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『第一話 (否)要』

『サイクルラヴの叫び、少年少女のセイセンネンリョ』


登場人物


神野(じんの) カナメ 16歳男子

本作の主人公。高校一年生。人に対して距離があり、どこか性格も冷めている。


相園(あいぞの) トワネ 16歳女子

本作のメインヒロイン。高校一年生。”第六の力の女王”で、カナメの契約相手。性格はわがままで愛想がなく、たびたびカナメのことを困らせることになる。無類のカルボナーラ好き。


若葉(わかば) ソウヤ 16歳男子

カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の王子”。成績と容姿が優れている上に、人当たりも悪くないため、同級生たちからよくモテているが・・・信心深く、よく礼拝堂に訪れている。


浅木(あさき) チヅル 16歳女子

カナメたちと同じ高校一年生で、”第六の力の姫の一人”。カナメやトワネほどではないが、馴れ合うことが苦手な性格をしており、口調もキツい。契約相手のソウヤとは幼馴染。


九音(くおん) ヒヨリ 18歳女子

カナメたちよりも2つ歳上の先輩に当たる、”第六の力の姫の一人”。ロシアからの帰国子女で、強い正義感の持ち主。その性格の通り優秀な戦士であり、面倒見も良い。


真弓(まゆみ) マナカ 18歳女子

ヒヨリと同じくロシアからの帰国子女で、”第六の力の姫の一人”。常に顔面にカラスがデザインされた鉄仮面を付けていて、お嬢様口調で話をする。ヒヨリとは古くからの仲であり、契約相手でもある。


シィア 15歳女子モデル

長く”ANDREI”で働く美少女アンドロイド、正式名称はSI-A49。一応梢トキコの助手という役職だが、雑用も淡々とこなす。長く人間に仕えて来たからか、皮肉屋ところがある。口癖は『アホ』。


四季(しき) イズミ 16歳女子

・・・???


(こずえ) トキコ 36歳女子

“ANDREI”の科学者で、カナメたちが暮らすオンボロアパート”花色荘”の管理人。大人気なく怒りっぽい性格をしている。カナメたちに対して厳しい言い方をすることが多いが、一応彼らの保護者だったりする。


神野(じんの) タエ 78歳女子

“オソレ”の破壊を目的とした組織”ANDREI”の司令であり、カナメの祖母。カナメとは長く疎遠だったが、”オソレ”を破壊するために彼の力を借りようとする。


日向(ひなた) リュウマ 36歳男子

日本帝国軍から派遣された軍人で、階級は陸佐。ただし、軍人らしさは全くない。戦略班のリーダーだが、実質的に”ANDREI”のトップ2の立場におり、タエの側近的な役割を担っていることが多い。トキコとは過去に色々あったとか、なかったとか。


神野(じんの) アキラ 44歳男子

カナメの父親。いつも仕事で帰って来るのが遅いため、カナメとは上手くコミュニケーションが取れておらず、そのことを気にしている。

 

神野(じんの) アイラ 女子

カナメの母親。カナメが幼い頃に亡くなっている。




ゲストキャラクター




MA-RA337型のアンドロイド 18歳女子モデル

シィアよりも後に登場したアンドロイド。シィアと比較するとかなり人間的な表情が出来るのに加えて、欠陥も少ない。


トキコがバーで出会った男 30代後半男子

・・・???


イザベル・カーフェン 16歳?女子

一生懸命、真面目、純粋の三拍子が揃ったドジっ娘。良くも悪くもまっすぐな性格のため、気合いが空回りすることもしばしば。ある時カナメたちと出会い、そこから交流を深めるようになる。


アマネ・カーフェン 18歳?女子

イザベルの姉。何かとやらかすことが多いイザベルのことをいつも厳しく叱っている。一人称は『俺』だが、食器集めが趣味という可愛い一面も。


ルシファリア 年齢?女子

・・・???


ウラジーミル・アンドレイ 65歳男子

・・・???


ヒラン・アンドレイ 14歳女子

・・・???


ロベール=フォン・アンドレイ 18歳男子

・・・???


クレナ・アンドレイ 21歳女子

・・・???


九音(くおん) アリカ 40歳女子

ヒヨリの母親。


博士 17〜18歳女子

本名不明。”あるもの”を連れている。


タカヤ 30代前半男子

・・・???


ヨハリル 20代前半?男子

・・・???


C 16歳?女子

リュウマの話に登場した好奇心旺盛な少女。ある日、キファーと出会うことになる。


キファー 16歳?男子

Cと同じくリュウマに登場した少年。Cとは違い大人しく、いつも寂しげな様子をしている。


ユーリ 60歳?男子

Cの叔父。


ガラファリア 20代後半?女子

・・・???


神野(じんの) アイハ 40代前半女子

カナメの叔母。”夢路村”で、喫茶”四重奏の夢”を経営している。


イ・ジヨン 20代前半女子

韓国から来た留学生。喫茶”四重奏の夢”を経営を手伝いながらアイハの家でホームステイをしている。


リツ 27歳女子

ある過去を抱えている信仰者。


スグル 30代前半男子

・・・???





脚本概要

空に大きな穴が開いた。そこから降り注いで来たのは”オソレ”。

16歳の神野カナメは、”ANDREI”の総司令である祖母に命令を受ける。相園トワネと契約し、彼女の”第六の力”を使って”オソレ”を破壊しろと。

恐怖心と欲望が渦巻き、過度な暴力に晒される中、カナメたちの人生は大きな歪みに巻き込まれていく。

◯1肉塊の世界(深夜)

 雲に隠れた半月が出ている

 空には真っ白で巨大な”イングマールの針”が作った十字架が浮かんでいる 

 夜空にはたくさんの穴が開いており、真っ黒な異界に繋がっている

 地上にはたくさんの肉塊が転がっている

 たくさんの肉塊たちには目と口があり、人間の言葉かどうか分からないような言語をうめきながらひしめき合って涙を流している

 たくさんの肉塊たちの中心には一人のピンクの”ミラースーツ”を着た少女と、赤の”ミラースーツ”を着て死んだ相園(あいぞの)トワネがいる

 トワネの死体は顔面の左側が潰され、下半身が無くなっており、腹からは胃腸が飛び出ている

 少女は頬から血を流しており、全身がボロボロになっている

 トワネの死体の年齢は16歳ほど

 少女の年齢は18歳ほど

 トワネの死体の側に座って泣いている少女


少女「(泣きながら)トワ・・・嫌だよ・・・死なないでよ・・・わ、私が・・・私がするって・・・決めていたのに・・・酷いよ・・・」

 

