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『第十話 契約者、恋する者、天使、魔女』後編

『サイクルラヴの叫び、少年少女のセイセンネンリョ』


登場人物


神野(じんの) カナメ 16歳男子

本作の主人公。高校一年生。人に対して距離があり、どこか性格も冷めている。


相園(あいぞの) トワネ 16歳女子

本作のメインヒロイン。高校一年生。”第六の力の女王”で、カナメの契約相手。性格はわがままで愛想がなく、たびたびカナメのことを困らせることになる。無類のカルボナーラ好き。


若葉(わかば) ソウヤ 16歳男子

カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の王子”。成績と容姿が優れている上に、人当たりも悪くないため、同級生たちからよくモテているが・・・信心深く、よく礼拝堂に訪れている。


浅木(あさき) チヅル 16歳女子

カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の姫の一人”。カナメやトワネほどではないが、馴れ合うことが苦手な性格をしており、口調もキツい。契約相手のソウヤとは幼馴染。


九音(くおん) ヒヨリ 18歳女子

カナメたちよりも2つ歳上の先輩に当たる、”第六の力の姫の一人”。ロシアからの帰国子女で、強い正義感の持ち主。その性格の通り優秀な戦士であり、面倒見も良い。


真弓(まゆみ) マナカ 18歳女子

ヒヨリと同じくロシアからの帰国子女で、”第六の力の姫の一人”。常に顔面にカラスがデザインされた鉄仮面を付けていて、お嬢様口調で話をする。ヒヨリとは古くからの仲であり、契約相手でもある。


シィア 15歳女子モデル

長く”ANDREI”で働く美少女アンドロイド、正式名称はSI-A49。一応梢トキコの助手という役職だが、雑用も淡々とこなす。長く人間に仕えて来たからか、皮肉屋ところがある。口癖は『アホ』。


四季(しき) イズミ 16歳女子

・・・???


(こずえ) トキコ 36歳女子

“ANDREI”の科学者で、カナメたちが暮らすオンボロアパート”花色荘”の管理人。大人気なく怒りっぽい性格をしている。カナメたちに対して厳しい言い方をすることが多いが、一応彼らの保護者だったりする。


神野(じんの) タエ 78歳女子

“オソレ”の破壊を目的とした組織”ANDREI”の司令であり、カナメの祖母。カナメとは長く疎遠だったが、”オソレ”を破壊するために彼の力を借りようとする。


日向(ひなた) リュウマ 36歳男子

日本帝国軍から派遣された軍人で、階級は陸佐。ただし、軍人らしさは全くない。戦略班のリーダーだが、実質的に”ANDREI”のトップ2の立場におり、タエの側近的な役割を担っていることが多い。トキコとは過去に色々あったとか、なかったとか。


神野(じんの) アキラ 44歳男子

カナメの父親。いつも仕事で帰って来るのが遅いため、カナメとは上手くコミュニケーションが取れておらず、そのことを気にしている。

 

神野(じんの) アイラさん 女子

カナメの母親。カナメが幼い頃に亡くなっている。




ゲストキャラクター




MA-RA337型のアンドロイド 18歳女子モデル

シィアよりも後に登場したアンドロイド。シィアと比較するとかなり人間的な表情が出来るのに加えて、欠陥も少ない。


トキコがバーで出会った男 30代後半男子

・・・???


イザベル・カーフェン 16歳?女子

一生懸命、真面目、純粋の三拍子が揃ったドジっ娘。良くも悪くもまっすぐな性格のため、気合いが空回りすることもしばしば。ある時カナメたちと出会い、そこから交流を深めるようになる。


アマネ・カーフェン 18歳?女子

イザベルの姉。何かとやらかすことが多いイザベルのことをいつも厳しく叱っている。一人称は『俺』だが、食器集めが趣味という可愛い一面も。


ルシファリア 年齢?女子

・・・???


ウラジーミル・アンドレイ 65歳男子

・・・???


ヒラン・アンドレイ 14歳女子

・・・???


ロベール=フォン・アンドレイ 18歳男子

・・・???


クレナ・アンドレイ 21歳女子

・・・???


九音(くおん) アリカ 40歳女子

ヒヨリの母親。


博士 17〜18歳女子

本名不明。”あるもの”を連れている。


タカヤ 30代前半男子

・・・???


ヨハリル 20代前半?男子

・・・???


C 16歳?女子

リュウマの話に登場した好奇心旺盛な少女。ある日、キファーと出会うことになる。


キファー 16歳?男子

Cと同じくリュウマに登場した少年。Cとは違い大人しく、いつも寂しげな様子をしている。


ユーリ 60歳?男子

Cの叔父。


ガラファリア 20代後半?女子

・・・???


神野(じんの) アイハ 40代前半女子

カナメの叔母。”夢路村”で、喫茶”四重奏の夢”を経営している。


イ・ジヨン 20代前半女子

韓国から来た留学生。喫茶”四重奏の夢”を経営を手伝いながらアイハの家でホームステイをしている。


リツ 27歳女子

ある過去を抱えている信仰者。


スグル 30代前半男子

・・・???

『第十話 契約者、恋する者、天使、魔女』後編



◯49私立東堂高校一年C組教室(日替わり/朝)

 外は快晴

 文化祭当日

 私立東堂高校一年C組の教室にいるカナメ、トワネ、ソウヤ、チヅル

 私立東堂高校一年C組の教室にはカナメたちの他にもたくさんの生徒がいる

 私立東堂高校一年C組の教室の机と椅子は文化祭のメイド&喫茶店に合わせて並べられており、机の上にはテーブルクロスが敷かれメニュー表が置いてある

 私立東堂高校の廊下は文化祭の飾り付けがされている

 ソウヤを含む数人の私立東堂高校一年C組の男子生徒は執事服を着ている

 チヅルを含む数人の私立東堂高校一年C組の女子生徒はメイド服を着ている

 ソウヤは熊の着ぐるみパジャマを2着持っている

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 イザベルはまだ学校に来ていない

 カナメ、トワネ、ソウヤ、チヅルを含む私立東堂高校一年C組の生徒たちは立っている

 チヅルは顔を赤くしたまま俯いている

 顔を赤くしたまま俯いているメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑しているトワネ


トワネ「(顔を赤くし俯いているメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑して)お、お前みたいな生意気極まりない奴がメイドなんておかし過ぎるだろ」

チヅル「(顔を赤くし俯いたまま)ぶ、ぶっ殺す・・・」

トワネ「(顔を赤くし俯いているメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑して)お、おいおい、メイドがそんな下品な言葉を使って良いのか?」

チヅル「(顔を赤くし俯いたまま)絶対に殺す・・・」

トワネ「(顔を赤くし俯いているメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑して)い、一部マニアにしかウケないツンデレメイドの爆誕だな」


 チヅルは顔を赤くし俯いたまま拳を握り締める


カナメ「笑い過ぎだよ、トワネ」

トワネ「(顔を赤くし俯き拳を握り締めているメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑して)だ、だっておかしいだろ、ち、チヅルがメイドだぞ?あ、あのチヅルがメイドなんだぞ?」

チヅル「(顔を赤くし俯いたまま拳を握り締めて)お前らのご飯の中に腐った牛乳を入れてやる・・・」

カナメ「何で僕まで・・・」


 ソウヤはカナメとメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑しているトワネに、持っていた熊の着ぐるみパジャマを差し出す


ソウヤ「(カナメとメイド服姿のチヅルのことを見ながら爆笑しているトワネに、持っていた熊の着ぐるみパジャマを差し出して)そんな君たちもそろそろ衣装に着替えてもらおうかな」

カナメ「(熊の着ぐるみパジャマをソウヤから差し出されて)衣装?」

 

 時間経過


 カナメとトワネは熊の着ぐるみパジャマを着ている

 熊の着ぐるみパジャマのフードを被っているカナメとトワネ

 カナメとトワネが着ている熊の着ぐるみパジャマのフードには熊の耳が付いており、熊の顔が描かれている

 カナメとトワネは顔を赤くしたまま俯いている

 イザベルは変わらずまだ学校に来ていない

 顔を赤くしたまま俯いている熊の着ぐるみパジャマ姿のカナメとトワネのことを見ながら爆笑しているチヅル


チヅル「(顔を赤くし俯いている熊の着ぐるみパジャマ姿のカナメとトワネのことを見ながら爆笑して)えっ?お二人ともどこかのゆるキャラか何かですか?」

トワネ「(顔を赤くし俯いたまま)ゆ、許さん・・・」

チヅル「(顔を赤くし俯いている熊の着ぐるみパジャマ姿のカナメとトワネのことを見ながら爆笑して)受け付けなんだからもっと愛想良く振る舞ってくれますかねー?」

トワネ「(顔を赤くし俯いたまま)絶対に許さん・・・」

チヅル「(顔を赤くし俯いている熊の着ぐるみパジャマ姿のカナメとトワネのことを見ながら爆笑して)ま、またまた、ほんとは喜んでるくせに」


 トワネは顔を赤くし俯いたまま拳を握り締める


トワネ「(顔を赤くし俯いたまま拳を握り締めて)よ、喜ぶわけあるか!!」

カナメ「(顔を赤くし俯いたまま)う、ウェイター服とかそういうのはないの」

ソウヤ「ない。だからこれが君たちの正装だね」

トワネ「(顔を赤くし拳を握り締めたまま顔を上げて)こ、こんな格好をしなきゃいけないなんて意味が分からん!!」

ソウヤ「(少し笑って)意味が分からないことをするのが文化祭って行事だよ」

トワネ「(顔を赤くし拳を握り締めたまま)お、お前たち覚えてろよ・・・」


 カナメは顔を上げる


カナメ「(顔を上げて)そ、そういえばイザベルは?」


 チヅルは熊の着ぐるみパジャマ姿のカナメとトワネのことを見るのをやめる

 教室内を覗くチヅル


チヅル「(教室内を覗く)まだ来てないんじゃない?」


◯50シングルルーム(朝)

 ホテルのシングルルームにいるイザベル 

 ホテルのシングルルームは狭く、小さなベッドとテレビしかない 

 イザベルはベッドの上で横になっている

 タブレットを見ているイザベル 

 イザベルのタブレットには、ANDREI総本部の地下最下層にある巨大な枯れかけた木が表示されている

 イザベルのタブレットに表示されているANDREI総本部の地下最下層の巨大な枯れかけた木の幹には、洞穴がある

 イザベルはタブレットに表示されているANDREI総本部の地下最下層の巨大な枯れかけた木の幹にある洞穴を拡大する

 イザベルがタブレットに表示されているANDREI総本部の地下最下層の巨大な枯れかけた木の幹にある洞穴を拡大すると、木の根っこに縛り上げられた全裸のトワネの画像が表示される

