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鉄腕オーク   作者: 利
ベガルタ大陸西南戦争
68/71

ガロットとエムロフ

パチリとオタルはフルドの部屋で目を覚ました。


オタル「、、、、気持ち悪い」


目覚めは最悪なようだ。ゆっくりと起き上がり今寝ている部屋が自分の部屋でないことに気付く。


オタル「、、、、あれ?」


フルドの部屋だと認識した後に自分が全裸だと言うことに気づく。


オタル「、、、、裸」


おそらく人生でいちばんの泥酔をしたオタル、

昨晩からの記憶がない。脱ぎ散らかってる自分の服を着て、フラフラとした足取りで部屋を出て一回に降りる。


フルドが段床で寝ている。オタルの物音に気づいてフルドが目を覚ます。


オタル「おはよう」

 

フルド「はよ」


オタル「ごめん、部屋」


フルド「いいよ、酔ってたんだろ?今何時だ?」


オタル「3時」


フルド「すげえ寝てたな」


オタル「、、、うん、、、それより気持ち悪い」


フルド「お、人生初の二日酔いか?」


オタル「みたい、、」


フルド「大丈夫か?」


オタル「う、うん、、、もうお酒飲まない」


フルド「たははは!フレイヤも同じこと言ってたな」


オタル「フレイヤ?、ああ、そっか、ここでフレイヤと飲んでたんだっけ、」


フルド「記憶ないのか?」


オタル「んーーーー」


フルド「、、、マジか、フレイヤやら先帰ったぞ」


オタル「大丈夫だった?かなりベロベロだったから」


フルド「おん、ピンピンしてたぞ」


オタル「なら良かったけど、」


フルド「飲み比べしてたんだろ?」


オタル「あ、うん、そうそう、お酒きつかったな」


フルド「だろうな、これドワーフの火酒だぞ」


オタル「ごめんフルドの飲んじゃって」


フルド「いいよいいよ、この酒あんまり好きじゃねーし」


オタル「そっか、ならよかった、、、、、ねぇ、なんか言ってなかった?」


フルド「ん、ああ、お前のことか?」


オタル「う、うん、僕裸だったんだ、もしかしてフレイヤに酔って変なことしてないかなって、思い出せなくて、、なんか怖くなってきた」


フルド「あ、ああ、大丈夫、いつも通りだったぞ、それより風呂入ってこいよ、すげぇ酒臭えぞ」


オタル「うん、そうだね、本当臭い、これ最悪だ」


ーーーーーーーーーー



フルド「だってさ」


フレイヤ「は?、、、そ、そう」


フルド「なんで不服そうなんだよ、都合いいだろ」


フレイヤ「なんかムカつく、普通私の匂いが残ってだとかで気づかないの??」


フルド「お前ら俺の火酒飲んだろ、アレの匂いでわかんなかったんじゃねーの?

お前まだ匂うぞ」


フレイヤ「え?先言ってよそれ」


フルド「良かったじゃん覚えてなくて」


フレイヤ「、、私も忘れたいわよ」


フルド「お前が吸いすぎたのも原因じゃないの?」


フレイヤ「それはない、、、、、可能性としてはあるかも」


フルド「じゃあ教えてあげようか?

昨晩はお前とヤッてましたって」


フレイヤ「言ったら殺す」


フルド「んだよめんどくせぇ」


フレイヤ「そ、でも覚えてないのね、まあよかった」


フルド「なんで?」


フレイヤ「初めてくらい好きな人としたいでしょ」


フルド「、、、、、」


フルドは何も言わなかった。オタルの思い寄せる相手がフレイヤだと気づいていたからだ。


フルド「まあな、オタルはウブだからな」


ーーーーー


大砲、魔法の爆発音、剣がぶつかる金属音が鳴り響く戦場

ベアルト国と新国ヴァンヘルトの国境高い山々と深い谷、そして標高が高く薄い魔素、

ベアルトの兵士や傭兵たちはその環境に悪戦苦闘していた。

一方ヴァンヘルトのオークとアマゾネスは比較的標高の高く、魔素の乏しい環境に慣れていた。

ベアルトの後ろにウランダやギルタニアがいたとしても、攻められる場所は山道や巨大な渓谷によって限られている。不慣れな低濃度の魔素環境下でベアルト側は数ヶ月の間、前線を伸ばせずにいた。