 突然、泣いている少女の顔面に魔法陣のような紋章が現れる


少女「(泣きながら)契約する・・・契約・・・」


 泣いている少女の顔面に描かれた魔法陣のような紋章は光り始める


『第一話 (否)要』


◯2奥多摩湖(日替わり/朝)

 快晴

 奥多摩湖は広く、大きな湖になっている

 奥多摩湖の周辺は森で自然に溢れている

 突然、空に大きな穴が開く

 空に開いた大きな穴は真っ暗な異界に繋がっている

 空に開いた大きなから二人目のオソレが奥多摩湖に向かって落ちて来る

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 二人目のオソレは奥多摩湖の数メートル上を浮かんでいる

 二人目のオソレは宙に浮かんだままANDREIの総本部に向かってゆっくり移動し始める


◯3ANDREI総本部に向かう道中(朝)

 神野(じんの)カナメ、トワネ、白衣姿の(こずえ)トキコが乗っている車がANDREI総本部に向かっている

 カナメは後部座席に座っている

 トワネは助手席に座っている

 トキコは運転席に座って運転をしている

 カナメたちが乗っている車は高速道路の上にいる

 高速道路にはたくさんの車がいて道が混んでいる

 カナメたちが乗っている車は全く進んでいない

 カナメの年齢は16歳

 トワネの年齢は16歳 

 トキコの年齢は36歳

 トワネは退屈そうに外を眺めている

 話をしているカナメたち


カナメ「あ、あの・・・」

トキコ「(イライラしながら)何?」

カナメ「ひ、避難するんじゃないんですか?」

トキコ「(イライラしながら)ったく・・・何で日本人ってのはいつもいつも避難するのが遅いのかしら、そんなに死にたいの?」

トワネ「(退屈そうに外を眺めながら)だから言ったんだ、逃げる気のない奴は巻き込んでしまえば良いと」

トキコ「非人道的な行いはANDREIの敵を増やすのよトワネ」

トワネ「(退屈そうに外を眺めながら)スポンサー離れの危惧、か。善良なふりをしつついたいけな孫をキングにさせるとは、神野タエは凄いな」


 トキコはバックミラー越しにチラッとカナメのことを見る


トキコ「(バックミラー越しにチラッとカナメのことを見て)本当にね。司令は切れ者だわ」

カナメ「あ、あの、祖母のところに避難するんですよね?」


 いつの間にかカナメたちの前の車が進んでいる

 カナメたちの後ろの車からクラクションが鳴らされる

 クラクションの音に少しだけ驚くトキコ

 トキコは車のアクセルを踏む

 カナメたちが乗っている車がゆっくり進み始める

 

トキコ「(運転をしながら舌打ちをして)チッ・・・逃げ遅れた奴らが偉そうにクラクションを鳴らしてんじゃないわよ」


 カナメたちが乗っている後ろの車から鳴っていたクラクションが止まる

 

トキコ「(運転をしながら)今んとこあんたは今避難してるわ」

カナメ「今のところ?」

トキコ「(運転をしながら)そ、今んとこね」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「(退屈そうに外を眺めながら小声でボソッと)まさに夢みたいな状況さ」


 カナメたちが乗っている車の中から着信音が鳴る


トキコ「(運転をしながら)繋いでちょうだい」


 カナメたちが乗っている車のナビのモニターからシィアの姿が映し出される

 シィアは少女モデルのアンドロイドで、年齢は15歳ほどに見える

 

トキコ「(運転をしながら)シィアちゃん、状況は?」

シィア「オソレは時速30キロで移動中、真っ直ぐこちらに向かっています」

トキコ「(運転をしながら)狙いはラヴね」

シィア「間違いありません、トキコ博士」


 カナメたちが乗っている車のナビのモニターに映し出されているシィアは、後部座席に座っているカナメのことを見る


シィア「(後部座席に座っているカナメのことを見て)こちらが例の?」

トキコ「(運転をしながら)ええ」

シィア「(後部座席に座っているカナメのことを見たまま)はあ」

トキコ「(運転をしながら)司令は作戦を変えていないのね?」

シィア「(後部座席に座っているカナメのことを見るのをやめて)はい」

トキコ「(運転をしながら)ソウヤとチヅルは?」

シィア「現在、二人とも契約中です」


◯4ANDREI総本部第一ロイヤル待機室(朝)

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室には若葉(わかば)ソウヤと浅木(あさき)チヅルがいる

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室には椅子とロッカーがある

 ソウヤは黒の”ミラースーツ”を、チヅルは白の”ミラースーツ”を着ている

 ソウヤとチヅルの年齢は16歳

 ソウヤとチヅルは椅子に座っている

 話をしているソウヤとチヅル

 

ソウヤ「チヅル、そろそろ」

チヅル「分かってる・・・」

 

 ソウヤは立ち上がる

 チヅルの前に行くソウヤ

 ソウヤはチヅルの前で片膝をつく

 立ち上がるチヅル

 

チヅル「(立ち上がって)誇り高き王子よ、姫を盾とし、矛とし、世界を守護すると誓うか?」

ソウヤ「(片膝をついたまま)はい、陛下」


 チヅルは片膝をついているソウヤに右手を差し出す


チヅル「(片膝をついているソウヤに右手を差し出して)第六の力をお前の手に・・・」


◯5ANDREI総本部中央司令室(朝)

 ANDREI総本部の中央司令室にいるシィア、神野タエ、日向(ひなた)リュウマ、その他大勢のANDREIの職員たち

 ANDREI総本部の中央司令室には正面に巨大なモニターがあり、ANDREI総本部に向かって宙に浮かんだまま都内を移動している二人目のオソレの姿が映し出されている

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 ANDREI総本部の中央司令室にはたくさんのコンピューターと椅子があり、たくさんのANDREIの職員たちがコンピューターに向かって椅子に座っている

 ANDREI総本部の中央司令室の巨大なモニターの前にはホログラムが投影されており、二人目のオソレの姿が立体的に映し出されている

 シィアとリュウマは二人目のオソレが投影されているホログラムの前に立っている

 ANDREI総本部の中央司令室の後ろは高い椅子があり、タエが座っている

 ANDREI総本部の中央司令室にいるたくさんの職員たちはコンピューターに向かって指示を出したり、外部組織と連絡を取ったりしている

 タエの年齢は78歳

 リュウマの年齢は36歳

 シィア、タエ、リュウマは中央司令室の巨大なモニターに映し出されている二人目のオソレの姿を見ている

 中央司令室の巨大なモニターに映されている二人目のオソレの姿を見ながら話をしているシィア、タエ、リュウマ


リュウマ「(中央司令室の巨大なモニターに映されている二人目のオソレの姿を見ながら)こいつか・・・」

シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映されている二人目のオソレの姿を見ながら)二人目のオソレです」