 イザベルのタブレットに表示されている木の根っこに縛り上げられた全裸のトワネの画像の横には、”Lucifaria”と書かれてある

 イザベルはタブレットに表示されている木の根っこに縛り上げられた全裸のトワネの画像を見ている

 少しするとイザベルはタブレットに表示されている木の根っこに縛り上げられた全裸のトワネの画像を見るのをやめる 

 体を起こすイザベル

 イザベルは立ち上がる


◯51私立東堂高校一年C組教室前廊下(朝)

 文化祭当日

 私立東堂高校一年C組の教室前の廊下にいるカナメとトワネ

 私立東堂高校の廊下はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の廊下は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校一年C組の教室前には机、椅子があり、机の上にはメニュー表が置いてある

 私立東堂高校一年C組の教室前には”メイド&執事喫茶”と書かれた看板が立て掛けられてある

 私立東堂高校一年C組の教室の中ではメイド&執事喫茶が開かれており、執事服を着たソウヤ、メイド服を着たチヅルを含む一年C組の生徒たちと、数人の客がいる

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 私立東堂高校一年C組の教室前の机に向かって椅子に座っているカナメとトワネ

 カナメとトワネは熊の着ぐるみパジャマを着ている

 熊の着ぐるみパジャマのフードを被っているカナメとトワネ

 カナメとトワネが着ている熊の着ぐるみパジャマのフードには熊の耳が付いており、熊の顔が描かれている

 呼び込みをしているカナメ

 

カナメ「(小さな声で)い、いらっしゃいませ・・・お、美味しいパンケーキが食べられる喫茶店は一年C組だけですよ・・・」


 私立東堂高校一年C組教室の前をたくさんの生徒たちが通り過ぎて行く

 少しの沈黙が流れる

 頬杖をつくトワネ


トワネ「(頬杖をついて退屈そうに)あーあ、つまらん1日だな」

カナメ「と、トワネも呼び込みしてよ」

トワネ「(頬杖をついたまま退屈そうに)どうやって」

カナメ「ど、どうやってって・・・い、いらっしゃいませとか言えば良いだろ」

トワネ「(頬杖をついたまま退屈そうに)らっしゃいらっしゃい。(少し間を開けて)これで満足か」

カナメ「い、いや、それじゃ誰も来ないよ」

トワネ「(頬杖をついたまま退屈そうに)来ない奴が悪いんじゃないか?」


 再び沈黙が流れる

 私立東堂高校一年C組の教室前の廊下にシィアとトキコがやって来る

 私立東堂高校一年C組の教室前で立ち止まるシィアとトキコ


トキコ「(私立東堂高校一年Cの組教室前で立ち止まって)あら、あんたたちこんなとこにいたの」

カナメ「トキコさん」

トキコ「二人して何やってんの?」

トワネ「(頬杖をついたまま退屈そうに)受け付けだ」

シィア「(淡々)とても受け付けをしている人間とは思えません」

トワネ「(頬杖をついたまま退屈そうに)だろうな、そもそもやる気だってないさ」

トキコ「馬鹿ねえ、せめて受け付けくらい顔が良いソウヤを置いときなさいよ」

カナメ「ご意見ご感想は職員室の前のグリーンボックスにお願いします」

トキコ「生意気な受け付けだわ」

カナメ「そう言えってさっき実行委員に怒られたんです」

トキコ「あんたは言われたら何でもすんのね、まるでアンドロイドだわ」

シィア「(淡々と)失礼な」


 トワネは頬杖をつくのをやめる


トワネ「(机に肘をつくのをやめて)シィアちゃん、受け付けを代われ」

カナメ「えっ?」

シィア「この学校の生徒どころか私はただのアンドロイですが?」

トワネ「構わん、私がやるよりマシだ」


 トワネは立ち上がる

 熊の着ぐるみパジャマを脱ぎ始めるトワネ


カナメ「と、トワネ、また実行委員に怒られるよ」

トワネ「(熊の着ぐるみパジャマを脱ぎながら不機嫌そうに)知らん」


 トワネは熊の着ぐるみパジャマを脱ぎ終える

 熊の着ぐるみパジャマをシィアに差し出すトワネ


トワネ「(熊の着ぐるみパジャマをシィアに差し出して)任せたぞ下僕4号」


 シィアは熊の着ぐるみパジャマをトワネから受け取る


シィア「(熊の着ぐるみパジャマをトワネから受け取って)はあ」


 シィアは熊の着ぐるみパジャマを着始める


カナメ「ま、まずいってトワネ、君が仕事放棄したら僕まで叱られることに・・・」

トワネ「(カナメの話を遮って不機嫌そうに)仕事放棄するのはお前も同じだろうが」

カナメ「ぼ、僕はヒヨリさんの演劇が終わったら戻って来るよ」

トワネ「(不機嫌そうに)お前は今から仕事放棄をするんだ」

カナメ「な、何でそうなるんだよ」


 シィアは熊の着ぐるみパジャマを着終える

 熊の着ぐるみパジャマのフードを被るシィア

 

トワネ「文化祭だぞ?美味しいご飯がたくさん売られる大イベントだぞ?」

カナメ「い、行きたいなら一人で行けば良いだろ」

トワネ「(不機嫌そうに)金」

カナメ「お金?」

トワネ「(不機嫌そうに)財布」

カナメ「もしかして、僕に出せって言うの」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「(不機嫌そうに)もう良い」


 トワネはどこかに行こうとする


カナメ「と、トワネ!」


 トワネはカナメの声を無視してどこかに行く


カナメ「実行委員の人たちにどう説明すれば良いんだよ・・・」


 シィアは机に向かって椅子に座る


シィア「(机に向かって椅子に座って)アホ」

カナメ「何が?」

トキコ「ほんっとに鈍い男ね、小っさいこと気にしないでさっさと追っかけてやんなさいよ」

カナメ「僕、ここで受け付けをしないと・・・」

トキコ「(カナメの話を遮って)良いから行きなさい、これは命令よ」

カナメ「何でそんな命令をするんですか?」

トキコ「前にも言ったけど、カナメが男だからよ


 再び沈黙が流れる

 カナメは渋々熊の着ぐるみパジャマを脱ぎ始める


カナメ「(渋々熊の着ぐるみパジャマを脱ぎながら)ちゃんと受け付けをやっといてねシィアちゃん」

シィア「はい」


◯52私立東堂高校二年生廊下(朝)

 文化祭当日

 私立東堂高校の二年生廊下にいるカナメ

 私立東堂高校の二年生廊下はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の二年生廊下は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の二年生廊下には焼きそば、クレープ、チュロス、ベビーカステラなどの屋台が出ている 

 私立東堂高校の二年生廊下にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 私立東堂高校の二年生廊下を歩きながらトワネを探しているカナメ


◯53私立東堂高校校庭(朝)

 快晴

 文化祭当日

 私立東堂高校の校庭にいるトワネ

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている  

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 トワネはチョコバナナの屋台の前で立ち止まっている 

 屋台のチョコバナナを見ているトワネ

 

トワネ「(屋台のチョコバナナを見ながら不機嫌そうに)あのアホ・・・」


 少しの沈黙が流れる

 トワネは屋台のチョコバナナを見るのをやめる 

 歩き始めるワネ


カナメ「チョコバナナ一つください」


 トワネは立ち止まる

 

カナメ「どうも・・・」


 トワネの横にカナメがやって来る 

 カナメはチョコバナナを2本持っている


カナメ「トワネ」

トワネ「(不機嫌そうに)仕事放棄したのか」

カナメ「うん」


 カナメは持っていたチョコバナナの1本をトワネに差し出す

 

カナメ「(持っていたチョコバナナの1本をトワネに差し出して)これ」

トワネ「(チョコバナナの1本をカナメに差し出されたまま不機嫌そうに)私が欲しかったのはチョコバナナじゃなくてバナナチョコだ」

カナメ「(持っていたチョコバナナの1本をトワネに差し出したまま)そんなお店あるの?」


 再び沈黙が流れる

 トワネはチョコバナナの1本をカナメから受け取る


トワネ「(チョコバナナの1本をカナメから受け取って不機嫌そうに)ないからチョコバナナで我慢してやる」

カナメ「そっか。(少し間を開けて)他にも食べたい物があるの?」


 トワネはチョコバナナを一口食べる


トワネ「(チョコバナナを一口食べて不機嫌そうに)分からん」

カナメ「す、少し見て回る?」

トワネ「(不機嫌そうに)叱られても知らんぞ」

カナメ「うん。でも僕、一人じゃないから」


 トワネの顔が少し赤くなる

 顔を少し赤くしたままカナメから顔を逸らすトワネ


トワネ「(顔を少し赤くしたままカナメから顔を逸らして不機嫌そうに)お、お化け屋敷に行きたい」

カナメ「えっ・・・」


 トワネはカナメから顔を逸らすのをやめる


トワネ「(カナメから顔を逸らすのをやめて)まさかお前、怖いのか?」

カナメ「あ、ああいうのはくだらないよ」

トワネ「(少し笑って)そうか、怖くはないんだな」


◯54私立東堂高校音楽室(朝)

 文化祭当日

 私立東堂高校の音楽室にいるカナメとトワネ

 私立東堂高校の音楽室はお化け屋敷になっている

 私立東堂高校の音楽室の中は薄暗く、黒いカーテンが閉じられてある

 私立東堂高校の音楽室の地面には真っ赤な手跡が残っている

 私立東堂高校の音楽室の壁には”呪”と書かれたたくさんの半紙が貼ってある

 お化け屋敷に参加しているカナメとトワネ

 カナメとトワネはライトを持っている

 ライトを照らしているカナメとトワネ

 カナメはライトを照らしながら怯えている

 怯えながらライトを照らしているカナメの後ろを歩いているトワネ


トワネ「(ライトを照らしながら不機嫌そうに)安っぽい作りだな、本物の幽霊を期待してたのに残念だ」

カナメ「(怯えながらライトを照らして)そ、そうだね」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「(怯えながらライトを照らして)は、早くお札を探して・・・」

トワネ「(ライトを照らしながらカナメの話を遮って大きな声で)ドン!!!!」

カナメ「(ライトを照らしながら驚いて叫び声で)うわああああああああああああああ!!!!」

トワネ「(ライトを照らしながらカナメの叫び声を遮って)おいあんまり騒ぐな、幽霊が逃げちゃうだろ」

カナメ「(ライトを照らしながら立ち止まり怒って)お、脅かすなよ!!」


 トワネはライトを照らしながら立ち止まる


トワネ「(ライトを照らしながら立ち止まって不機嫌そうに)何のことだ」

カナメ「(ライトを照らしながら怒って)い、今大きな声を出しただろ!!」

トワネ「(ライトを照らしながら不機嫌そうに)声?私は一言も話していないが?」


 再び沈黙が流れる


トワネ「(ライトを照らしながら)どうやらカナメにだけイタズラ好きの幽霊の声が聞こえたらしいな」

カナメ「(ライトを照らしながら怒って)い、イタズラ好きなのは君だろ」

トワネ「(ライトを照らしながら)いや、それは分からん。とりあえず私はカナメの幻聴のせいで今とても怖い。なのでお前が先に歩け」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「(ライトを照らしながら少し楽しそうに)ほら、早く行け下僕1号」


