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ガッコウが生んだマオウは世界を滅ぼす事を決めた

作者: HERO屋

魔王はどこにでも誕生する。

魔王はあなたのせいで生まれるかもしれない。

誰かの感じた幸福は、だれかの不幸を生んでいるのかもしれない。


別の物語の一幕なのかもしれない物語

閉鎖的な空間を他人と共有する。

それは少数派にとっては非常に居づらい。

極少数派にとっては...地獄である。


あの時から俺は、人間というものを信用する事はなくなった。

人の心は自分が思っているほど強くはない。

助けを求める人が誰も存在しない事実は、ナイフよりも深く心を傷つける。


真面目な人間程いいように消費され、トイレットペーパーのように鼻水を拭き取り適当に投げ捨てられ、使いづらくなったら交換されるだけ。


心を壊した俺は、黒い感情を世界に持ったまま自分の部屋に閉じこもり、ただただ生きているというゴミクズ同様の生活を送っていた。


ガッコウというシステムは「イジメ」という致命的なバグを発見するとバグフィックスではなく、デリートしようとしてくる。


俺はオトナを許さない。

自分の世界を守るために、コドモを犠牲にする。

俺が勇気を振り絞り、たった一欠片の希望を持って相談した担任は...


...暫くしたらガッコウからデリートされていた。

イジメというバグをクラスに生成した罪により、ガッコウは他の教師を使い担任を処刑でもしたのだろう。


あのシステムを作り出したニンゲンとは生きている価値があるのだろうか?

暫く不登校が続くと、さも親身に相談に乗っているというセケンテイなる上位生命体への報告のため俺は召喚される。


「キミハワルクナイ」

「イマダケダカラ」

「タンイヲモッテテンコウモデキルゾ」


やさしさ、しんせつ…全ての嘘が善意というなの偽善をごまかし、ヤツラは俺をこのシステムから上手く切り離そうとする。

救済などない。

世界は俺を殺そうとする。



家族も俺を救う手段を持たなかった。

閉じこもる俺を、ただただ見守る事しかできなかった。他の手段など、考えも及ばなかった。

現状維持。生きたまま死んでいるのと変わらない。

俺は、心の底からニンゲンを信用することを捨てた。

ニンゲンであるから苦しまなければいけない。

ニンゲンであるから世界の為に生きなければならない。



「…あぁ、そうか…そうだよな。俺はニンゲンをすべて滅ぼし、世界を滅ぼす。そんな簡単な事だったんだ」

ある日、ネットゲームに逃げていた俺は、そのゲームで対峙した魔王を見て思った。

こんな世界、俺が滅ぼすべきだし、ニンゲンなんて滅んで当然だろう、と。

心が壊れた俺は、何も信用できないし、信用しようとも思わない。

肉体が滅ぶ前に、可能な限りこの世界を滅ぼそう。


「さて、非力な俺が世界を滅ぼすには…そうだな、何か力が必要だろうな」

一般常識なんて知らん。

()()()()()も俺にはもう通じない。

つまり、俺の理論が正しければ、俺はこの世界の()()存在することが出来る。

俺はそうだな、今日から世界の脅威(まおう)そうしよう。

悪魔だろうが魔物だろうが何でもいい、この世界から人類を滅ぼす。


「オマエ、面白いヤツだな! 自分から世界の理を捨てるとかマジパネェ!」

俺が通常の世界に生きるニンゲンたちから見れば精神異常者かなにかに見えるだろう事を考えていると、後ろから突然声をかけられる。

俺の城たる自宅の一室に誰かを招いた記憶はない。

「貴様何者だ? 俺は今非常に機嫌がいい、30秒くれてやるから答えろ」

後ろを振り向き、声の主を見てやろうと目を凝らすが誰も居ない。

そこにあるのは俺のパソコンに繋がれた27インチのナナロウのモニターとカツラのスピーカー。それに映し出されたエクストラ級に強い魔王。

ちなみにその魔王はイベント戦だから倒せないし俺好みの女型だ。


「オマエ、我が見えているではないか。あーまだその世界の理から完全に抜け出したわけではないのだな」

スピーカーからその音声が出力されている。

つまりあれだ、この声の主は恐らく…

「なん、だと…貴様はエクストラ魔王か?」

液晶画面に向かって話しかける。

超アホくせぇ構図だ。

 