タエ「(中央司令室の巨大なモニターに映されている二人目のオソレの姿を見ながら)契約者たちを直ちに派遣しなさい」

リュウマ「(中央司令室の巨大なモニターに映されている二人目のオソレの姿を見るのをやめて)了解、目標の破壊を作戦として伝えます」

タエ「(中央司令室の巨大なモニターに映されている二人目のオソレの姿を見ながら)いいえ。その場で足止めするように言って」

リュウマ「(驚いて)あ、足止めですか司令」


◯6戦闘機/二人目のオソレがいるところに向かう道中(朝)

 ソウヤが乗っている戦闘機が二人目のオソレがいるところに向かって空を飛んでいる

 戦闘機には両脇にたくさんのミサイルと機関銃を装備している

 戦闘機の中にはたくさんの座席があり、白黒の”ミラースーツ”を着たソウヤが座席に座っている

 ソウヤの隣の座席には大きな盾とリュックが置いてある

 ソウヤの隣の座席に置いてある大きな盾には人間の両目がついている

 ソウヤの隣の座席に置いてある大きな盾の人間の両目は、チヅルと完全に同じ瞳をしている

 ソウヤの隣の座席に置いてあるチヅルの両目を持った大きな盾は、チヅルがソウヤと契約して”姫”になった姿

 戦闘機の中ではホログラムが投影されており、ANDREI総本部中央司令室にいるシィアとリュウマの姿が映し出されている

 ホログラムで投影されているシィアとリュウマと話をしているソウヤ


シィア「目標のオソレはシミュレーションを越えた動きをするかもしれません、ソウヤは深追いをせず、足止めだけを優先にしてください」

ソウヤ「了解」

リュウマ「時間を忘れるないように、君の第六の力は所有時間が限られている」

ソウヤ「はい、リュウマさん」


 大きな盾にあるチヅルの両目が一度瞬きをする

 

リュウマ「トキコとトワネちゃんが戻って来るまでは頼んだよ、ソウヤくん、チヅルちゃん」

ソウヤ「義務を果たします」


 大きな盾にあるチヅルの両目が再び瞬きをする

 ヘリコプターの中で投影されていたホログラムが消え、シィアとリュウマとの通信が終わる

 

◯7青梅駅周辺/ANDREI総本部に向かう道中(朝)

 二人目のオソレが宙に浮かんだままゆっくりANDREI総本部に向かっている

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 青梅駅周辺には誰もいない

 青梅駅周辺には自然が多い

 二人目のオソレから200メートルほど上にはソウヤが乗っている戦闘機が飛んでいる

 二人目のオソレから200メートルほど上を飛んでいる戦闘機のキャビンドアが開く

 二人目のオソレから200メートルほど上を飛んでいる戦闘機の開いたキャビンドアから白黒の”ミラースーツ”を着て、山羊がデザインされた鉄仮面を付けたソウヤが飛び降りて来る

 ソウヤは大きな盾を持っており、盾には人間の両目がついている

 ソウヤが持っている大きな盾の人間の両目は、チヅルと完全に同じ瞳をしている

 チヅルの両目を持った大きな盾はチヅルがソウヤと契約して”姫”になった姿

 ソウヤはリュックを背負っている

 ソウヤが背負っているリュックからは紐が垂れている

 戦闘機は二人目のオソレから離れて飛んで行く

 飛び降りたまま上空で背負っているリュックの紐を引っ張るソウヤ

 飛び降りたまま上空でソウヤが背負っているリュックの紐を引っ張ると、リュックから勢いよくエンジンの付いたグライダーが開く

 ソウヤは飛び降りたまま上空でグライダーの上に乗る

 ソウヤが上空でグライダーの上に乗ると、グライダーのエンジンが点火する

 ソウヤはグライダーに乗りながら大きく旋回する


ソウヤ「(グライダーに乗りながら大きく旋回して)第六の力を持つ我が姫!!浅木チヅルと契約し王子としての役割を果たします!!」


 ソウヤはグライダーに乗り宙に浮かんだまま、二人目のオソレの前に止まる

 

ソウヤ「(グライダーに乗り宙に浮かんだまま、二人目のオソレの前に止まって)オフレット値プラス30!!」


 ソウヤはグライダーに乗ったまま二人目のオソレに向かって勢いよく大きな盾をぶつける

 ソウヤがグライダーに乗ったまま二人目のオソレに向かって勢いよく大きな盾をぶつけると、周囲に凄まじい衝撃が走り、生えていた木々は揺れ、建物のガラスが全て割れる

 ソウヤはグライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとする

 ソウヤはグライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとするが、オソレは変わらずANDREI総本部に向かって進み続ける

 

ソウヤ「(グライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとしながら)シィアちゃん!!グライダーの出力を上げてくれ!!」

シィア「(声)グライダーの出力増加!!」


 ソウヤが乗っているグライダーからシィアの声が聞こえる

 ソウヤが乗っているグライダーのエンジンの火力が一気に増す

 ソウヤが乗っているグライダーのエンジンの火力は増すが、二人目のオソレも移動速度を上げて、大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとしているソウヤのグライダーをゆっくり押し返す


ソウヤ「(グライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとしながら大きな声で)これでは足りない!!!!もっと火力を!!!!」

シィア「(声)フルパワーです!!これ以上の出力は機体が持ちません!!」


 再びソウヤが乗っているグライダーからシィアの声が聞こえる


ソウヤ「(エンジン付きのグライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとしながら大きな声で)し、しかしこのままでは!!!!」


 ソウヤが乗っているグライダーからタエの声が聞こえて来る


タエ「(声)オフレット値を上げなさい」

ソウヤ「(エンジン付きのグライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとしながら大きな声で)し、司令!!!!」