 カナメはライトを照らしながら渋々歩き始める


カナメ「(ライトを照らしながら渋々歩き始めて)次変なことをしたら僕戻るからね」


◯55私立東堂高校体育館(昼前)

 文化祭当日

 私立東堂高校の体育館にいるカナメとトワネ

 私立東堂高校の体育館は段ボールで出来た巨大な迷路になっている

 巨大な迷路の段ボールは約2メートルくらいの高さの壁になっている

 段ボールで出来た巨大な迷路に参加しているカナメとトワネ

 カナメは段ボールで出来た巨大な迷路の手書き地図を持っている

 段ボールで出来た巨大な迷路の手書き地図を見ているカナメ

 立ち止まって話をしているカナメとトワネ


カナメ「(段ボールで出来た巨大な迷路の手書き地図を見ながら)ここ・・・さっきも通った気がするんだけど・・・」

トワネ「お前は道に迷う天才だな」

カナメ「(段ボールで出来た巨大な迷路の手書き地図を見ながら)ちゃ、ちゃんと地図通りに進んでるはずなんだ」

トワネ「(不機嫌そうに)で、その結果迷ったと」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「(不機嫌そうに)段ボールを破壊してゴールに直進しちゃいけないのか?」

カナメ「(段ボールで出来た巨大な迷路の手書き地図を見ながら)ダメだよそれじゃ」


◯56私立東堂高校体育館前校庭(昼前)

 文化祭当日

 私立東堂高校の体育館前の校庭にいるカナメとトワネ

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている  

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 話をしているカナメとトワネ


トワネ「(不機嫌そうに)結局ゴール出来ずスタッフに緊急救出されるとはな」

カナメ「ごめん・・・って何で僕が謝らなきゃいけないんだよ」

トワネ「(不機嫌そうに)地図を見てたのがお前だからだ」

カナメ「と、トワネに地図を勧めても興味ないの一言で終わりだったよね」

トワネ「(不機嫌そうに)馬鹿、学年最下位の頭脳を持つ私が地図なんて読めるわけないだろ」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「と、トワネもチヅルもヒヨリさんも、変にプライドが高過ぎるよ」

トワネ「(不機嫌そうに)私から言わせてもらえばお前みたいにぞんざいに扱われてもヘラヘラしてる方が謎だけどな」

カナメ「あ、争うより良い」

トワネ「(不機嫌そうに)争いから逃げることは偉いのか?」


◯57私立東堂高校三年生廊下(昼)

 文化祭当日

 私立東堂高校の三年生廊下にいるイザベル

 私立東堂高校の三年生廊下はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の三年生廊下は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の三年生廊下には焼きそば、クレープ、チュロス、ベビーカステラなどの屋台が出ている 

 私立東堂高校の三年生廊下にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 イザベルはタブレットを持っている

 イザベルが持っているタブレットにはカナメの写真が映し出されている

 私立東堂高校の三年生廊下を歩きながらカナメを探しているイザベル

 イザベルはすれ違った私立東堂高校の三年生男子生徒1にタブレットに映し出されているカナメの写真を見せる


イザベル「(すれ違った私立東堂高校の三年生男子生徒1にタブレットに映し出されているカナメの写真を見せて)こ、この人を見ていませんか?」

私立東堂高校の三年生男子生徒1「(すれ違ったイザベルにタブレットに映し出されているカナメの写真を見せられながら)知らないよ」


 私立東堂高校の三年生男子生徒1はイザベルのタブレットに映し出されているカナメの写真を見るのをやめてイザベルから離れて行く

 すれ違った私立東堂高校の三年生女子生徒1と2タブレットに映し出されているカナメの写真を見せるイザベル


イザベル「(すれ違った私立東堂高校の三年生女子生徒1と2タブレットに映し出されているカナメの写真を見せて)こ、この人を見かけてませんか?」

私立東堂高校の三年生女子生徒1「(すれ違ったイザベルにタブレットに映し出されているカナメの写真を見せられながら)見てないと思う・・・」

私立東堂高校の三年生女子生徒2「(すれ違ったイザベルにタブレットに映し出されているカナメの写真を見せられながら)えっ?さっき一年の喫茶店の前にいた人じゃない?」

私立東堂高校の三年生女子生徒1「(すれ違ったイザベルにタブレットに映し出されているカナメの写真を見せられながら)あー・・・言われてみればこんば感じ・・・だったかも?」

イザベル「(すれ違った私立東堂高校の三年生女子生徒1と2タブレットに映し出されているカナメの写真を見せながら)いっ、一年C組の前ですか?」

私立東堂高校の三年生女子生徒2「(すれ違ったイザベルにタブレットに映し出されているカナメの写真を見せられながら)多分・・・自信ないけど・・・」


 イザベルはすれ違った私立東堂高校の三年生女子生徒1と2タブレットに映し出されているカナメの写真を見せるのをやめる


イザベル「(すれ違った私立東堂高校の三年生女子生徒1と2タブレットに映し出されているカナメの写真を見せるのをやめて)あっ、ありがとうございます!!」


 イザベルは走って私立東堂高校一年C組の教室に向かう


◯58私立東堂高校一年C組教室前廊下(昼)

 文化祭当日

 私立東堂高校一年C組の教室前の廊下にいるシィアとトキコ

 私立東堂高校の廊下はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の廊下は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校一年C組の教室前には机、椅子があり、机の上にはメニュー表が置いてある

 私立東堂高校一年C組の教室前には”メイド&執事喫茶”と書かれた看板が立て掛けられてある

 私立東堂高校一年C組の教室の中ではメイド&執事喫茶が開かれており、執事服を着たソウヤ、メイド服を着たチヅルを含む一年C組の生徒たちと、数人の客がいる

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 私立東堂高校一年C組の教室前の机に向かって椅子に座っているシィアとトキコ

 シィアとトキコは熊の着ぐるみパジャマを着ている

 熊の着ぐるみパジャマのフードを被っているシィアとトキコ

 シィアとトキコが着ている熊の着ぐるみパジャマのフードには熊の耳が付いており、熊の顔が描かれている

 呼び込みをしているシィア


シィア「へいへいらっしゃいらっしゃい!!今なら新鮮なパンケーキをお安くしとくぜ!!」

トキコ「あんたは市場のおっちゃんか。つか新鮮なパンケーキって何よ」

シィア「(淡々と)市場のおっちゃんが出来立てのパンケーキと発するのはアホっぽいですから」

トキコ「パンケーキの時点でアホだわ。そもそも何でおっちゃんキャラなのよ?」

シィア「好感度狙いです。こういうキャラであれば、計画が成功して、この学校に編入した際に人気者になれそうなので」

トキコ「あっそ・・・というか何で私までこんなことをしてるんだか・・・せっかく安くて美味しい焼きそばが食べられるかと思ってたのに・・・」

シィア「(淡々と)カナメに頼まれましたから」

トキコ「ならあんたは普通のメイドで呼び込みしなさいよ」

シィア「お帰りなさいませご主人様!!ご飯にしますか?お風呂にしますか?そ、れ、と、も・・・(少し間を開けて)わ、さ、び?」


 少しの沈黙が流れる


シィア「(淡々と)シィアちゃんジョークです」

トキコ「おもんないわ」

シィア「では、わさびの部分を割り箸に・・・」


 私立東堂高校一年C組の教室の中からチヅルが出て来る


チヅル「(私立東堂高校一年C組の教室の中から出て来てシィアの話を遮って)え、まだ二人が受け付けやってんの?」

トキコ「そうよ、今貴重な休日をくだんない文化祭で潰してる最中」

チヅル「あ、あはは・・・と、トワネとカナメには後で土下座させるからさ」

トキコ「よろしく」


 トキコはチラッとチヅルが首につけている折り鶴のネックレスを見る

 私立東堂高校一年C組の教室の中からソウヤが出て来る

 

ソウヤ「(私立東堂高校一年C組の教室の中から出て来て)トワネたちが戻って来ないなら僕らで探しに行きますよ」

チヅル「えー、何であいつらのためにそこまでしなきゃなんないんだよー・・・」

ソウヤ「(少し笑って)だって仲間じゃないかチヅル」

チヅル「いや、それとこれとは別だし、つかあたしたちにはまだ仕事があるじゃん」

ソウヤ「(少し笑いながら)ちょっとくらい抜けても大丈夫だよ」


 ソウヤはチヅルの手を掴む

 チヅルの手を引っ張って歩き出すソウヤ


チヅル「(ソウヤに手を引っ張られながら)えっ、ちょっとソウヤ」

ソウヤ「(チヅルの手を引っ張りながら少し笑って)少し探しに行くだけだよ。シィアちゃん、留守を頼むよ」

シィア「はあ」


 ソウヤはチヅルの手を引っ張りながらどこかに歩いて行く


シィア「(淡々と)人間って、隙あらばすぐデートをするのね」

トキコ「アフターミラーの影響かもしれないわ」


 再び沈黙が流れる

 ソウヤはチヅルの手を引っ張りながら早足で私立東堂高校の一年生廊下を歩いている


チヅル「(ソウヤに手を引っ張られながら早足で歩いて)て、手離してよ」

ソウヤ「(チヅルの手を引っ張りながら早足で歩いて)後でね」


 私立東堂高校の一年生廊下では一年C組の教室に向かって走っているイザベルがいる

 チヅルの手を引っ張りながら早足で私立東堂高校の一年生廊下を歩いているソウヤと、一年C組の教室に向かって走っているイザベルがぶつかる

 

イザベル「(チヅルの手を引っ張りながら私立東堂高校の一年生廊下を早足で歩いているソウヤとぶつかって)すっ、すみません!!」


 チヅルはソウヤに手を引っ張られたまま立ち止まる


チヅル「(ソウヤに手を引っ張られたまま立ち止まって)えっ、イザベルじゃん」

イザベル「あ、あれっ・・・?ど、どうしてチヅルさんとソウヤさんがここにいるんですか?」

チヅル「(ソウヤに手を引っ張られたまま)カナメとトワネを探してて・・・」

イザベル「(驚いて)えっ!?かっ、カナメさんをですか!?」

チヅル「(ソウヤに手を引っ張られたまま)うん、って待ってよソウヤ」


 ソウヤは変わらず立ち止まっているチヅルの手を引っ張っている


ソウヤ「(立ち止まっているチヅルの手を引っ張りながら)ごめん、僕ら少し急いでるんだ」


 チヅルはソウヤに手を引っ張られながら再び早足で歩き出す


チヅル「(ソウヤに手を引っ張られながら再び早足で歩いて)ご、ごめんねイザベル!!また後で!!」

イザベル「きょっ、教室にカナメさんは・・・」

チヅル「(ソウヤに手を引っ張られながら早足で歩いてイザベルの話を遮って)いない!!」


 イザベルは俯く


イザベル「(俯いて)そうですか・・・」


 ソウヤはチヅルの手を引っ張りながら早足でどこかに歩いて行く


チヅル「(ソウヤに手を引っ張られながら早足で歩いて)イザベルと一緒にトワネたちを探せば良かったじゃん」

ソウヤ「(チヅルの手を引っ張りながら早足で歩いて)本当に探しているなら、ね」


◯59私立東堂高校校庭(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の校庭にいるカナメとトワネ

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている  

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 カナメとトワネはたこ焼きの屋台の近くにいる

 8個入りのたこ焼きを食べているカナメとトワネ

 トワネはたこ焼きを一個食べる


トワネ「(たこ焼きを一個食べて不機嫌そうに)何故カルボナーラ焼きがないんだ」

カナメ「焼く料理じゃないだろ、カルボナーラは」

トワネ「(不機嫌そうに)タコの具材の代わりにチョコを入れたチョコ焼きが存在してるんだから、カルボナーラ焼きもあって良い」

カナメ「チョコ入りのやつは多分、罰ゲームか何か使うんだよ」


 カナメはたこ焼きを一個食べる

 

