『第十二話 復讐』前編
『サイクルラヴの叫び、少年少女のセイセンネンリョ』
登場人物
神野 カナメ 16歳男子
本作の主人公。高校一年生。人に対して距離があり、どこか性格も冷めている。
相園 トワネ 16歳女子
本作のメインヒロイン。高校一年生。”第六の力の女王”で、カナメの契約相手。性格はわがままで愛想がなく、たびたびカナメのことを困らせることになる。無類のカルボナーラ好き。
若葉 ソウヤ 16歳男子
カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の王子”。成績と容姿が優れている上に、人当たりも悪くないため、同級生たちからよくモテているが・・・信心深く、よく礼拝堂に訪れている。
浅木 チヅル 16歳女子
カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の姫の一人”。カナメやトワネほどではないが、馴れ合うことが苦手な性格をしており、口調もキツい。契約相手のソウヤとは幼馴染。
九音 ヒヨリ 18歳女子
カナメたちよりも2つ歳上の先輩に当たる、”第六の力の姫の一人”。ロシアからの帰国子女で、強い正義感の持ち主。その性格の通り優秀な戦士であり、面倒見も良い。
真弓 マナカ 18歳女子
ヒヨリと同じくロシアからの帰国子女で、”第六の力の姫の一人”。常に顔面にカラスがデザインされた鉄仮面を付けていて、お嬢様口調で話をする。ヒヨリとは古くからの仲であり、契約相手でもある。
シィア 15歳女子モデル
長く”ANDREI”で働く美少女アンドロイド、正式名称はSI-A49。一応梢トキコの助手という役職だが、雑用も淡々とこなす。長く人間に仕えて来たからか、皮肉屋ところがある。口癖は『アホ』。
四季 イズミ 16歳女子
・・・???
梢 トキコ 36歳女子
“ANDREI”の科学者で、カナメたちが暮らすオンボロアパート”花色荘”の管理人。大人気なく怒りっぽい性格をしている。カナメたちに対して厳しい言い方をすることが多いが、一応彼らの保護者だったりする。
神野 タエ 78歳女子
“オソレ”の破壊を目的とした組織”ANDREI”の司令であり、カナメの祖母。カナメとは長く疎遠だったが、”オソレ”を破壊するために彼の力を借りようとする。
日向 リュウマ 36歳男子
日本帝国軍から派遣された軍人で、階級は陸佐。ただし、軍人らしさは全くない。戦略班のリーダーだが、実質的に”ANDREI”のトップ2の立場におり、タエの側近的な役割を担っていることが多い。トキコとは過去に色々あったとか、なかったとか。
神野 アキラ 44歳男子
カナメの父親。いつも仕事で帰って来るのが遅いため、カナメとは上手くコミュニケーションが取れておらず、そのことを気にしている。
神野 アイラ 女子
カナメの母親。カナメが幼い頃に亡くなっている。
ゲストキャラクター
MA-RA337型のアンドロイド 18歳女子モデル
シィアよりも後に登場したアンドロイド。シィアと比較するとかなり人間的な表情が出来るのに加えて、欠陥も少ない。
トキコがバーで出会った男 30代後半男子
・・・???
イザベル・カーフェン 16歳?女子
一生懸命、真面目、純粋の三拍子が揃ったドジっ娘。良くも悪くもまっすぐな性格のため、気合いが空回りすることもしばしば。ある時カナメたちと出会い、そこから交流を深めるようになる。
アマネ・カーフェン 18歳?女子
イザベルの姉。何かとやらかすことが多いイザベルのことをいつも厳しく叱っている。一人称は『俺』だが、食器集めが趣味という可愛い一面も。
ルシファリア 年齢?女子
・・・???
ウラジーミル・アンドレイ 65歳男子
・・・???
ヒラン・アンドレイ 14歳女子
・・・???
ロベール=フォン・アンドレイ 18歳男子
・・・???
クレナ・アンドレイ 21歳女子
・・・???
九音 アリカ 40歳女子
ヒヨリの母親。
博士 17〜18歳女子
本名不明。”あるもの”を連れている。
タカヤ 30代前半男子
・・・???
ヨハリル 20代前半?男子
・・・???
C 16歳?女子
リュウマの話に登場した好奇心旺盛な少女。ある日、キファーと出会うことになる。
キファー 16歳?男子
Cと同じくリュウマに登場した少年。Cとは違い大人しく、いつも寂しげな様子をしている。
ユーリ 60歳?男子
Cの叔父。
ガラファリア 20代後半?女子
・・・???
神野 アイハ 40代前半女子
カナメの叔母。”夢路村”で、喫茶”四重奏の夢”を経営している。
イ・ジヨン 20代前半女子
韓国から来た留学生。喫茶”四重奏の夢”を経営を手伝いながらアイハの家でホームステイをしている。
リツ 27歳女子
ある過去を抱えている信仰者。
スグル 30代前半男子
・・・???
◯1回想/製鉄工場(日替わり/夜)
製鉄工場にいるカナメ、チヅル、ヒヨリ、アマネ
カナメは紺色と赤の”ミラースーツ”を、チヅルは白黒の”ミラースーツ”を、ヒヨリは紫と緑の”ミラースーツ”を着ている
カナメは山羊がデザインされた鉄仮面を付けている
カナメは剣を、チヅルは大きな盾を、ヒヨリは二本の刀を持っている
カナメが持っている剣はトワネがカナメと契約して”女王”になった姿
チヅルが持っている大きな盾はソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿
ヒヨリが持っている二本の刀はマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿
アマネの年齢は18歳くらいに見える
アマネは女性
アマネの背中からは真っ黒な翼が生えている
アマネは剣を持っている
アマネの背中から生えている真っ黒な翼には数ヶ所銃で撃たれたような傷があり、傷口からは血が流れている
カナメ、チヅル、ヒヨリの”ミラースーツ”が灰で黒く汚れている
チヅルは右手に包帯を巻いている
チヅルは頭から血を流している
ヒヨリは右腕がもげて無くなっている
ヒヨリの右肩からは血が垂れている
左手で2本の刀を持っているヒヨリ
製鉄工場にはカナメたち以外に誰もいない
製鉄工場の中には溶鉱炉があり、マグマが溜まっている
製鉄工場の中にはベルトコンベア、大きな歯車、プレス機があり、自動運転で動いている
製鉄工場の中は広く2階建てになっているが、1階と2階は吹き抜けて繋がっている
カナメは製鉄工場の1階の階段の近くに隠れている
チヅルは製鉄工場の1階の大きな歯車の裏で隠れている
ヒヨリは製鉄工場の2階の溶鉱炉の近くに隠れている
アマネは製鉄工場の1階のプレス機の裏で隠れている
カナメたちは互いがどこに隠れているのか分かっていない
ヒヨリ「(2階の溶鉱炉の近くに隠れながら大きな声で)あの女は私のものだ!!!!」
血がポタポタと垂れていたヒヨリの右肩から右腕が再生し始める
ヒヨリ「(2階の溶鉱炉の近くに隠れながら右腕を再生させて大きな声で)カナメとチヅルは邪魔をするな!!!!」
ヒヨリの声が製鉄工場内に響き渡る
チヅルは変わらず1階のプレス機の裏で隠れている
チヅル「(1階のプレス機の裏で隠れながら小声でボソッと)そりゃあんたからすればあたしは邪魔だろうけどさ・・・」
チヅルは1階のプレス機の裏で隠れながら周囲を見る
チヅル「(1階のプレス機の裏で隠れながら周囲を見て)どこにいるんだあの女・・・」
チヅルは1階のプレス機の裏で隠れながら周囲を見るのをやめる
いきなりチヅルの正面からアマネの剣が振り下ろされて来る
チヅルは大きな盾でアマネが振り下ろして来た剣を受ける
チヅルが大きな盾とアマネが振り下ろして来た剣がぶつかった瞬間、火花が飛び散る
チヅル「(大きな盾でアマネが振り下ろして来た剣を受けたまま)何だよあんたいつも自分から来てくれんじゃん!!」
アマネ「(剣を振り下ろしてチヅルの大きな盾にぶつけたまま)こう見えても忙しくてね」
チヅルは大きな盾でアマネが振り下ろして来たアマネの剣を押し返す
大きな盾でアマネが振り下ろして来たアマネの剣を弾き押し返して、大きな盾でアマネのことを殴ろうと振りかかるチヅル
チヅル「(大きな盾でアマネのことを殴ろうと振りかかりながら)そりゃあ悪かったね!!」
アマネは振りかかって殴ろうとして来たチヅルの大きな盾を避ける
チヅルは大きな盾でアマネのことを振りかかって殴ろうとするが、アマネに避けられてその勢いのままプレス機を殴る
チヅルが大きな盾でプレス機を殴ると、製鉄工場内に大きな金属音が鳴り響く
ヒヨリは変わらず製鉄工場の2階の溶鉱炉の近くに隠れている
ヒヨリの右腕はほとんど再生し切っている
製鉄工場内ではチヅルの大きな盾とアマネの剣がぶつかって鳴る金属音が響き渡っている
ヒヨリ「(2階の溶鉱炉の近くに隠れながら右腕を再生させて)オフレットを上げ過ぎたか・・・」
少しするとヒヨリの右腕が完全に再生し生え変わる
ヒヨリは2階の溶鉱炉の近くに隠れながら持っていた2本の刀のうちの1本を右手で持つ
カナメは変わらず製鉄工場の1階の階段の近くに隠れている
製鉄工場の1階の階段の近くに隠れながら2階を見るカナメ
カナメからは製鉄工場の2階の溶鉱炉の近くに隠れているヒヨリの姿が見える
カナメは少しの間製鉄工場の1階の階段の近くに隠れながら、2階の溶鉱炉の近くに隠れているヒヨリのことを見る
製鉄工場の1階の階段の近くに隠れながら、2階の溶鉱炉の近くに隠れているヒヨリのことを見るのをやめるカナメ
カナメは製鉄工場の1階の階段の近くに隠れながら紺色と赤の”ミラースーツ”の袖を見るカナメ
カナメの紺色と赤の”ミラースーツ”の袖には”468”、”467”、”466”と第六の力の所有時間のカウントが表示されている
カナメは製鉄工場の1階の階段の近くに隠れ紺色と赤の”ミラースーツ”の袖を見ながら袖を押す
カナメが製鉄工場の1階の階段の近くに隠れ紺色と赤の”ミラースーツ”の袖を見ながら袖を押すと、第六の力の所有時間のカウントの横にグライダーのマークが表示される
カナメは製鉄工場の1階の階段の近くに隠れながら紺色と赤の”ミラースーツ”の袖を見るのをやめる
製鉄工場の1階の階段の近くに隠れるのをやめるカナメ
カナメはヒヨリに気付かれないように慎重に製鉄工場の階段を登り始める
製鉄工場の1階のプレス機の近くで大きな盾と剣をぶつけ合っているチヅルとアマネ
チヅルは大きな盾で勢いよくアマネの剣を殴る
チヅルが大きな盾で勢いよくアマネの剣を殴ると、アマネの剣が弾き飛ばされる
チヅルの持っている大きな盾がナイフに変わる
チヅルが持っているナイフはソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿
チヅルはアマネに向かってナイフを振り下ろそうとする
チヅル「(アマネに向かってナイフを振り下ろそうとしながら大きな声で)今日こそ死ね!!!!」
自分に向かってナイフを振り下ろそうとしているチヅルの腹を蹴るアマネ
アマネは自分に向かってナイフを振り下ろそうとしているチヅルの腹を蹴り、真っ黒な翼を思いっきり羽ばたかせる
チヅルの体はアマネが思いっきり羽ばたかせた真っ黒な翼の風で吹き飛ばされる
チヅルは製鉄工場の自動運転で動いているベルトコンベアの上に倒れる
真っ黒な翼を羽ばたかせてチヅルが倒れている自動運転のベルトコンベアの上に向かって飛ぶアマネ
アマネは自動運転で動いているベルトコンベアの上で倒れているチヅルの前に着地する
自動運転で動いているベルトコンベアの上に乗ったまま倒れているチヅルの顔面を殴ろうとするアマネ
チヅルは自動運転で動いているベルトコンベアの上に倒れたまま、自分の顔面を殴ろうとして来たアマネの右足のアキレス腱を素早くナイフで斬る
自動運転で動いているベルトコンベアの上に倒れているチヅルにナイフでアキレス腱を斬られたアマネはよろめく
アマネ「(自動運転で動いているベルトコンベアの上に倒れているチヅルにナイフでアキレス腱を斬られてよろめいて)くっ・・・」
自動運転で動いているベルトコンベアの上で体を起こし、よろめいているアマネの左足の甲にナイフを深く突き刺すチヅル
チヅルがアマネの左足の甲に深く突き刺したナイフはアマネの左足を貫通し、自動運転で動いているベルトコンベアに刺さる
アマネの左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフのせいでアマネは動けなくなる
アマネは左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフのせいで動けなくなりながら、アマネの頬を平手で思いっきり殴る
アマネに頬を平手で思いっきり殴られて、アマネの左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフを引き抜こうとするチヅル
アマネは左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフのせいで動けなくなりながら、左足に突き刺さっているナイフを抜き取ろうとしているチヅルを狙って真っ黒な翼を羽ばたかせる
左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフのせいで動けなくなりながら、真っ黒な翼を羽ばたかせて左足に突き刺さっているナイフを引き抜こうとしていたチヅルをベルトコンベアの上から叩き落とすアマネ
アマネは左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフを引き抜く
アマネが左足の甲を貫通し自動運転で動いているベルトコンベアに刺さったナイフを抜き取ると、周囲にアマネの血が飛び散る
チヅルのナイフを投げ捨てるアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かぶ
立ち上がろうとするチヅル
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせながら立ち上がろうとしているチヅルの元へ勢いよく飛ぶ
真っ黒な翼を羽ばたかせながら立ち上がろうとしているチヅルの元へ勢いよく飛んでチヅルにタックルをするアマネ
アマネにタックルをされたチヅルは歯車に勢いよく後頭部をぶつけて意識を失い、その場に倒れる
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら)や、やり過ぎたか!?」
突然、2階の溶鉱炉の近くから飛び降りて来たヒヨリに勢いよく背中を蹴り飛ばされるアマネ
2階の溶鉱炉の近くから飛び降りて来たヒヨリに勢いよく背中を蹴り飛ばされたアマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて体勢を直す
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせ体勢を直して宙に浮かびながら)馬鹿だな・・・お前は本当に」
ヒヨリ「今日こそこの手で貴様を地獄へ送り届けてやろう」
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら少し笑って)ヒーローというよりはヒールのセリフだな」
ヒヨリ「(大きな声で)私という存在は絶対的な正義なのだ!!!!」
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら少し笑って)お前はヒーローを気取りたいだけのゲロ女だよ。勝った奴が正義の世界だとしても、お前は何度だって俺に負ける。そういう運命だ」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリは2本の刀を構える
2本の刀を構えたまま真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネに向かって大きくバク宙をするヒヨリ
ヒヨリは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネに向かって大きくバク宙をして、2本の刀で素早くアマネに斬撃を繰り出す
ヒヨリは2本の刀で素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネを狙って斬撃を繰り出すが、アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせながら軽々とヒヨリの2本の刀をかわしていく
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら軽々とヒヨリの2本の刀から繰り出される斬撃をかわし、ヒヨリの顔面を右足で蹴り上げる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネに顔面を蹴り上げられてよろめくヒヨリ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらよろめいているヒヨリの顔面を肘で思いっきり殴る
アマネが真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらよろめいているヒヨリの顔面を肘で思いっきり殴ると、ヒヨリの口から前歯が折れて吹き飛ぶ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら再びヒヨリの顔面を肘で思いっきり殴りかかる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら、自分の顔面を殴りかかろうとして来たアマネの肘を素早くしゃがんで避けるヒヨリ
ヒヨリは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら、自分の顔面を殴りかかろうとして来たアマネの肘を素早くしゃがんで避けて持っていた刀の1本を逆手持ちにする
素早く立ち上がり、逆手持ちにしていた刀の柄で真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの顎を強く殴るヒヨリ
逆手持ちにしていた刀の柄でヒヨリに顎を強く殴られたアマネは、真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら羽ばたかせた真っ黒な翼で逆手持ちのヒヨリの刀を叩き落とす
ヒヨリは逆手持ちにしていた刀を持っていた方の手で真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの首を勢いよく掴む
ヒヨリ「(逆手持ちにしていた刀を持っていた方の手で真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの首を勢いよく掴んで)オフレット値を上昇させろマナカ!!」
ヒヨリが”オフレット値を上昇させろマナカ!!”と叫ぶと、ヒヨリの”ミラースーツ”が紫と緑に光り始める
ヒヨリが”オフレット値を上昇させろ!!”と叫ぶと、真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの首を掴んでいたヒヨリの手と腕の血管が浮き上がる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの首を刀を持っていない方の手で掴んだまま、思いっきり製鉄工場の地面にアマネの体を叩き付けるヒヨリ
