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復讐者  作者: 安慶
経済戦争
178/421

6、合流

 キッコーリ村を離れて3週間後、

「レイさーん。」

トムがアッカディー王国の砦を越えてやって来た。

大きく手を振って喜んでいる。

別れる直前に喧嘩をしたからか、レイとトムは少し照れくさそうだ。

 マールやスミスも合流したため、主要メンバーで今後の話し合いをする。

「草木も生えないって厳しいな。」

スミスは難しい顔で腕を組んでいる。

「夜冷えるって、体に堪えるさね。」

マールはため息をついた。

「マールさん、厳しいようだったらキッコーリ村に。」

「戻るもんかね。かなりきな臭いことになっとるさね。危ない危ない。」

レイの提案をマールが拒否する。

 聞くと、税の取り立てが厳しくなっているらしい。

その他にも盗賊が増えたり、魔物の被害が増えたりしているそうだ。

アッカディー王国の方が、気候が厳しくてもマシらしい。

「でもダンジョン作りは上手くいってるんだね。」

両腕をレイに治してもらったチルが元気に言う。

レイはキングユジュカウの魔石を使ったダンジョンも作り、飲み水と食料を確保した。

だが今後のことを考えるとダンジョンが足りない。

「寒さをしのぐために木も欲しいし、綿とかも欲しいですな。」

トムも色々な材料や素材が欲しいという。

 スライムの魔石を使った水ダンジョンに木を植えたいが、どのようなダンジョンになるか分からないため植えられない。

ダンジョンを増やしたいが、持っているダンジョンコアを使ってしまったため、これ以上増やせなかった。

「ダンジョン、管理されてないのがシュミム王国かアッカディー王国にあれば良いですな。」

「野良ダンジョン、どこにあったっけ?ダンジョンコア欲しいよね。」

カンタとミナもダンジョンを増やすのに賛成なようだ。

ダンジョンコアが取れる野良ダンジョンを探す提案をする。

全員で話し合っていると夜になり、レイの作った建物の中で寝ることにする。

「何か寒いわね。」

布団を被りながらレシーアが小刻みに震えている。

 ここは岩山に挟まれた荒れ地だ。

夜になると急激に寒くなる。

 寒さをしのごうとタックとフクンとアレスは、レイとトムの間で団子状態になって眠っている。

「やっぱり、ちょっと1匹貸してほしい。」

同じく寒さに震えるロックが1匹と一緒に寝たいと言ってきた。

「…。」

 3匹は今の温もりを手放したくないようだ。

寝たふりをしてロックとレシーアの熱い眼差しをかわしている。

 ロックとレシーアの恨めしそうな視線から目をそらし、レイとトムは眠りについた。

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