 再びソウヤが乗っているグライダーからタエの声が聞こえて来る


タエ「(声)オフレット値プラス200ポイントよ、聞こえたわね、浅木さん」


 ソウヤが持っている大きな盾にあるチヅルの両目が一度瞬きをする

 突然、大きな盾の両脇にエンジンが装備される

 大きな盾の両脇に装備されたエンジンがかかり、ゆっくり押し返されていたソウヤが乗っているグライダーの動きが止まる

 ソウヤが持っている大きな盾にあるチヅルの両目から血の涙が流れる


ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを動きを止めようとしながら大きな声で)ち、チヅル!!!!大丈夫か!!!!」


 大きな盾の両脇に装備されたエンジンの火力が更に上がる

 ソウヤが持っている大きな盾がゆっくり二人目のオソレを押し返す

 

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレをゆっくり押し返しながら大きな声で)来た!!!!こちらの火力が上回った!!!!」


 ソウヤが持っている大きな盾にあるチヅルの両目から血の涙が流れ続けている

 

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレをゆっくり押し返しながら大きな声で)もう少し!!!!もう少しだけで良い!!!!グライダーの出力を上げてくれ!!!!」


◯8ANDREI総本部中央司令室(朝)

 ANDREI総本部の中央司令室にいるシィア、タエ、リュウマ、その他大勢のANDREIの職員たち

 ANDREI総本部の中央司令室には正面に巨大なモニターがあり、青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿が映し出されている

 ソウヤは白黒の”ミラースーツ”を着て、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている

 ソウヤが持っている大きな盾の両脇にエンジンが装備されている

 ソウヤが持っている大きな盾には人間の両目がついている

 ソウヤが持っている大きな盾の人間の両目は、チヅルと完全に同じ瞳をしている

 チヅルの両目を持った大きな盾は、チヅルがソウヤと契約して”姫”になった姿

 ソウヤが持っている大きな盾にあるチヅルの両目からは血の涙が流れている

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 ANDREI総本部の中央司令室にはたくさんのコンピューターと椅子があり、たくさんのANDREIの職員たちがコンピューターに向かって椅子に座っている

 ANDREI総本部の中央司令室の巨大なモニターの前にはホログラムが投影されており、二人目のオソレの姿が立体的に映し出されている

 シィアとリュウマは二人目のオソレが投影されているホログラムの前に立っている

 ANDREI総本部の中央司令室の後ろは高い椅子があり、タエが座っている

 ANDREI総本部の中央司令室にいるたくさんの職員たちは急いでコンピューターに向かって指示を出している

 シィア、タエ、リュウマは中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ている


シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)いけません!!グライダーが爆発します!!」

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレをゆっくり押し返しながら大きな声で)僕にはミラースーツがある!!!!」

シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)ゼロ距離の爆風には耐えられない!!」

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレをゆっくり押し返しながら大きな声で)少し上げてくれれば良いんだ!!!!」

シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)アホ!!深追いするなと言ったのに!!」

タエ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)エンジンのパワーを上げておやりなさい、シィア」

シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見るのをやめて)ですが司令!!私の計算ではグライダーが負荷にかかるだけです!!」

タエ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)あなたはまだまだ見通しが甘いわ。出力を上げなさい」


 少しの沈黙が流れる


リュウマ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)とりあえずだよとりあえず、ね?シィアちゃん、データ採取のためだと思ってさ」

シィア「リュウマ陸佐は二人を見殺しにするのですか」

リュウマ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返しているソウヤの姿を見ながら)いやいやいや、まだ死ぬと決まったわけじゃないだろうよ」


 再び沈黙が流れる

 シィアはこめかみに人差し指を当てる


シィア「(こめかみに人差し指を当てて)グライダーの出力増加」


◯9青梅駅周辺/ANDREI総本部に向かう道中(朝)

 青梅駅の周辺でグライダーに乗り、大きな盾を持っているソウヤ

 ソウヤは白黒の”ミラースーツ”を着て、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている

 ソウヤが持っている大きな盾の両脇にエンジンが装備されている

 ソウヤが持っている大きな盾には人間の両目がついている

 ソウヤが持っている大きな盾の人間の両目は、チヅルと完全に同じ瞳をしている

 チヅルの両目を持った大きな盾は、チヅルがソウヤと契約して”姫”になった姿

 ソウヤが持っている大きな盾にあるチヅルの両目からは血の涙が流れている

 ソウヤはグライダーに乗り、大きな盾を持って二人目のオソレをゆっくり押し返している

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどで宙に浮かんでいる

 青梅駅周辺には人がいない

 青梅駅周辺には自然が多い

 ソウヤが乗っているグライダーのエンジンの火力が上がる

 ソウヤはグライダーに乗ったまま大きな盾で二人目のオソレを押し返す

 

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを押し返しながら大きな声で)この力で押し返せれば!!!!」

シィア「(声)残り時間!!1分30秒です!!」


 ソウヤが乗っているグライダーからシィアの声が聞こえて来る


ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを押し返しながら大きな声で)シミュレーションより調子が悪いのか!!!!」


 ソウヤが付けている山羊がデザインされた鉄仮面にヒビが入る

 ソウヤが乗っているグライダーのエンジンから黒い煙が上がり始める


ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを押し返しながら大きな声で)せめて足止めの一つくらいは!!!!」

シィア「(声)残り時間を1分切りました!!」


 再びソウヤが乗っているグライダーからシィアの声が聞こえて来る

 突然、ソウヤが持っている大きな盾に人間の口が出来る

 ソウヤが持っている大きな盾の口はチヅルと完全に同じ口をしている

 ソウヤが持っている大きな盾のチヅルの口は大量の血を吐き出す

 

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを押し返しながら大きな声で)チヅル!!!!お、オフレット値マイナス30だ!!!!」


 ソウヤが持っている大きな盾のチヅルの口は大量の血を吐き出し続ける

 

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを押し返しながら大きな声で)お、オフレット値を下げるんだチヅル!!!!オフレット値を・・・」


 大きな盾で押し返されていた二人目のオソレから巨大な猿のような右手が生えて来る

 