ヒヨリは製鉄工場の地面にアマネの体を叩き付けたまま刀を持っていない方の手でアマネの首を絞める
ヒヨリ「(製鉄工場の地面にアマネの体を叩き付けたまま刀を持っていない方の手でアマネの首を絞めて笑って大きな声で)第六の力の女王から正義が下される時!!!!貴様は真の苦痛を味わうのだ!!!!」
製鉄工場の地面に体を叩き付けられたままヒヨリに首を絞められているアマネは真っ黒な翼を羽ばたかせる
製鉄工場の地面に体を叩き付けられたままヒヨリに首を絞められているアマネが真っ黒な翼を羽ばたかせると、アマネの体とヒヨリの体がゆっくり宙に浮かび始める
ゆっくり宙に浮かびながら、真っ黒な翼を羽ばたかせているアマネの首を絞めている手に力を入れるヒヨリ
ヒヨリ「(ゆっくり宙に浮かびながら真っ黒な翼を羽ばたかせているアマネの首を絞めている手に力を入れて笑って大きな声で)このまま首をへし折ってやろう!!!!」
手に力を入れてアマネの首を絞めているヒヨリと、ヒヨリに首を強く絞められながら真っ黒な翼を羽ばたかせているアマネは、製鉄工場のちょうど中心に浮かんでいる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびヒヨリに首を強く絞められているアマネの顔面が真っ赤になっている
ヒヨリ「(宙に浮かびながら真っ黒な翼を羽ばたかせているアマネの首を絞めている手に力を入れて笑って大きな声で)顔が地獄のような色になっているぞ!!!!」
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら強く首を絞めて来ているヒヨリの腹を思いっきり蹴り飛ばす
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネに腹を思いっきり蹴り飛ばされて製鉄工場の地面に落下して倒れるヒヨリ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら一瞬咳き込み深呼吸をする
真っ黒な翼を羽ばたかせて製鉄工場の地面に落ちている剣を拾いに素早く下降するアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて素早く製鉄工場の地面に落ちている剣を拾う
真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かびながら製鉄工場の地面に倒れているヒヨリに向かって思いっきり剣を振り下ろすアマネ
地面に倒れたまま、真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネが思いっきり振り下ろして来た剣を刀で受けるヒヨリ
ヒヨリは地面に倒れたまま、真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネが思いっきり振り下ろして来た剣を刀で受けて笑っている
地面に倒れたまま、真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネが思いっきり振り下ろして来た剣を刀で受け、笑ってアマネの剣を受けている刀を勢いよく蹴り上げるヒヨリ
ヒヨリは地面に倒れたまま、笑ってアマネの剣を受けている刀を勢いよく蹴り上げて真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かび剣を振り下ろして来ているアマネごと押し飛ばす
素早く立ち上がるヒヨリ
ヒヨリは真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネを狙って回し斬りをする
ヒヨリが真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネを狙って回し斬りをすると、アマネの翼に斬り傷が出来て、傷から血が滲む
真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かびながら素早く回し斬りをしているヒヨリを狙って剣を突くアマネ
ヒヨリは真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かびながら素早くアマネが突いて来た剣を刀で受け流す
真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かびながら思いっきりヒヨリの顔面を殴るアマネ
真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネがヒヨリの顔面を思いっきり殴ると、ヒヨリの唇が切れて血が流れる
ヒヨリは真っ黒な翼を羽ばたかせ宙に浮かんでいるアマネを狙って勢いよく刀を薙ぎ払う
真っ黒な翼で羽ばたかせて製鉄工場の2階まで飛翔しヒヨリが勢いよく薙ぎ払って来た刀を避けるアマネ
製鉄工場の階段を駆け上り2階へ行くヒヨリ
アマネは製鉄工場の2階に着地する
アマネに向かって思いっきり刀を振り下ろすヒヨリ
ヒヨリが思いっきり刀を振り下ろして来た刀を剣で受けるアマネ
ヒヨリの刀とアマネの剣がぶつかった瞬間、火花が飛び散る
アマネ「(剣をヒヨリが思いっきり振り下ろして来た刀とぶつけたまま)地獄に落ちるのはお前だ!!俺は役割を果たす!!イザベルのために!!」
ヒヨリ「(ヒヨリに向かって思いっきり刀を振り下ろしてアマネの剣とぶつけたまま大きな声で)貴様の勝利はもうあり得ない!!!!」
アマネ「(剣をヒヨリが思いっきり振り下ろして来た刀とぶつけたまま(大きな声で)あり得るから何度やっても俺が勝っているのさ!!!!」
突然、剣をヒヨリが思いっきり振り下ろして来た刀とぶつけているアマネの顔面に光っている魔法陣のような紋章が現れる
素早く刀を引くヒヨリ
ヒヨリ「(素早く刀を引いて大きな声で)この私が二度も同じ手を食うものか!!!!」
ヒヨリは刀を引いたままアマネの顔面に光っている魔法陣のような紋章から目を逸らす
アマネの顔面に光っている魔法陣のような紋章から目を逸らしたまま大きく前宙をするヒヨリ
ヒヨリはアマネの顔面に光っている魔法陣のような紋章から目を逸らしたまま大きく前宙をしてアマネの背中に回る
アマネの首を狙って刀を振り上げるヒヨリ
ヒヨリ「(アマネの首を狙って刀を振り上げて大きな声で)私の力をみくびった報いを受けるのだ!!!!」
ヒヨリはアマネの首を狙って刀を勢いよく振り下ろす
刀で勢いよくアマネの首を刎ね落とすヒヨリ
ヒヨリが刀で勢いよくアマネの首を刎ね落とすと、アマネの首と胴体が鏡になる
ヒヨリ(刀で勢いよく鏡を斬って驚いて)か、鏡だと!?」
ヒヨリが刀で斬った鏡は粉々に割れる
ヒヨリが刀で斬って粉々に割れた鏡のかけらたちは製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちている
ヒヨリが刀で斬って粉々に割れた鏡のかけらたちは製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちながら、キラキラ光っている
キラキラ光りながら製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちているヒヨリが刀で斬って粉々に割れた鏡のかけらたちには、反射してヒヨリの後ろに立っているアマネの姿が映っている
キラキラ光りながら製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちている粉々に割れた鏡のかけらたちに反射して映っているアマネは、顔面に光って現れていた魔法陣のような紋章が消えている
キラキラ光りながら製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちている粉々に割れた鏡のかけらたちに反射して映っているアマネは、ヒヨリに向かって剣を振り上げている
ヒヨリはキラキラ光りながら製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちている粉々に割れた鏡のかけらたちに反射して映っているアマネのことを見ている
キラキラ光りながら製鉄工場の2階の地面にゆっくり落ちている粉々に割れた鏡のかけらたちに反射して映っているアマネのことを見て、両膝をつくヒヨリ
ヒヨリ「(キラキラ光りながら製鉄工場の2階の地面に落ちている粉々に割れた鏡のかけらたちに反射して映っているアマネのことを見て、両膝をつき)何故だ・・・今私は完璧な勝利を得たはずだ・・・」
ヒヨリは両膝をついたまま両目を瞑る
少しの沈黙が流れる
カナメ「(声)ヒヨリさん!」
どこからカナメの声とグライダーのエンジン音が聞こえて来る
剣と剣がぶつかり合う金属音が聞こえて来る
ヒヨリは両膝をついたままゆっくり両目を開ける
ヒヨリの近くではエンジン付きのグライダーに乗っているカナメがアマネと剣を激しくぶつけ合っている
ヒヨリ「(両目をついたままグライダーに乗りアマネと激しく剣をぶつけ合っているカナメのことを見て)カナメ・・・?」
アマネ「(グライダーに乗っているカナメと激しく剣をぶつけ合いながら)こ、こいつ!!なんて強いんだ!!」
アマネはグライダーに乗っているカナメを狙って剣で薙ぎ払う
アマネはグライダーに乗っているカナメを狙って剣で薙ぎ払うが、カナメはグライダーから飛び降りてアマネの剣を避ける
両膝をついているヒヨリの前に着地するカナメ
カナメはチラッとアマネのことを見る
小さく頷くアマネ
アマネはカナメを狙って剣を突く
剣でアマネが突いて来た剣を受け流すカナメ
カナメは剣でアマネが突いて来た剣を受け流し、アマネの剣を弾き飛ばす
カナメが剣で弾き飛ばしたアマネの剣は製鉄高校の2階の溶鉱炉の中に落ちる
ヒヨリは両膝をつき呆然としながらカナメのことを見ている
ヒヨリ「(両膝をつき呆然としながらカナメのことを見て)な・・・何をやっているのだカナメ・・・そ、その女は・・・第六の力の女王の・・・わ、私より強くて・・・私が殺さなければなら・・・」
カナメはヒヨリの話を無視して素早くアマネの心臓に剣を突き刺す
アマネ「(カナメに素早く心臓に剣を突き刺されて)うっ・・・」
アマネはカナメに心臓に剣を突き刺されたまま大量の血を吐き出す
アマネ「(カナメに心臓に剣を突き刺されたまま大量の血を吐き出して)ゲホッ・・・ゲホッ・・・」
カナメがアマネの心臓に突き刺した剣はアマネの体の貫通している
アマネの体を貫通しているカナメの剣の刃の先からは大量のアマネの血がポタポタと垂れる
アマネはカナメに心臓に剣を突き刺されたままゆっくりカナメの顔に手を伸ばす
カナメに心臓に剣を突き刺されたまま、カナメが付けている山羊がデザインされた鉄仮面をカナメの顔から外そうとするアマネ
アマネがカナメに心臓に剣を突き刺されたまま、カナメが付けている山羊がデザインされた鉄仮面を外そうとすると、ガチャッという音が鳴ってカナメの顔から鉄仮面が外れる
アマネはカナメに心臓に剣を突き刺されたまま、カナメの山羊がデザインされた鉄仮面を落とす
アマネの心臓に剣を突き刺しているカナメは泣いている
カナメに心臓に剣を突き刺されたまま、ゆっくり泣いているカナメに近付こうとするアマネ
アマネがカナメに心臓に剣を突き刺されたまま、ゆっくり泣いているカナメに近付こうとすると、カナメの剣がアマネの心臓に深く突き刺さる
アマネはカナメに心臓に深く剣を突き刺されたまま、泣いているカナメの前で立ち止まる
アマネ「(カナメに心臓に深く剣を突き刺されたまま泣いているカナメの前で立ち止まって小さな声で)ごめんよ・・・大天使様・・・」
アマネはカナメに心臓に深く剣を突き刺されたまま、泣いているカナメにキスをする
アマネの心臓に深く剣を突き刺し泣きながら、アマネにキスをされて一瞬驚いて目を見開くカナメ
カナメはアマネの心臓に深く剣を突き刺し泣きながら、アマネにキスをされて一瞬驚いて目を見開くが、すぐに両目を瞑る
両膝をつきアマネの心臓に深く剣を突き刺して両目を瞑ったまま、アマネにキスをされているカナメのことを呆然と見ているヒヨリ
ヒヨリ「(両膝をつきアマネの心臓に深く剣を突き刺して両目を瞑ったままアマネにキスをされているカナメのことを呆然と見て)か、カナメ・・・?」
カナメは少しの間アマネの心臓に深く剣を突き刺して両目を瞑ったまま、アマネにキスをされ続ける
カナメに心臓に深く剣を突き刺されたままカナメにキスをするのをやめるアマネ
カナメはアマネの心臓に深く剣を突き刺したまま両目を開ける
アマネの心臓に深く剣を突き刺しているカナメは変わらず泣いている
アマネは心臓に深く剣を突き刺されたまま、泣いているカナメの頬に手を当てる
アマネ「(心臓に深く剣を突き刺されたまま泣いているカナメの頬に手を当てて小さな声で)ありがとう・・・」
少しの沈黙が流れる
カナメに心臓に深く剣を突き刺されたまま泣いているカナメの頬に当てていたアマネの手が落ちる
アマネは泣いているカナメに心臓に深く剣を突き刺されたまま死んでいる
再び沈黙が流れる
ヒヨリ「(両膝をつき泣いているカナメに心臓に深く剣を突き刺されたまま死んでいるアマネのことを呆然と見て)わ、私が殺すはずだった・・・そ、その女は・・・私が倒すべき相手だったのに・・・」
カナメは泣きながら死んでいるアマネの体から勢いよく剣を引き抜く
カナメが泣きながら死んでいるアマネの体から勢いよく剣を引き抜くと、両膝をついてカナメと死んだアマネのことを呆然と見ているヒヨリの顔面に血がかかる
死んでいるアマネはその場に倒れる
カナメ「(泣きながら笑顔で)もう大丈夫ですよ、ヒヨリさん。オソレはこの僕が破壊しましたから」
カナメは泣きながら笑顔で両膝をついて呆然と自分のことを見ているヒヨリに手を差し出す
カナメ「(泣きながら笑顔で両膝をついて呆然と自分のことを見ているヒヨリに手を差し出して)これでヒヨリさんたちは二番目になっちゃいましたね」
ヒヨリ「(両膝をつき泣きながら笑顔で手を差し出して来ているカナメのことを呆然と見て)二番・・・目・・・?」
カナメ「(泣きながら笑顔で両膝をついて呆然と自分のことを見ているヒヨリに手を差し出して)ヒヨリさんが倒せなかったオソレを僕とトワネは簡単に倒したでしょ?」
ヒヨリ「(両膝をつき泣きながら笑顔で手を差し出して来ているカナメのことを呆然と見て)あ、あり得ない・・・わ、私の方がお前たちなんかより全然強いはずなのに・・・第六の力の能力も・・・戦闘の技術も・・・わ、私たちの方が圧倒的に・・・す、優れているはずなのに・・・」
突然、倒れているアマネの遺体が破裂する
突然破裂したアマネの遺体の大量の血と肉片が、泣きながら笑顔でヒヨリに手を差し出しているカナメと、両膝をつき呆然とカナメのことを見ているヒヨリに勢いよくかかる
カナメとヒヨリの全身が破裂したアマネの遺体のせいでドロドロの血まみれになる
アマネの遺体が倒れていたところから”イングマールの針”が現れる
“イングマールの針”は2メートルほどの長さの真っ黒な棒
カナメ「(涙を流し全身ドロドロの血まみれの状態で笑顔のままヒヨリに手を差し出して)心配しなくても大丈夫ですよ、これからは僕とトワネが世界を守ります」
両膝をつき、涙を流し全身ドロドロの血まみれの状態で笑顔のまま手を差し出して来ているカナメのことを呆然と見ているヒヨリから激しい鼓動の音が聞こえて来る
ヒヨリ「(両膝をつき涙を流し全身ドロドロの血まみれの状態で笑顔のままヒヨリに手を差し出して来ているカナメのことを見て絶叫して)うわぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
『第十二話 復讐』
◯2回想/工場地帯(夜)
◯1から数十分前の出来事
工場地帯にいるヒヨリ
工場地帯にはたくさんの煙の出ている工場がある
ヒヨリは顔面は半分焼け焦げて肉が出ており、髪の毛も半分無くなっている
ヒヨリは右腕がもげて無くなっている
ヒヨリの右肩からは血が垂れている
フラフラ工場地帯を歩いているヒヨリ
ヒヨリ「(フラフラ歩きながら)どこだ・・・どこに隠れている・・・」
フラフラ工場地帯を歩いているヒヨリの焼け焦げて肉が出ている顔面の半分が再生し始める
少しするとヒヨリは地面に血痕を見つける
ヒヨリが見つけた血痕は製鉄工場に続いている
血痕の前で立ち止まるヒヨリ
血痕の前で立ち止まっているヒヨリの頭上に小さな穴が出来る
ヒヨリは製鉄工場に続いているに血痕を見ている
製鉄工場に続く血痕を見ているヒヨリの頭上に出来た小さな穴が開く
製鉄工場に続く血痕を見ているヒヨリの頭上に開いた小さな穴から2本の刀が現れる
製鉄工場に続く血痕を見たまま、頭上に開いた小さな穴から現れた2本の刀を左手で取るヒヨリ
ヒヨリが製鉄工場に続く血痕を見たまま、左手で取った2本の刀はマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ
ヒヨリ「(製鉄工場に続く血痕を見たまま少し笑って)そうか・・・わざわざ場所を指定してくれたわけだな」
ヒヨリの頭上に開いていた小さな穴が閉じる
製鉄工場に続く血痕を見たまま少し笑っているヒヨリの顔面の肌が完全に再生している
製鉄工場に続く血痕を見たまま少し笑っているヒヨリの髪はまだ完全には戻っておらず、半分だけアンバランスな長さになっている
◯3回想/ANDREI総本部中央司令室(夜)
◯1から数十分前の出来事
ANDREI総本部の中央司令室にいるシィア、白衣姿のトキコ、タエ、リュウマ、その他大勢のANDREIの職員たち
ANDREI総本部の中央司令室には正面に巨大なモニターがあり、砂嵐が映されている
ANDREI総本部の中央司令室にはたくさんのコンピューターと椅子があり、たくさんのANDREIの職員たちがコンピューターに向かって椅子に座っている
ANDREI総本部の中央司令室の巨大なモニターの前にはホログラムが投影されており、背中から真っ白な翼を生やしたアマネの姿が立体的に映し出されている
シィア、トキコ、リュウマは背中から真っ白な翼を生やしたアマネの姿が投影されているホログラムの前に立っている
ANDREI総本部の中央司令室にいるたくさんの職員たちは急いでコンピューターに向かって指示を出している
こめかみに人差し指を当てているシィア
ANDREIの職員1「さ、三組とも・・・通信が途絶えました・・・」
リュウマ「探して出してくれシィアちゃん!!」
シィア「(こめかみに人差し指を当てながら)回線が不安定です、誰とも繋がりません」
トキコ「み、ミラースーツはちょっとやそっとじゃ連絡不能にはならないように作ってるはずよ!!」
シィア「(こめかみに人差し指を当てながら)ですが博士、死人は電話を取れるのでしょうか?」
トキコ「ば、爆発に巻き込まれてやられるような連中だったら今日まで生きていないわ」
タエ「博士の言う通りです。行き先からして、おそらく工場地帯のどこかにいるでしょう」
◯4回想/一般道(夕方)
◯1から1時間ほど前の出来事
夕日が沈みかけている
蝉が鳴いている
一般道にいるカナメ、チヅル、ヒヨリ、アマネ
カナメは紺色と赤の”ミラースーツ”を、チヅルは白黒の”ミラースーツ”を、ヒヨリは紫と緑の”ミラースーツ”を着ている
