第39話:少女達の恋。その2
授業を受けながら先程のやりとりを思い出す。
恋愛について・・・
好きになる事事態は悪ではない。相手に恋人がいようが、結婚してようが、…同性だとしても。
ただそれを受け入れるか、また相手への伝え方や想い方で全ては変わってくる。
「私の場合は何しても無駄だけどね…」
私の呟きが聞こえたのか、隣に座る月姫が怪訝な表情を浮かべ、また月姫の前に座る由香はニヤニヤと笑みを浮かべている。
(声大きかったかしら?)
顔が赤くなるのがわかってしまい、ふうっと息を吐き体内の熱を追い出してみる。
(薫はどう思っているんだろ?)
相も変わらず逃げ回る彼を思う。まあ、今の状況で逃げる気持ちはわかるんだけど。…私達も楽しんでるし。
(でもいつまでもこのままじゃ…ね)
愛されてる自信はある。けど確信は持てない。煮え切れない気持ちを抱えて、悶々とする時だってある。 転校してすぐに付き合えるとは思っていなかった。もう相手がいるかも知れなかったし、何より気持ちを伝えるのが先だったから。…まさかこんなにライバルがいるとは思わなかったけど。
しかも皆揃いも揃って美少女ときている。事実を知った時、気が遠くなってしまったくらいだし。
(楽しい生活環境ではあるけどね)
退屈な授業を聞き流しながら、意味もなく教科書をめくり思う。
(ほんっと薫ってば、モテ過ぎっ!!漫画みたいな生活しちゃってっ!!)
ちらっと左斜め後ろに座る薫を睨め付けると、目があった。何故か顔を真っ青にして震えている。…失礼ねっ!!
もう一度睨み付けて、視線を前に戻し、これからの事を考え込む。
(って言っても…。どうしたものやら)
何とか進展させなきゃいけないんだけど、どうすれば良いのかまったく…。
(あせっても仕方ないか…それより)
さっき告って来た子が、陰険な子じゃない事を祈らなきゃ。因縁付けられるのは馴れてるけど、欝陶しいのには違いないし、何より薫に矛先が向くのは絶対に許せない。もし薫に何かしたら沈めてやるんだからっ!!
そこまで思った私は、ふと思ってしまった。
…名前何だっけ?
暫くシリアスが続きます。いつまでもギャグじゃ進まないし、一応恋愛小説らしいですから(笑)シリアス時は文構成がどうしても変わってしまいます。まあギャグ時みたいに、めちゃめちゃな文構成じゃないから良いかな(^-^)




