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復讐者  作者: 安慶
勇者と魔族とモフモフ
129/421

61.ペガルダンジョン最下層

 レイたちは1日たっぷりと休息を取った次の日、最下層へと続く長い階段を下りていた。

最下層も草原と青い空の階層となっている。

1歩足を踏み入れる前に、全員で最下層に広がる景色を眺めていた。

「何だありゃあ。」

スミスが呆然としている。

 1階層、2階層の中心にはボス部屋に続く大きな扉があったのだが、最下層の中心には大きな黒いドラゴンが横たわっている。

「あんなん無理だよ~。」

既にジャミは諦めている。

ボスを守るかのように、赤・青・緑のドラゴンが50匹ほど空を飛んでいる。全長10メートル以上あるドラゴンはかなりの迫力がある。

草原には、十数メートルほどの大きさがある茶色いドラゴンがゆっくりと歩いていた。

「赤いのはレッドドラゴン。炎を吐くわ。青いのはブルードラゴンで氷のブレスに気を付けて。緑色のグリーンドラゴンはブレスは吐かないけど翼から風魔法を出すの。それと嚙みつきと爪に気を付けて。尻尾も振り回して攻撃してくるわ。」

レシーアが詳しく説明してくれる。

「這っているのもドラゴンか。」

レイは草原を這っているワニのような魔物を指さした。

「あれはアースドラゴンよ。魔法は使わないけど体がすごい固いの。動きはゆっくりだけど噛み殺されないように気を付けて。」

「ひえっ。」

思わずジャミが悲鳴を上げた。

「嫌だなあ。罠もあるみたい。」

ミナが顔をしかめながら言う。

「アースドラゴンから逃げつつ、罠を避けつつ、飛んでるドラゴンと戦いながらボスを目指せってことか。」

「そうね。それしかない。」

レイがざっくりと立てた作戦に、レシーアが同意する。

 ペガルダンジョンが最難易度のダンジョンである所以はここだ。どんなベテランの冒険者でも2階層まで進んだ後、この光景を見て諦める。

ドラゴンは複数のAランクパーティーが合同で1匹倒すような魔物だ。それが50匹以上もいるとなると攻略は難しい。たとえ上手く逃げつつボスの所までたどり着けたとしても…。

「あのボスは。」

「ブラックドラゴンね。あらゆる状態異常のブレスを吐いてくる。体調も20メートルくらいあるみたい。魔法も物理攻撃も効きづらいわ。」

レイはレシーアの答えに思わず絶句する。

それぞれのドラゴンには弱点となる魔法があるのだが、ブラックドラゴンには無いらしい。

さらに物理攻撃も通しづらいとなると、どのように攻略すればいいのかと途方に暮れる。

 レイたちは打ち合わせをした後軽く休憩し、最下層へと足を踏み入れた。

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