無印編 第二話 地震ハンター集結
発生した地震が日本を揺るがした。
「日本海で津波が発生したらわけが悪いことになる。」
「それってどういうことですか。」
「日本海をお風呂場だと例えてみろ。お風呂場で水を思いっきりかき混ぜるだろ、波が何度も交差して高くなることがある。その原理が日本海では発生しやすいんだ。」
倉音は必死にそう叫んだ。
「じゃー、大被害を受けるのも時間の問題・・・」
須磨野は気分を悪くしていた。
地震の声は病んだ笑い方で次のハンターたちを選んでいた。
「続いては栄村付近だね。ハハハハハハハハハハハ」
あの地震から9時間後・・・
日本海にある都市はほとんどが全滅していた。
死者6359名、行方不明者47895名、負傷者698521名。
金沢市には、一人のハンターとなる者がいた。
杜沢丈である。
「どうしよう、こんな状況になっちゃった。」
その時、携帯電話にメールが届いた。
「あなたを応援している方は大勢います。さぁ、地震ハンターになり立ち上がるのです。」
丈は地震ハンターとなり、みんなを救うと誓った。
しかしこれは必ずしも罠である。
地震の声は、とてつもないことを企んでいた。
「一斉に地震でも起こそうかしら。日本という大地の四肢が崩れるまで。」
地震の声はそう言った後、UNオーエンは彼女なのか?を歌い出した。
しかも狂気に満ちた声で歌っていたので不気味さが圧倒的であった。
「此処には津波で引きずり出した人形さんがいる。さてどうやって殺しましょうか。」
2006.4.1 東京
突然、空から3人の両腕のない人間の死体が降り注いだ。
「きゃーーーー!」
近くにいた女子大生たちが逃げ出した。
「なんだこれは・・・」
それは前の地震で死亡したはずの人間でもあった。
地震の声は次のターゲットを絞り込んでいた。
地震ハンターすでに8人となった。
残るは1人・・・
その時、カラスたちが再び叫び始めた。
そして猫が無尽蔵に暴れ回り、自転車に轢かれた。
4.2
地震の声は、次の地震の準備をすでに終えていた。
「この大地が可愛くて、地震を起こしたいの。ウフフフ、アフフ。」
地震の声は少しため息をついた後、世にも恐ろしいことを言い始めた。
「さて沈めてあげる。」
地震の声は、日本の大地を弄んでいる。それはまるで人形のように。
4.3
今度は長野県で震度7の地震が発生した。
9人目となった地震ハンターの一人はこう言った。
「もう、地震の声はただのヤンデレなのね。」
地震の奇跡が残酷な刻を刻む
地震の奇跡が残酷な刻を刻む
地震の声は、人間の頭を掴んだ。
「私の人形さん。どこにパズルを置けばいいのか答えなさい。」
「福島県沖・・・でいいですか。」
「ありがとうそこに近いいわき市に置いておくわ。可愛い大地に住む人形さん。」
地震の声はいわき市に地震解除のパズルを置いた。
解除プログラムのパズルはクロスワードであった。
しかも、高難易度である。
「これは、私でも解くのが難しかった問題。人形さんなら解けるのかしら?ウフフフフ。」
地震の声は5人の幼女を断層のように引き裂いた。
「人形さん、さようなら。」
地震の声は、更に熊本県阿蘇地方にも暗号を設置した。
「アハハハハハハハハハハハハハハ、壊れて散れ阿蘇山よ。」
4.9
地震ハンターたちの携帯電話に着信が届いた。
全員が出た。
「こんにちは、地震ハンターのみなさん早速、熊本県阿蘇地方に向かってください。そこに地震を解除するパズルがあります。それを4月10日午前4時44分以内に解いてください。では、ご健闘を祈ります。」
倉音が見た。
「午後4時26分。まだ間に合うぜ。」
6人は行くことを拒んだ。
「3人で行こう。」
「そうだな。」
倉音と須磨野と藤原の三人で阿蘇地方に向かった。
たどり着いた時、4月10日弧禅0時31分になっていた。阿蘇地方のどこかにパズルがありそれを探すのにさらに時間がかかる。
懸命に探している間、地震の声は妨害を試みた。
「人形さん、ちょっとだけ暴れてくれない。」
地震の声は引きずり込んだ者から4人の不良少年を暴れさせた。
「なんだ、不良か。こっちに来る。」
その目は、死んでおりまるでゾンビみたいであった。
「逃げろ!」
3人は必死に逃げた。
午前4時40分、彼ら三人は上手く逃げきれた。
「ハァ、ハァ。何とか逃げ切れたな。」
「ええ、でも時間がないわね。」
「地震の声の奴、何か企んでいやがるな。」
地震の声は、4人の不良を役立たずの人形として扱い、石川県西方沖に投げ捨てた。
4時43分もう時間がなかった。
暗号にたどり着けず逃げるしかなかった3人。
そして、地震が発生する。
震源の深さは16㎞。地震の規模を示すマグニチュードは、6.8。最大震度はまたしても7だった。
死者142名、負傷者566名という結果に終わった。
「私は結果を見るのは好きじゃないの。大地が悲鳴を上げている姿を見るのが好きなの。みんながどう思っていても私はね日本の大地が好きだからこうやって殺したくなるの。ウフフ。」
地震の声は頭蓋骨を撫でていた。
「もっと、もっと貴方の体を壊したいわ。アハハハハハハ」
日本地図の熊本県阿蘇地方の部分から血がにじみ出ていた。
見るとナイフが刺さっていた。しかも長野県北部には包丁が。
島根県の北には引き裂かれた跡があった。
次回 無印編 第三話 地震の声との出会い。お楽しみに!
地震の声は台風キャラクターズの中でも一番のヤンデレキャラです。ピクシブには近いうちに出します。