カナメは山羊がデザインされた鉄仮面を付けている
カナメは剣を、チヅルは弓矢を、ヒヨリは二本の刀を持っている
チヅルは右手に包帯を巻いている
チヅルは背中に換えの矢を背負っている
カナメが持っている剣はトワネがカナメと契約して”女王”になった姿
チヅルが持っている弓矢はソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿
ヒヨリが持っている二本の刀はマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿
アマネの背中からは真っ黒な翼が生えている
アマネは剣を持っている
カナメ、チヅル、ヒヨリはエンジン付きのグライダーに乗って一般道から2、3メートル上に浮かんでいる
真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道から2、3メートル上に浮かんでいるアマネ
カナメたちがいる一般道の先には工場地帯がある
カナメたちがいる一般道には工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーや、工場地帯から発車して来た無人の大型タンクローリーが走っている
工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーや、工場地帯から発車して来た無人の大型タンクローリーは石油を積んでいる
話をしているチヅル、ヒヨリ、アマネ
チヅル「(グライダーに乗ったまま)今日こそ終わりにしてやる」
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら)何度やったって返り討ちに遭うだけさ」
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)カナメとチヅルは手を出すな」
チヅル「(グライダーに乗ったまま)あたしも前にやられた分を返したいんすよ」
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)お前たちがいても邪魔になるだけだ」
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら)チームワークが乱れてるぜ」
ヒヨリはグライダーに乗ったまま2本の刀を構える
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま2本の刀を構えて)貴様が戦う相手はこの私だ」
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら)気合いだけは一人前だな、女王様よ」
ヒヨリはグライダーに乗り2本の刀を構えたまま、グライダーを加速させて真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの元へ向かう
加速しているグライダーに乗り真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネを狙って2本の刀を勢いよく薙ぎ払うヒヨリ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせ飛翔してグライダーに乗っているヒヨリが勢いよく薙ぎ払って来た2本の避ける
真っ黒な翼で飛翔して空高くまで上昇するアマネ
グライダーに乗ったまま真っ黒な翼で飛翔して空高くまで上昇したアマネを狙って弓矢を構えるチヅル
チヅルはグライダーに乗ったまま真っ黒な翼で飛翔して空高くまで上昇したアマネを狙って素早く矢を放つ
チヅルがグライダーに乗ったまま真っ黒な翼で飛翔して空高くまで上昇したアマネを狙って放った矢が空中で開き、巨大な網になる
アマネは一般道の空高くで真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら剣を構える
一般道の空高くで真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらチヅルが放った巨大な網を剣で叩き斬るアマネ
アマネが一般道の空高くで真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらチヅルが放った巨大な網を剣で叩き斬った瞬間、巨大な網が発電し網を斬った剣を通じてアマネは感電する
感電したアマネは一般道の空高くから落下する
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)エンジン全開だ!!」
ヒヨリが乗っているグライダーのエンジンの火力が爆発的に増加する
グライダーに乗ったまま感電して落下しているアマネの元に向かって一気に上昇するヒヨリ
カナメはグライダーに乗ったまま、感電して落下しているアマネの元に向かってグライダーで一気に上昇しているヒヨリの後を追う
ヒヨリはグライダーに乗ったまま感電して落下しているアマネを狙って2本の刀を振り上げる
素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて落下を止め、グライダーに乗り自分を狙って2本の刀を振り上げて来ているヒヨリの頭に思いっきり回し蹴りをするアマネ
素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて落下を止め、アマネに思いっきり頭に回し蹴りをされたヒヨリはグライダーから離れ落下する
グライダーから離れて落下しているヒヨリの頭からは血が流れている
ヒヨリ「(グライダーから離れて落下しながら)オフレット値プラス130!!」
ヒヨリがグライダーから離れて落下しながら”オフレット値プラス130”と叫ぶと、ヒヨリが持っていた刀の一本が大きなボールになって落下しているヒヨリの全身を包み込む
ヒヨリの全身を包み込んでいる大きなボールは、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ
ヒヨリは全身を大きなボールに包み込まれたまま一般道に落下し、バウンドする
一般道の空高くではカナメがグライダーに乗り、真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネに向かって剣を振り下ろしている
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらグライダーに乗っているカナメが振り下ろして来た剣を剣で受けるアマネ
カナメはグライダーに乗ったまま、連続で真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの剣に剣をぶつける
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かび、グライダーに乗っているカナメの剣を連続で防ぎながらウインクをするアマネ
カナメはグライダーに乗ったまま真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネを狙って剣を突く
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら素早く後ろに下がってカナメが突いて来た剣を避けるアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降する
一般道では全身を大きなボールに包み込まれたヒヨリが何度もバウンドしている
突然、ヒヨリの全身を包み込んでいた大きなボールが割れて、2本の刀を持ったヒヨリが出て来る
ヒヨリは工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーの上に着地する
グライダーに乗ったまま背中に背負っていた換えの矢を弓にセットするチヅル
チヅルはグライダーに乗ったまま真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降しているアマネを狙って弓矢を構える
グライダーに乗ったまま真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降しているアマネを狙って素早く矢を放つチヅル
チヅルはグライダーに乗ったまま再び背中に背負っていた換えの矢を弓にセットし、真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降しているアマネを狙って素早く矢を放つ
グライダーに乗ったままチヅルが真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降しているアマネを狙って素早く2本続けて放った矢は、空中で開き巨大な網になる
グライダーに乗ったままチヅルが素早く2発続けて放った巨大な網を、真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降しながら体をひねって避けるアマネ
工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーの上に乗っていたヒヨリの元に、ヒヨリのグライダーがオートパイロットで戻って来る
ヒヨリは工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーの上からオートパイロットで戻って来たグライダーに飛び乗る
飛び乗ったグライダーを急旋回させて、真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道に向かって高速で下降しているアマネの体に思いっきりグライダーをぶつけるヒヨリ
ヒヨリが飛び乗った急旋回させて思いっきりグライダーをぶつけられたアマネは一般道に墜落する
アマネは一般道に墜落して倒れる
頭から血を流して倒れているアマネ
倒れているアマネの正面からは無人の大型タンクローリーが走って来ている
倒れているアマネの正面から走って来た無人の大型タンクローリーはアマネに自動クラクションを鳴らす
アマネは正面から走って来た無人の大型タンクローリーに轢かれる寸前で立ち上がり、走って反対車線に行く
グライダーに乗ったまま一般道の近くにまで下降するカナメ
チヅルはグライダーに乗ったまま背中に背負っていた換えの矢を弓にセットする
チラッとグライダーに乗って一般道の近くにまで下降して来ているカナメのことを見るアマネ
カナメはグライダーに乗り一般道の近くにまで下降しながら、紺色と赤の”ミラースーツ”の袖を軽く叩く
グライダーに乗ったまま一般道から1、2メートルの高さでグライダーの動きを止めるカナメ
少しの沈黙が流れる
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま 声 モノローグ)あの女・・・明らかにいつもより動きが鈍い・・・何か別のことに気を取られているようだ・・・」
再び沈黙が流れる
アマネは素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとする
チヅル「(グライダーに乗ったまま素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとしたアマネを狙って弓矢を構えて大きな声で)逃すか!!!!」
チヅルはグライダーに乗ったまま素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとしたアマネを狙って矢を放つ
チヅル「(グライダーに乗ったまま素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとしたアマネを狙って矢を放って大きな声で)オフレット値110!!!!」
チヅルがグライダーに乗ったまま”オフレット値110!!”と叫ぶと、素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとしたアマネを狙って放ったチヅルの矢が散弾銃の弾丸に変わる
チヅルがグライダーに乗ったまま素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとしたアマネを狙って放った散弾銃の弾丸は、ソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿の一つ
チヅルがグライダーに乗ったまま素早く真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かおうとしたアマネを狙って放った散弾銃の弾丸は、空中で拡散し、数弾がアマネの真っ黒な翼に当たる
チヅルがグライダーに乗ったまま放った散弾銃の数弾が真っ黒な翼に当たって、アマネは飛行体勢のバランスを崩す
アマネの羽ばたかせている真っ黒な翼からは血が出ている
チヅル「(グライダーに乗ったまま)当たった!!」
飛行体制のバランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かうアマネ
チヅルはグライダーに乗りバランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネのことを急いで追いかける
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま大きな声で)よせチヅル!!!!」
チヅルはヒヨリの声を無視してグライダーに乗り、バランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネのことを急いで追いかけている
グライダーに乗り、バランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネのことを急いで追いかけているチヅルが持っている矢が、小さなブラックホールのようなものに変わる
グライダーに乗り、バランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネのことを急いで追いかけているチヅルの小さなブラックホールが、大きな盾に変わる
グライダーに乗り、バランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネのことを急いで追いかけているチヅルが持っている大きな盾は、ソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿の一つ
グライダーに乗っているチヅルはバランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネに追いつく
グライダーに乗り、バランスを崩しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネに向かって大きな盾を振り上げるチヅル
真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かいながら体勢を直すアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かいながら体勢を直し、グライダーに乗って大きな盾を振り上げているチヅルの手を蹴り上げる
チヅルがグライダーに乗り、真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かっているアマネに振り上げていた大きな盾は、アマネに手を蹴り上げられた拍子に弾き飛ばされる
アマネに手を蹴り上げられて弾き飛ばされた大きな盾は一般道に落ちる
チヅル「(グライダーに乗ったまま大きな声で)ソウヤ!!!!」
チヅルはグライダーに乗ったまま一般道に落ちた大きな盾を拾いに行く
グライダーに乗ったまま一般道に落ちた大きな盾を拾い上げるチヅル
グライダーに乗っているチヅルの後ろから無人の大型タンクローリーが走って来る
グライダーに乗っているチヅルの後ろから走って来た無人の大型タンクローリーはチヅルに自動クラクションを鳴らす
チヅル「(グライダーに乗ったまま後ろから走って来た無人の大型タンクローリーにクラクションを鳴らされて)あっ・・・」
カナメ「(グライダーに乗ったまま)チヅル!!」
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かいながら、グライダーに乗って走って来た無人の大型タンクローリーにクラクションを鳴らされているチヅルのことを見て)しまった!!約束が・・・」
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)愚か者め!!」
ヒヨリが乗っているグライダーのエンジンの火力が再び爆発的に増加し、ヒヨリは後ろから走って来た無人の大型タンクローリーに轢かれそうになっているチヅルの元へグライダーで一気に向かう
ヒヨリはグライダーに乗ったまま、グライダーに乗って後ろから走って来た無人の大型タンクローリーに轢かれそうになっているチヅルの腕を掴む
グライダーに乗ったまま、グライダーに乗って後ろから走って来た無人の大型タンクローリーに轢かれそうになっているチヅルの腕を掴み、チヅルをグライダーごと思いっきり投げて後ろから走って来た無人の大型タンクローリーからチヅルのことを助けるヒヨリ
グライダーに乗ったままグライダーに乗っているチヅルの腕を掴み、チヅルをグライダーごと思いっきり投げてチヅルのことを助けたヒヨリの後ろからは無人の大型タンクローリーが迫って来ている
カナメはグライダーに乗ったままグライダーに乗っているチヅルの腕を掴み、チヅルをグライダーごと思いっきり投げてチヅルを助けたヒヨリのことを見ている
真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かいながらグライダーに乗っているチヅルの腕を掴み、チヅルをグライダーごと思いっきり投げてチヅルを助けたヒヨリのことを見ているアマネ
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて工場地帯に向かいながらグライダーに乗っているチヅルの腕を掴み、チヅルをグライダーごと思いっきり投げてチヅルを助けたヒヨリのことを見て)あいつ・・・」
グライダーに乗りながらヒヨリに思いっきり投げられたチヅルは体勢を崩し、グライダーが回転している
チヅル「(グライダーに乗りながらヒヨリに思いっきり投げられてグライダーの体勢を崩し回転しながら)ひ、ヒヨリ先輩!!」
グライダーに乗っているヒヨリの後ろから迫って来た無人の大型タンクローリーはヒヨリに自動クラクションを鳴らしている
ヒヨリはグライダーに乗ったまま急いで後ろから迫って来ている無人の大型タンクローリーから逃げようとする
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま急いで後ろから迫って来ている無人の大型タンクローリーから逃げようとして)くっ!!」
ヒヨリはグライダーに乗ったまま急いで後ろから迫って来ている無人の大型タンクローリーから逃げようとするが、ヒヨリは間に合わず大型タンクローリーに右腕を轢かれる
