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らぶ・ぱら☆  作者: 黒猫
20/50

第19話:少女の告白。

 「…で?説明してくれるんでしょうね?」


 ここは御子柴家のリビングなのだが…。

 目の前には仁王立ちした月姫。ソファーに座る俺の横には俺に腕を絡めている花音。


 「な、何をでしょうか?」


 冷や汗が流れていく中、乙姫と織姫を見ると、こちらは少し困った表情を浮かべているのがわかる。


 「貴方達のイチャツキぶりのことよっ!」


 怒ってる。そりゃもう怒髪天をつくってくらい。てか、髪がウネウネと動いてるよ。


 (何故こうなったんだろう?)


 月姫から放出されている闘気を肌に感じながら、記憶を掘り返してみる。

 皆が揃った食卓で、改めて花音が紹介され、こちらに来た事情を説明した。

 偶然にも、花音の父親と月姫達の父親が仕事先で知り合い、俺の情報を得たらしいのだ。父親からそれを聞いた花音は、皆の制止を振り切ってここに来たわけだ。ご丁寧にも月姫達の両親を味方につけて。

 そして花音がこの家に来る事になったのは、昨日。乙姫が父親から連絡を受けたのだ。俺を含め知り合いがいる所に住んだ方が良いとの事で。


 (なんていい加減で、早い展開なんだ。)


 花音達の行動には呆れてしまう。再会出来たのは嬉しいのだけどね。

 織姫は、花音に会えた事が余程嬉しかったらしく、食事中もずっとニコニコとしてたっけな?


 (まぁ、それは良いんだけど…。)


 食事が終わり、一服をしている時にいつもの様に月姫が俺にからんできた。それを見た花音が割り込み、今の状態に至るわけだわ。


 (…俺別に悪くないやん。)


 そう思うのだが、口に出せるわけもなく。…おれって弱いから。


 「わ・た・し・の、お兄ちゃんから離れてくないかしら?」


 こぇーっ。超こぇーよっ!なんか部屋中から、ラップ音が聞こえてるぞっ。


 「ごめんなさいね?3年ぶりの再会だから、気分が高まっちゃって。」


 全く悪びれた様子もなく、むしろ更に抱き着いてくる花音。


   ビシィィッ!


 はうっ!?ゆ、湯呑みに何故か亀裂がっ。


 助けを求めもう一度、乙姫と織姫を見るが、怒りと困惑が半々みたいな表情だ。

 乙姫は花音を引き受けた立場、織姫は姉とも慕う大好きな幼なじみと言う立場がある為だろう。


 (てか、半分は怒ってますのね。)


 ピリピリとした空気の中、どうしたものかと悩んでみるも何も思いつかん。

 大体、花音はこんな事するキャラじゃないはずだが…。この3年の間に変わったのか?

 うんうんと唸っていると花音が俺に向かって口を開く。


 「薫…。この子、月姫ちゃんと付き合ってるの?」


  ぶはっっ!!


 いきなり何を言う。吹き出してしまったではないか。


 「つ、付き合ってなんかねぇよっ!てか、誰とも付き合ってないっ!」


 俺のその言葉に、花音は笑顔を浮かべ、月姫は顔を歪ませる。乙姫や織姫も悲しそうな顔だ。


 (…何でそんな顔するんだよっ!)


 いや、本当はいくら馬鹿な俺でもわかっている。わかっているけど…、まだ俺は…。

 悩む俺をよそに、花音は軽く深呼吸すると、よく通る声である言葉を口にした。

 そりゃあもう、核爆弾並みの破壊力のある言葉を。


 「私は薫を愛しているっ。私を今日抱いてほしいの。」

ついに20部ですな。今回のタイトルは久々に文中からの引用はしてません。織姫のお誘い。以来かな?…だから何?って感じですが。

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