ヴァンヘルトは、とある山の中腹に陣を取り簡素な駐屯地を形成していた。

いくつもの家が立ち、戦争状態でなければ街と見間違えるほど、アマゾネス、オーク、セト国の兵士や傭兵が入り乱れ活気付いていた。


セトの傭兵「あれがヴァンヘルト王か」


セトの兵士「ああ」


ヴァンヘルトの戦士たちが列を成し、その中心でクリフォードが荘厳な鎧に身を包み、ヴァンヘルトの戦士たちを鼓舞していた。


セトの傭兵「慕われてんじゃねーか」


セトの兵士「そりゃ王様だからな」


セトの傭兵「オークだぜ?よくあんな魔物なんかと」


セトの兵士「やめておけ聞こえるぞ」


セトの傭兵「け」


凱旋が終わりクリフォードは自分の邸宅に入る。

一緒にいたクリフォードの側近アルティミシア、


正体はアルティミシアの影武者、白髪のアマゾネス、テルテトがクリフォードに声をかける。


テルテト「お疲れ様、今日はもう終わりよ」


クリフォードがため息をし、側にあった布に薬品を染み込ませ皮を擦る。すると灰色の肌が現れた。

クリフォードも影武者であった。

クリフォードの影武者、オラフがため息を吐く。


テルテト「疲れた?」


オラフ「いや逆だ、体を疲れさせたい」


テルテト「そ」


オラフ「仲間が戦っているのにこんなところで」


テルテト「私はいいけどね、これも立派な仕事だし」


オラフ「王ですら戦っているんだぞ!」


テルテト「声が大きい」


オラフ「仲間に合わせる顔がない、安全なところで、ぬるぬると王になりすまし手を振るだけ」


ラウ「落ち着け」


ラウ、十指の一人が現れる。

ラウに気づきオラフとエルテトが頭を下げる。


ラウ「礼はやめとけ、咄嗟の時に出るぞ」


テルテト「すみません」


オラフ「、、、、」


ラウ「オラフ、気持ちはわかる、俺も行きたい、、が、クリフォード直直の命令だ」


オラフ「、、、、」


ラウ「うそでも、お前をみて活気付く奴らがいる。立派な仕事だ」


オラフ「しかし」


ラウ「おし、こい、俺と稽古しようぜ、」


オラフ「、、、是非」


ラウ「傷が残らない程度だぞ」


オラフ「分かっています」


テルテト「、、、、、戦闘バカねぇ、まあヴァンヘルとらしいか」


ーーーーーーーーーーー


ヴァンヘルトとベアルトの国境付近前線


山々で足場の悪い地形、大砲、魔法、矢、銃弾が飛び交う中本来いるはずのない王クリフォードが肌を茶色に塗り、自分の身を隠し戦争に参戦していた。


クリフォード「ふう」


ベアルトの部隊を一掃しおえた大隊は瀕死の兵にとどめを刺し、救えるものは捕虜にしていた。

残りのベアルトの部隊ら撤退を余儀なくされた。

ヴァンヘルトの圧勝であった。


その姿を崖の反対側からパルミア国の斥候が観察していた。


パルミアの斥候「あれヤベェな」


パルミアの斥候2「槍持ったやつか?」


パルミアの斥候「ああ、一般兵士にあんなのがいるなんてたまったもんじゃねぇ」


パルミアの斥候2「他にもヤバそうなのはちらほらいるが、よくまあこんな高知であんな動きができるもんだ」


パルミアの斥候「おまえはいい加減慣れろ」


斥候とクリフォードは肉眼では見つけられないほど遠い距離。

しかしクリフォードは斥候の視線に気がついていた。


???「どうした?帰るぞペルウス」


ペルウスという偽名をなのっていたクリフォードの後ろから一人のアマゾネスが声をかけた。

クリフォードが身分を隠して所属してる部隊長、そしてこの一帯を統治しているダナ族の族長である。ヴァンヘルトでも指折りの実力者である。


???「なんだ斥候か?離れてるが、、やるか?」


