17、1000人越え
レイの前で笑顔のポッタが揉み手をしている。
「毎度ありがとうございます。今後ともご贔屓に。」
「ありがとな。また頼む。」
2人は握手を交わすと、50人ほどの奴隷を連れてレイは大きな建物へと入っていた。
奴隷の調達は順調だ。
ポッタの助けを借りて、アウドの町と王都で奴隷を調達している。
レイたちが奴隷を買い続けると目立つためだ。
金額の安い体の欠損した奴隷や老人・子供の奴隷を一通り買ったので、単価は高いが性奴隷などの他の奴隷を買い始めている。
既にタリカの町には1000人以上レイの奴隷がおり、奴隷用の大きな集合住宅やレイやトムの住居がある。
ゴーレムダンジョンで石の調達が出来るため、今は商店や宿を建設中だ。
ゆくゆくは一通りの施設を建設する予定である。
ミナやジャミがシュミム王国内で魔力が集まっている場所を探索し、ダンジョンコアも順調に集まっている。
ゴーレムダンジョンでレア魔物のミスリルゴーレムが湧き、全員で嬉々としながら討伐した。
そのかいもあって、スミス希望の金属調達用ダンジョンも作り、全部で9つのダンジョンが出来た。
⑥ドリュアスダンジョン(薬草)
⑦ミスリルゴーレムダンジョン(金属)
⑧ケートスダンジョン(魚)
⑨ドラゴンダンジョン(戦闘訓練用)
それぞれのダンジョンで奴隷たちが戦闘や採取をしている。
ドラゴンダンジョンではレイやトム、ロックウッドが日々レベルを上げるべく戦っている。
「3日後から順番にダンジョンボスを倒して休眠期間にしよう。もっと拡張させる。」
「OK。全部のダンジョン?」
「そうだな。人増えたし。」
「分かった。参加する奴隷を見繕う。」
ダンジョンには休眠期間があるため、ダンジョンボスを倒すタイミングを見計らいながら攻略を進めている。
レイがトムやロックウッドと話し合いをしている様子を、ニヤニヤしながら見つめている男がいた。
「タリカ、何か意見あるのか。」
レイがニヤニヤしているタリカに尋ねた。
「いや、順調だなと思って。」
「そうだな。」
「俺も鼻が高い。」
「ほっ?」
「お前をスカウトした俺の目に狂いは無かった。」
タリカはレイをビシッと指さした。
「っていうか、サボってて良いのか。」
「良い。」
「んなわけないでしょ!仕事してくださいよ!」
いつものようにサボるため町に繰り出したタリカを見つけた部下が、ドロップキックを繰り出した。
地面に転がされたタリカがレイに言う。
「3日後兄貴に会いに行く。その途中におもろいもんがあるから見るか。」
「何だ。」
「行ってからのお楽しみ。ダンジョンがあるかもしれないからな。」
キメ顔をしながらタリカは部下に引きずられて出ていった。




