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復讐者  作者: 安慶
最後に望むもの
417/421

25、代理神

 レイは神をやってくれと頼まれた。

あまりの頼みに固まるレイに女の子は話を続ける。

「理由話すね。ほんとはね、お兄ちゃんはあと100年は神でいるはずだったんだ。でも負けちゃったでしょ。で、あたし来たでしょ。あたし修行中だったの。まだ神になるの早いの。だからあたしがなるまでの間、代わりにやってくんない?」

「…断ると言ったら。」

「断れないよ。それだけのことしたんだもん。」

「神を殴ったことか。」

「そんなことじゃないよ。人間殺したでしょ。魔物殺したでしょ。その業は一生背負っていかなきゃって言ってなかった?」

「罪滅ぼしでやれってか。」

「だね。神不在で、今すっごく世界が不安定なんだよ。信仰もなくなっちゃうし。みんな不安になるでしょ。」

「創造神とやらが代わりにやれば。」

「そんな暇パパにない。お兄ちゃん怒らなきゃだし。他にも面倒みなきゃいけないし。」

「俺が代わりでやって良いのか。」

「いいんだよ。パパが言ってたもん。あたしも手伝うし。もう下の人たちに知らせちゃったし。」

「ロックたちにか。止めろよ、マジで、おい。」

「言ったでしょ。レイ君は断れないんだよ。」

 どうやら拒否権は無いらしい。

レイが考え込んで黙っていると、女の子はザムに向かって言った。

「ザム君だっけ。君もレイ君を手伝うんだよ。」

「無論だ。」

「スキル使って。」

「…。」

「今なら分かるでしょ。邪魔だったお兄ちゃんいなくなったし。」

「『ミラー』は確かに。」

「違うよ。もう1個のスキルの方だよ。」

 女の子がテーブルに手を置くとお茶やお菓子が消え、代わりに大きな地図が出てきた。

この大陸の地図らしい。

「ああ~お菓子があ。」

口いっぱいにお菓子を頬張っていたジャミが嘆いている。

 ザムは地図をしばらく眺めていたが、手をそっと地図の上に置いた。


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