どうして貴方は進んだの?
悪気なんてなかった
何も考えてなかった
ちょっと前に進んだだけ
少し雰囲気に流されただけ
ただ、少し気になっただけ
ほんの一歩進んだだけ
駅前の交差点
なんてことない昼下がり
イヤホンしていた女の子
携帯見ていた女の子
周りにいるのは私だけ
何も見えてないのは私だけ
クラクラ点滅する赤信号
コツコツ聞こえた足音
ぽたぽた垂れてるショーケース
ガリガリ削られた視界の色
きっとあの子はイジメにあっていたんだろう
きっとあの子はとても悩んでいたのだろう
だってそうじゃないとおかしいよ
だってそうじゃないと...
なんで足元の貴方と目が合うの?
なんで貴方は前に進んだの?
私は何もしていない
貴方は一歩進んだわ
走って逃げる女の子
それを見つめる女の子
彼女たちは交互に話しています