ソウヤ「(グライダーに乗り大きな盾で二人目のオソレを押し返しながら大きな声で驚いて)さ、猿!?!?」


 大きな盾で押し返されていた二人目のオソレから生えている巨大な猿のような右手が、エンジン付きのグライダーに乗っているソウヤとグライダーを軽く薙ぎ払う

 二人目のオソレから生えている巨大な猿のような右手がソウヤが乗っていたグライダーを軽く薙ぎ払った途端、グライダーは爆発し、ソウヤと大きな盾は吹き飛ばされる

 少しの沈黙が流れる

 青梅駅の周辺には濃い煙が立っていて、視界が悪くなっている

 二人目のオソレは再び宙に浮かんだままゆっくりANDREI総本部に向かい始める

 二人目のオソレから生えていた巨大な猿のような右手は消える

 ソウヤは二人目のオソレから100メートルほど離れたところで意識を失って倒れている

 ソウヤの隣には大きな盾が落ちている

 大きな盾にある大きな盾にあるチヅルの両目は血の涙を流しながら白目を剥いており、口からは血が垂れ流れている

 ソウヤが付けていた山羊がデザインされた鉄仮面が粉々に割れている

 ソウヤの顔面には魔法陣のような紋章が描かれて光っている

 

シィア「(声)ソウヤ!!チヅル!!」


 ソウヤが着ている白黒の”ミラースーツ”からシィアの声が聞こえて来る


シィア「(声)契約を切って!!」


 少しすると倒れているソウヤの意識が戻る

 

シィア「(声)早く!!契約を!!」

ソウヤ「(倒れたまま)け、契約・・・解除だ・・・」


 ソウヤの隣に落ちている大きな盾が強く光り、盾が消えて全裸のチヅルが現れる

 チヅルは白目を剥いて意識を失っており、口からは血が垂れ流れている

 チヅルは両腕が無くなっている

 ソウヤが着ている”ミラースーツ”からは白が消え、元の黒の”ミラースーツ”に戻る


タエ「(声)作戦失敗よ。二人ともその場に待機」


 ソウヤが着ている黒の”ミラースーツ”からタエの声が聞こえて来る


◯10ANDREI総本部通路(朝)

 ANDREI総本部の通路を歩いているカナメ、トワネ、白衣姿のトキコ

 話をしているカナメとトキコ


カナメ「お、お父さんに連絡を・・・」

トキコ「無理よ」

カナメ「でも僕の居場所を知らせないと・・・」

トキコ「(カナメの話を遮って)放っておきなさいよ、どうせ大して仲も良くないんだから」


 少しの沈黙が流れる

 

トワネ「(不機嫌そうに)タエはプランBをAと思う性格らしい」

トキコ「冗談じゃないわよ、私はまだ死にたくないのに」

トワネ「(不機嫌そうに)プランCはないのか」

トキコ「今んとこはね」


 再び沈黙が流れる

 少しするとカナメたちはANDREI総本部の第一ロイヤル待機室の前に辿り着く

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室の前で立ち止まるトワネとトキコ

 トワネとトキコに合わせてANDREI総本部の第一ロイヤル待機室の前で止まるカナメ

 ポケットからANDREIの社員証を取り出すトキコ

 トキコのANDREIの社員証にはあっかんべーをしたトキコの写真が貼られてある

 トキコはANDREIの社員証を第一ロイヤル待機室の扉のドアノブにかざす

 トキコがANDREIの社員証を第一ロイヤル待機室の扉のドアノブにかざすと、第一ロイヤル待機室の扉の鍵が解錠される

 トキコはANDREIの社員証をポケットをしまい、第一ロイヤル待機室の扉を開けて待機室の中に入る

 トキコに続いてANDREI総本部の第一ロイヤル待機室の中に入るトワネ

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室の中に入るカナメ

 ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室には椅子とロッカーがある

 椅子の上には紺の”ミラースーツ”と赤の”ミラースーツ”が置いてある

 トワネは椅子の上に置いてあった赤の”ミラースーツ”を手に取る


トワネ「(椅子の上に置いてあった赤の”ミラースーツ”を手に取って不機嫌そうに)ピンクが良かった」

トキコ「悪いわね、それしかないのよ」

トワネ「(赤の”ミラースーツ”を手に取ったまま不機嫌そうに)私はピンクが良いと言ったんだが?」

トキコ「バナナカラーよりはマシでしょ、ピンクならチヅルにいじられなくて済むわよ」

トワネ「(赤の”ミラースーツ”を手に取ったまま不機嫌そうに)ふん・・・」

トキコ「とりあえず着替えてなさい、もうすぐ司令が来るから」

カナメ「あの・・・僕、よく分からないんですけど」

トキコ「どうせ説明したって分かりやしないわよ」

カナメ「お、お婆ちゃんのところに避難するだけじゃないんですか?」

トキコ「それ、今んとこって言わなかったっけ?」


 少しの沈黙が流れる


トキコ「そういうわけだから、着替えといてね」


 トキコはANDREI総本部の第一ロイヤル待機室から出て行こうとする


トキコ「(ANDREI総本部の第一ロイヤル待機室から出て行こうとして)あ、可愛い女の子と一緒だからって調子に乗るんじゃないわよ」


 トキコはANDREI総本部の第一ロイヤル待機室から出て行く

 再び沈黙が流れる

 

トワネ「カナメ」

カナメ「えっ・・・?」

トワネ「早くミラースーツに着替えろ」

カナメ「どうして僕の名前を・・・?」

トワネ「シィアちゃんから情報を聞いた」

カナメ「君は誰?お婆ちゃんの知り合いなの?」

トワネ「私はただの駒だ」

タエ「(声)あら、そんな言い方はないんじゃないの?」


 どこからかタエの声が聞こえて来る

 カナメとトワネの前にホログラムが投影されて、ANDREI総本部中央司令室の高い椅子に座っているタエの姿が映し出される


タエ「久しぶりね、カナメ」

カナメ「(驚いて)お、お婆ちゃん」

タエ「ごめんなさい、今再会を喜ぶことは出来ないの」

カナメ「ここはどこ?どうして僕を連れて来たの?」

タエ「あなたがいるのはANDREI総本部の第一ロイヤル待機室よ」

カナメ「アンドレイ?」

タエ「ANDREIは地球の消滅を目論む謎の生命体、オソレの破壊を目的とした組織。(少し間を開けて)あなたを呼んだのはオソレと戦って欲しかったからよ」

カナメ「ぼ、僕に?」

タエ「そうよ」

カナメ「な、何で僕にそんなことを頼むんだよ」

タエ「戦争というのは、巻き込まれたくなくても始まるものだわ、カナメ」

カナメ「そ、それが?だから何なの?」

タエ「カナメは巻き込まれたのよ」


 少しの沈黙が流れる


カナメ「お母さんが死んでも葬式にすら来なかったくせに・・・」

タエ「死体よりも大事なものがあるでしょう」

カナメ「た、戦いたかったら自分でやれば良いじゃないか」

タエ「それが出来ないから頼んでいるのよ」


 再び沈黙が流れる

 