カナメ「(たこ焼きを一個食べて)放課後、仕事を出来なかった人に押し付けたりするんだ」


 トワネはたこ焼きを一個食べる


トワネ「(たこ焼きを一個食べて不機嫌そうに)仕事が出来ない奴に罰が下るのは当然だが、カルボナーラをメニューから外したのは納得出来ん。さてはこの学校にはアンチカルボナーラがいるんじゃないのか?」

カナメ「トワネが少数派なだけだと思うけど・・・」


 トワネはたこ焼きを一個食べる


トワネ「(たこ焼きを一個食べて)いや、そんなことはない。何故なら私が調査したところによると、人類は必ず一日一食以上カルボナーラを食べるという結果が出たからな」

カナメ「それ、調査対象がトワネだけだよね」

トワネ「ああ。私は極めて一般的な人間なので、調査を捗らせるために仕方なく全人類の代表になってやった。偉いだろ」


 少しの沈黙が流れる

 カナメはたこ焼きを一個食べる


カナメ「(たこ焼きを一個食べて)とにかく、この学校の文化祭にカルボナーラはないと思うよ」

トワネ「まだ分からん。無能な教師共がカルボナーラを隠蔽してるかもしれない」

カナメ「放課後探すのを手伝ってあげるから、そろそろ教室に戻ろうよ」

トワネ「何故だ」

カナメ「だってもう昼過ぎだし、一番混んでいる時をシィアちゃんとトキコさんに任せっきりなのは・・・」


 カナメは話途中で口を閉じる

 慌てて腕時計を見るカナメ

 カナメの腕時計は1時過ぎを指している

 慌てて腕時計を見るのをやめるカナメ

 カナメは急いで残りのたこ焼き6個を口の中に詰め込む


トワネ「突然早食いを始めたな、もしかして何かのパフォーマンスか」

カナメ「(急いで残りのたこ焼き6個を口の中に詰め込みながら)ひ、ヒヨリさんの演劇が始まってるんだ!!」


 カナメは急いで口の中にたこ焼き6個を詰め込み終える


カナメ「(急いで口の中にたこ焼き6個を詰め込み終えて)僕演劇が終わったら教室に戻るから!!」


 カナメは口の中にたこ焼き6個を詰め込んだまま走って演劇の公演場所に向かう

 再び沈黙が流れる

 私立東堂高校の校庭に取り残されるトワネ

 トワネはたこ焼きを一個食べる


トワネ「(たこ焼きを一個食べて不機嫌そうに)ふん・・・カルボナーラを見つけてもあいつには絶対に分けてやらん・・・」


◯60私立東堂高校視聴覚室(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の視聴覚室にいるヒヨリ

 私立東堂高校の視聴覚室では演劇が行われている

 私立東堂高校の視聴覚室は広く、たくさんの椅子とテーブルがある

 私立東堂高校の視聴覚室にはたくさんの生徒たちがおり、テーブルに向かって椅子に座り演劇を鑑賞している

 私立東堂高校の視聴覚室の電気は教室の一番前の部分だけついている

 私立東堂高校の視聴覚室には壇上があり、ヒヨリと数人の三年D組の生徒たちが壇上の上で演劇を行っている

 私立東堂高校の視聴覚室の上にいるヒヨリと数人の三年D組の生徒たちは小道具の刀を持っている

 ヒヨリは演劇で”女王”を演じている


ヒヨリ「では私がオソレを破壊しに行こう!!」

壇上の上の三年D組男子生徒1「し、しかし女王自らが参るなんて・・・あ、あまりに危険過ぎます!!」

ヒヨリ「危険のない正義なんてあるまい。それに女王自らが力を誇示することで、国民からの支持は得られるだろう」


 私立東堂高校の視聴覚室の扉がゆっくり開く

 私立東堂高校の視聴覚室の扉がゆっくり開くと、廊下の光と廊下にいる人たちの声が視聴覚室の中に入る

 私立東堂高校の視聴覚室の中にカナメが入って来る

 ヒヨリはチラッと私立東堂高校の視聴覚室の中に入って来たカナメのことを見る

 少しの沈黙が流れる

 カナメは静かにテーブルに向かって椅子に座る

 再び沈黙が流れる


演劇を鑑賞していた男子生徒1「(小さな声で)ど、どうしたんだ・・・?」

演劇を鑑賞していた女子生徒1「(小さな声で)セリフを忘れちゃったんじゃない・・・?」

演劇を鑑賞していた男子生徒2「(小さな声で)んな馬鹿な・・・」

演劇を鑑賞していた女子生徒2「(小さな声で)九音さんに限ってそんなことあるわけないよ・・・」

ヒヨリ「(大きな声で)私は他人に頼ったりしない!!!!全て実力で証明して見せよう!!!!この私が最強の女王であることを!!!!」


◯61私立東堂高校校庭(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の校庭にいるトワネとイザベル

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている  

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 トワネはたこ焼きの屋台の近くにいる

 8個入りのたこ焼きを食べているトワネ

 イザベルはタブレットを持っている

 イザベルが持っているタブレットにはカナメの写真が映し出されている

 トワネから離れたところでカナメを探しているイザベル

 イザベルは私立東堂高校の二年生男子生徒1にタブレットに映し出されているカナメの写真を見せている


私立東堂高校の二年生男子生徒1「(イザベルにタブレットに映し出されているカナメの写真を見せられながら)いや、見たことないよ」


 イザベルは私立東堂高校の二年生男子生徒1にタブレットに映し出されているカナメの写真を見せるのをやめる


イザベル「(私立東堂高校の二年生男子生徒1にタブレットに映し出されているカナメの写真を見せるのをやめて)そうですか・・・」


 トワネはイザベルから離れたところでたこ焼きを一個食べる

 離れたところにトワネがいることに気付くイザベル 

 イザベルはトワネのところに行く


イザベル「るっ、るしふぁ・・・と、トワネ大先輩!!」


  トワネは自分から離れたところにイザベルがいることに気付く

  チラッとイザベルのことを見るトワネ


トワネ「(チラッとイザベルのことを見て)なんだお前、来てたのか」

イザベル「じっ、自分、今カナメさんを探してるんです・・・けど・・・ど、どこにいるのか知りませんか?」

トワネ「(不機嫌そうに)あの馬鹿なら視聴覚室にいる。ヒヨリの演劇を・・・」

イザベル「(トワネの話を遮って)しっ、視聴覚室ですねっ!!わっ、分かりましたっ!!」


 イザベルは走って視聴覚室に向かおうとする


トワネ「ちょっと待てイザベル」

イザベル「(驚いて立ち止まって)なっ、ななななな何でしょうっ!?」

トワネ「これを食べて行け」


 トワネはたこ焼きをイザベルに差し出す

 トワネがイザベルに差し出したたこ焼きは2個残っている

 

イザベル「(たこ焼きをトワネに差し出されたまま)へっ・・・?」

トワネ「(たこ焼きをイザベルに差し出したまま)どうせ何も食べてないんだろ。私はもうお腹がいっぱいだから食べかけをお前にくれてやる、感謝しろ」


 イザベルの顔が真っ赤になる


イザベル「(顔を真っ赤にしたこ焼きをトワネに差し出されたまま大きな声で)むっ、無理無理無理無理無理!!!!るるるるるルシファリアとかっ、かかか間接キスとか恥ずかしくて私無理っ!!!!」


 イザベルは顔を真っ赤にしたまま走って視聴覚室に向かう


トワネ「何訳の分からないことを・・・」

イザベル「(顔を真っ赤にしたまま走って視聴覚室に向かいトワネの話を遮って大きな声で)さっ、さようなら!!!!」


 顔を真っ赤にしたまま走って視聴覚室に向かい続けるイザベル

 トワネは顔を真っ赤にしたまま走って視聴覚室に向かっているイザベルの後ろを姿を見ている


◯62私立東堂高校屋上(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の屋上には誰もいない

 私立東堂高校の屋上には落下防止のための金網がある

 少しすると私立東堂高校の屋上の扉が開き、チヅルの手を引っ張っているソウヤとチヅルが屋上にやって来る

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 ソウヤはチヅルの手を掴んだまま立ち止まる 

 ソウヤに手を掴まれたままソウヤに合わせて立ち止まるチヅル

 少しの沈黙が流れる


チヅル「(ソウヤに手を掴まれたまま)誰もいないって分かっててあたしを連れて来たの」

 

 ソウヤはゆっくりチヅルの手を離す


◯63私立東堂高校視聴覚室(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の視聴覚室にいるカナメとヒヨリ

 私立東堂高校の視聴覚室では演劇が行われている

 私立東堂高校の視聴覚室は広く、たくさんの椅子とテーブルがある

 私立東堂高校の視聴覚室にはたくさんの生徒たちがいる

 カナメを含む私立東堂高校の生徒たちはテーブルに向かって椅子に座り演劇を鑑賞している

 私立東堂高校の視聴覚室の電気は教室の一番前の部分だけついている

 私立東堂高校の視聴覚室には壇上があり、ヒヨリと数人の三年D組の生徒たちが壇上の上で演劇を行っている

 私立東堂高校の視聴覚室の上にいるヒヨリと三年D組の男子生徒2は小道具の刀を持っている

 ヒヨリは演劇で”女王”を演じ、小道具の剣を私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向けている


ヒヨリ「(小道具の剣を私立東堂高校の三年D組の男子生徒2に向けたまま)私を見くびったことを後悔させてやろう」


 ヒヨリは小道具の剣を私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって振り下ろす

 ヒヨリが振り下ろして来た小道具の刀を同じく小道具の刀で受ける私立東堂高校の三年D組男子生徒2

 私立東堂高校の視聴覚室の扉が開く

 私立東堂高校の視聴覚室の扉が開くと、廊下の光と廊下にいる人たちの声が視聴覚室の中に入る

 カナメはチラッと演劇を鑑賞しながら私立東堂高校の視聴覚室の扉の方を見る

 私立東堂高校の視聴覚室の中にイザベルが入って来る

 ヒヨリは振り下ろしていた小道具の刀を、私立東堂高校の三年D組男子生徒2の同じく小道具の刀から引き離す

 イザベルは中腰でカナメが座っているところに向かう

 私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって素早く小道具の刀で斬撃を繰り出すヒヨリ

 私立東堂高校の三年D組男子生徒2は必死に小道具の刀で素早く斬撃を繰り出して来ているヒヨリの小道具の刀を防いでいる


ヒヨリ「(私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって素早く小道具の刀で斬撃を繰り出しながら大きな声で)どうした!!!!この程度の実力ではオソレの名が廃るぞ!!!!」


