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復讐者  作者: 安慶
森に埋もれた国
39/421

39.村長の策

 「村長どうしました?」

レイが問いかける。

「おお、来たんか。実はな。」

村長は王城で起こっていることを話し、ロックウッドの面々を紹介した。

「レイです。」

「トムです。」

「俺はロックウッドのリーダー、ロックだ。よろしく頼む。」

「僧侶サクソウです。」

「レシーアです。魔法が使えるの。」

「ゴザだ。」

「ここには居ないがミナという斥候もいる。後で紹介する。」

互いに握手を交わし、レイとトムは床に座った。

村長は挨拶が終わったのを見計らって話し始めた。

「での。これから人が増える。あと嫌な予感がする。そこでだ。」

先ほどまで書いていた紙を恭しく掲げながら、村長は話を続ける。

「Eランク冒険者レイ。Eランク冒険者トム。偉大なる魔法使いタック。偉大なる魔法使いフクン。汝らに命ずる。村の中心に強固な建物を建てよ。報酬は高級肉いっぱいとする。ユジュカウの最高部位を用意するぞ。」

『うにゃーーー。』

タックとフクンがよだれを垂らしながら飛び降りた。

「どうじゃい。すごいじゃろ。どんな建物作るかはもう考えてるぞ。」

『うにゃーーー。』

よだれを垂らしながら走り回る2匹を見て、レイとトムは依頼を受けざるを得ないことを察した。

「大丈夫じゃ。2人には金を用意する。」

「うっす。」

トムが返事をする。

「任せてにゃ。1日で作るにゃ。」

「そうかい。そうかい。そりゃ助かる。こんな感じで作っての。」

棚から別の紙を取り出し、2人と2匹に見せた。

王都から来るだろう大勢の人を受け入れるため、村の中心に建物を建てることになった。

「そうしないとな。ワシの予想が当たってたら、相当危険なことになるはずじゃ。」

村長は小声でつぶやく。

「一時の滞在で大げさすぎやしませんか。」

サクソウが村長に話しかけたが、

「ん?先を見越してな。今対策した方が良いぞ。年の功じゃ。」

村長はフフッと笑った。

その夜、ロックウッドの斥候ミナは帰ってこなかった。

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