グライダーに乗ったまま、急いで後ろから迫って来ている無人の大型タンクローリーから逃げようとして轢かれたヒヨリの右腕と右手が持っていた刀が、無人の大型タンクローリーに轢かれた勢いでヒヨリの体からもげて空高くに跳ね上がる
チヅルはグライダーに乗りながらグライダーの体勢を直す
チヅル「(グライダーに乗りながらグライダーの体勢を直して)先輩!!」
無人の大型タンクローリーに轢かれてヒヨリの体からもげて空高くに跳ね上がった右腕と右手が持っていた刀は、グライダーに乗っているカナメの近くに落ちる
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら工場地帯に向かうのをやめる
グライダーに乗っているヒヨリの右肩からは大量の血が噴き出ている
ヒヨリはグライダーに乗り右肩から大量の血を噴き出しながら真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの元へ向かう
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら)そう来なくっちゃな!!」
ヒヨリはグライダーに乗り右肩から大量の血を噴き出しながら、真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネを狙って左手で持っている刀を思いっきり振り下ろす
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら、グライダーに乗ってヒヨリが左手で思いっきり振り下ろして来た刀をかわすアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら素早くグライダーに乗っているヒヨリの背中に回る
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらグライダーに乗っているヒヨリの背中を肘で殴るアマネ
グライダーに乗りながらヒヨリとアマネの元へ向かうカナメとチヅル
チヅルはグライダーに乗りながら大きな盾を真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネに向かって振り下ろす
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら、グライダーに乗っているチヅルが振り下ろして来た大きな盾を足で受け止めるアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせ空中でバク宙をし、足で受け止めていたグライダーに乗っているチヅルの大きな盾を押し返す
グライダーに乗り真っ黒な翼を羽ばたかせて空中でバク宙をし、足で受け止めていたグライダーに乗っているチヅルの大きな盾を押し返しているアマネの首を狙って左手で持っている刀を薙ぎ払うヒヨリ
ヒヨリがグライダーに乗り真っ黒な翼を羽ばたかせて空中でバク宙をしているアマネの首を狙って左手で刀を薙ぎ払うと、バク宙をしていたアマネの髪の毛が数センチ斬り落とされる
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらヒヨリに刀で髪の毛を数センチ斬り落とされて)女の命を斬りやがって!!」
ヒヨリはグライダーに乗ったまま真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネを狙って素早く左手で持っている刀を突く
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネを狙って素早く左手で持っている刀で突いて)ならばまずは命の心配をした方が良いだろう!!」
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらグライダーに乗っているヒヨリが左手で素早く突いて来た刀を剣で受け流す
グライダーに乗っているカナメが、真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらヒヨリが左手で素早く突いて来た刀を剣で受け流しているアマネに向かって剣を振り下ろす
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながらグライダーに乗っているヒヨリが左手で素早く突いて来た刀を剣で受け流し、同じくグライダーに乗っているカナメが振り下ろして来た剣を避ける
グライダーに乗ったまま真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびグライダーに乗っているヒヨリが左手で素早く突いて来た刀を剣で受け流し、同じくグライダーに乗っているカナメが振り下ろして来た剣を避けているアマネの顔面を思いっきり大きな盾で殴るチヅル
グライダーに乗っているチヅルに思いっきり顔面を大きな盾で殴られて一般道に墜落するアマネ
ヒヨリはグライダーから飛び降りる
グライダーから飛び降りながら一般道に墜落したアマネを狙って左手で持っている刀を振りかざすヒヨリ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせ飛び起きてグライダーから飛び降りながら左手で振りかざして来ているヒヨリの刀を避ける
ヒヨリがグライダーから飛び降りながらアマネを狙って振りかざした左手の刀が勢いよく一般道に深く突き刺さる
ヒヨリが左手で持っている刀が勢いよく一般道に深く突き刺さった瞬間、周囲に衝撃が走り、一般道に地割れが起きる
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら)狙いが甘いんじゃないか」
ヒヨリは一般道に深く突き刺さった刀を左手で引き抜く
ヒヨリ「(一般道に深く突き刺さった刀を左手で引き抜いて少し笑って)いいや、狙い通りだ」
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの後ろから無人の大型タンクローリーが走って来ている
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるアマネの後ろから走って来ている無人の大型タンクローリーは、ヒヨリが勢いよく一般道に刀を深く突き刺して走った衝撃で横転しかけている
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて飛翔し、後ろから横転しかけて走って来ている無人の大型タンクローリーから逃げる
横転しかけて走行していた無人の大型タンクローリーは完全に倒れる
横転した無人の大型タンクローリーからは石油が漏れている
横転して石油が漏れている無人の大型タンクローリーの後ろからは、同じく無人の大型タンクローリーが走って来ている
ヒヨリはグライダーに乗ったまま、真っ黒な翼を羽ばたかせて横転して石油が漏れている無人の大型タンクローリーの上を飛んでいるアマネに向かって左手で持っている刀を思いっきり投げる
真っ黒な翼を羽ばたかせて横転して石油が漏れている無人の大型タンクローリーの上を飛びながら、グライダーに乗っているヒヨリが左手で思いっきり投げて来た刀を剣で弾き返す
ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま少し笑って)オフレット値・・・プラス30」
ヒヨリがグライダーに乗ったまま少し笑って”オフレット値・・・プラス30”と呟くと、真っ黒な翼を羽ばたかせて横転して石油が漏れている無人の大型タンクローリーの上を飛びながらアマネが剣で弾き返したヒヨリの刀がZIPPOライターに変わる
真っ黒な翼を羽ばたかせて横転して石油が漏れている無人の大型タンクローリーの上を飛びながらアマネが剣で弾き返したヒヨリのZIPPOライターは、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ
真っ黒な翼を羽ばたかせて横転して石油が漏れている無人の大型タンクローリーの上を飛びながらアマネが剣で弾き返したヒヨリのZIPPOライターは、火が付いている
火の付いたヒヨリのZIPPOライターは横転している無人の大型タンクローリーの漏れている石油の上に落ちる
横転した無人の大型タンクローリーの漏れている石油は、火の付いたヒヨリのZIPPOライターで一気に引火して燃え上がる
アマネは横転して石油が燃え上がっている無人の大型タンクローリーの上から真っ黒な翼を羽ばたかせて急いで飛翔する
横転して石油が燃え上がっている無人の大型タンクローリーは爆発する
アマネは横転して石油が燃え上がっている無人の大型タンクローリーの上から真っ黒な翼を羽ばたかせて急いで飛翔しようとするが、無人の大型タンクローリーの爆発に巻き込まれて吹き飛ばされる
グライダーに乗って笑いながら無人の大型タンクローリーの爆発に巻き込まれて吹き飛ばされているアマネのことを見ているヒヨリの元に、凄まじい勢いで無人の大型タンクローリーのサイドミラーが飛んで来る
ヒヨリはグライダーに乗ったまま無人の大型タンクローリーの爆発に巻き込まれて吹き飛ばされているアマネのことを見るのをやめて、凄まじい勢いで飛んで来た無人の大型タンクローリーのサイドミラーから慌てて逃げようとする
ヒヨリはグライダーに乗ったまま凄まじい勢いで飛んで来た無人の大型タンクローリーのサイドミラーから慌てて逃げようとするが、飛んで来たサイドミラーはヒヨリのグライダーに直撃し、制御装置が効かなくなってヒヨリのグライダーが暴走する
制御装置が効かなくなって暴走したグライダーから振り落とされるヒヨリ
制御装置が効かなくなって暴走しているヒヨリのグライダーは回転しながらグライダーに乗っているチヅルの元へ飛んで行く
チヅル「(グライダーに乗ったまま大きな声で)ちょっマジかよ!?!?」
チヅルはグライダーに乗ったまま制御装置が効かなくなって暴走し回転しながら飛んで来たヒヨリのグライダーを大きな盾で防ぐ
グライダーに乗ったまま制御装置が効かなくなって暴走しているヒヨリのグライダーに大きな盾ごと押し返されるチヅル
グライダーに乗ったまま、制御装置が効かなくなって暴走しているヒヨリのグライダーに大きな盾ごと押し返されているチヅルの後ろからは無人の大型タンクローリーが走って来ている
カナメ「(グライダーに乗ったまま)飛び降りてチヅル!!」
チヅルは制御装置が効かなくなって暴走しているヒヨリのグライダーを受け流してグライダーから飛び降りる
グライダーから飛び降りて一般道に着地するチヅル
制御装置が効かなくなって暴走しているヒヨリのグライダーは回転しながら、チヅルの後ろから走って来ている無人の大型タンクローリーの方に飛んで行く
カナメ「(グライダーに乗ったまま)工場地帯の方に待機してろ!」
カナメはグライダーから飛び降りる
一般道に着地するカナメ
カナメのグライダーはオートパイロットで一般道の先にある工場地帯の方に飛んで行く
カナメ「オフレット値50!!シールドになってトワネ!!」
カナメが”オフレット値50!!シールドになってトワネ!!”と叫ぶと、カナメが持っていた剣が小さなブラックホールのようなものに変わる
小さなブラックホールを自分の前に置くカナメ
カナメが自分の前に置いた小さなブラックホールが大きな盾に変わる
カナメの前に置いてある大きな盾は、トワネがカナメと契約して”姫”になった姿
カナメは大きな盾の後ろに隠れる
カナメ「(大きな盾の後ろに隠れ大きな声で)隠れないとチヅル!!!!」
チヅルは大きな盾の後ろに隠れる
チヅル「(大きな盾の後ろに隠れて大きな声で)分かってるよ!!!!」
制御装置が効かなくなって暴走しているヒヨリのグライダーは回転しながら、チヅルの後ろから走って来ている無人の大型タンクローリーに勢いよく直撃して大爆発を起こす
カナメとチヅルはそれぞれ大きな盾の後ろに隠れて、制御装置が効かなくなって暴走し回転していたヒヨリのグライダーに勢いよく直撃されて大爆発を起こした無人の大型タンクローリーの爆風から身を守る
制御装置が効かなくなって暴走しているグライダーから振り落とされたヒヨリは、制御装置が効かなくなって暴走し回転していた自分のグライダーに勢いよく直撃されて大爆発を起こした無人の大型タンクローリーの爆風を顔面から浴びる
制御装置が効かなくなって暴走し回転していたヒヨリのグライダーに勢いよく直撃されて大爆発を起こした無人の大型タンクローリーの爆風に巻き込まれ、チヅルのグライダーが一般道に墜落する
無人の大型タンクローリーの大爆発に巻き込まれ走っていた他の無人の大型タンクローリーが2台連鎖的に爆発を起こす
一般道では3台の無人の大型タンクローリーと、1台の横転している無人の大型タンクローリーが勢いよく燃え上がっている
アマネは一般道から離れたところで真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら勢いよく燃え上がっている3台の無人の大型タンクローリーと、1台の横転している無人の大型タンクローリーを見ているアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら勢いよく燃え上がっている3台の無人の大型タンクローリーと、1台の横転している無人の大型タンクローリーを見るのをやめる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら3台の無人の大型タンクローリーと、1台の横転している無人の大型タンクローリーから勢いよく燃え上がっている炎から、それぞれ大きな盾の後ろに隠れて身を守っているカナメとチヅルのことを見るアマネ
少しの沈黙が流れる
真っ黒な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら3台の無人の大型タンクローリーと、1台の横転している無人の大型タンクローリーから勢いよく燃え上がっている炎から、それぞれ大きな盾の後ろに隠れて身を守っているカナメとチヅルのことを見るのをやめるアマネ
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせて一般道の先にある工場地帯に飛んで行く
◯5回想/ANDREI総本部第一ロイヤル待機室(昼過ぎ)
◯1から数時間前の出来事
ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室にいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル、ヒヨリ、マナカ
ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室には椅子とロッカーがある
カナメは紺の”ミラースーツ”を、トワネは赤の”ミラースーツ”を、ソウヤは黒の”ミラースーツ”を、チヅルは白の”ミラースーツ”を、ヒヨリは紫の”ミラースーツ”を、マナカは緑の”ミラースーツ”を着ている
チヅルは右手に包帯を巻いている
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
カナメたちの前にホログラムが投影されて、ANDREI総本部中央司令室にいるシィア、トキコ、タエ、リュウマの姿が映し出されている
ホログラムで投影されているシィア、白衣姿のトキコ、タエ、リュウマと話をしているカナメたち
ヒヨリ「(大きな声で)あの女は我々だけで破壊するべきだ!!!!司令!!!!私とマナカだけに行かせてください!!!!」
タエ「あなたたちにはもうチャンスをあげたわ」
ヒヨリ「も、もう一度、もう一度だけ私たちに作戦を任せて・・・」
タエ「(ヒヨリの話を遮って)それは認められません。九音さん、あなたには十分過ぎるほど特別扱いをしたわ」
ヒヨリ「(怒鳴り声で)第六の契約者の中で最も実力があるのはこの私だ!!!!カナメでもチヅルでもない!!!!私こそが最強の女王なのだ!!!!」
少しの沈黙が流れる
シィア「(淡々と)大きく計算を誤っているかと。確かに、ヒヨリアンドマナカペアは他の二組よりもオフレット値を上昇出来ますが、それが力量とはイコール付きません。特にヒヨリたちの場合は九人目のオソレ、反リヴェンジとの相性が悪く、負けが続いて・・・」
ヒヨリはシィアの話を無視して素早くマナカの胸に手を当てる
ヒヨリが素早くマナカの胸に手を当てた瞬間、マナカの体が小さなブラックホールのようなものに変わる
ヒヨリが持っている小さなブラックホールがナイフに変わる
ヒヨリが持っているナイフはマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿
ヒヨリは話途中のホログラムのシィアに向かってナイフを振り下ろす
ヒヨリは話途中のホログラムのシィアに向かってナイフを振り下ろすが、ホログラムが乱れるだけで特にシィアには影響がない
シィア「(淡々と)やーいやーい、そこから攻撃出来るものならやってみろー」
トキコ「やめなさい、シィアちゃん」
シィア「あまりにヒヨリがアホなのでつい調子に乗ってしまいました、ごめんなさい」
ヒヨリはホログラムのシィアからナイフを引く
ヒヨリ「(ホログラムのシィアからナイフを引いて)せいぜい回路を斬られないように用心するんだなアンドロイド」
シィア「(淡々と)今日から護身を心掛けます」
リュウマ「作戦前の過度な興奮はやめてくれ、ここらで九人目を破壊しないと次のが来てしまうかもしれないんだぞ」
トワネ「だが三組の合同作戦で失敗したらどうするんだ」
リュウマ「いつも言ってるから分かってるだろトワネちゃん、その時は人類が終わるんだ」
トワネ「(不機嫌そうに)たまにはそれ以外の答えが聞きたい」
トキコ「協力して攻め立てれば追い込むことも出来るはずよ、そうすれば人類も終わらずに済むわ」
ソウヤ「(少し笑って)簡単に言ってくれますよね、こっちはまだコンバートしたばかりだっていうのに」
シィア「(淡々と)いないよりはマシだって博士が」
トキコ「アンドロイドのくせに人間のせいにしてんじゃないわよ」
シィア「でもその発言があったのは事実です」
チヅル「だったらあんたも戦ってみなよ」
シィア「(淡々と)昔、一度だけ戦闘に巻き込まれてたことがあります。その時は撃たれたり爆発に巻き込まれたりでもうてんやわんやな・・・」
タエ「(シィアの話を遮って)鬱憤が溜まっているのであればオソレにぶつけなさい。我々ANDREIがあなたたちに求めているのはオソレの破壊だけなのだから」
再び沈黙が流れる
カナメ「今日は・・・上手くやります」
トワネはチラッとカナメのことを見る
タエ「お願いするわ、十人目が訪れる前に片付けて」
カナメ「うん」
ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室に投影されていたホログラムが消え、シィアたちとの通信が終わる
椅子に座るトワネ
トワネ「(椅子に座って)カナメとヒヨリはやけにやる気があるらしいな」
カナメ「そう・・・かな」
トワネ「(不機嫌そうに)一言言わせてもらうが、お前ら最近変だぞ」
