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「あ~退屈……。なんかおもしろいゲームねーかなぁ~」

 俺、海良欺かいらぎしょうは、大のゲーム好きだ。多くのゲームをクリアし、それらのどのゲームでも世界ランクベスト5に入っている。言っておくが、ニートではない。高校には週3ぐらいで行ってるしな。

 現在ほとんどのゲームをプレイし終え、パソコンでおもしろそうなゲームを探しながら、たまに学校に行きながら退屈な毎日を過ごしていた。

「そういや腹減ったな……。飯にするか」

 時間は昼12時過ぎ。俺は立ち上がり、台所へと向かう。棚から辛そうなラーメンの袋を取り出し、麺をゆでて、粉末スープと真っ赤なスパイスを入れて食べた。

 見た目通り、すごい辛さだった。

 水を片手に、再びパソコンデスクに向かう。画面を見ると、

『ダウンロードが完了しました\(^0^)/』

 ……なんだ、これ。俺は何もダウンロードした覚えがないし、勝手になるように設定もしてない。あと、この絵文字は何だ。イラっと来るんですけど。

 ファイル名は『no tittle』。何なのか全く分からん。とりあえずクリックしてみる。新しいウインドウが開き、真っ黒な画面には、


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 と赤い文字で書かれていた。

 黒背景に赤文字とか恐怖感煽るよな。すげぇ危険な香りがぷんぷんするぞ。

 とか考えながらも迷わずYESを押す。こういう怖そうなの好きなんだ、わりと。まあ別にいいでしょ。万が一ウイルスが入ってたとしても、改造したウイルスバスタープログラムでイチコロだからな。ウイルスが不憫に思えるくらいだ。

 そして文字が消え、画面は真っ黒に。デスクの上のコップ(水入り)がカタカタと揺れ始める。いや、家全体が揺れている!?

 揺れはだんだん強くなり、ついにはコップが倒れ、中の水が俺のズボンを濡らす。ピンポイントで股間が濡れたため、漏らしたみたいになっている。だが、そんなこと気にしている場合じゃない。

 身動きが取れないほどの揺れ。

「おいおい、ヤベェぞコレ……」

 某忍者漫画に登場する少年みたいな話し方になった。

 だが、この状況はほんとにヤベェぞ。震度6ぐらいはあるんじゃねぇの?

 画面に黒い渦――まるでブラックホールみたいなものが映し出される。

 

 瞬間。


 世界が暗転した。

 窓は全て閉めているはずなのだが、突風が俺を襲う。台風の中にいるみたいだ。

 パソコン以外のものが部屋の中で飛び回る。

「つーかなんでパソコンは無事――」

 ゴン!!!

 辞書かゲームの攻略本か何か――とにかく分厚い本が俺の頭に直撃したらしい。

 俺の意識はそこで途切れた。

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