
再び沈黙が流れる
ロベール「キスをしろ」
マナカは聖アンドレイ帝国の”クライズ”センターの客室の壁にあるナイフが刺さったような跡を見るのをやめる
ロベール「お前が欲しい」
マナカはロベールにキスをする
◯20帝都に向かう道中(夕方)
雨は止んでいる
夕日が沈みかけている
地面は水溜まりが出来ており、酷くぬかるんでいる
マナカ、ウラジミール、ロベール、ウラジミールの側近の女、馬に乗った数千人の聖アンドレイ帝国皇帝の親衛隊”クライズ”たちが帝都に向かっている
マナカ、ウラジミール、ロベール、ウラジミールの側近の女は箱馬車に乗って帝都に向かっている
馬に乗っている数千人の”クライズ”たちは山羊がデザインされた鉄仮面を付け剣と鎧で武装している
馬に乗っている数千人の”クライズ”たちが付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
マナカとロベールはウラジミールとウラジミールの側近の女と向かい合って箱馬車の中で座っている
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
ウラジミールの側近の女は全裸で、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている
ウラジミールの側近の女が付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
ウラジミールの側近の女はウラジミールの左手の小指を縫い合わせている
マナカ、ウラジミール、ロベール、ウラジミールの側近の女が乗っている箱馬車の中は酷く揺れている
ウラジミールの側近の女に縫い合わせられているウラジミールの左手の小指は、箱馬車の中が酷く揺れているせいで雑に縫われている
話をしているウラジミールとロベール
ロベール「(少し笑って)兵に伝えろ、主君が変わるとな」
ウラジミール「(ウラジミールの側近の女に左手の小指を雑に縫い合わせられながら少し笑って)よろしい」
◯21帝都/聖アンドレイ城大広間(夕方)
夕日が沈みかけている
聖アンドレイ城の大広間にはたくさんのメイドがいる
聖アンドレイ城の大広間は広く、天井が高くなっている
聖アンドレイ城の大広間はバロック様式の金の装飾がされており、壁にたくさんの彫刻が彫られ、天井と床には絵画が描かれている
聖アンドレイ城の大広間には大きな扉がある
たくさんのメイドたちはウラジミールとロベールの出迎えをするために聖アンドレイ城の大広間で待機している
少しすると聖アンドレイ城の大広間の大きな扉が開き、マナカ、エンジン付きのグライダーに乗っているウラジミール、ロベール、ウラジミールの側近の女、数千人の聖アンドレイ帝国皇帝の親衛隊”クライズ”が聖アンドレイ城の大広間の中にやって来る
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
ウラジミールの左手の小指は縫い終えて雑に縫合されている
ウラジミールの側近の女は全裸で、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている
数千人の”クライズ”たちは山羊がデザインされた鉄仮面を付け剣と鎧で武装している
ウラジミールの側近の女と数千人の”クライズ”たちが付けている山羊がデザインされた鉄仮面は、カナメ、チヅル、ソウヤが付けている鉄仮面と完全に同じ
メイド1「へ、陛下、な、何故クライズをこちらに?」
ウラジミール「(グライダーに乗ったまま)問題か?」
メイド1「も、もちろん問題などございません」
ウラジミール「(グライダーに乗ったまま)帝国民を集めろ」
メイド1「い、今すぐですか?」
ウラジミール「(グライダーに乗ったまま)そうだ、今すぐに。ロベールに皇位を継承したい」
メイド1「そ、それは・・・お、おめでとうございますロベール=フォン陛下」
ロベール「早く支度をしろ」
メイド1「は、はい!」
◯22帝都/聖アンドレイ城ロベールの執務室(夜)
聖アンドレイ城のロベールの執務室にいるマナカとロベール
聖アンドレイ城のロベールの執務室は広く、バロック様式の金の装飾がされており、大きな絵画が飾られている
聖アンドレイ城のロベールの執務室には机と椅子があり、机の上には羊皮紙の書類が散らかっている
机に向かって椅子に座っているロベール
マナカはロベールの近くに立っている
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
少しの沈黙が流れる
マナカはロベールの耳元に何かを囁く
マナカがロベールの耳元で囁いた言葉は聞こえず、なんて言ったのかは分からない
ロベールの耳元で何かを囁くのをやめるマナカ
ロベール「祝いの日だ、めかし込んで来い」
マナカ「もちろんですわロベール様」
マナカは聖アンドレイ城のロベールの執務室から出て行く
再び沈黙が流れる
少しすると聖アンドレイ城のロベールの執務室の扉が開き、マナカがロベールの執務室の中に戻って来る
ロベール「ヒランか?」
少しの沈黙が流れる
ロベール「(ヘラヘラ笑って)違うか、妹は相園トワネに連れて行かれたらしいからな」
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を顔から外そうとする
マナカがカラスがデザインされた鉄仮面を外そうとすると、ガチャッという音がなってマナカの顔から鉄仮面が外れる
カラスがデザインされた鉄仮面を付けていたのはマナカではなく、ヒヨリ
ヒヨリはカラスがデザインされた鉄仮面を落とす
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら大きな声で)ワオワオワオ!!!!これは愛おしき我が姉上ではありませんか!!!!」