ヒヨリ「オソレを破壊するのが私の仕事だ。邪魔をしたり文句を垂れるようであれば部屋から叩き出すぞ、トワネ」
トワネ「(少し笑って)おいおい、落ち着けよ。殺人罪を増やすつもりか?」
ヒヨリ「私は・・・私は殺人などしていない」
トワネ「(不機嫌そうに)ふん・・・どうだかな」
少しの沈黙が流れる
ソウヤはロッカーを開ける
ソウヤのロッカーには着替えと、たくさんのカプセル剤が入っている薬瓶がある
ロッカーの中からたくさんのカプセル剤が入っている薬瓶を手に取るソウヤ
チヅルはチラッとロッカーの中からたくさんのカプセル剤が入っている薬瓶を手に取ったソウヤのことを見る
ソウヤはたくさんのカプセル剤が入っている薬瓶の蓋を開ける
たくさんのカプセル剤が入っている薬瓶の中からカプセル剤を一つ取り出すソウヤ
ソウヤはカプセル剤をヒヨリに差し出す
ソウヤ「(カプセル剤をヒヨリに差し出して)先輩、これを飲んでください」
ヒヨリ「(ソウヤにカプセル剤を差し出されて)何の薬だ?」
ソウヤ「(カプセル剤をヒヨリに差し出したまま少し笑って)戦いに集中出来るようになる物です、飲むと力が沸きますよ」
カナメ「それ、どこで手に入れたの?ソウヤ」
ソウヤ「(カプセル剤をヒヨリに差し出したまま少し笑って)場所が君に関係あるのかい?」
カナメ「いや・・・ないけど・・・」
再び沈黙が流れる
ヒヨリはカプセル剤をソウヤから受け取る
トワネ「(不機嫌そうに)下剤でも知らんぞ私は」
ヒヨリはカプセル剤を飲む
ヒヨリ「(カプセル剤を飲んで)毒くらい体内で壊せなければ反リヴェンジも殺せないだろう」
ソウヤ「(少し笑いながら)毒なんかじゃないんだけどな」
ソウヤはたくさんのカプセル剤が入っている薬瓶の蓋を閉めようとする
チヅル「あたしにもちょうだい、ソウヤ」
少しの沈黙が流れる
ソウヤはたくさんのカプセル剤が入っている薬瓶の蓋を閉めようとするのをやめる
ソウヤ「(たくさんのカプセル剤が入っている薬瓶の蓋を閉めようとするのをやめて少し笑って)もちろんだよ」
たくさんのカプセル剤が入っている薬瓶の中からカプセル剤を一つ取り出すソウヤ
ソウヤはカプセル剤をチヅルに差し出す
カプセル剤を飲むチヅル
カプセル剤を飲んだチヅルのことを見るトワネ
チヅル「何見てんの?」
トワネ「(カプセル剤を飲んだチヅルのことを見て不機嫌そうに)やっぱり変だぞお前ら」
チヅル「あっそ」
再び沈黙が流れる
カナメ「これからオソレを殺さなきゃいけないんだ、そりゃ変にもなるよ」
◯6回想/ANDREI総本部中央司令室(昼過ぎ)
◯1から数時間前の出来事
ANDREI総本部の中央司令室にいるシィア、白衣姿のトキコ、タエ、リュウマ、その他大勢のANDREIの職員たち
ANDREI総本部の中央司令室には正面に巨大なモニターがあり、一般道にいるアマネの姿が映し出されている
アマネの背中からは真っ黒な翼が生えている
アマネは剣を持っている
アマネがいる一般道の先には工場地帯がある
アマネがいる一般道には工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーや、工場地帯から発車して来た無人の大型タンクローリーが走っている
工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーや、工場地帯から発車して来た無人の大型タンクローリーは石油を積んでいる
ANDREI総本部の中央司令室にはたくさんのコンピューターと椅子があり、たくさんのANDREIの職員たちがコンピューターに向かって椅子に座っている
ANDREI総本部の中央司令室の巨大なモニターの前にはホログラムが投影されており、背中から真っ白な翼を生やしたアマネの姿が立体的に映し出されている
シィア、トキコ、リュウマは背中から真っ白な翼を生やしたアマネの姿が投影されているホログラムの前に立っている
ANDREI総本部の中央司令室にいるたくさんの職員たちは急いでコンピューターに向かって指示を出している
シィア、トキコ、タエ、リュウマは中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ている
中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ながら話をしているシィア、トキコ、タエ、リュウマ
リュウマ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ながら)やはり翼の色が黒く染まってはいるが間違いない、九人目のオソレ、反リヴェンジだ」
タエ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ながら)契約者たちをロイヤル室に招集して、作戦は三組での合同破壊にします」
リュウマ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ながら)了解です司令」
シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ながら)今日こそは破壊出来るでしょうか?」
トキコ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されているアマネのことを見ながら)三度目の正直に・・・期待するしかないわね」
◯7回想/ANDREI総本部リュウマの研究室(昼過ぎ)
◯1から数時間前の出来事
ANDREI総本部のリュウマの研究室にいるタエとリュウマ
ANDREI総本部のリュウマの研究室は部屋全体にホログラムが投影されており、森の中にいるようになっている
ANDREI総本部のリュウマの研究室の中心にはクローン製造機がある
ANDREI総本部のリュウマの研究室の中心にあるクローン製造機は、透明な棺のような形をしており、その中には四季イズミが全裸で眠っている
四季イズミの年齢は16歳
タエとリュウマはクローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ている
クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら話をしているタエとリュウマ
タエ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)まるでオフィーリアのようだな」
リュウマ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)彼女は人類のΑにしてΩ、ベースの大元はカナメくんとヒヨリちゃん、それからオソレの遺伝子を配合して作り出しました」
タエ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)お前やトワネの後を引き継げるのか?」
リュウマ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)もちろん、性別と年齢も自由自在です」
タエ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)初期設定を女にしたのは親という象徴的な役割を担っているからか、それとも過去の経験からか」
リュウマ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)どちらもですよ。それにこっちの方がお孫さんも喜ぶでしょう?」
タエ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)あいつは孫ではない」
リュウマ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら少し笑って)そうでしたね、姉さん。(少し間を開けて)ネズミたちはどうしますか?シィアちゃんが我々のことを勘繰っているようですが」
タエ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)心配することはない、彼女は所詮、駒の一つに過ぎないからな」
突然、ANDREI総本部のリュウマの研究室で警報が鳴り響く
ANDREIの職員1「(声)九人目のオソレ、反リヴェンジの姿を旧国道13号線で確認!!九人目のオソレ、反リヴェンジの姿を旧国道13号線で確認!!職員は直ちに持ち場へ急行してください!!」
ANDREI総本部ののリュウマの研究室では警報と共にANDREIの職員1のアナウンスが繰り返される
リュウマはクローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見るのをやめる
リュウマ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見るのをやめて)またか・・・」
タエ「(クローン製造機の中で全裸で眠っている四季イズミのことを見ながら)今日を持ってカナメの目標は達成されるだろう」
◯8回想/一般道(昼過ぎ)
◯1から数時間前の出来事
快晴
蝉が鳴いている
一般道の数メートル上を真っ黒な翼を羽ばたかせながら飛行しているアマネ
アマネは剣を持っている
一般道の先には工場地帯がある
一般道には工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーや、工場地帯から発車して来た無人の大型タンクローリーが走っている
工場地帯に向かって走っている無人の大型タンクローリーや、工場地帯から発車して来た無人の大型タンクローリーは石油を積んでいる
アマネ「(一般道の数メートル上を真っ黒な翼を羽ばたかせて飛行しながら)この辺にしておくか・・・」
アマネは真っ黒な翼を羽ばたかせるのをやめて一般道に着地する
アマネ「(真っ黒な翼を羽ばたかせるのをやめて一般道に着地して)よしっと・・・後は計画通りに行けば・・・ってところだ・・・」
◯9回想/ANDREI総本部シミュレーション監視室(昼)
◯1から数時間前の出来事
ANDREI総本部のシミュレーション監視室にいるシィアと白衣姿のトキコ
ANDREI総本部のシミュレーション監視室にはマジックミラーがあり、そこからシミュレーション室にいるヒヨリと、背中から真っ白な翼が生えて剣を持っているアマネのホログラムが投影されたブロックの塊の姿が見える
ANDREI総本部のシミュレーション室にいるヒヨリは紫と緑の”ミラースーツ”を着ている
ANDREI総本部のシミュレーション室にいるヒヨリは2本の刀を持っている
ANDREI総本部のシミュレーション室にいるヒヨリが持っている2本の刀は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿
ANDREI総本部のシミュレーション室は広く、壁、床、天井が真っ白になっている
ANDREI総本部のシミュレーション室からは監視室が見えておらず、ただの鏡になっている
ANDREI総本部のシミュレーション室にいるヒヨリは2本の刀でアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を一方的に斬り刻み続けている
ANDREI総本部のシミュレーション室にいるアマネのホログラムが投影されたブロックの塊は、ヒヨリに2本の刀で一方的に斬り刻み続けられて、ブロックが破損し、全身にビリビリ電気が走っている
2本の刀でアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を方的に斬り刻み続けているヒヨリの目が血走っている
シィアとトキコはANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリのことを見ている
ANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリのことを見ながら、話をしているシィアとトキコ
シィア「(ANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリのことを見ながら)後悔しているなら謝罪するべきでは」
トキコ「(ANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリのことを見ながら)うるさい」
シィア「(ANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリのことを見ながら淡々と)彼女がやったのだとしても、チヅルたちは関係ないかと」
トキコ「(ANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリのことを見ながら)彼女ってどっち?ヒヨリ?マナカ?」
少しの沈黙が流れる
ANDREI総本部のシミュレーション室で2本の刀を使ってアマネのホログラムが投影されたブロックの塊を連続で斬り刻み続けているヒヨリは、アマネのホログラムが投影されたブロックの塊から素早く2本の刀を引く
ヒヨリは2本の刀を持っている両手を大きく横に伸ばす
大きく横に伸ばした両手を交差させて2本の刀でアマネのホログラムが投影されたブロックの塊の首を刎ね飛ばすヒヨリ
シィア「(ANDREI総本部のシミュレーション室で大きく横に伸ばした両手を交差させて2本の刀でアマネのホログラムが投影されたブロックの塊の首を刎ね飛ばしたヒヨリのことを見ながら)ソウヤとチヅルのように、彼女たちは二人で一人なのかも」
◯10回想/私立東堂高校屋上(昼過ぎ)
◯1から数時間前の出来事
昼休み
蝉が鳴いている
私立東堂高校の屋上にいるチヅルと私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4
私立東堂高校の屋上には落下防止のための金網がある
チヅルは私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4に囲まれている
突然、私立東堂高校一年C組の女子生徒1に頬を思いっきり平手打ちされるチヅル
私立東堂高校一年C組の女子生徒1に平手打ちされたチヅルの頬が赤くなる
チヅルは私立東堂高校一年C組の女子生徒1のことを睨む
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(笑って)あ、こいつ怒ったんじゃね」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(笑いながら)やっば、どうすんの?第六の力ってやつを使うの?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒3「(笑いながら)そんなん無理無理、こいつオソレ相手にもチキるような女だから」
私立東堂高校一年C組の女子生徒4「(笑いながら)でも学校でソウヤとすることはしたんでしょ?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(笑いながら)そそ」
チヅルは拳を握り締める
私立東堂高校一年C組の女子生徒3「(笑いながら)お、何々?第六の力を見せてくれんの?」
少しの沈黙が流れる
私立東堂高校一年C組の女子生徒4「マジつまんねー、んなんだからソウヤにフラれたんだわ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2は拳を握り締めているチヅルの肩をどつく
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(拳を握り締めているチヅルの肩をどついて)おい、何とか言えよ」
チヅル「(拳を握り締めたまま私立東堂高校一年C組の女子生徒2に肩をどつかれて)触んじゃねえクズ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「あ?」
チヅル「(拳を握り締めたまま少し笑って)あれ、喋れっつったのはそっちじゃなかったっけ?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒3はポケットからカッターナイフを取り出す
カッターナイフを刃を出す私立東堂高校一年C組の女子生徒3
私立東堂高校一年C組の女子生徒3はカッターナイフでチヅルの握り締めている右手を斬る
私立東堂高校一年C組の女子生徒3にカッターナイフで握り締めていた右手を斬られてチヅルの顔が一瞬苦痛に歪む
握り締めているチヅルの右手からポタポタと血が垂れる
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(笑いながら)噂で聞いたんだけどさあ、第六の力って回復も出来るんでしょ?ちょっと実験させてよ、お前の体で」
チヅル「(握り締めている右手からポタポタと血を垂らしながら少し笑って)やってみれば?どっちがチキンなのか試してみても良いけど?」
再び沈黙が流れる
私立東堂高校一年C組の女子生徒3は握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとする
私立東堂高校一年C組の女子生徒3が握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとした瞬間、学校の屋上の扉が開く
私立東堂高校の屋上にソウヤがやって来る
ソウヤはハンドガンを持っている
握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3に、ハンドガンを向けるソウヤ
ソウヤ「(握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3に、ハンドガンを向けて)彼女から離れてくれないかい?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(笑って)ガチ?おもちゃの銃でボディガード気取り?」
ソウヤは握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3に、ハンドガンを向けたままハンドガンの引き金を引く
握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3の足元を狙って、発砲するソウヤ
ソウヤが握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3の足元を狙って、ハンドガンを発砲すると大きな銃声が響き渡り、薬莢がカランカランと音を立てて地面に落ちる
ハンドガンの大きな銃声に一瞬驚く私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4
握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3の足元を狙って、ソウヤがハンドガンを発砲した場所には弾痕の穴が出来ている
ソウヤはハンドガンのリロードをする
握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3に、再びハンドガンを向けるソウヤ