クリフォード「いえ、おそらくはセトかパルミアあたりの斥候でしょう」


ガロット「、、、そうか」


ガロットの後ろから一人のオークが近づいてくる。


??「ガロット様いまから防衛戦を張る」


ガロット「わかった被害はいくらだ?」


??「死者は4人、重症が14人」


ガロット「多いな」


??「少ない方だ」


ガロットは死者の被害を聞き眉間に皺を避せる。


ガロット「・・・遺体は?」


??「今拠点に運んでいる」


ガロット「そうか、丁重にな」


??「わかっている、あなたも拠点に戻ってくれ、戦士たちを弔う、参加してくれ」


ガロット「前線は?」


??「大丈夫、あんたの部下は優秀だ」


ガロット「・・・そうだな、ペルウス、こいつは初めてだったな。

私の右腕のエムロフだ」


エムロフ「右腕は言い過ぎだが」


エムロフはペルウス(クリフォード)に握手を求める。


ガロット「オークのくせに気さくなやつだ、握手してやってくれ」


クリフォード「ペルウスだ、今日からこのガロット様の部隊に入った。よろしく頼む」


クリフォードは握手に答えた。



ーーーーー



ガロット「エムロフ、こいつとは仲良くしておけ、恐ろしく強いぞ」


エムロフ「そうか、では今のうちにゴマを擦っておかないと」


クリフォード「やめてくれ、普段通りで頼む」


エムロフ「見たところ一世代か?」


クリフォード「そうだな」


エムロフ「ではずっと前からクリフォード王と共にいたのか?」


クリフォード「まあ、、そんなところだ」


エムロフ「それは心強いな、」


クリフォード「私もだ、あのダナ族のガロットの下で戦えるとは光栄だ」


エムロフ「こんな辺境だかな」


ガロット「なんだ、辺境で何が悪い」


エムロフ「貴方ならもっと大きな前線で活躍できた」


ガロット「いいんだよ、ここが生まれた土地だ、ここで生きてここで死ぬ、前から言ってるだろ?」


エムロフ「はぁ、そんなことだから十指にもなれないんだ」


ガロット「いいんだよ」


クリフォード「たしかに、何故十指にならない?」


ガロット「なってどうなる??」


クリフォード「地位が得られる、美味い飯も酒も雄も好きなように選べる」


ガロット「今で十分だよ、そんなこと言ったらお前もいけるんじゃないのか?」


クリフォード「、、、私も興味はないな」


ガロット「だろ?」


エムロフ「俺は、あなたが十指になってくれれば、下の俺にも楽な暮らしができるんじゃないかと思ってるんだがなぁ」


ガロット「なんだよ、自分で成ればいいだろ」


エムロフ「馬鹿言え、こんなひ弱な俺がなれるわけないだろ」


クリフォード「それでも右腕なのだろ?」


ガロット「ああ、計算がとくいでな、とにかく頭がいい、私の頭だ」


エムロフ「右手じゃなかったのか?」


ガロット「そうだった」


ーーーーー


ガロットが指揮をする駐屯地

日はすっかりと落ち防衛の成功と戦士の死を悼む晩餐が行われた。

あるものは仲間の死を悔やみ、賞賛し、各々が酒を飲み交わし、真夜中まで続いた。


駐屯地の二階建てのテラス。

淡い照明の光に照らされながらエムロフは将棋に集中していた。


クリフォード「まだ起きているのか」


エムロフ「ああ、ペルウス、まあな」


クリフォード「それは?盤棋か?」


エムロフ「将棋というものでな、北で少しずつだが流行ってるらしい、なかなか面白い」


クリフォード「どの国の盤棋とも違うな興味深い」


エムロフ「珍しいな、誰も興味を持ってくれないんだ。良ければ一緒にどうだ?可能な限りは教えられる」