トワネ「私たちが戦わなければ、人類は全滅する」

カナメ「僕たち?君は赤の他人だろ」

トワネ「他人かどうかはお前が決めることさ」


 少しの沈黙が流れる


タエ「彼女と契約し、キングになりなさいカナメ。それ以外の選択肢はないわ」


 カナメは俯く


◯11ANDREI総本部地下ヘリポート場(朝)

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場にいるカナメ、トワネ、白衣姿のトキコ、リュウマ

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場は広く、たくさんの戦闘機がある

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場は屋根が開閉するようになっている

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場は昇降可能なリフトになっている

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場にはカナメたちの他にもたくさんの整備士がいる

 カナメは紺の”ミラースーツ”を、トワネは赤の”ミラースーツ”を着ている

 一機の戦闘機の前にいるカナメたち

 カナメたちは話をしている


リュウマ「俺は日向リュウマ、一応ANDREI戦略班のリーダーって立場で、カナメくんのお婆さんの部下をやらせてもらってるんだ、飛び入り参加で困惑中だろうけど、今日は頼むよカナメくん」


 少しの沈黙が流れる


トキコ「つまらない子ね、挨拶くらいしたらどうなの?」

リュウマ「まあまあまあトキコ、今は緊張してるんだろうしさ、親睦会はまた今度にしような」

トキコ「ラヴの元にオソレが辿り着けば私たち終わりってのに、よくそんな呑気でいられるわねあんた。ほんっと凄いわ」

リュウマ「(少し笑って)落ち着けよトキコ、死ぬ時は一緒なんだからさ」

トキコ「ざけんじゃないわよ、あんたと一緒になるくらいならお先に逝かせてもらうわ」

リュウマ「そいつは酷い言いようだ、昔はあんなに仲良く・・・」

トキコ「(リュウマの話を遮って)トワネ、頼んだわよ、私今婚活中なんだから」

トワネ「ああ」

リュウマ「カナメくん、サポートはこちらでするから、君は戦いのイメージをしといてくれ」

カナメ「イメージ・・・ですか」

リュウマ「契約すれば君はトワネちゃんを自由に操れるようになる、だがそれにはイメージが重要なんだ」


 再び沈黙が流れる


トキコ「ちょっとシャキッとしなさいよシャキッと!!人類の未来がかかってんのよ!!」

カナメ「ぼ、僕は・・・」


 少しの沈黙が流れる

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場でサイレンが鳴り始める

 ANDREI総本部の地下のヘリポート場が上昇し始める


リュウマ「時間だ、司令室に戻るぞトキコ」

トキコ「ムカつくわこの子」

カナメ「あの・・・」


 トキコとリュウマはカナメの話が聞こえておらず、そのままANDREI総本部の司令室に向かって行く

 ANDREI総本部のヘリポート場が上昇しながら天井が開き始める

 

トワネ「来い」

カナメ「えっ・・・」

トワネ「私と来るんだカナメ」

カナメ「き、君は誰なの?」

トワネ「第六の力のクイーンだよ、私は」


◯12ANDREI総本部中央司令室(朝)

 ANDREI総本部の中央司令室にいるシィア、白衣姿のトキコ、タエ、リュウマ、その他大勢のANDREIの職員たち

 ANDREI総本部の中央司令室には正面に巨大なモニターがあり、宙に浮かんだままANDREI総本部に向かっている二人目のオソレの姿が映し出されている

 ANDREI総本部に向かっている二人目のオソレは立川駅周辺にいる

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 ANDREI総本部の中央司令室にはたくさんのコンピューターと椅子があり、たくさんのANDREIの職員たちがコンピューターに向かって椅子に座っている

 ANDREI総本部の中央司令室の巨大なモニターの前にはホログラムが投影されており、二人目のオソレの姿が立体的に映し出されている

 シィア、トキコ、リュウマは二人目のオソレが投影されているホログラムの前に立っている

 ANDREI総本部の中央司令室にいるたくさんの職員たちは急いでコンピューターに向かって指示を出している

 シィア、トキコ、タエ、リュウマは中央司令室の巨大なモニターに映し出されている二人目のオソレの姿を見ている

 中央司令室の巨大なモニターに映し出されている二人目のオソレの姿を見ながら話をしているシィアとタエ


シィア「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている二人目のオソレの姿を見ながら)司令、本当に彼がデータ通りの動きをするかどうか」

タエ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている二人目のオソレの姿を見ながら)構いません。現時点を持って目標の名称をリヴァと定め、第六の力の契約者のクイーンとキングに破壊を命じます」


◯13戦闘機/二人目のオソレがいるところに向かう道中(朝)

 カナメとトワネが乗っている戦闘機が二人目のオソレがいるところに向かって空を飛んでいる

 戦闘機には両脇にたくさんのミサイルと機関銃を装備している

 戦闘機の中にはたくさんの座席があり、カナメは紺の”ミラースーツ”を、トワネは赤の”ミラースーツ”を着て座席に座っている

 カナメの隣の座席には山羊がデザインされた鉄仮面が置いてある

 カナメとトワネは無言で戦闘機に乗っている

 

トワネ「オフレット値上限解放、スーツを破壊モードに」


◯14ヘリポート場近く/二人目のオソレがいるところに向かう道中(朝)

 ヘリポート場の近くにいるカナメとトワネ

 カナメは紺の”ミラースーツ”を、トワネは赤の”ミラースーツ”を着ている

 カナメは山羊がデザインされた鉄仮面を付けている

 ヘリポート場の周囲にはカナメとトワネ以外に人はいない

 カナメとトワネがいるところの近くにはヘリポート場があり、ヘリポート場から戦闘機が飛び去っている

 カナメとトワネは二人目のオソレがいるところに向かっている

 少しするとカナメとトワネは宙に浮かんだままANDREI総本部に向かっている二人目のオソレを発見する

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 立ち止まるトワネ


トワネ「(立ち止まって)止まれ」


 カナメは立ち止まる

 宙に浮かんだままANDREI総本部に向かっている二人目のオソレのことを見るカナメ

 