ソウヤ「(握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとしている私立東堂高校一年C組の女子生徒3に、ハンドガンを向けて)僕は撃つよ。(少し間を開けて)今なら人を殺す覚悟があるから」
チヅルはチラッと握り締めている右手からポタポタと血を垂らし、私立東堂高校一年C組の女子生徒3に首にカッターナイフを向けられそうになったままハンドガンを向けているソウヤのことを見る
少しの沈黙が流れる
私立東堂高校一年C組の女子生徒3は握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとするのをやめる
私立東堂高校一年C組の女子生徒3「(握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルの首にカッターナイフを向けようとするのをやめて小声でボソッと)アンチクライスト・・・」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「あーあ、つまんなくなったから教室戻ろ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒4「(少し笑って)最近の若葉くんってめっちゃ退屈だよね」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4は屋上の扉に向かって歩き始める
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(少し笑って)ねー、浅木さんも同じことを思ってんじゃないのかなー」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1は屋上の扉に向かいながら、チラッと握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルのことを見る
私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4は話をしながら屋上から出て行く
再び沈黙が流れる
ソウヤはハンドガンを構えるのをやめる
握り締めている右手からポタポタと血を垂らしているチヅルのところに行くソウヤ
ソウヤ「チヅル、手を見せ・・・」
チヅルはソウヤの話を無視しポタポタと血を垂らしている右手を握り締めるのをやめて素早く話途中だったソウヤの胸元に右手を置く
チヅルがソウヤの話を無視しポタポタと血を垂らしている右手を握り締めるのをやめて素早く話途中だったソウヤの胸元に右手を置くと、ソウヤの体が小さなブラックホールのようなものに変わる
ソウヤが持っていたハンドガンが私立東堂高校一年C組の屋上の地面に落ちる
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らしながら)二度と喋りかけてくんなって言ったじゃん」
チヅルは右手からポタポタと血を垂らしながら小さなブラックホールを投げる
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らしながら小さなブラックホールを投げて)オフレット値プラス150、お座り」
チヅルが右手からポタポタと血を垂らし小さなブラックホールを投げながら”オフレット値プラス150、お座り”と言うと、小さなブラックホールが狼に変わる
狼はチヅルの前でお座りをしている
チヅルの前でお座りをしている狼は、ソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿
チヅルの前でお座りをしている狼になったソウヤは大きな声で吠える
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らしながら)うるさい」
チヅルの前でお座りをしている狼になったソウヤは鼻を鳴らす
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らしながら)学校だよ、ここ。狼とかいたらやばいっしょ」
チヅルの前でお座りをしている狼になったソウヤは鼻を鳴らすのをやめる
右手からポタポタと血を垂らしながらお座りをしている狼になったソウヤの隣に体育座りをするチヅル
狼になったソウヤはお座りをしながら尻尾を振る
右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お座りをし尻尾を振っている狼になったソウヤの頭を右手で撫でるチヅル
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お座りをし尻尾を振っている狼になったソウヤの頭を右手で撫でて)ソウヤは悪い子だから、次の授業が始まるまでそのままね」
狼になったソウヤはお座りをしながら尻尾を振り、右手からポタポタと血を垂らしているチヅルに右手で頭を撫でられて一度吠える
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お座りをし尻尾を振っている狼になったソウヤの頭を右手で撫でて)よしよし・・・」
少しするとチヅルは右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お座りをし尻尾を振っている狼になったソウヤの頭を撫でるのをやめる
お座りをしたまま尻尾を振っている狼になったソウヤの頭にはチヅルの血がついている
右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたままソウヤのハンドガンを拾うチヅル
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたままソウヤのハンドガンを拾って少し笑って)こんなもん、ソウヤが持ってるなんて思いもしなかった」
狼になったソウヤはお座りをし尻尾を振りながら再び吠える
右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お座りをし尻尾を振っている狼になったソウヤにハンドガンを向けるチヅル
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お座りをし尻尾を振っている狼になったソウヤにハンドガンを向けて)バーン!」
狼になったソウヤはお座りをするのをやめてチヅルにお腹を見せる
右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、お腹を見せている狼になったソウヤにハンドガンを向けるのをやめるチヅル
チヅルは右手からポタポタと血を垂らして体育座りをしたまま、右手で狼になったソウヤのお腹を触る
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたまま、楽しそうに右手で狼になったソウヤのお腹を触り少し笑って)わっしゃわっしゃわっしゃわっしゃ。(少し間を開けて)揉み心地最高じゃんあんた」
狼になったソウヤはチヅルにお腹を見せながら、右手からポタポタと血を垂らしているチヅルに右手でお腹を触られて一度吠える
少しの沈黙が流れる
チヅルは右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたまま、右手で狼になったソウヤのお腹を触るのをやめる
右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたまま俯くチヅル
チヅルにお腹を見せている狼になったソウヤのお腹にはチヅルの血がついている
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたまま俯いて)ソウヤのことは好きだけどさ・・・」
狼になったソウヤはチヅルにお腹を見せるのをやめる
チヅル「(右手からポタポタと血を垂らし体育座りをしたまま俯いて)ソウヤの人間性は嫌い・・・こんな形でしか一緒にいさせてくれないソウヤのことが大っ嫌い・・・あんたの隣に座ってても罪の意識しか感じないから・・・」
狼になったソウヤは体育座りをして俯いているチヅルの右手からポタポタと垂れている血を舐める
チヅル「(体育座りをし俯きながら右手からポタポタと垂れている血を狼になったソウヤに舐められて小声でボソッと)でも一番嫌いなのは自分なんだ・・・」
狼になったソウヤは体育座りをして俯いているチヅルの右手からポタポタと垂れている血を舐め続ける
◯11回想/私立東堂高校一年C組の教室(昼)
◯1から数時間前の出来事
外は蝉が鳴いている
私立東堂高校一年C組の教室にいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル
私立東堂高校一年C組の教室にはカナメたちの他にもたくさんの生徒がいる
カナメの席はソウヤの隣
トワネの席は窓際にある
カナメを含む生徒たちの机の上にはパソコンが置いてある
教室では現代文の授業が行われている
カナメ、ソウヤ、チヅルは真面目に授業を聞いている
トワネは自分の席から退屈そうに外を眺めている
教師3「では授業はここまでにします、来週はレポートを忘れずに提出してくださいね」
教師3は教室から出て行く
私立私立東堂高校一年C組の教室にいる生徒たちが周りの生徒たちと話をしながらパソコンを片付けたり、昼食の準備を始めたりする
カナメはカバンからコンビニの鮭おにぎり、たらこおにぎり、梅おにぎり、シーチキンおにぎりを取り出す
パソコンをカバンにしまうソウヤ
ソウヤはカバンからコンビニの弁当を取り出す
カバンからコンビニのパンを取り出すチヅル
カナメはコンビニの鮭おにぎり、たらこおにぎり、梅おにぎり、シーチキンおにぎりを持って立ち上がる
鮭おにぎり、たらこおにぎり、梅おにぎり、シーチキンおにぎりを持って自分の席から退屈そうに外を眺めているトワネのとこに行くカナメ
カナメはトワネの机の上に鮭おにぎり、たらこおにぎり、梅おにぎり、シーチキンおにぎりを置く
トワネ「(退屈そうに外を眺めながら不機嫌そうに)飽きた」
カナメ「えっ?」
トワネ「(退屈そうに外を眺めながら不機嫌そうに)おにぎりは飽きた。頑張っていっぱい勉強をした私はもっと美味しいご飯を食べる権利がある」
カナメは退屈そうに外を眺めているトワネの前の席に座る
カナメ「(退屈そうに外を眺めているトワネの前に席に座って)君は今日の授業もそんなふうに外を眺めてたじゃん」
トワネ「(退屈そうに外を眺めながら不機嫌そうに)話は聞いてる」
カナメ「聞いて身につくなら僕の成績も上がってるけどね」
トワネ「(退屈そうに外を眺めながら不機嫌そうに)カナメは馬鹿だからなー」
カナメ「と、トワネに言われたくない」
トワネ「(退屈そうに外を眺めながら不機嫌そうに)真面目そうな顔なのに馬鹿とかお前人生を損してるだろ」
カナメ「よ、余計のお世話だよ」
チヅルはコンビニのパンを持って立ち上がろうとする
コンビニのパンを持って立ち上がろうとしているチヅルの席の周りに、私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4が集まって来る
チヅルは立ち上がろうとするのをやめる
チヅル「(立ち上がろうとするのをやめて)何?お前ら邪魔なんだけど?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(少し笑って)うちらちょっと浅木さんと話がしたいんだよねー」
チヅル「あっそ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(少し笑って)ちょっと来てよ」
チヅル「(イライラしながら)は?」
トワネは自分の席から外を眺めるのをやめる
私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4に囲まれているチヅルのことを見るトワネ
チヅル「(イライラしながら)話があるならここでしろよ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒3「(小声で)えっ・・・?良いの?男子もいるけど?」
少しの沈黙が流れる
カナメは私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4に囲まれているチヅルのことを見る
私立東堂高校一年C組の女子生徒4「(小声で少し笑って)ソウヤに聞かれちゃうよ・・・?」
再び沈黙が流れる
チヅルは立ち上がる
チヅル「(イライラしながら立ち上がって)分かったよ、ついて行けば良いんでしょついて行けば」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(少し笑いながら)そうそう、話が早くて助かるわ〜」
チヅルと私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4は教室の扉に向かって歩き始める
私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4たちと教室の扉に向かって歩いているチヅルのことを見るのをやめるカナメ
ソウヤはチラッと私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4たちと教室の扉に向かって歩いているチヅルのことを見る
チヅルは私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4たちと教室から出て行く
私立東堂高校一年C組の教室の扉の方を見るのをやめるトワネ
トワネ「(私立東堂高校一年C組の教室の扉の方を見るのをやめて)いつかみたいに助けに行こうとしないのか」
カナメ「もう・・・そういうのはやめたんだ」
トワネ「(不機嫌そうに)何故?」
カナメ「何故って・・・」
トワネ「(不機嫌そうに)ヒヨリとイザベルの時に上手くいかなかったからか?」
少しの沈黙が流れる
カナメ「いつも外を眺めてるだけの君には分からないよ」
トワネは机の上に置いてある梅おにぎりを手に取る
コンビニの梅おにぎりの個装を外すトワネ
トワネ「(コンビニの梅おにぎりの個装を外しながら不機嫌そうに)そうでもないけどな。(少し間を開けて)昨日の夜中、花色荘の窓からまたお前がどこかに出かけるところが見えたぞ」
カナメ「外の空気を吸いに行ったんだ」
トワネ「(コンビニの梅おにぎりの個装を外しながら不機嫌そうに)ヒヨリとマナカも動物園に出かけに行ったよな、お前が外で空気を吸ったり吐いたりする数時間前に」
トワネはコンビニの梅おにぎりの個装を外し終える
コンビニの梅おにぎり一口食べるトワネ
トワネ「(梅おにぎり一口食べて少し笑って)しかしそれにしても大きな荷物だったな、カナメ」
カナメ「と、トワネには関係ないだろ」
トワネ「(不機嫌そうに)言っとくが私だってお前たちが夜な夜なしてることに興味なんかない。でもな、計画を立てるならもっと慎重に行動しろ」
再び沈黙が流れる
カナメ「ごめん」
ソウヤは立ち上がる
私立東堂高校一年C組の教室の扉に向かって歩き始めるソウヤ
トワネはチラッと私立東堂高校一年C組の教室の扉に向かっているソウヤのことを見る
私立東堂高校一年C組の教室から出て行くソウヤ
少しの沈黙が流れる
トワネ「(不機嫌そうに)ヒヨリたちとやばいことをしてるんじゃないだろうな」
カナメ「し、してないよ」
トワネ「(不機嫌そうに)私の目を見て言え」
カナメ「えっ?」
トワネ「(不機嫌そうに)私の目を見るんだ」
カナメ「どうして・・・」
トワネは話途中のカナメの顔を掴んで無理矢理カナメの顔を自分に向ける
カナメ「(トワネに顔を掴まれ無理矢理顔をトワネに向けられて)な、何するんだよ」
トワネ「(カナメの顔を掴んで無理矢理カナメの顔を自分に向けたまま)ヒヨリたちと何かしてるのか」
カナメ「(トワネに顔を掴まれ無理矢理顔をトワネに向けられたまま)し、してないよ別に」
再び沈黙が流れる
トワネは渋々カナメの顔を離す
トワネ「(カナメの顔を離して不機嫌そうに)ふん・・・」
カナメ「い、いきなり何だよ」
トワネ「(小声で不機嫌そうに)ヒヨリとマナカは黒だ」
カナメ「く、黒って、ヒヨリさんとマナカさんが人を・・・」
トワネ「(カナメの話を遮って小声で不機嫌そうに)声のトーンを下げろ馬鹿」
カナメ「(小声で)ご、ごめん。でも何で、黒だって分かったの・・・?」
トワネ「(小声で)はっきり言うが奴らはおかしい。特にあの反リヴェンジとかいうオソレにやられてからだ。変に感情的で話だって通じない時がある」
少しの沈黙が流れる
トワネ「(小声で)良いかカナメ、変になってるのはヒヨリとマナカだけじゃない。3日前の昼にソウヤが得体の知れない薬を大量に服用してる瞬間を見た。チヅルに至っては部屋の中に血のボトルがあった」
カナメ「(小声で)えっ?か、勝手に入ったの?」
トワネ「(小声で不機嫌そうに)血のボトルだぞカナメ、驚くならそっちに驚け」
カナメ「(小声で)な、何でそんな物がチヅルの部屋にあるの?」
トワネ「(小声で不機嫌そうに)知るか。ヒヨリと集めてるのかもしれん」
カナメ「(小声で)ほ、本当に見たんだよねそれ」
トワネ「(小声で不機嫌そうに)見た。あいつが風呂に入ってる隙に部屋に忍び込んだんだ」
再び沈黙が流れる
カナメ「(小声で)と、トワネの見間違いだよ」
トワネ「(小声で)かもな・・・確かに、おかしくなってるのは周りじゃなくて私だったってオチもあり得る。だからお前まで信じられなくなったらまずいんだ」
◯12回想/花色荘リビング(朝)
◯1から約半日前の出来事
外は蝉が鳴いている
花色荘のリビングにいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル
花色荘のリビングにはテーブル、椅子、ソファ、テレビ、ゲームがある
花色荘のキッチンにいるヒヨリとマナカ
カナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル、ヒヨリは私立東堂高校の制服を着ている
キッチンにいるマナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付けている
ヒヨリとマナカはキッチンで朝ご飯の準備をしている
キッチンで朝ご飯の準備をしながら話をしているヒヨリとマナカ
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら少し笑って)1日の始まりというのは清々しいな、今日は天気も良いし最高だ」
マナカ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら)私も、今日はとっても素敵な1日になる予感がしますわヒヨリ様」
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら少し笑って)そうか、それは素晴らしいなマナカ」
トワネ「(不機嫌そうに)クソ暑い朝なのによくそんな上機嫌でいられるな」
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら少し笑って)きっと動物園のおかげだろう」
トワネ「(不機嫌そうに)私だってうさぎさんと戯れたい」