 イザベルは中腰のままカナメが座っているところの横で立ち止まる


カナメ「(演劇を鑑賞しながら小声で)座りなよ、イザベル」

イザベル「(中腰のまま小声で)か、カナメさん、大事なお話があります」


◯64私立東堂高校屋上(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の屋上にいるソウヤとチヅル

 私立東堂高校の屋上にはソウヤとチヅル以外誰もいない

 私立東堂高校の屋上には落下防止のための金網がある

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 話をしているソウヤとチヅル


チヅル「えっ・・・?」


 少しの沈黙が流れる


ソウヤ「僕と付き合ってくれ、チヅル」


◯65私立東堂高校視聴覚室(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の視聴覚室にいるカナメ、ヒヨリ、イザベル

 私立東堂高校の視聴覚室では演劇が行われている

 私立東堂高校の視聴覚室は広く、たくさんの椅子とテーブルがある

 私立東堂高校の視聴覚室にはたくさんの生徒たちがいる

 カナメを含む私立東堂高校の生徒たちはテーブルに向かって椅子に座り演劇を鑑賞している

 私立東堂高校の視聴覚室の電気は教室の一番前の部分だけついている

 私立東堂高校の視聴覚室には壇上があり、ヒヨリと数人の三年D組の生徒たちが壇上の上で演劇を行っている

 私立東堂高校の視聴覚室の上にいるヒヨリと三年D組の男子生徒2は小道具の刀を持っている

 ヒヨリは演劇で”女王”を演じ、私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって素早く小道具の刀で斬撃を繰り出している

 私立東堂高校の三年D組男子生徒2は必死に小道具の刀で素早く斬撃を繰り出して来ているヒヨリの小道具の刀を防いでいる

 中腰で演劇を鑑賞しているカナメの横にいるイザベル

 カナメとイザベルは小声で話をしている


カナメ「(演劇を鑑賞しながら小声で)今・・・?」

イザベル「(中腰のまま小声で)はい」

カナメ「(演劇を鑑賞しながら小声で)演劇が終わってからじゃ・・・」

イザベル「(中腰のままカナメの話を遮って小声で)今すぐです」


 ヒヨリは私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって素早く小道具の刀で斬撃を繰り出すのをやめる


ヒヨリ「(私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって素早く小道具の刀で斬撃を繰り出すのをやめて大きな声で)見るが良い国民よ!!!!」


 私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって思いっきり小道具の刀を薙ぎ払うヒヨリ

 

ヒヨリ「(私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって思いっきり小道具の刀を薙ぎ払って大きな声で)正義が悪を斬る瞬間を!!!!」


 私立東堂高校の三年D組男子生徒2が持っていた小道具の刀はヒヨリが思いっきり薙ぎ払った小道具の刀にぶつかって真っ二つに折れる

 ヒヨリは笑う


ヒヨリ「(笑いながら)私は神からも愛されているのだ」

イザベル「(中腰のまま小声で)お願いしますカナメさん、どうしても大事なことなんです」


 カナメは少しの間悩む

 演劇を鑑賞するのをやめるカナメ


カナメ「(演劇を鑑賞するのをやめて)本当に大事なことなんだよね」

イザベル「(中腰のまま小声で)はい・・・」


 ヒヨリは笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2に向かって小道具の刀を構える

 中腰で立ち上がるカナメ


カナメ「(中腰で立ち上がって)じゃあ急ごう・・・」

 

 イザヴェルは中腰のまま頷く

 中腰のまま私立東堂高校の視聴覚室の扉に向かって歩き始めるカナメとイザベル

 ヒヨリは笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の首に向かって小道具の刀を振り上げる


私立東堂高校の三年D組男子生徒2「(小声で)ちょっ・・・こんなシーンは台本には・・・」

ヒヨリ「(笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の首に向かって小道具の刀を振り上げて)全て支配するのは女王であるこの私だよ」


 笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の首に向かって小道具の刀を振り上げているヒヨリの両目が、一瞬だけ真っ黒に染まる

 ヒヨリの両目は一瞬だけ真っ黒に染まるが、すぐに元のヒヨリの目に戻る

 ヒヨリは笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の首に向かって思いっきり小道具の刀を振り下ろす

 ヒヨリが笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の首に向かって思いっきり振り下ろした小道具の刀は、三年D組男子生徒2の首にぶつかって勢いよく折れる

 ヒヨリが笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の向かって思いっきり振り下ろした小道具の刀が三年D組男子生徒2の首にぶつかったのと同時に、カナメが私立東堂高校の視聴覚室の扉を開ける

 笑いながら私立東堂高校の三年D組男子生徒2の向かって思いっきり振り下ろした小道具の刀が三年D組男子生徒2の首にぶつかった瞬間、カナメとイザベルが私立東堂高校の視聴覚室から出て行っていることに気付くヒヨリ

 私立東堂高校の三年D組男子生徒2はヒヨリに思いっきり首に小道具の刀をぶつけられて、その場に倒れる

 私立東堂高校の三年D組男子生徒2の首に向かって思いっきり小道具の刀を振り下ろしたヒヨリの顔から笑顔が消える


◯66私立東堂高校屋上(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の屋上にいるソウヤとチヅル

 私立東堂高校の屋上にはソウヤとチヅル以外誰もいない

 私立東堂高校の屋上には落下防止のための金網がある

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 話をしているソウヤとチヅル


チヅル「な、何?い、いきなりどうしちゃったの?」

ソウヤ「いきなりなんかじゃない、僕はずっとチヅルのことが好きだった。(少し間を開けて)チヅルもそれに気付いてたはずだ」


 チヅルの顔が赤くなる

 少しの沈黙が流れる


チヅル「(顔を赤くしたまま)あ、あたし・・・あたし・・・さ・・・」


◯67私立東堂高校校庭(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の校庭にいるカナメとイザベル

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている  

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている

 私立東堂高校の校庭にいたトワネはいなくなっている

 話をしているカナメとイザベル


イザベル「じっ、自分・・・だ、大天使様が・・・カナメさんが墜落してないって分かりました。だからそろそろ・・・自分の役割を果たそうと思います」

カナメ「役割って・・・?」

イザベル「カナメさんを空に連れて帰ること、それから・・・ルシファリアを破壊すること」

カナメ「ま、待ってよ、僕はどこにも行くつもりは・・・」

イザベル「(カナメの話を遮って)大天使様は人間に利用されているんです」

カナメ「ま、前に言ったけど僕は神野カナメだよ、だ、だから君が思ってるような存在じゃないよ」


 少しの沈黙が流れる

 イザベルはカナメの一歩前に出る

 

イザベル「(カナメの一歩前に出て)カナメさん、七番目の天使、イザベル・カーフェンと契約してください」


◯68私立東堂高校屋上(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の屋上にいるソウヤとチヅル

 私立東堂高校の屋上にはソウヤとチヅル以外誰もいない

 私立東堂高校の屋上には落下防止のための金網がある

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 チヅルの顔が赤くなっている

 話をしているソウヤとチヅル


チヅル「(顔を赤くしたまま)ソウヤのこと・・・す、好きだけど・・・よく分かんないんだ・・・ず、ずっと一緒にいて・・・家族で・・・」


 ソウヤは顔を赤くしている話途中のチヅルのことを抱き締める


ソウヤ「(顔を赤くしている話途中のチヅルのことを抱き締めて)分かってるよ、チヅル」

チヅル「(顔を赤くしソウヤに抱き締められたまま)うん・・・」


 少しの沈黙が流れる

 

ソウヤ「(顔を赤くしているチヅルのことを抱き締めたまま)前から・・・こうしていたかったんだ・・・」


 再び沈黙が流れる

 ソウヤは顔を赤くしているチヅルのことを抱き締めたまま、チヅルの首筋にキスをする


チヅル「(顔を赤くしソウヤに抱き締められたまま、ソウヤに首筋をキスされて)な、何やってんの・・・?」


 ソウヤは顔を赤くしているチヅルのことを抱き締めたまま、チヅルの首筋にキスをし続ける


チヅル「(顔を赤くしソウヤに抱き締められたまま、ソウヤに首筋をキスされ続けて)ね、ねえ・・・や、やめてよソウヤ」


◯69私立東堂高校校庭(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の校庭にいるカナメとイザベル

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている  

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは屋台で買い食いをしたり、食べ歩きをしたりしている 

 イザベルはカナメの真正面に立っている

 話をしているカナメとイザベル


カナメ「な、七番目の・・・」

イザベル「(頷き)私は七番目の天使、イザベル・カーフェンです。墜落者ルシファリアを破壊するために、私と契約して大天使様のお力を授けてください」

カナメ「よ、よく分からないよイザベル。き、君は僕のことを勘違いしてるんだ」

イザベル「帰りましょう、カナメさん」

カナメ「か、帰るなんて無理だよ、そ、それに僕はトワネと契約していて・・・」


 突然、イザベルの顔面に魔法陣のような紋章が現れる

 イザベルの顔面に描かれた魔法陣のような紋章が光る

 イザベルの顔面に描かれた魔法陣のような紋章が光った瞬間、話途中だったカナメが意識を失う

 意識を失ったカナメは倒れそうになる

 イザベルは意識を失って倒れそうになったカナメのことを抱き抱える

 意識を失ったカナメのことを抱き抱えているイザベルの背中から真っ白な翼が生えて来る


◯70私立東堂高校屋上(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の屋上にいるソウヤとチヅル

 私立東堂高校の屋上にはソウヤとチヅル以外誰もいない

 私立東堂高校の屋上には落下防止のための金網がある

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 チヅルの顔が赤くなっている

 ソウヤは顔を赤くしているチヅルのことを抱き締めたまま、チヅルの首筋にキスをしている


チヅル「(顔を赤くしソウヤに抱き締められたまま、ソウヤに首筋をキスされ続けて)や、やめてってソウヤ、あ、あたしそういうことはしたくないよ」


 チヅルはソウヤに抱き締められたまま、首筋にキスして来るソウヤに抵抗する


チヅル「(ソウヤに抱き締められたまま、首筋にキスして来るソウヤに抵抗して)や、やめてってば・・・」


 ソウヤはチヅルのことを抱き締めたまま、チヅルの首筋にキスをするのをやめる

 少しの沈黙が流れる

 ソウヤはチヅルのことを抱き締めたままチヅルにキスをする

 抱き締められたままソウヤにキスをされて驚くチヅル

 チヅルはソウヤに抱き締められたまま、ソウヤにキスをされて何かを言おうとする

 チヅルはソウヤに抱き締められたまま、ソウヤにキスをされて何かを言おうとするが、キスをされているせいでチヅルは何も言うことが出来ない

 チヅルはソウヤに抱き締められたままキスをして来ているソウヤの背中を叩く

 ソウヤに抱き締められたまま、キスをして来ているソウヤの背中を何度も叩き抵抗するチヅル

 チヅルは少しの間、抱き締められたままキスをして来ているソウヤの背中を何度も叩き抵抗し続ける

 抱き締められたまま、キスをして来ているソウヤの背中を叩くのをやめるチヅル

 再び沈黙が流れる

 チヅルは抱き締められたまま、キスをして来ているソウヤの舌を思いっきり噛む

 チヅルに舌を思いっきり噛まれ、反射的にチヅルにキスをするのをやめて抱き締めていたチヅルから離れるソウヤ

 ソウヤとチヅルは息切れをしている

 息切れをしているソウヤの口の中は血まみれになっている

 息切れをしているチヅルの唇にはソウヤの血がついている

 チヅルは息切れをしながら唇についているソウヤの血を舐める 

 呼吸を整えるソウヤ

 チヅルも呼吸を整える

 チヅルの真後ろでは、意識を失ったカナメを抱き抱えているイザベルが背中に生えた真っ白な翼を羽ばたかせて勢いよく飛翔して来る

 イザベルの顔面には魔法陣のような紋章が描かれて光っている

 ソウヤはゆっくり私立東堂高校の屋上にある落下防止のための金網の近くに行く

 