カナメ「(宙に浮かんだままANDREI総本部に向かっている二人目のオソレのことを見て)あ、あれが・・・オソレ・・・」

トワネ「そうだ」


 少しの沈黙が流れる


トワネ「誇り高き王よ、女王を盾とし、矛とし、世界を守護すると誓うか?」

カナメ「(宙に浮かんだままANDREI総本部に向かっている二人目のオソレのことを見るのをやめて)えっ・・・?」

トワネ「誓え」

カナメ「そ、そうしなきゃいけないなら従うけど」

トワネ「私の胸元に手を」

カナメ「は・・・?」

トワネ「早く、人類の未来がかかってるんだぞ」

カナメ「い、いやそんなこと出来るわけ・・・」


 トワネは話途中だったカナメの手を掴み無理矢理自分の胸元に当てさせる


カナメ「(トワネに手を掴まれて無理矢理トワネの胸元に当てさせられながら)ちょ、ちょっと何するんだよ!!」

トワネ「(カナメの手を掴み無理矢理自分の胸元に当てながら)第六の力を・・・・」

 

 カナメの紺の”ミラースーツ”と、トワネの赤の”ミラースーツ”が光り始める

 

トワネ「(カナメの手を掴み無理矢理自分の胸元に当てながら)お前の手に・・・」


 カナメの紺の”ミラースーツ”と、トワネは赤の”ミラースーツ”が強く光り、周囲が見えなくなる


カナメ「(トワネに手を掴まれて無理矢理トワネの胸元に当てさせられながら)うっ・・・」


 再び沈黙が流れる

 強く光っているカナメの紺の”ミラースーツ”は紺色と赤になっている

 カナメの紺色と赤の”ミラースーツ”から光りが消える

 トワネに掴まれて無理矢理トワネの胸元に当てていたはずのカナメの手には、ドロドロに溶けかかっていた人間の心臓のようなものがある

 カナメが持っているドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものには、両目と口がある

 カナメが持っているドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものの両目と口は、トワネと完全に同じ瞳、口をしている

 トワネの両目と口を持ったドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものは、トワネがカナメと契約して”女王”になった姿

 

カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見て驚いて)な、何だよこれ!?」


 カナメは気持ち悪がってドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものをその場に落とす

 ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなもののトワネの口から血が吐き出される


タエ「(声)相園さんを拾いなさいカナメ!!」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からタエの声が聞こえて来る


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)ひ、拾うったってそれでどうすれば・・・」

タエ「(声)ビジョンを持って王になりなさい!!」


 再びカナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からタエの声が聞こえて来る


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)ぼ、僕はただの高校生で・・・」

タエ「(カナメの話を遮って 声)いいえ違います、あなたは第六の力のキングだわ」

 

 少しの沈黙が流れる


リュウマ「(声)良いかいカナメくん、トワネちゃんを拾い上げてオソレと戦う武器をイメージするんだ」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からタエとリュウマの声が聞こえて来る


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)ぶ、武器なんて・・・」

リュウマ「(声)何でも良い!!ゲームとか漫画で見たような物で良いから!!」


 再びカナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からリュウマの声が聞こえて来る


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)そ、そんなことを言われても・・・ぼ、僕は・・・」


 ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものから激しい鼓動の音が聞こえて来る


シィア「(声)オフレット値が低下!!契約者のキングが動揺しています!!」

タエ「(声)これしきのことで動揺などと・・・」

トキコ「(声)司令!!この子はまだ使えません!!時間が切れる前にソウヤとチヅルをもう一度出しましょう!!」

タエ「(声)それは許しません、第一破損したチヅルの体では生きて帰って来れないわ」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からシィア、トキコ、タエの声が聞こえて来る

 ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものから激しい鼓動の音はどんどん大きくなる

 ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものから聞こえて来る激しい鼓動の音に合わせて、カナメの呼吸が早くなる


リュウマ「(声)イメージだよ!!イメージイメージ!!」

タエ「(声)カナメ!!あなたがやらねば世界は滅亡しますよ!!」

シィア「(声)オフレット値が下がり過ぎている!!これでは戦闘にならない!!」


 再びカナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からシィア、タエ、リュウマの声が聞こえて来る


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)な、何だよみんなして・・・う、うるさいな・・・・」

シィア「(声)リヴァが向きを変えました!!第六の力に反応したようです!!」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からシィアの声が聞こえて来る

 ANDREI総本部に向かっていたはずの二人目のオソレが宙に浮かんだままゆっくりカナメの元に向かい始める


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)あ、会ったこともない人たちが・・・偉そうに命令して・・・」

リュウマ「(声)カナメくん!!」

トキコ「(声)チヅルたちを起こして!!」

シィア「(声)戦わないなら避難してください!!」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からシィア、トキコ、リュウマの声が聞こえて来る

 

カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま)ど、どうでも良いんだよ世界なんて・・・お、おしまいになったって別に僕は・・・」


 二人目のオソレが宙に浮かんだままカナメとドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものの前で止まる

 周囲にはドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものの激しい鼓動の音が響き渡っている

 カナメの呼吸は乱れ、荒くなっている


カナメ「(ドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま呼吸が乱れて)そ、その方が・・・僕たちは・・・楽に・・・」


 二人目のオソレから巨大な猿のような右手が生えて来る

 二人目のオソレの巨大な猿のような右手が拳を握り締める

 二人目のオソレの握り締められた巨大な猿のような右手が、カナメとドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなもののを叩き潰そうとして猿の拳を振り下ろす

 カナメはドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを見たまま、素早く人間の心臓のようなものを手に取り、振り下ろされて来た二人目のオソレの巨大な猿のような拳に向ける

 カナメがドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを、振り下ろされて来た二人目のオソレの巨大な猿のような拳に向けた瞬間、人間の心臓のようなものが真っ黒な針になる

 カナメとドロドロに溶けかかかった人間の心臓のようなものを、叩き潰そうとして振り下ろして来た二人目のオソレの巨大な猿のような拳は、真っ黒な針が突き刺さり、動きが止まる

 真っ黒な針はトワネがカナメと契約して”女王”になった姿

 

◯15ANDREI総本部中央司令室(朝)

 ANDREI総本部の中央司令室にいるシィア、白衣姿のトキコ、タエ、リュウマ、その他大勢のANDREIの職員たち

 ANDREI総本部の中央司令室には正面に巨大なモニターがあり、真っ黒な針で二人目のオソレの巨大な猿のような拳を突き刺しているカナメの姿が映し出されている

 カナメは紺色と赤の”ミラースーツ”を着て、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている

 真っ黒な針はトワネがカナメと契約して”女王”になった姿

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 ANDREI総本部の中央司令室にはたくさんのコンピューターと椅子があり、たくさんのANDREIの職員たちがコンピューターに向かって椅子に座っている