マナカ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら)トワネさんや皆さんをご招待するのはまたの機会にしなければなりませんわ、だってあまりたくさんの人が押しかけてしまうと、動物たちも怖がってしまうでしょう?」
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら)ああ、彼らは臆病な性質をしているからな」
トワネ「(不機嫌そうに小声でボソッと)うさぎさん・・・」
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら)動物園は叶わないが、今度皆で青い海に行かないか?」
ソウヤ「青くない海があるんですか?」
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら少し笑って)何を聞いているのだソウヤ。我々は職務上、いつも真っ赤な血の海を見ているではないか」
少しの沈黙が流れる
チヅル「海、か・・・」
花色荘の玄関の方から誰かが帰って来た音が聞こえて来る
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら)時期的にもちょうど良いし、ゆっくり浜辺で息抜きが出来るぞ」
リビングにシィアと白衣姿のトキコがやって来る
ヒヨリ「(キッチンで朝ご飯の準備をしながら)博士、シィアちゃん。今皆に海に行こうと提案を・・・」
朝ご飯の準備をしているヒヨリの話を無視してキッチンに行くトキコ
トキコは朝ご飯の準備をしているヒヨリの話を無視して、いきなりヒヨリの頬に強く平手打ちをする
トキコ「(朝ご飯の準備をしているヒヨリの頬に強く平手打ちして大きな声で)第六の力を使って民間人を殺したわね!!」
再び沈黙が流れる
ヒヨリは朝ご飯の準備をするのをやめる
ヒヨリ「何のことですか?博士」
トキコ「とぼけるんじゃないわ!!河川敷に捨てられてる遺体からマナカの第六の力が感知されたのよ!!」
マナカ「(朝ご飯の準備をしながら)嫌ですわ博士、何かの誤解でしょう?」
トキコ「今すぐ手を止めなかったらあんたのその仏頂面な仮面を叩き割るわよ」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリ「マナカ」
マナカは朝ご飯の準備をしながら深くため息を吐き出す
朝ご飯の準備をするのをやめるマナカ
マナカ「(朝ご飯の準備をするのをやめて)もう、仕方がありませんわね」
トキコ「説明しなさい」
ヒヨリ「申し訳ないが、私には博士の言っていることが何なのかさっぱり・・・(少し間を開けて)マナカ、君は分かるか?」
マナカ「いいえヒヨリ様、ちっとも理解出来ませんわ」
トキコ「(大きな声で)私たちはたった今まで事情聴取を受けていたのよ!!!!あんたたちを庇うために!!!!」
ヒヨリ「それは気の毒だったが・・・しかし我々は神に誓って何もしていないのだ」
トキコ「(馬鹿にしたように笑って)神ですって?ヒヨリが誓ってんのは悪魔相手でしょ?」
ヒヨリ「(少し笑って)私とマナカが人を殺すわけがない、そうだろう?みんな」
再び沈黙が流れる
ヒヨリ「何故黙っているのだ?私は第六の力の女王なのに」
トワネ「違う、それは私だ。ヒヨリは姫の一人に過ぎない」
ヒヨリ「(少し笑って)姫?この私が?」
トワネ「そうだ」
ヒヨリ「(少し笑いながら)いや、そんなことはない。母上は私を皇帝にすると・・・」
トキコ「(ヒヨリの話を遮って)あんたのお母さんは何年も前に殺されたわ」
ヒヨリ「殺された・・・?」
トキコ「一体昨日の晩は何をしていたの」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリ「弟だ・・・母上を手にかけたのはあいつだ・・・」
トキコ「ヒヨリ、質問に答えなさい」
ヒヨリ「えっ?」
トキコ「昨日の晩、浮浪者に第六の力を使ったの」
ヒヨリ「(少し笑って)まさか、私がそんな恐ろしいことをするわけがない。カナメたちだって分かっているはずだ」
再び沈黙が流れる
トキコ「良いわ・・・(少し間を開けて)そんなに第六の力が使いたいなら本部のシミュレーション室に行きなさい」
ヒヨリ「(少し笑いながら)それは無理な話だ、私は学業を疎かにするつもりは・・・」
トキコ「(ヒヨリの話を遮って怒鳴り声で)世界中の人間があんたたちに勝利を期待してんのよ!!!!2回も負けておいてこれ以上私たちに恥をかかすんじゃないわ!!!!」
少しの沈黙が流れる
チヅル「何があったのか知らないけど、戦いもせずに偉そうなことを言うのはやめてもらえますか」
トキコ「(怒鳴り声で)戦うのがあんたたちの仕事よ!!!!それがあんたらの生きる意味なの!!!!気合いを入れ直しなさい!!!!」
カナメ「次は必ず勝ちます、トキコさん」
トキコ「(怒鳴り声で)言ったわね!!!!もしまたオソレを逃すようなことがあればあんたら全員を警察に突き出してやるわ!!!!」
◯13回想/屋内市民プール(日替わり/深夜)
◯1から約半日前の出来事
屋内市民プールにいるカナメとアマネ
屋内市民プールには50メートルのプールがあり、水が張られてある
屋内市民プールに月の光が反射してキラキラと光っている
屋内市民プールにはカナメとアマネ以外誰もいない
カナメとアマネは屋内市民プールのプールサイドに座っている
ズボンの裾をまくり、プールに足を入れているカナメとアマネ
カナメとアマネはプールに足を入れたまま話をしている
アマネ「(プールに足を入れたまま)あいつの様子は?」
カナメ「(プールに足を入れたまま)よく・・・分からないんだ」
アマネ「(プールに足を入れたまま)まあ・・・案外そういうもんかも知れないな・・・俺もルシファリアの気持ちが分かんなかったし」
カナメ「(プールに足を入れたまま)アマネもルシファリアと親しかったの?」
アマネ「(プールに足を入れたまま少し笑って)唯一無二の親友さ。(少し間を開けて)あいつが墜落するまでは、だけど」
カナメ「(プールに足を入れたまま)墜落って、どういう人がなるの?」
アマネ「(プールに足を入れたまま)色々さ。俺たちの間には掟があって、それを破っちゃいけないんだ」
アマネはプールに入れている足を軽く動かして水しぶきを上げる
アマネ「(プールに入れている足を軽く動かして水しぶきを上げながら少し笑って)とか言ってる俺も今じゃ立派な墜落者だよ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)君もイザベルも、僕たち人類よりずっと良い人なのに」
アマネ「(プールに入れている足を軽く動かして水しぶきを上げながら少し笑って)イザベルは、ね。俺は違うよカナメ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)そうかな」
アマネ「(プールに入れている足を軽く動かして水しぶきを上げながら少し笑って)だって俺がしようとしてることは悪いことだもん」
アマネはプールに入れている足を動かすのをやめる
アマネ「(プールに足を入れたまま足を動かすのをやめて寂しそうに少し笑って)しかも大天使様まで巻き込んじゃってさ、もう救いようがないよ」
少しの沈黙が流れる
カナメ「(プールに足を入れたまま)本当にやるの?アマネ」
アマネ「(プールに足を入れたまま)俺の羽、見たでしょ?」
カナメ「(プールに足を入れたまま)うん」
アマネ「(プールに足を入れたまま)本当は真っ白な翼だったんだ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)おぼろげだけど・・・イザベルのは白かった気がする」
アマネ「(プールに足を入れたまま)うん。黒い翼っていうのはさ、墜落者の証なんだ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)そうだったんだ」
アマネ「(プールに足を入れたまま少し笑って)だから、ここで引き下がっても俺には帰る場所がなくて」
カナメ「(プールに足を入れたまま)でも・・・やめることは出来る」
アマネ「(プールに足を入れたまま)カナメさ、イザベルがこっちに来た目的って知ってるか?」
カナメ「(プールに足を入れたまま)ルシファリアの破壊と・・・僕を・・・連れて帰ること・・・」
アマネ「(プールに足を入れたまま少し笑って)あいつはきっと、カナメが、大天使様が墜落してなかったから連れて帰ろうとしたんだ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)墜落してるかしてないかで何が違うの?」
アマネ「(プールに足を入れたまま)地上に来た墜落者は、カナメたちの言うところの次のオソレに殺されなきゃいけないんだ」
再び沈黙が流れる
アマネ「(プールに足を入れたまま)俺の後にも控えてる奴がいる。俺とルシファリアを殺すために、多分もうすぐこっちに来る。だからどの道長生きは出来ないんだ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)そんな、君は悪いことをしてないのに」
アマネ「(プールに足を入れたまま)善悪は自分の主観じゃ決められないんだぜ、カナメ」
少しの沈黙が流れる
カナメ「(プールに足を入れたまま)君がイザベルみたいに僕を連れて行こうとしないのは・・・オソレたちの掟を・・・」
アマネ「(プールに足を入れたままカナメの話を遮って)破ってしまったから、だね。(少し間を開けて)とにかく、俺は大丈夫だよ。覚悟も出来てる」
カナメ「(プールに足を入れたまま)でもまた僕が失敗したら?」
アマネ「(プールに足を入れたまま)前回は場所が悪かったよ。俺とあいつの距離も離れてたし。だから成功してもインパクトがなかったと思うな」
カナメ「(プールに足を入れたまま)そう・・・かな」
アマネ「(プールに足を入れたまま)うん。だから明日は工場に九音ヒヨリを誘導して追い詰めるよ、カナメはその隙をついて。俺はやられてる演技をするから」
再び沈黙が流れる
カナメ「(プールに足を入れたまま)やっぱり・・・出来る気がしないよ」
アマネ「(プールに足を入れたまま少し笑って)カナメは大天使様なんだぜ?自信を持ってよ」
カナメ「(プールに足を入れたまま)人を殺すのに・・・自信なんか持ちたくないけど・・・」
アマネ「(プールに足を入れたまま)カナメが倒すのは人じゃなくてオソレだよ。だから人殺しにはならないって」
少しの沈黙が流れる
アマネはプールに足を入れたまま、同じくプールに足を入れているカナメをプールに落とす
プールに落ちるカナメ
カナメ「(プールに落ちて)な、何するんだよ!」
アマネ「(プールに足を入れたまま少し笑って)着替えならご心配なく、俺の服を貸してあげるから」
カナメ「(プールに入ったまま)じょ、女子の服なんか着れるわけないだろ」
アマネ「(プールに足を入れたまま少し笑って)メンズファッションが好きな天使が近くにいて助かったねカナメ」
プールに入っているカナメは全身ずぶ濡れになっている
再び沈黙が流れる
カナメはプールに入ったままプールに足を入れているアマネに水をかける
プールに足を入れているアマネのお腹に水がかかる
アマネ「(プールに足を入れたままカナメにお腹に水をかけられて少し笑って)やったな、カナメ」
カナメ「(プールに入ったまま)さ、先に始めたのはアマネだろ」
アマネはプールに入れていた足を出す
立ち上がるアマネ
アマネの背中から真っ黒な翼が生えて来る
カナメ「(プールに入ったまま)な、何をするの?」
アマネ「(少し笑って)お返し」
アマネは真っ黒な翼を大きく広げる
真っ黒な翼を大きく広げたままプールに飛び込むアマネ
アマネが真っ黒な翼を大きく広げたままプールに飛び込むと、プールから大量の水しぶきが上がる
アマネが真っ黒な翼を大きく広げたままプールに飛び込んでプールから上がった大量の水しぶきが、カナメの顔面にかかる
カナメ「(アマネが真っ黒な翼を大きく広げたままプールに飛び込んでプールから上がった大量の水しぶきが顔面にかかって)うわっ!」
アマネはプールに入ったまま大きく広げていた真っ黒な翼を畳む
カナメ「(プールに入ったまま)は、羽を使うなんてずるいよ」
アマネ「(プールに入ったまま少し笑って)大天使様にだって立派な翼が生えてたんだぜ。カナメはもう覚えてないんだろうけど・・・凄く綺麗だったんだ。子供の頃・・・大天使様の翼を見て、俺もああなりたいって憧れた」
少しの沈黙が流れる
カナメ「(プールに入ったまま)君もイザベルも、僕のことを勘違いしてるよ」
アマネ「(プールに入ったまま)そんなことない。むしろ俺は今自分の身分を勘違いしてるよ。大天使様とこんなふうに遊んでることを周りに知られたら、多分俺は翼を引き千切られてるだろうし。(少し間を開けて)まあ、黒翼なんて千切られた方が良いけど」
カナメ「(プールに入ったまま)そうかな。僕は、黒くてもアマネの羽は綺麗だと思う」
アマネ「(プールに入ったまま)し、白くて大きな翼が俺の自慢だったんだ、バランスだって整っていたし・・・い、イザベルやルシファリアにもよく羨ましがられたんだ・・・(少し間を開けて)それから・・・大天使様にも褒めていただいてことがあって・・・」
カナメ「(プールに入ったまま)これからしようとしていることは・・・そんな君の自慢を汚すほどの価値があるのかな」
少しの沈黙が流れる
アマネ「(プールに入ったまま)許せないんだ・・・カナメ・・・それが天使の中にあって良い感情じゃないってことは分かってる。俺たちは常に正しく、神の手と足であらねばならない。そういうことも分かってる。(少し間を開けて)でも、俺はイザベルを殺したあの女のことがどうしても許せないんだ」
再び沈黙が流れる
カナメ「(プールに入ったまま)明日・・・終わらせよう」
アマネ「(プールに入ったまま)うん」
カナメ「(プールに入ったまま)ヒヨリさんも、分かってくれると思う」
アマネ「(プールに入ったまま寂しそうに少し笑って)天使にはセカンドチャンスがないけど、人間にはあるからね」
カナメ「(プールに入ったまま)アマネ」
アマネ「(プールに入ったまま)ん?何だ?」
カナメ「(プールに入ったまま)イザベルのこと・・・ごめん、本当に」
アマネ「(プールに入ったまま)か、カナメ・・・」
カナメ「(プールに入ったまま)僕が失敗した。ヒヨリさんとイザベルを近付けた僕が悪かったんだ」
アマネ「(プールに入ったまま少し笑って)カナメが関わらなくても、あいつは勝手に色々してたよ。俺の妹は、そういう子なんだ」
少しの沈黙が流れる
アマネはプールに入ったまま、同じくプールに入っているカナメのことを見る
アマネ「(プールに入ったまま同じくプールに入っているカナメのことを見て)明日・・・なんだけど」
カナメ「(プールに入ったまま)うん」
アマネ「(プールに入ったまま同じくプールに入っているカナメのことを見て)ふ、復讐に付け足したいことが・・・」
カナメ「(プールに入ったまま)付け足したいこと?」
再び沈黙が流れる
アマネはプールに入ったまま、同じくプールに入っているカナメのことを見るのをやめる
アマネ「(プールに入ったまま同じくプールに入っているカナメのことを見るのをやめて少し寂しそうに)やっぱり、言わないでおくよ。いけないことだから」
◯14回想/河川敷/ビニールハウス前(深夜)
◯1から約半日前の出来事
河川敷のビニールハウス前にいるヒヨリと中年の浮浪者
河川敷のビニールハウスは小さい
河川敷のビニールハウスの中には汚い布団、段ボール、小さなリモコンのようなスティックがある
小さなリモコンのようなスティックにはボタンがある
月の光が川に反射してキラキラと光っている
ヒヨリはカラスがデザインされたマナカの鉄仮面を付けている
ナイフを持っているヒヨリ
ヒヨリが付けているカラスがデザインされたマナカの鉄仮面と、持っているナイフはマナカがヒヨリと契約して姫になった”姿”の一つ
中年の浮浪者は財布を持っている
いきなり中年の浮浪者の顔面をナイフでばつ印に斬り付けるヒヨリ
ヒヨリがいきなり中年の浮浪者の顔面をナイフでばつ印に斬り付けると、周囲に血が飛び散る
中年の浮浪者は財布を落として両手で顔面を押さえる
中年の浮浪者「(両手で顔面を押さえながら)いってえ痛えよ!!」
ヒヨリは両手で顔面を押さえている中年の浮浪者の腹を思いっきり蹴り飛ばす
ヒヨリに腹を思いっきり蹴り飛ばされた中年の浮浪者はビニールハウスの中で倒れる
ヒヨリに腹を思いっきり蹴り飛ばされてビニールハウスの中で中年の浮浪者が倒れると、ビニールハウスの中にあった小さなリモコンのようなスティックのボタンが押され、ホログラムが投影されて全裸でシャワーを浴びている若い女の姿が映し出される
ビニールハウスの中で倒れている中年の浮浪者の顔面にはばつ印の深い斬り傷があり、斬り傷から血が出ている
ビニールハウスの中に入るヒヨリ
中年の浮浪者は倒れたまま怯えている
全裸でシャワーを浴びている若い女のホログラムを見るヒヨリ
少しの沈黙が流れる
ヒヨリは全裸でシャワーを浴びている若い女のホログラムを見るのをやめる
ヒヨリ「(全裸でシャワーを浴びている若い女のホログラムを見るのをやめて)体に火傷の痕がある女では興奮しないのか?」
中年の浮浪者「(倒れたまま怯えて)で、出てってくれよ、こ、ここ俺んちなんだよ」
ヒヨリは首を傾げる
ヒヨリ「(首を傾げて)世界中の女の体に火傷の痕があったら、お前は女と寝ないのか?」
中年の浮浪者「(倒れたまま怯えて)な、何言ってるんだよあんた、い、意味分かんねえよ」
再び沈黙が流れる
ヒヨリは倒れたまま怯えている中年の浮浪者のことを見下ろす
ヒヨリ「(倒れたまま怯えている中年の浮浪者のことを見下ろして)立て」
中年の浮浪者「(倒れたまま怯えて)はっ・・・?」
ヒヨリ「(倒れたまま怯えている中年の浮浪者のことを見下ろして怒鳴り声で)今すぐ私の前で両足をつけて立つのだ!!!!」
怯えている中年の浮浪者はヒヨリの怒鳴り声に驚き、慌てて立ち上がる
ヒヨリ「口を開けろ」
中年の浮浪者「(怯えたまま)く、口を・・・?」
ヒヨリ「そうだ、早くしろ」
中年の浮浪者は怯えたままゆっくり口を開ける
全裸でシャワーを浴びている若い女のホログラムが投影されている小さなリモコンのようなスティックを手に取るヒヨリ
ヒヨリは怯えたまま開けている中年の浮浪者の口の中に、小さなリモコンのようなスティックを入れる
ヒヨリが怯えたまま開けている中年の浮浪者の口の中に小さなリモコンのようなスティックを入れると、投影されていた全裸でシャワーを浴びている若い女のホログラムが見えなくなる
ヒヨリ「(怯えたまま開けている中年の浮浪者の口の中に小さなリモコンのようなスティックを入れて)咥えろ」
中年の浮浪者は怯えたまま小さなリモコンのようなスティックを咥える
少しの沈黙が流れる
ヒヨリは怯えたまま小さなリモコンのようなスティックを咥えている中年の浮浪者に、カラスがデザインされたマナカの鉄仮面を付けている顔面で思いっきり頭突きをする
ヒヨリ怯えたまま小さなリモコンのようなスティックを咥えている中年の浮浪者に、カラスがデザインされたマナカの鉄仮面を付けている顔面で思いっきり頭突きをすると、中年の浮浪者が口に咥えていた小さなリモコンのようなスティックが浮浪者のうなじから貫通し、全裸でシャワーを浴びている若い女のホログラムが再び見えるようになる