チヅル「な、何・・・?」


 ソウヤは意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見ている

 意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま、自分の胸元で十字を切るソウヤ


ソウヤ「(意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま、自分の胸元で十字を切って)ど、どうか我らの罪をお許しください・・・どうか我らの罪をお許しください・・・どうか我らの罪をお許しください・・・どうか我らの罪をお許しください・・・どうか我らの罪をお許しください・・・どうか我らの・・・」


 ソウヤは意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま、”どうか我らの罪をお許しください”と呟き続ける

 ソウヤが見ている方を見るチヅル

 チヅルは呆然としながら、意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見ている


◯71私立東堂高校二年生廊下(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の二年生廊下にいるトワネ

 私立東堂高校の二年生廊下はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の二年生廊下は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の二年生廊下には焼きそば、クレープ、チュロス、ベビーカステラなどの屋台が出ている 

 私立東堂高校の二年生廊下の窓ガラスからは、意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルの姿が見えている

 イザベルの顔面には魔法陣のような紋章が描かれて光っている

 トワネを含む私立東堂高校の二年生廊下にいるたくさんの生徒たちは、廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見ており、大騒ぎになっている


私立東堂高校の二年生男子生徒1「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま大きな声で)は、八人目のオソレだ!!!!」

私立東堂高校の二年生男子生徒2「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま大きな声で)九音先輩はまだなの!?!?」

トワネ「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま)ち、違う・・・あれはオソレなんかじゃない・・・(少し間を開けて)あいつはきっと・・・」


 トワネは廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま口を閉じる

 廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま唇を噛むトワネ


◯72私立東堂高校一年C組教室前廊下(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校一年C組の教室前の廊下にいるシィアとトキコ

 私立東堂高校の廊下はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の廊下は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校一年C組の教室前には机、椅子があり、机の上にはメニュー表が置いてある

 私立東堂高校一年C組の教室前には”メイド&執事喫茶”と書かれた看板が立て掛けられてある

 シィアとトキコは熊の着ぐるみパジャマを着ている

 シィアとトキコが着ている熊の着ぐるみパジャマのフードには熊の耳が付いており、熊の顔が描かれている

 私立東堂高校の一年生廊下の窓ガラスからは、意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルの姿が見えている

 イザベルの顔面には魔法陣のような紋章が描かれて光っている

 シィアとトキコを含む私立東堂高校の一年生廊下にいるたくさんの生徒たちは、廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見ており、大騒ぎになっている

 廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見てこめかみに人差し指を当てているシィア

 シィアとトキコは話をしている


シィア「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見てこめかみに人差し指を当てて)ソウヤとチヅルは現在、屋上にいるそうですが、ヒヨリとマナカとは連絡が取れません」

トキコ「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま)ヒヨリたちは独断で破壊に向かった可能性があるわ」

シィア「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たままこめかみに人差し指を当てて)司令が例の人型の飛翔生物を八人目のオソレと断定、デモニオと命名し、ヒヨリアンドマナカペアに破壊を命じたようです」

トキコ「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見て)デモニオ・・・ね・・・」


 シィアは(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま、こめかみに人差し指を当てるのをやめる


シィア「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たままこめかみに人差し指を当てるのをやめて)オソレは悪魔なのでしょうか?」

トキコ「(廊下の窓ガラスから意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのことを見たまま)分からないわ・・・」


◯73私立東堂高校校庭から50メートルほど高い場所(昼過ぎ)

 文化祭当日

 私立東堂高校の校庭から50メートルほど高い場所で真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベル

 真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルは意識を失っているカナメを抱き抱えている 

 イザベルの顔面には魔法陣のような紋章が描かれて光っている

 私立東堂高校の校庭はたくさんの生徒で溢れている

 私立東堂高校の校庭は文化祭の飾り付けがされている

 私立東堂高校の校庭にはたこ焼き、イカ焼き、フライドポテト、アイスクリーム、タピオカ、チョコバナナ、電球ソーダ、フランクフルトなどたくさんの屋台が出ている 

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて校庭から50メートルほど高い場所で宙に浮かんでいるイザベルのことを見ている

 私立東堂高校の校庭にいるたくさんの生徒たちは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて校庭から50メートルほど高い場所で宙に浮かんでいるイザベルのことを見ながら大騒ぎになっている


イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせながら)いっ、急がないと・・・」


 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせてANDREI総本部に向かう

 意識を失ったカナメを抱き抱えたまま、真っ白な翼を羽ばたかせて高速でANDREI総本部に向かっているイザベル

 突然、意識を失ったカナメを抱き抱えたまま、真っ白な翼を羽ばたかせて高速でANDREI総本部に向かっているイザベルの正面からミサイルが飛んで来る

 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて高速でANDREI総本部に向かいながら体勢を変えて正面から飛んで来たミサイルをかわそうとする

 イザベルが意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて高速でANDREI総本部に向かいながら体勢を変えて正面から飛んで来たミサイルをかわそうとすると、ミサイルから勢いよく紫色の煙幕が噴出される

 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせ宙に浮かんだままその場に止まる

 

イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせ宙に浮かんだままその場に止まって)煙!?」


 ミサイルから勢いよく噴出された紫色の煙幕は一瞬で数十メートル以上先まで広がる

 少しの沈黙が流れる

 

イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま 声 モノローグ)音が遠くなった・・・目を奪ったように見せるのはブラフか・・・だとしたら・・・あの人が来るのは・・・」


 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま真上を見る

 意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルの真上から紫と緑の”ミラースーツ”を着てエンジン付きのグライダーに乗ったヒヨリが2本の刀を振り下ろして突っ込んで来る

 ヒヨリが振り下ろしている2本の刀、紫色の煙幕、ミサイルは全てマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿

 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて2本の刀を振り下ろしながらグライダーで突っ込んで来たヒヨリの攻撃を避けようとする


ヒヨリ「(グライダーに乗り意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルの真上から2本の刀を振り下ろして突っ込んで)かかった!!」

 

 ヒヨリはグライダーに乗り2本の刀を振り下ろしたまま、意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせて2本の刀を避けようとしているイザベルの目の前でグライダーを急旋回させる

 ヒヨリが2本の刀を振り下ろしたまま、意識を失ったカナメを抱き抱え真っ白な翼を羽ばたかせ2本の刀を避けようとしているイザベルの目の前でグライダーを急旋回させると、グライダーが真っ白な翼を羽ばたかせようとしているイザベルの腹を強打する

 ヒヨリが乗って急旋回したグライダーに腹を強打されたイザベルの体は弾き飛ばされる

 ヒヨリが乗って急旋回したグライダーに腹を強打されたイザベルの体は弾き飛ばされるが、イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱えたまま素早く真っ白な翼を羽ばたかせて体勢を立て直す

 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせたまま宙に浮かんでいる

 

ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)今の一撃では終わらないか・・・」

イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま)ヒヨリ先輩・・・」

ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)カナメをどこかに捨ててくれないか」

イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま)す、捨てるだなんて・・・」

ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)カナメは私の王になる男、つまり傷を付けたくないのだ」

イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま)かっ、カナメさんは故郷へ連れて帰りますっ!!」

ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)カナメの故郷は私がいる土地だ」

イザベル「(意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま)ちっ、違います!!カナメさんは地上の人じゃないんです!!」

ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま)女王の考えを否定するとは・・・貴様は礼儀がなっていないな・・・」


 イザベルは意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま意識を失って抱き抱えているカナメの胸元に手を当てる

 イザベルが意識を失ったカナメを抱き抱え、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま意識を失って抱き抱えているカナメの胸元に手を当てると、カナメの体が強く光り、周囲が見えなくなる

 少しすると周囲から光が消える

 真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま、意識を失って抱き抱えているカナメの胸元に当てていたはずのイザベルの手には剣が握られている

 イザベルが持っている剣はカナメがイザベルと契約して”王子”になった姿

 イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま剣を構える


イザベル「(真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま剣を構えて)そっちがその気なら、自分も本気でやらせてもらいます」


 少しの沈黙が流れる

 ヒヨリはグライダーからバク宙をして飛び降り、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かび剣を構えているイザベルに向かって2本の刀を思いっきり振り下ろす

 真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま、剣でヒヨリが思いっきり振り下ろして来た2本の刀を受け止めるイザベル

 ヒヨリは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだままイザベルが剣で受け止めている2本の刀に力を入れる

 ヒヨリは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだままイザベルが剣で受け止めている2本の刀に力を入れると、真っ白な翼を羽ばたかせているイザベルの体が少し沈む

 ヒヨリは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだままイザベルが剣で受け止めている2本の刀に力を入れて笑うヒヨリ

 イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かびながら、受け止めていたヒヨリの2本の刀を勢いよく剣でヒヨリの体ごと弾き飛ばす

