第25話:我ら、萌☆親衛隊☆その2
「さぁ観念したまえ」
ジリジリと迫りつつある誠と下撲達。出来れば近づきたくない面子だ。
「くっ…」
「おとなしく捕まりたまえ。今なら優しく扱ってやろう」
「信じれるかっ」
いきなり木刀でしかけてくる奴らだぞ?
「我輩の半分は優しさで出来ているのだ」
「嘘つけっ」
頭痛薬みたいなキャッチコピーを言いやがる。
「団長」
どうやって切り抜けるか考えていると、取り巻きの一人が何やら誠に耳打ちをしている。
「ふむ。成る程。やってみたまえ」
「ははっ。身に余る光栄」
何なんだこのやりとりは?この学校は入学志願者を改める必要があると思うぞ?
「おいっ!貴様っ!」
「何だ?」
話しかけてくる取り巻きA。なんか緑色の汗をながしている。
「我らは慈悲深い。貴様次第では見逃してやっても良いぞ?」
何で偉そうに言う?周りの取り巻き達も頷いてやがる。
「これは…そう取引だ」
「…応じる必要があるのか疑問だが、まぁ言ってみろ」
「素敵アイテムを寄越せ」
「…はぁ!?」
何だそれは?どこぞのパワーアップアイテムだ?
「貴様とていくつか所持しているだろう?」
「意味がわからんのだが」
その返答に気を害したのか叫びを上げる。
「とぼけるなっ!彼女達の使用済みマル秘アイテムだよっ!!」
「死ねーーーっ!!」
全力でハイキック。
「ああっ!萌グリーンっ!?」
錐揉み状態で飛んで行く取り巻きAに他の連中が声をかけているのが聞こえる。…グリーンて。
「何をするだっ。今更出し惜しみをっ」
「やかましいわっ!」
叫ぶ俺に次々と変態達の声が浴びせられる。
「俺達だって素敵アイテムが欲しいんだっ!」
「乙姫ちゃんの素敵リップが欲しいっ!」
「ユーカりんの素敵リコーダーっ!」
「花音ちゃんの素敵バスタオルっ!」
「かか月姫さまのぉっすす素敵ブルマぁーっ!」
「おお織姫タン、ハァハァ。」
「だからお前はおかしいってーーっ!!」
取りあえず最後とその前に口を開いた奴を殴り飛ばす。
「へぶうっ!」
とか言いながら地べたにはいつくばりがったそいつを踏み付ける。
「あぁっ!目をつぶり月姫さまに踏まれてるイメージをしなければっ!」
「早くクタバレ」
ゲシ。おっピクピクしてるぞ。
「むう。やはり我輩でなくては無理か」
「ラスボスみたく言うな誠」
「どうしても我らの野望を阻止するか?」
「だから、どこのラスボスだよ」
「萌王様だ」
……。もう無理だなコイツは。なんか涙が。
「なんだその憐れみの瞳は?萌勇者よっ」
「もうなんか取りあえず死ねーーっ!!」
俺の叫びと共に放たれた拳を受け取り巻き達を巻き添えに倒れていく馬鹿。
「…なんか本当に悪は滅びたみたいな感じだ」
脱力しつつ言う俺に誠が最期の力を振り絞り声をだす。それこそ悪の大王みたいに。
「これで勝ったと思うな。第二・第三の萌リストが貴様を…ぐはぁっ!」
オチ弱し。なんかもうグタグタです(笑)取りあえず完結に向けて進まなければ…。