 ANDREI総本部の中央司令室の巨大なモニターの前にはホログラムが投影されており、二人目のオソレの姿が立体的に映し出されている

 シィアとリュウマは二人目のオソレが投影されているホログラムの前に立っている

 ANDREI総本部の中央司令室の後ろは高い椅子があり、タエが座っている

 ANDREI総本部の中央司令室にいるたくさんの職員たちは急いでコンピューターに向かって指示を出している

 シィア、トキコ、タエ、リュウマは中央司令室の巨大なモニターに映し出されている真っ黒な針で二人目のオソレの巨大な猿のような拳を突き刺したカナメの姿を見ている

 

トキコ「(中央司令室の巨大なモニターに映し出されている真っ黒な針で二人目のオソレの巨大な猿のような拳を突き刺したカナメの姿を見たまま驚いて)う、嘘!?何であの子がイングマールの針を!?」


 タエは中央司令室の巨大なモニターに映し出されている真っ黒な針で二人目のオソレの巨大な猿のような拳を突き刺したカナメの姿を見たまま、少し笑う


ANDREIの職員1「オフレット値上昇します!!」

ANDREIの職員2「契約者の王!!戦闘体制へ移行!!」

シィア「ミラースーツの共振を確認しました!!」


◯16ヘリポート場から少し離れた場所(朝)

 ヘリポート場から少し離れた場所にいるカナメ

 カナメは真っ黒な針を二人目のオソレの巨大な猿のような拳に突き刺している

 カナメは紺色と赤の”ミラースーツ”を着て、山羊がデザインされた鉄仮面を付けている

 真っ黒な針はトワネがカナメと契約して”女王”になった姿

 二人目のオソレは銀色で縦型の直方体、大きさは縦に25メートル、横15メートルほどになっている

 ヘリポート場から少し離れた場所にはカナメ以外誰もいない

 カナメが二人目のオソレの巨大な猿のような拳に突き刺している真っ黒な針が小刻みに振動している

 二人目のオソレの巨大な猿のような拳から大量の血が噴きこぼれて来る 

 カナメが付けている山羊がデザインされた鉄仮面に、二人目のオソレの巨大な猿のような拳から噴きこぼれて来た血がかかる

 二人目のオソレは巨大な猿のような拳に突き刺さって振動している真っ黒な針から抜こうとする

 二人目のオソレは巨大な猿のような拳に突き刺さって振動している真っ黒な針から抜こうとするが、巨大な猿のような拳は全く動かない

 カナメが二人目のオソレの巨大な猿のような拳に突き刺している真っ黒な針の振動が激しくなり、周囲に巨大な猿のような拳の大量の血が飛び散る

 突然、カナメが持っている真っ黒な針が突き刺さっている二人目のオソレの巨大な猿のような拳が破裂する

 破裂した二人目のオソレの巨大な猿のような拳の血が波のように広がって流れる

 カナメが持っている真っ黒な針の振動が止まる

 カナメは真っ黒な針を二人目のオソレに思いっきりぶつける

 二人目のオソレはカナメに真っ黒な針をぶつけられても傷一つ付かない

 二人目のオソレにぶつけていた真っ黒な針を引き離すカナメ


カナメ「(二人目のオソレにぶつけていた真っ黒な針を引き離して)オフレット値プラス50」


 カナメは再び真っ黒な針を二人目のオソレに思いっきりぶつける

 カナメは真っ黒な針を二人目のオソレに思いっきりぶつけるが、二人目のオソレはカナメに真っ黒な針をぶつけられても傷一つ付いていない

 二人目のオソレにぶつけていた真っ黒な針を引き離すカナメ

 カナメは二人目のオソレに連続で真っ黒な針をぶつけ始める

 

カナメ「(二人目のオソレに真っ黒な針を連続でぶつけながら)オフレット値プラス60!!70!!80!!90!!」


 カナメに真っ黒な針を連続でぶつけられると、二人目のオソレに少しずつヒビが入る

 

カナメ「(二人目のオソレに真っ黒な針を連続でぶつけながら)100!!110!!」

トキコ「(声)オフレット値を急激に上げ過ぎだわ!!」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からトキコの声が聞こえて来る


カナメ「(二人目のオソレに真っ黒な針を連続でぶつけながら)120!!130!!140!!150!!」


 カナメに真っ黒な針を連続でぶつけられていた二人目のオソレの表面が割れる

 二人目のオソレの内部は人間の内臓のように血みどろでたくさんの臓器らしきものがある 

 二人目のオソレの内部の中心部分にはりんごがある


シィア「(声)リヴァの果実を発見しました!!イングマールの針は見当たりません!!」

タエ「(声)果実を破壊しなさいカナメ」


 カナメが着ている紺色と赤の”ミラースーツ”からシィアとタエの声が聞こえて来る

 カナメは二人目のオソレに連続でぶつけていた真っ黒な針を引き離す


カナメ「オフレット値・・・プラス200」


 カナメが”オフレット値・・・プラス200”と呟くと、カナメが持っていた真っ黒な針が太くなる

 太く真っ黒な針を二人目のオソレの内部の中心部分のりんごに向かって思いっきり振り下ろすカナメ 

 カナメが思いっきり振り下ろした真っ黒な針が二人目のオソレの内部の中心部分にあるりんごに深く突き刺さる

 二人目のオソレからはいるはずのない猿の絶叫が聞こえて来る

 周囲に二人目のオソレから聞こえて来た猿の絶叫が響き渡る

 少しすると二人目のオソレから聞こえて来た猿の絶叫が止まる

 カナメは勢いよく二人目のオソレの内部の中心部分に深く突き刺していた太く真っ黒な針を引き抜く

 二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごは真っ二つに割れる

 二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごの中からは小さな”イングマールの針”が出て来る

 二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごの中から出て来た小さな”イングマールの針”は、大きさと太さを除くとカナメが持っている真っ黒な針によく似ている

 カナメは二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごの中から出て来た小さな”イングマールの針”を見ている


カナメ「(二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごの中から出て来た小さな”イングマールの針”を見て)イングマールの・・・(少し間を開けて)針・・・」


 カナメは二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごの中から出て来た小さな”イングマールの針”を見たまま、小さな”イングマールの針”に手を伸ばす

 カナメが二人目のオソレの内部の中心部分にあったりんごの中から出て来た小さな”イングマールの針”を見たまま、小さな”イングマールの針”に手を伸ばすと、二人目のオソレが爆発する



 続く。


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