 ヒヨリのグライダーはオートパイロットでイザベルの剣に勢いよく弾き飛ばされたヒヨリのところに向かう

 グライダーに着地するヒヨリ

 イザベルは高速で真っ白な翼を羽ばたかせてグライダーに乗っているヒヨリのところに向かう

 高速で真っ白な翼を羽ばたかせてグライダーに乗っているヒヨリを狙って剣で突こうとするイザベル

 グライダーに乗ってヒヨリが持っている2本の刀のうちの1本が大きな盾に変わる

 グライダーに乗ってヒヨリが持っている大きな盾は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ

 グライダーに乗ったまま、真っ白な翼を羽ばたかせてイザベルが突いて来た剣を大きな盾で受け流すヒヨリ

 グライダーに乗ったまま、真っ白な翼を羽ばたかせてイザベルが突いて来た剣を大きな盾で受け流し、イザベルの頭に向かって大きな盾を振り下ろすヒヨリ

 ヒヨリはグライダーに乗ったままイザベルの頭に向かって大きな盾を振り下ろすが、イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせ勢いよく飛翔してヒヨリの大きな盾を避ける

 真っ白な翼を羽ばたかせてグライダーに乗っているヒヨリの空高くまで飛翔するイザベル

 ヒヨリは素早くグライダーに乗ったまま真っ白な翼を羽ばたかせて空高くまで飛翔したイザベルに大きな盾を向ける

 ヒヨリが素早くグライダーに乗ったまま真っ白な翼を羽ばたかせて空高くまで飛翔したイザベルに向けている大きな盾が、小さなブラックホールのようなものに変わる

 ヒヨリがグライダーに乗ったまま真っ白な翼を羽ばたかせて空高くまで飛翔したイザベルに向けている小さなブラックホールが、自動小銃に変わる

 ヒヨリがグライダーに乗ったまま真っ白な翼を羽ばたかせて空高くまで飛翔したイザベルに向けている自動小銃は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ


ヒヨリ「(グライダーに乗り真っ白な翼を羽ばたかせて空高くまで飛翔したイザベルに自動小銃を向けたまま少し笑って)フライドチキンにしてやる」


 ヒヨリはグライダーに乗り真っ白な翼を羽ばたかせて空高くまで飛翔したイザベルに自動小銃を向けたまま連続で発砲する

 真っ白な翼を羽ばたかせてヒヨリが連続で発砲して来た自動小銃の大量の弾丸を高速で避けるイザベル

 イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせて高速で飛び回りながらヒヨリが連続で発砲して来た自動小銃の大量の弾丸を避け続ける

 高速で飛び回って羽ばたかせているイザベルの真っ白な翼にヒヨリが連続で発砲した自動小銃の弾丸の数発が命中し、翼を貫通する

 真っ白な翼にヒヨリが連続で発砲した自動小銃の弾丸の数発が命中し落下するイザベル

 落下しているイザベルの真っ白な翼から血が流れる

 ヒヨリがグライダーに乗ったまま落下しているイザベルに向けている自動小銃が刀に戻る

 ヒヨリがグライダーに乗ったまま落下しているイザベルに向けている刀は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ

 ヒヨリはグライダーに乗ったまま2本の刀を構えて落下しているイザベルの元へ高速で飛ぶ


ヒヨリ「(グライダーに乗ったまま2本の刀を構えて落下しているイザベルの元へ高速で飛び大きな声で)これで終わりだエンジェルガール!!!!」


 グライダーに乗ったまま落下しているイザベルの元へ高速で飛び2本の刀でイザベルの体を切断しようとするヒヨリ

 イザベルは突然真っ白な羽を羽ばたかせて落下を止め、2本の刀でイザベルの体を切断しようと高速で向かって来ていたヒヨリのグライダーを勢いよく蹴り上げる

 イザベルに勢いよく蹴り上げられたヒヨリのグライダーは大きくバランスを崩し回転しながら遠くへ飛ばされる

 大きくバランスを崩し回転しているグライダーに乗ったまま、刀の1本を真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルに向かって思いっきり投げるヒヨリ

 イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだままヒヨリが思いっきり投げて来た刀を剣で弾き返そうとする 

ヒヨリ「(大きくバランスを崩し回転しているグライダーに乗ったまま少し笑って)オフレット値プラス250」


 ヒヨリが大きくバランスを崩し回転しているグライダーに乗ったまま少し笑って”オフレット値プラス250”と呟くと、真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルが剣で弾き返そうとしていたヒヨリの刀が手榴弾に変わる

 真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだままイザベルが剣で弾き返そうとしていた手榴弾は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ


ヒヨリ「(大きくバランスを崩し回転しているグライダーに乗ったまま少し笑って)バーン」

イザベル「(真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま手榴弾を剣で弾き返して)しまっ・・・」


 イザベルが真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま手榴弾を剣で弾き返した瞬間、手榴弾が勢いよく爆発する

 イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま至近距離で手榴弾の爆発に巻き込まれる


◯74ヒヨリとイザベルが交戦している場所に向かう道中(昼過ぎ)

 ヒヨリとイザベルが交戦している場所に向かっているチヅル

 チヅルがいる場所はヒヨリとイザベルが交戦している場所から数百メートル離れた地上

 チヅルは白黒の”ミラースーツ”を着て、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている

 チヅルは弓矢を持っている

 チヅルが持っている弓矢はソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 チヅルがいるところから数百メートル離れた場所では真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルと、大きくバランスを崩し回転しているグライダーに乗っているヒヨリがいる

 ヒヨリは紫と緑の”ミラースーツ”を着て、刀を持っている

 ヒヨリが持っている刀はマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ

 イザベルは剣を持っている 

 イザベルが持っている剣はカナメがイザベルと契約して”王子”になった姿

 イザベルの顔面には魔法陣のような紋章が描かれて光っている

 真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんでいるイザベルのすぐ側に手榴弾が向かって来ている

 イザベルが真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま向かって来た手榴弾を剣で弾き返す

 真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだままイザベルが剣で弾き返した手榴弾は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ

 イザベルが真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま手榴弾を剣で弾き返した瞬間、手榴弾が勢いよく爆発する

 イザベルは真っ白な翼を羽ばたかせて宙に浮かんだまま至近距離で手榴弾の爆発に巻き込まれる

 手榴弾の爆発の衝撃に驚いて立ち止まるチヅル

 手榴弾の爆発に至近距離で巻き込まれたイザベルは全身が燃え上がり、爆風で勢いよく地面に落下する


シィア「(声)狙撃ポイントに急いでください」


 チヅルが着ている白黒の”ミラースーツ”からシィアの声が聞こえて来る


チヅル「狙撃なんて・・・」

トワネ「(声)今はイザベルのことよりもカナメの回収を優先にしてくれ、チヅル」


 チヅルが着ている白黒の”ミラースーツ”からトワネの声が聞こえて来る


リュウマ「(声)こらこらこらトワネちゃん、作戦の目的はオソレの破壊なんだよ」

トワネ「(声)私をお前たちと一緒にするな、言っておくが私はまだイザベルがオソレだと認めたわけじゃ・・・」

タエ「(トワネの話を遮って声)作戦の邪魔をするようであればここから追い出しますよ、浅木さん」


 チヅルが着ている白黒の”ミラースーツ”からトワネ、タエ、リュウマの声が聞こえて来る

 チヅルはヒヨリとイザベルが交戦していた場所に向かって歩き始める


チヅル「あたしだって・・・イザベルがオソレだなんて思いたくない・・・」


◯75回想/イザベルとアマネの家前(夕方)

 夕日が沈みかけている 

 イザベルとアマネの家の前にいるトワネ、イザベル、アマネ

 イザベルとアマネの家は古いレンガ造りになっている

 イザベルとアマネの家の周囲は数千キロ先まで小麦畑が広がっている

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑は収穫されている箇所があり、そこだけ小麦が生えていない

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑の横には一本道がある

 トワネとイザベルは剣で訓練を行っている

 トワネとイザベルの訓練を見ているアマネ

 トワネに向かって思いっきり剣を振り下ろすイザベル

 トワネは剣でイザベルが思いっきり振り下ろして来た剣を受け止める


トワネ「(剣でイザベルが思いっきり振り下ろして来た剣を受け止めて)悪くないわ、力も入ってるし」

イザベル「(思いっきり振り下ろした剣をトワネの剣にぶつけたまま)アマネさんに鍛えられましたからっ!!」

アマネ「(トワネとイザベルの訓練を見ながら)いずれイザベルはルシファリアよりも強くなるぜ?」

トワネ「(剣でイザベルが思いっきり振り下ろして来た剣を受け止めたまま少し笑って)それは・・・どうかな!!」


 トワネは剣でイザベルが思いっきり振り下ろして来た剣を押し返す

 トワネに剣で思いっきり振り下ろしていた剣を押し返されて後ろに倒れるイザベル

 

イザベル「(トワネに剣で思いっきり振り下ろしていた剣を押し返されて後ろに倒れて)いてててて・・・」

トワネ「大丈夫?イザベル」


 イザベルは慌てて立ち上がる


イザベル「(慌てて立ち上がって)だっ、大丈夫ですっ!!」

アマネ「妹は小さい頃は泣いてばっかりだったけど、今じゃ立派に強くなっただろ?」

トワネ「(少し笑って)そうね、お皿はよく割るけど」

イザベル「(照れながら)えへへ・・・」

アマネ「皿を割ることについては反省しろイザベル」

イザベル「はっ、はい!!」


◯76回想戻り/ANDREI総本部に向かう道中(昼過ぎ)

 ANDREI総本部に向かう道中にいるチヅル、ヒヨリ、イザベル

 チヅルはヒヨリとイザベルが交戦していた場所から少し離れたところにあるコンビニの裏に隠れている 

 チヅルは弓矢を持っている

 チヅルが持っている弓矢はソウヤがチヅルと契約して”王子”になった姿

 チヅルは折り鶴のネックレスをつけている

 チヅルは白黒の”ミラースーツ”を、ヒヨリは紫と緑の”ミラースーツ”を着ている

 刀を持っているヒヨリ

 ヒヨリが持っている刀はマナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿の一つ

 ヒヨリはエンジン付きグライダーに乗って地上から数十メートル離れたところに浮かんでいる

 グライダーに乗っているヒヨリから少し離れたところには地上で倒れているイザベルがいる

 倒れているイザベルは手榴弾の爆発に巻き込まれて右腕が吹き飛んでおり、顔面は焼け焦げて髪が無くなり、翼は一部が燃え落ち灰で黒く汚れ、数箇所に火が残っている状態になっている