ヒヨリが怯えたまま小さなリモコンのようなスティックを咥えている中年の浮浪者に、カラスがデザインされたマナカの鉄仮面を付けている顔面で思いっきり頭突きをすると、中年の浮浪者が口に咥えていた小さなリモコンのようなスティックが浮浪者のうなじから貫通し、ビニールハウスの中に浮浪者の血が飛び散る
小さなリモコンのようなスティックを口に咥えてうなじから貫通させたまま倒れる中年の浮浪者
小さなリモコンのようなスティックを口に咥えてうなじから貫通させたまま倒れている中年の浮浪者は死んでいる
◯15回想/花色荘トワネの部屋(深夜)
◯1から約半日前の出来事
花色荘の自室にいるトワネ
花色荘のトワネの部屋には勉強机、椅子、ベッドがある
花色荘のトワネの部屋は学校の教材やプリント、脱ぎ捨てた制服で散らかっている
カーテンの隙間から月の光が差し込んでいる
ベッドの上で横になっているトワネ
トワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めている
少しするとトワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま体を起こす
ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま窓際に行くトワネ
トワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたままカーテンの隙間から外を見る
花色荘の前にはカナメがいる
花色荘の前にいるカナメはリュックを背負っている
ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま、カーテンの隙間から花色荘の前にいるカナメのことを見ているトワネ
花色荘の前にいるカナメは屋内市民プールに向かって歩き始める
トワネはピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたまま、カーテンの隙間から屋内市民プールに向かっているカナメのことを見続ける
◯16回想/花色荘リビング(夜)
◯1から約一日前の出来事
花色荘のリビングにいるカナメとトワネ
花色荘のリビングにはテーブル、椅子、ソファ、テレビ、ゲームがある
カナメはテレビを見ている
ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたままソファに寝転がっているトワネ
少しの沈黙が流れる
リビングにヒヨリがやって来る
ヒヨリはカラスがデザインされたマナカの鉄仮面を持っている
ヒヨリ「カナメ」
カナメはチラッとテレビを見たままヒヨリのことを見る
カナメ「(チラッとテレビを見たままヒヨリのことを見て)ヒヨリさん」
ヒヨリ「が、学校を休んでいた分、たくさんの課題が出ただろう」
再び沈黙が流れる
ヒヨリ「わ、私に手伝わせて・・・」
カナメ「(テレビを見たままヒヨリの話を遮って)もう、終わらせました」
少しの沈黙が流れる
ヒヨリ「そうか」
ヒヨリは花色荘の玄関に向かって歩き始める
トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたままソファに寝転がって)出かけるのか」
ヒヨリ「ああ」
ヒヨリは玄関に行く
再び沈黙が流れる
カナメは変わらずテレビを見ている
カナメ「(テレビを見たまま)ソウヤたち、最近全然出て来ないよね」
トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたままソファに寝転がって)なんかしてるらしいからな」
カナメ「(テレビを見たまま)なんかって?」
トワネ「(ピンクの大きな熊のぬいぐるみを抱き締めたままソファに寝転がって)私も知りたいさ」
◯17回想/花色荘トイレ(夜)
◯1から約一日前の出来事
花色荘のトイレにいるソウヤとチヅル
ソウヤは便器に座っている
包丁を持っているチヅル
ソウヤは上半身裸になっている
ソウヤの背中にはたくさんの鞭打ちの跡がある
便器に座っているソウヤ
チヅルはソウヤに対面してソウヤの上に座っている
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に座ったまま)何でソウヤの部屋にさせてくんないの・・・?」
ソウヤ「(チヅルと対面したまま少し笑って)僕の部屋は汚れてるから」
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に座ったまま)あたし・・・ソウヤの部屋が良かった・・・」
ソウヤ「(チヅルと対面したまま少し笑って)僕はこっちの方が・・・」
チヅルはソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま話途中のソウヤの首に包丁を当てる
少しの沈黙が流れる
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に乗ったままソウヤの首に包丁を当てて)嫌じゃないの」
ソウヤ「(チヅルと対面したままチヅルに包丁を首に当てられて)僕はチヅルと一緒にいられることが幸せなんだ」
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に乗ったままソウヤの首に包丁を当てて)あたしは・・・こんなの幸せじゃない・・・」
ソウヤ「(チヅルと対面したままチヅルに包丁を首に当てられて)どうしてさ」
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に乗ったままソウヤの首に包丁を当てて)分かんないよ・・・でも嫌だ・・・こういうの・・・」
再び沈黙が流れる
ソウヤはチヅルと対面したまま包丁を持っているチヅルの手を握る
チヅルと対面したまま包丁を持っているチヅルの手を握り、チヅルが首に当てて来ていた包丁を自分の胸元にずらすソウヤ
チヅルと対面したまま包丁を持っているチヅルの手を握って、自分の胸元にチヅルの包丁で十字架の形の斬り傷を作るソウヤ
少しするとソウヤはチヅルと対面したまま包丁を持っているチヅルの手を握って、自分の胸元にチヅルの包丁で十字架の形の斬り傷を作り終える
ソウヤの胸元に出来た十字架の斬り傷からは血が垂れている
チヅルと対面したまま包丁を持っているチヅルの手を離すソウヤ
少しの沈黙が流れる
ソウヤ「(チヅルと対面したまま)チヅル、どうしたの?」
チヅルはソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま俯く
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま俯いて)もうやめる・・・(少し間を開けて)あたしソウヤとは関わらないようにするよ・・・ごめん、だけどこれじゃおかしくなるって・・・」
ソウヤ「(チヅルと対面したまま寂しそうに少し笑って)そっか」
再び沈黙が流れる
チヅルはソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま顔を上げる
ソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま、ソウヤの胸元に出来た十字架の斬り傷から垂れている血を舐めるチヅル
ソウヤ「(チヅルと対面したまま、胸元に出来た十字架の斬り傷から垂れている血をチヅルに舐められて少し笑って)やめるんじゃなかったっけ?」
チヅルはソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま、ソウヤの胸元に出来た十字架の斬り傷から垂れている血を舐めるのをやめる
チヅル「(ソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま、ソウヤの胸元に出来た十字架の斬り傷から垂れている血を舐めるのをやめて)二度とあたしに話しかけてこないで」
ソウヤ「(チヅルと対面したまま)仰せの通りに、お姫様」
チヅルはソウヤに対面してソウヤの上に乗ったまま、再びソウヤの胸元に出来た十字の斬り傷から血を吸う
◯18回想/ANDREI総本部ケアカプセル室(夕方)
◯1から約一日前の出来事
ANDREI総本部のケアカプセル室にいるトワネ、シィア、マナカ、白衣姿のトキコ
ANDREI総本部のケアカプセル室にはたくさんのケアカプセルがある
ANDREI総本部のケアカプセル室にあるたくさんのケアカプセルの中には液体が入っている
トワネは酸素マスクを付け全裸のままケアカプセルの中に入って治療を行っている
マナカはカラスがデザインされた鉄仮面を付け全裸のままケアカプセルの中に入って治療を行っている
マナカが付けているカラスがデザインされた鉄仮面からは酸素チューブが伸びている
シィアはバスタオルを持っている
トキコはタブレットを持っている
タブレットでケアカプセルを操作するトキコ
トワネとマナカが入っているケアカプセルの液体が排水される
少しするとトワネとマナカが入っているケアカプセルの液体が完全に排水される
トワネとマナカが入っているケアカプセルが開く
トワネとマナカの体、トワネとマナカが入っているケアカプセルからは湯気が出ている
トワネは酸素マスクを外す
ケアカプセルから出るトワネ
カラスがデザインされた鉄仮面から伸びている酸素チューブを外すマナカ
トキコはタブレットでケアカプセルを操作するのをやめる
トキコ「(タブレットでケアカプセルを操作するのをやめて)回復が間に合いそうで良かったわ」
トワネ「(不機嫌そうに)まだ疲れが取れてない」
マナカはケアカプセルから出る
バスタオルの1枚をトワネに差し出すシィア
トワネはバスタオルをシィアから受け取る
トキコ「悪いわね、でも後ろにはソウヤがつっかえちゃってんのよ」
トワネはバスタオルで体を拭き始める
マナカ「後ろなんてヒヨリ様には必要ありませんわ」
トキコ「まんまとオソレに逃げられておいてよくそんなことが言えるわね」
シィアはバスタオルをマナカに差し出す
バスタオルをシィアから受け取るマナカ
マナカ「(バスタオルをシィアから受け取って)ヒヨリ様は最強ですもの」
シィア「(淡々と)その評価、陰りが見え始めているのでは」
マナカ「このお人形のお嬢さんったら、一体何をおっしゃってるのかしら」
シィア「(淡々と)こちとら100年以上前に製造された超超超ヴィンテージなお人形さんですが、何か?」
マナカ「ヒヨリ様が最強だということも分からないなんて、あなたも所詮鉄屑の塊ですわね」
シィア「(淡々と)こちとら所詮鉄屑の塊ですが、何か?」
トキコ「私もシィアちゃんもあんたらの才能は認めているわよ。だからこそ早くオソレを破壊しろって思ってるわけだしね」
マナカはバスタオルで体を拭き始める
トワネ「(バスタオルで体を拭きながら不機嫌そうに)反リヴェンジの実力は本物だぞトキコ」
トキコ「あんたも本物でしょ」
シィア「なるほど。本物対決だから時間がかかるというわけで?」
トワネ「(バスタオルで体を拭きながら不機嫌そうに)私に聞くな、戦ってるのはカナメたちだ」
マナカ「(バスタオルで体を拭きながら)失礼ながらヒヨリ様と比較すると、まずトワネさんのパートナーには度胸が足りませんことよ」
トキコ「司令と比べても度胸が足りてなさ過ぎるわ、孫なのに」
シィア「(淡々と)へっぽこへなちょこヘタレ男子ですからね、カナメは」
トワネ「(バスタオルで体を拭きながら不機嫌そうに)私に言うな、それと私はへっぽこでもへなちょこでもヘタレでもないからな」
マナカ「(バスタオルで体を拭きながら)先日のカナメさんは躊躇ってしまったからいけませんわ。ヒヨリ様なんてオソレを殺すことに一切の躊躇がありませんのよ」
トワネ「(バスタオルで体を拭きながら不機嫌そうに)それがお前たちの問題でもあると思うんだが」
◯19回想/私立東堂高校一年C組の教室(朝)
◯1から約一日前の出来事
外は快晴
外は蝉が鳴いている
朝のHRの前の時間
私立東堂高校一年C組の教室にいるカナメとソウヤ
私立東堂高校一年C組の教室にはカナメたちの他にもたくさんの生徒がいる
チヅルとトワネは私立東堂高校に来ていない
カナメの席はソウヤの隣
机に突っ伏しているカナメ
自分の席で本を読んでいるソウヤ
私立東堂高校一年C組の教室にいる私立東堂高校一年C組の女子生徒1、2、3、4が本を読んでいるソウヤのことを見ながら話をしている
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)マジ?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)戦ってたんだからマジだって、テレビにもあの女の顔が出てたから」
私立東堂高校一年C組の女子生徒3「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)ソウヤと変わったとかあり得な過ぎるでしょ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒4「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)いや、でもあいつも負けっぱなしだったじゃん。しかも負けてもヘラヘラしてるし」
私立東堂高校一年C組の女子生徒3「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)浅木よりは良いでしょ」
私立東堂高校一年C組の女子生徒4「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)まあね」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(本を読んでいるソウヤのことを見ながら小声で)今日は休みなの?浅木」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(本を読んでいるソウヤのことを小声で少し笑って)あれと重なってるんじゃね?」
私立東堂高校一年C組の女子生徒2「(本を読んでいるソウヤのことを小声で少し笑って)そんな奴に守られてるとかうざいだけなんだけど」
私立東堂高校一年C組の女子生徒1「(本を読んでいるソウヤのことを小声で)分かる。それでさ、ちょっと私、あいつの体で実験してみたいことがあるんだけど・・・」
◯20回想/トンネル(日替わり/深夜)
◯1から約二日前の出来事
トンネルの中にいるカナメとアマネ
カナメとアマネがいるトンネルは大きくて長い
トンネルの中にはカナメとアマネ以外に誰もいない
カナメはリュックを背負っている
アマネの背中からは真っ黒な翼が生えている
アマネの右肩には斬り傷があり、血が流れている
話をしているカナメとアマネ
アマネ「力だけは強い女だぜ・・・」
カナメ「ごめん」
アマネ「そんな、カナメのせいじゃないって。というか俺・・・カナメを殴っちゃったけど大丈夫・・・じゃないよな・・・」
カナメ「あのくらい平気だよ。むしろ僕は、周りから君が手を抜いてるように見えたんじゃないか心配だったんだ」
アマネ「(少し笑って)カナメの剣術じゃ手は抜けなかったよ。少し昔を思い出したな、イザベルとルシファリアとトレーニングをしてた時のことをさ」
少しの沈黙が流れる
カナメ「アマネ・・・僕には・・・やっぱり出来ないかもしれない」
アマネ「出来るよ、カナメなら」
カナメ「さっき思ったんだ・・・君のことを殺したくないって」
アマネ「それでも、カナメは俺を殺さなきゃいけない。俺に出来るのは殺されることなんだ」
再び沈黙が流れる
カナメ「君とどう向き合えば良いのか分からないよ」
アマネ「(少し恥ずかしそうに)ど、どう向き合えばって、ふ、普通に接してくれれば・・・と、友達とか・・・そんなふうに・・・」
カナメ「友達を殺すのって、普通に接してて出来ることじゃないと思うけど・・・」
少しの沈黙が流れる
アマネ「も、もう一度、場所の確認をしておこう、さっきはそこまで行けなかったから」
カナメはリュックを地面に下ろす
リュックを地面に下ろしてリュックの中から地図を取り出すカナメ
カナメは地図を広げる
地図に描かれている工場地帯を指差すアマネ
アマネ「(地図に描かれている工場地帯を指差して)目標はここ、ごちゃごちゃしてるし、俺も上手くカナメたちを散らばせられると思う」
時間経過
トンネルの地面に座っているカナメとアマネ
アマネはマーガリンを塗った食パンを食べている
話をしているカナメとアマネ
マーガリンを塗った食パンを一口食べるアマネ
アマネ「(マーガリンを塗った食パンを一口食べて)人間の食事は美味しいな、添加物が多いけど」
カナメ「それ、マーガリンを塗ってあるだけだよ」
アマネ「(少し笑って)地獄に堕ちる前に食べるのにはちょうど良い」
アマネは再びマーガリンを塗った食パンを一口食べる
カナメ「地獄なんてあるの?」
アマネ「そりゃあるぜ」
カナメ「なら天国も?」
アマネはマーガリンを塗った食パンを一口食べる
アマネ「(マーガリンを塗った食パンを一口食べて)もちろん。だけどほとんどの魂はまず煉獄に行く、罰を受けてその先に天国に行くんだ」
カナメ「そうなんだ」
少しの沈黙が流れる
カナメ「イザベルは、天国かな」
アマネ「どうかな・・・数百年、ないしは1000年くらいかけて罪を滅す必要があるかもしれないから」
カナメ「罪?」
アマネ「うん」
アマネは再びマーガリンを塗った食パンを一口食べる
アマネ「(マーガリンを塗った食パンを一口食べて)天国も地獄も、簡単には行けないんだ」
カナメ「そうなんだ・・・(少し間を開けて)僕・・・死んだら楽になれるのかと思ってた」
アマネ「そりゃ人間的考え過ぎるよ、カナメ。本当の苦しみっていうのはさ、死後に始まるんだ」
再び沈黙が流れる
アマネ「(少し笑って)復讐はとても重い罪だから・・・俺、死んだ後は頑張らないと」
カナメ「君が地獄に堕ちるなら、僕も同じになりそうだね」
アマネ「戦火の盗人は罪人じゃない」
カナメ「えっ?何?」
アマネ「ことわざだよ。何千年も昔、戦火で死人からパンを盗んだ男がいた。彼はその日を生き残りたくてパンだけを盗んだ、金品は交渉の品になるけど、男は賢くなかったから、パンにしか目がいかなかった。彼はそれから1ヶ月も経たないうちに死んだ。とにかくもう酷い死に方だったらしい、全身の穴という穴から血を噴き出し、手足は異様に腫れ、母親ですら判別出来ないほど頬は痩けて紫色に染まり、誰にも看取られず、盗人は硬いレンガの前で死んでいた。(少し間を開けて)彼は煉獄に行った、パン一つを盗んだ罪を滅ぼすために。きっかり300年、苦罰を受けて彼は天国の扉を潜って行ったそうだ」
カナメ「それで・・・?」
アマネ「戦争をおっ始めた男は今でも地獄で全身を焼かれ続けてる」
カナメ「よく意味が分からないよ。盗人と戦争を始めた男の違いは何だったの?」
アマネはマーガリンを塗った食パンを一口食べる
アマネ「(マーガリンを塗った食パンを一口食べて)結局は他人を巻き込んだか否か、ってところだよカナメ。他人の人生を変えた者は、良くも悪くも天国か地獄への近道を歩むことになる」
『第十二話 復讐』後編へ続く。