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復讐者  作者: 安慶
魔族領への旅
298/421

12、滅亡

 レイは前世で男たちに暴行されて殺された。

他の3人もそれぞれ若くして死んだのだろう。

それが幸運とはどういう皮肉か。

「知らなんだな。知らぬとは何と幸福な事か。」

キングリッチはレイたちの様子が面白いらしく、笑っている。

「お前らは…ほう、地球という名の星から来たのか。お前らが死んだ後何が起こったか教えてやろう。」

「なんなの、あんた。」

アサミが戸惑いの声を上げた。

キングリッチはレイたちの戸惑いに、声を一段と高くして話を続けた。

「カカカッ。滅びたよ。お前らが死んだ後に。」

「何で。なんで。」

ショウダイは同じ言葉を何度も呟いている。

「何でと申すか。神に抗う者たちよ。お前らがやったことが神の怒りに触れないとでも。神の御業である命の創造をしただろう。神の創造した命を弄んだだろう。不遜な連中に神の怒りが落ちるのは当然のこと。」

キングリッチは耳障りな声で笑い続ける。

 レイは思考が追い付かず固まってしまった。

他の3人も同じように固まっている。

だがキングリッチの言葉に動じない男がいた。

ザムだ。

 ザムはキングリッチの目の前まで歩いていくと、剣を突き付けた。

「それがどうした。どうでも良い。俺が聞きたいのは何故魔族を作ったか…だ。レイたちの元の世界と俺たち魔族と何の関係がある。」

「答えが分かってて来たのではないのか。エル・キャットにフェンリル。縁なのか運命なのか愉快なことだ。」

「何が言いたい。早く答えろ。」

苛立ちを隠せないザムをキングリッチは面白がっている。

「まあいい。そのうち分かるだろう、小僧。神の理から外れた者が3人もいるのだ。お前たちは真実にたどり着くだろう。」

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