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復讐者  作者: 安慶
経済戦争
174/421

2、タリカの町?

 レイはタリカの町を見渡した。

草1本生えていない荒れ地が広がり、その地を覆うほどの岩山が両脇に連なっている。

幅が狭いかわりに奥に何があるか分からない程、奥行きがある。

巨大な長方形のような形をしているようだ。

 驚いたのは『町』といいながら1つも建物が無いことだ。

草木も生えておらず、岩や石も無く、ただの荒れ地が広がっている。

「これが町なのか?」

「そうだ、これが俺の町だ。」

 仕事モードが続かないタリカが自分のことを俺と言い始めた。

「何にも無いが。」

「砦はある。」

「それだけじゃんか。」

「いいだろ。思う存分好きに自由にやってくれていい。」

「あのなあ。」

「いつまでも居ていいぞ。」

「何も無いのにどうやって暮らすんだ。」

「お前がいる。」

 タリカはレイをビシッと指さす。

「本当に好きにして良いんだな。」

「文句は言わない。男に二言は無い。」

 タリカは部下を従えて、踵を返して砦に入ってしまった。

横をかなりのスピードで商人の馬車が、アッカディー王国の隣の領へと向かって走っていく。

「とりあえず俺たちも隣の領行くか。」

 何も無いところに住み続けるのは難しい。

レイは隣の領に行くことを提案する。

ロックは気まずい顔をしてミナと顔を見合わせた。

「言いにくいんだが、レイ。」

「嫌な予感するんだが。」

聞きたくないというようにレイは首を振る。

「俺たち密入国だから、隣の領に行けんぞ。」

「嘘だろ。」

 隣の領に行けず、シュミム王国にも戻れず、レイたちは閉じ込められてしまった。

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