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らぶ・ぱら☆  作者: 黒猫
13/50

第12話:ラブレターパニック。その3

 「捕虜らしくキリキリと歩きたまえ。」


 何故か偉そうに彼女に言う誠。

 …お前達のアイドルじゃなかったのかよ。扱い酷いぞ?


 「星野さん…。」


 …ついに一般人まで巻き込みやがった。いや、今までも俺の知らない所でやっていたみたいだが。


 (それにしても…)


 「なんか縛り方がエロイんですけど。」


 とても文章じゃ書けん。


 「乙姫スペシャルなの☆」


 大きな胸を反らし誇らしげに言う乙姫。


 「そんなスペシャルはいらんわっ。」


 …もう!こいつらはこの現状に何も思わんのかっ?


 「ごめんな?星野さん。…巻き込んじゃった。」


 「ううん。私が勝手に捕まっただけ。」


 ああ。何て良い子なんだ。こんな目に遇いながらその言葉。


 「薫君の、ヌード写真くれるって言うからつい…。」


 …なんですとっ!?


 「今…なんと?」


 「えっ?…だから薫君のヌード写真くれるって言うから、ついてきたら捕まっちゃったの。」


 「お前もソッチ側かぁーーっ!!」


 しかも簡単に餌づけされやがってっ。誘拐氾に狙われても知らんぞっ。


 「エエッ!?二階堂くん、ヌード写真、私も欲しいっ!?」


 うるさいぞ。月姫。


 「とにかく…。星野さんの縄を解いてやってくれ。痛そうだろ?」


 「んー。乙姫スペシャルは、感度3倍なはずだけど?」


 「なんの感度だよっ!」


 「わ、私はこのままでも大丈夫だよ?」


 「何で顔を赤らめながら言うっ!?」


 なぜか、俯きモジモジする星野由香。


 (…危険だ。よくわからんが、とにかく危険だ。)


 「うむ。御子柴よ。ユーカりんは新たな境地に目覚めたのだ。ここは暖かく応援メッセージを電報で。」


 「だから何の境地だよっ!しかも目の前にいるのに電報かよっ!!」


 「薫くん、お子ちゃまなんだからぁ。あれはね、エス…」


 「わああぁぁーーっ!!」


 織姫が最後まで言う前に何とか遮る。

 聞きたくない聞きたくない。まだ、子供でいたいんだっ。


 「まぁこれでお兄ちゃんを惑わす悪魔は大丈夫だわ。」


 「悪魔はお前達だろーがっ!」


 「薫ちゃん…。星野さんは私に任せてね。」


 乙姫がそう言い、由香の縄に手をかけていく。


 「あぁ。お姉さまっ☆」


 「戻って来いっ!星野由香ぁーーっ!!」


 あかん。あいつこのままではホントに遠くに行くぞ。…コリン星くらいまで。


 「さぁお兄ちゃん!星野さんに私とのラブシーンを見せ付けてあげましょう。」


 「ダメだよ。薫ちゃんは今から私に縛られるんだからっ。」


 「違うよ。薫くんは織姫と桃源郷に旅立つんだからっ。」


 「うむ。では我が輩は全てをフィルムに収めてやろう。そしてどっかに投稿してやる。」


 口々に勝手な事を言い出す奴らを尻目に俺は問う。


 「結局俺にどうしろと言うんだーっ!」


 悪の魔の手に襲われる覚悟が出来た俺は、今日もまた叫び声をあげる。


 「もう何でも良いから、オチをつけてくれぇーーっ!!」


 たった一通のラブレターから始まった、訳のわからんこのパニック。


 心から涙を流す俺を潤んだ眼差しで見つめ、我らがユーカりんは言うのであった。



 「これ癖になりそう。薫君。きゃっ☆」

話しのパンチが…。もうメチャクチャです。

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