「エクス? 分からん。我は運命を司る者、名をリアと言う。オマエを気に入ったので話かけてやったのだ」

「はいはい、左様でしたか、俺は今忙しいんでな。お茶なら今度にしてくれ」

世界を滅ぼすために俺はこの先の事を考えねばならない。

故に、どこぞのニンゲンどもが好きな厨二展開などクソ食らえだ。

俺は踵を返し、考えを巡らせる。

「オマエ、我を甘く見てないか?」

「なんだよ! っておまっ! 俺のナナロウのモニターに何てことしてくれてんだよ!?」

振替って注意しようと思ったら、俺のモニターは綺麗に2分割されていた。いや、物理的に。

「ふ・つ・う! そこは魔法陣からバーン! とか、画面から眩い光がブワーとかさ、あるじゃん? なんで貴様は画面ごと真っ二つにして出てきてんの? それこそ世界の理の外ならさ、転移とかあるんじゃねーの!?」

「我を侮ったオマエの落ち度だ。 先に言ってくれればそうして出てきたものを…」

こいつマジで殺してぇ。

俺に即死魔法でもあればそれで殺すし。

エロゲ見たいに犯して殺してなんて生易しすぎる。可愛かろうが即殺す。

「まずは我の話を聞け、そのモニターとやらは直っておる」

コイツを殺すのは少し待ってやろう。

モニターは元に戻したみたいだからな。


「で? この世界を滅ぼしたい俺様に何の用だ?」

やかましいから、コタツにミカンという最高のシチュエーションを用意してやった。

「美味いなこの酸っぱいの…ああ、そうそう。オマエは今無力だ。我の世界で言うと村人以下の存在、まて、まず話をきけ! 世界の理を捨てたオマエの事を気に入ったから、強くしてやろうと思ったのだ」

村人以下、やっぱコイツは殺そう…

「村人以下の俺様を強くする事のメリットが全く理解できん。貴様に何の得がある? 俺が納得できなきゃ殺す」

眼光鋭くにらみを利かす。

「今のオマエに我が殺せるとは思わんが、我がそうしたいのはそうさな、暇つぶしだ。ゴミ屑のような存在が、多次元の世界を破壊する。これこそ王道のストーリーではないか」

「後半全く意味わかんない。少年漫画じゃないんですけど?」

「まぁ怒るな。本当に暇つぶしなんだ。オマエが心の底からこの世界を滅ぼしたいという意思があって、偶々我が暇を持て余していた。丁度オマエが操作していたキャラクターが我と戦っていただろう? 誰も我を倒せないもんだから、出番がなくてな。最終的に我を倒せるくらい強い者が一人くらいほしいのだ」

「ホントわけわかんねー…やっぱ貴様を殺すことにするよ」

今の会話の間で何回殺したか分かんない程脳内では殺してる。

「ぜひ殺してくれ。オマエは力を望んでいるのだろう? 我が力を与えてやる。ただし、この世界を破壊するにはまだまだ弱い。だから強くなってもらう。それでいいじゃないか」

まぁ一理ある。俺は実際に力などない。

そして、この世界に未練などない。

「あぁ良いだろう。俺が憎んで殺したくてたまらないこの世界とアイツラを殺せるなら、なんにでもなってやろうじゃないか」

「良いぞぉ、それだよそれ、我が求めているモノは…」

可愛い顔に似合わない。

悍ましい笑顔、やっぱコイツ悪魔だわ。


そう思った瞬間、目の前の世界は、俺の世界ではなくなっていた…

こんな感じで始まる物語があっても良いなというものです。

学校で受けるいじめ、それは体験した人にしか理解できない苦しみ。

大人と子供。社会とは心を簡単に壊すものです。


現在メインの話には、おそらく、たぶん、少しだけ関係する、のかな

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