 イザベルの右肩からは骨が突き出て大量の血が噴き出ている

 イザベルの顔面には消えかかっている魔法陣のような紋章がある

 倒れているイザベルの近くには剣が落ちている

 落ちている剣はカナメがイザベルと契約して”王子”になった姿

 突然、落ちている剣に人間の口が出来る

 落ちている剣の口はカナメと完全に同じ口をしている

 落ちている剣のカナメの口は大量の血を吐き出す

 ヒヨリとイザベルがいる場所から少し離れたところにあるコンビニの裏から、倒れているイザベルのことを見ているチヅル

 チヅルはヒヨリとイザベルのことを見るのをやめる

 山羊がデザインされた鉄仮面を外そうとするチヅル

 チヅルが山羊がデザインされた鉄仮面を外そうとすると、ガチャッという音が鳴ってチヅルの顔から鉄仮面が外れる

 チヅルは嘔吐する

 激しく咳き込みながら痰を吐き出すチヅル

 ヒヨリはグライダーに乗ったまま倒れているイザベルの元にゆっくり向かう

 チヅルは激しく咳き込みながらコンビニの裏から倒れているイザベルのことを見る


リュウマ「(声)多分大丈夫だろうけど、ヒヨリちゃんが破壊し損ねたらチヅルちゃんがそこから弓でやるんだよ」


 チヅルが着ている白黒の”ミラースーツ”からリュウマの声が聞こえて来る

 少しの沈黙が流れる

 チヅルは激しく咳き込みながら山羊がデザインされた鉄仮面をその辺に投げ捨てる

 チヅルは激しく咳き込みながらコンビニの裏から倒れているイザベルを狙って弓矢を構える

 咳き込みながらコンビニの裏から倒れているイザベルを狙って弓矢を構えているチヅルは汗だくになっている

 倒れているイザベルの前でグライダーから飛び降りるヒヨリ

 再び沈黙が流れる


ヒヨリ「跪け」


 イザベルは倒れたまま血を吐き出す

 少しの沈黙が流れる


ヒヨリ「(怒鳴り声で)跪くのだ!!!!」

イザベル「(倒れたまま小さな声で)す、すみません・・・カナメさん・・・(少し間を開けて)お、オフレット値・・・プラス300・・・」


 イザベルが倒れたまま小さな声で”お、オフレット値・・・プラス300・・・”と呟くと、イザベルの焼け焦げていた顔面の肌が再生し始める

 倒れているイザベルの燃え落ちていた翼の一部が再生し、数箇所に残っていた火がゆっくり消える

 倒れているイザベルの右肩から噴き出ていた大量の血が止まり、新しい右腕が生え始める

 

ヒヨリ「再生などしてもカナメが苦しむだけだぞ」


 再び沈黙が流れる

 倒れているイザベルの顔面は皮膚が再生して元に戻り、髪も生えて来る

 倒れているイザベルの翼は再び真っ白なものになる

 

ヒヨリ「第六の力による破損のことを知らないのか」


 少しすると倒れているイザベルの右腕が完全に再生し生え変わる

 イザベルはフラフラしながら立ち上がる

 剣を拾うイザベル

 イザベルは剣を構える

 変わらずコンビニの裏から剣を構えているイザベルを狙って弓矢を構えているチヅル

 少しの沈黙が流れる

 チヅルはコンビニの裏から剣を構えているイザベルを狙っていた弓矢を下ろす

 手で汗を拭うチヅル

 ヒヨリは刀を構える

 素早くイザベルを狙って刀を突くヒヨリ

 イザベルは剣でヒヨリが素早く突いて来た刀を薙ぎ払う

 ヒヨリに向かって思いっきり剣を振り下ろすイザベル

 刀でイザベルの剣を受けるヒヨリ

 ヒヨリの刀とイザベルの剣がぶつかった拍子に火花が飛び散る

 

ヒヨリ「(刀をイザベルの剣とぶつけたまま)今のが貴様の今世最後の花火だ!!」

イザベル「(剣をヒヨリの刀とぶつけたまま大きな声で)最後になんかしません!!!!」


 イザベルは剣でヒヨリの刀を押し返す

 ヒヨリに向かって剣を振り上げるイザベル


イザベル「(ヒヨリに向かって剣を振り上げながら大きな声で)ルシファリアを破壊してカナメさんを連れて帰ります!!!!」

 

 チラッと自分に向かって剣を振り上げているイザベルのことを見て笑うヒヨリ

 ヒヨリは自分に向かって剣を振り上げているイザベルの両足を狙って素早く刀を薙ぎ払い、イザベルの両足を切断する

 

イザベル「(ヒヨリに向かって剣を振り上げたままヒヨリに刀で両足を切断されて)あれ・・・?」


 ヒヨリは自分に向かって剣を振り上げているイザベルの両腕を素早く刀で斬り落とす

 剣を握りヒヨリに向かって振り上げていたイザベルの両腕が地面に落ちる

 イザベルの両肩から大量の血が噴き出る

 イザベルは両肩から大量の血を噴き出し切断された両足から倒れそうになる

 両肩から大量の血を噴き出し切断された両足から倒れそうになっているイザベルの首に向かって刀を振り上げるヒヨリ

 

チヅル「(コンビニの裏から、両肩から大量の血を噴き出し切断された両足から倒れそうになっているイザベルの首に向かって刀を振り上げているヒヨリのことを見て大きな声で)や、やめてヒヨリ先輩!!!!」


 ヒヨリは両肩から大量の血を噴き出し、切断された両足から倒れそうになっているイザベルの首に向かって思いっきり刀を振り下ろして笑う

 両肩から大量の血を噴き出し、切断された両足から倒れそうになっているイザベルの首に向かって思いっきり刀を振り下ろして笑いながらイザベルの首を刎ね飛ばすヒヨリ


イザベル「(ヒヨリに刀で首を刎ね飛ばされて 声 モノローグ)痛い・・・痛いよ・・・」


 ヒヨリに刀で刎ね飛ばされたイザベルの生首はゆっくり地面に向かって落ちている

 チヅルはコンビニの裏からイザベルに向かって何かを叫んでいる

 チヅルはコンビニの裏からイザベルに向かって何かを叫んでいるが、イザベルにはチヅルの声が全く聞こえない

 ヒヨリに刀で頭を刎ね飛ばされたイザベルの胴体は、両肩、首から大量の血を噴き出し切断された両足から倒れる


イザベル「(ヒヨリに刀で首を刎ね飛ばされゆっくり地面に向かって落ちながら 声 モノローグ)ああ・・・さっき・・・ルシファリアと・・・キスしとけば・・・あれ・・・?あの人は・・・ルシファリアじゃなくて・・・誰・・・なんだっけ・・・もう・・・思い出せない・・・や・・・」


 ヒヨリに刀で刎ね飛ばされゆっくり地面に向かって落ちているイザベルの生首の意識が遠くなる

 

イザベル「(ヒヨリに刀で首を刎ね飛ばされゆっくり地面に向かって落ちながら意識が遠くなって)また・・・アマネさんに・・・(少し間を開けて)叱られる・・・かな・・・」


◯77イザベルとアマネの家リビング(夕方)

 夕日が沈みかけている

 自宅のリビングにいるアマネ

 イザベルとアマネの家は古いレンガ造りになっている

 イザベルとアマネの家の周囲は数千キロ先まで小麦畑が広がっている

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑は収穫されている箇所があり、そこだけ小麦が生えていない

 イザベルとアマネの家の周囲数千キロ先まで広がっている小麦畑の横には一本道がある

 イザベルとアマネの家のリビングにはテーブル、椅子、暖炉がある

 食器を落とすアマネ 

 アマネが落とした食器は大きな音を立てて床で割れる

 少しの沈黙が流れる

 

◯78ANDREI総本部に向かう道中(夕方)

 夕日が沈みかけている

 ANDREI総本部に向かう道中にいるカナメとヒヨリ

 カナメは意識を失っている

 どこからかカナメのことを呼ぶヒヨリの声が聞こえて来る


ヒヨリ「(大きな声)カナメ!!!!しっかりしろ!!!!目を覚ましてくれカナメ!!!!」

 

 少しするとカナメの意識が戻る

 カナメは両手足を無くして全裸で倒れている

 両手足を無くして倒れているカナメの側にいるヒヨリ

 ヒヨリは紫と緑の”ミラースーツ”を着ている

 ヒヨリの近くにはエンジン付きのグライダーが宙に浮かんでいる

 ヒヨリの近くには刀が地面に突き刺してある

 ヒヨリの近くの地面に突突き刺してある刀は、マナカがヒヨリと契約して”姫”になった姿

 ヒヨリは涙を流している


カナメ「(倒れたまま)ヒヨリ・・・さん・・・」

ヒヨリ「(涙を流しながら)よ、良かった・・・意識が戻ったのだな・・・」


 倒れているカナメの顔面に誰かの血がかかる


ヒヨリ「(涙を流しながら)わ、私はカナメとあの女の契約を解除し損ねてしまったせいで・・・お前の身に何か起きてしまったのではないかと・・・し、心配で心配で・・・」


 カナメは倒れたまま周囲を見る

 カナメとヒヨリの頭上ではたくさんのヘリコプターが飛んでいる

 カナメの周囲には大量の血痕がある

 倒れているカナメから少し離れたところには頭、両腕、両足を切断されて倒れているイザベルの遺体がある

 倒れたまま涙を流しているヒヨリのことを見る

 ヒヨリは涙を流しながらイザベルの生首を持っている

 涙を流しながらイザベルの生首の髪の毛を持って生首をくるくる振り回しているヒヨリ

 ヒヨリが涙を流しながらイザベルの髪の毛を持ってくるくる振り回しているイザベルの生首から、血が周囲に飛び散っている

 

ヒヨリ「(涙を流しイザベルの髪の毛を持ってイザベルの生首をくるくる振り回しながら笑顔で)で、でももう大丈夫だぞカナメ」


 倒れたまま、イザベルの髪の毛を持ってイザベルの生首をくるくる振り回しているヒヨリのことを見ているカナメの鼓動が早くなる


ヒヨリ「(涙を流しイザベルの髪の毛を持ってイザベルの生首をくるくる振り回しながら笑顔で)お前のことは私が永遠に守ろう」


 倒れたまま、涙を流しイザベルの髪の毛を持って笑顔でイザベルの生首をくるくる振り回しているヒヨリのこと見ているカナメの呼吸が乱れ始める

 突然、ヒヨリが笑顔で涙を流しながらイザベルの髪の毛を持ってくるくる振り回していたイザベルの生首と、頭、両腕、両足を切断されて倒れていたイザベルの遺体が破裂する

 突然破裂したイザベルの生首と頭、両腕、両足を切断されて倒れていたイザベルの遺体の大量の血と肉片が、倒れたままヒヨリのことを見ているカナメと、涙を流しカナメに笑顔を見せているヒヨリに勢いよくかかる

 

 カナメとヒヨリの全身が破裂したイザベルの生首、頭、両腕、両足を切断されて倒れていた遺体のせいでドロドロの血まみれになる

 突然破裂したイザベルの生首から”イングマールの針”が現れる

 “イングマールの針”は2メートルほどの長さの真っ黒な棒

 突然破裂したイザベルの生首から現れた”イングマールの針”がカランカランと音を立てて地面に落ちる

 どこかでひぐらしが鳴き始める


ヒヨリ「(涙を流し全身ドロドロの血まみれの状態で笑顔のまま大きな声で)そして我々に楯突く者はあのイザベルとかいうオソレのように殺してしまおうではないか!!!!」


 倒れたまま、笑顔で涙を流し全身ドロドロの血まみれの状態のヒヨリのことを見ているカナメから激しい鼓動の音が聞こえて来る


カナメ「(倒れたまま、笑顔で涙を流し全身ドロドロの血まみれの状態のヒヨリのことを見て絶叫して)うわぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!」



 続く。

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