クリフォード「ああ頼む」


エムロフの対面に座るクリフォード、

エムロフ将棋を並べ直しルールを教える。


エムロフ「噂によれば異世界の盤棋という話しだ。」


クリフォード「ほう」


エムロフ「盤棋の経験は?」


クリフォード「四戦盤なら」


エムロフ「よかった、駒の動きも一部共通しているし、それよりもシンプルだ」


ーーーーーーー


クリフォード「獲った駒を使えるは面白いな」


エムロフ「だろ?」


エムロフの駒が王手をかける


クリフォード「詰みだ」


クリフォード「、、、もう一度いいか?」


エムロフ「ああ」


ーーーーーーー


ガロット「お前ら一晩中やってたのか?」


エムロフ「やめ時がわからなくてな」


ガロット「そんなに面白いもんか?これは」


クリフォード「ああ、だが一度も勝てなかった」


エムロフ「始めたその日の奴に負けるのは流石にな」


ガロット「このアホどもが、さっさと帰って寝ろ、命令だ」


エムロフ「ガロット様にアホと呼ばれる日が来るなんてな」


クリフォード「ムキになってしまった。付き合わせてすまない」


エムロフ「いやぁ、楽しかったよペルウスまたやろう」


クリフォード「ああ、もちろんだ」


ガロット「早く寝ろ」


ーーーーーー


クリフォードは自分の部屋に帰る

王の部屋とは思えない、一般の戦士兵と同じ簡素で最低限のものしかない部屋。


その部屋の中に一人のアマゾネスの姿があった。


クリフォード「きてたのか」


アルテミシア「昨晩はお楽しみだったようで」


クリフォード「ああ、年甲斐もなく楽しんでしまった」


アルテミシア「早く休みたいでしょうから手短に」


クリフォード「頼む」


アルテミシア「戦線は徐々に押し返しています。

ベアルトは明らかに消耗しています。

いえ、そう見せ掛けています。

おそらくこちらが前線を上げてくるのを待っている可能性が高いです」


クリフォード「そうか」


アルテミシア「これまでと一緒で前線の維持と補強を続ける予定です」


クリフォード「そうか、そちらはお前達に任せる」


アルテミシアはため息を吐く


クリフォード「すまないな迷惑をかける」


アルテミシア「貴方のご意志ですから、、しかし、もしものこともあります。私達の心配も考えて下さい」


クリフォード「私はまだ知らなすぎる。もう少し付き合ってくれ、何か分かりそうな気がするんだ」


アルテミシア「ええ、出来うる限りの貴方を支えますよ」


クリフォード「ありがとう」


その言葉を聞いてアルテミシアの頬が緩む


アルテミシア「、、、、それとオタル・ハッシュドアの件ですが」


その言葉にクリフォードの目が動く。


アルテミシア「ヴァンヘルトとガノリアの協働部隊の一員としてこちらに出発したと」


クリフォード「それは良い情報だ」


アルテミシア「ベルに調べさせては見ましたが、あのベルとの繋がりは見つけられませんでした。未だ不明です。

母親はオーガ族、ガノリアのヤマト家の一族だということですが、それも曖昧です」


クリフォード「ベルが襲ったと思うか?」


アルテミシア「彼女は仮にもヤマト家の武人のようです。ベルには難しいかと」


クリフォード「ははっ、ならばベルがたらし込んだか」


アルテミシア「、、、可能性としては」


クリフォード「まあいい、どんなことでもいい調査を続けてくれ」


アルテミシア「はい」




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