ヒヨリ「よくも・・・よくも母上を殺したな・・・」
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら)まさか俺があんな老いぼれを殺すとでも?」
ヒヨリ「貴様以外にあのようなむごい仕打ちをする人間がいるわけないだろう・・・」
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら)姉上はお忘れではありませんよね、母上が我々姉弟のことを魔女だと仰い、我々の体に火を放たれた時のことを」
ヒヨリ「あれは事故だった・・・(少し間を開けて)そんな些細なことを恨んでいるのはお前だけだロベール」
ロベールはヘラヘラ笑いながら立ち上がる
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら立ち上がって)母上は子供たちの存在そのものを恨んでいましたがね」
ロベールはヘラヘラ笑いながらヒヨリの前に行く
拳を握り締めるヒヨリ
ヒヨリ「(拳を握り締めたまま)私たちが母上からどのような評価を受けていようが・・・亡き姉上のクレナが如何に贔屓されていようが・・・私は母上を愛していたのだ・・・」
ロベールはヘラヘラ笑いながらヒヨリの前で立ち止まる
ロベール「(ヘラヘラ笑いながらヒヨリの前で立ち止まって)姉上は愛情深いお方だな、だからトワネも取り逃したのか?」
ヒヨリ「(拳を握り締めたまま)と、取り逃がしてなど・・・」
ロベール「(ヘラヘラ笑いながら)知っているぞ、お前はあろうことか群衆の前でトワネを仕留め損ね、恥を晒したんだろう?」
ヒヨリ「(拳を握り締めるのをやめて)わ、私はもう負けないロベール、か、必ずやあの女を殺してみせる、い、いやトワネだけではない!!ほ、他の者も皆死ねば良いのだ!!そして私がこの手で新しい帝国を・・・」
突然、話途中だったヒヨリの首が何かに掻き斬られる
ヒヨリの首から大量の血が噴き出る
ロベールの手には血のついたナイフが握られている
首から大量の血が噴き出ているヒヨリのことを抱き締めるロベール
ロベール「(首から大量の血が噴き出ているヒヨリのことを抱き締めて少し笑って)心配することはない姉上、あんたは新しい帝国のための最初の犠牲者になれたんだ」
ロベールは少し笑いながら首から大量の血が噴き出ているヒヨリのことを抱き締めるのをやめる
首から大量の血を噴き出しながら倒れるヒヨリ
ロベール「(少し笑いながら)地獄で母上によろしく伝えてくれよ」
ヒヨリは死んでいる
再び沈黙が流れる
聖アンドレイ城のロベールの執務室の外から何かが聞こえて来る
ロベールは聖アンドレイ城の執務室の窓際に行く
聖アンドレイ城の執務室の窓に耳を当てるロベール
突然、聖アンドレイ城の執務室の外から”ヒヨリ!!!!”と叫ぶ声が聞こえて来る
ロベールは驚いて聖アンドレイ城の執務室の窓から耳を離す
聖アンドレイ城の執務室の外からは”ヒヨリ!!!!”、”ヒヨリ!!!!”と叫ぶたくさんの人たちの声が聞こえて来る
ヘラヘラ笑うロベール
ロベールはヘラヘラ笑いながら聖アンドレイ城の執務室の中をうろうろする
ヘラヘラ笑いながら聖アンドレイ城の執務室の壁の前で立ち止まるロベール
聖アンドレイ城の執務室の壁にはナイフが刺さったような跡がある
ロベールはヘラヘラ笑いながら聖アンドレイ城の執務室の壁にあるナイフが刺さったような跡に、持っているナイフをゆっくり突き刺そうとする
トワネ「ヒヨリ?何をしてる?」
突然、トワネの”ヒヨリ?何をしてる?”と言う声が聞こえて来て、聖アンドレイ城の執務室の外から聞こえていた”ヒヨリ!!!!”、”ヒヨリ!!!!”と叫ぶたくさんの人たちの声が止まる
ロベールはヘラヘラ笑い聖アンドレイ城の執務室の壁にあるナイフが刺さったような跡に、ゆっくり持っているナイフを突き刺そうとしたまま振り返る
ロベールの後ろにはテーブルと椅子があり、カナメとトワネがテーブルを挟んで向かい合って椅子に座っている
ロベールの後ろにあるテーブルと椅子は、花色荘のリビングにあるテーブルと椅子と完全に同じ
聖アンドレイ城の執務室の壁にあるナイフが刺さったような跡に、ゆっくり持っているナイフを突き刺そうとしたまま振り返っているロベールの顔から笑みが消える
少しの沈黙が流れる
◯23花色荘リビング(日替わり/夜)
花色荘のリビングにいるカナメ、トワネ、ヒヨリ
花色荘のリビングにはテーブル、椅子、ソファ、テレビ、ゲームがある
テーブルを挟んで向かい合って椅子に座っているカナメとトワネ
ヒヨリは花色荘のリビングの壁に向かってゆっくりナイフを突き刺そうとしている
ヒヨリがナイフで突き刺そうとしている花色荘のリビングの壁には、ナイフが刺さったような跡がある
花色荘のリビングの壁にあるナイフが刺さったような跡は、第十話◯46でヒヨリがイザベルに向かって投げ、イザベルが弾き返したナイフが突き刺さって出来た跡
カナメとトワネは花色荘のリビングにあるナイフが刺さった跡に、ゆっくりナイフを突き刺そうとしているヒヨリのことを見ている
少しの沈黙が流れる
ヒヨリは花色荘のリビングにあるナイフが刺さった跡にナイフを突き刺そうとするのをやめる
ヒヨリ「(花色荘のリビングにあるナイフが刺さった跡にナイフを突き刺そうとするのをやめて笑顔でロシア語で)昔のことを思い出していたのだ」
カナメ「(笑顔のヒヨリのことを見たまま)えっ?」
ヒヨリ「(笑顔のまま)お風呂に入って来よう、君たちも一緒に来るか?」
再び沈黙が流れる
トワネ「(笑顔のヒヨリを見たまま)大丈夫かお前、これで今日8回目の風呂だぞ」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリ「(笑顔のまま)では一人で入ろう」
ヒヨリは笑顔のまま花色荘のお風呂に向かって歩き始める
笑顔のまま花色荘のお風呂に向かっているヒヨリのことを見ているカナメ
続く。