第61話 無理ゲーと光明
それから、カップルあみだのことについて話を聞く。
「ぼくもカップルあみだに参加している人に票をくれるようにお願いして回ろうと思うんだよね。で、参加者リストを欲しいんだけど、もらえる?」
近年、個人情報の取り扱いの問題があるから、簡単にもらえないかもしれないけど……
協力関係にあるから別にリストくらいはくれるよね?
「まぁ、いいわよ。あとでメールの方にリストを送るわ」
「おお、ありがとう」
で、ぼくはさらに質問をする。
「あと、副会長に聞きたいのが生徒会役員ってカップルあみだに何人参加してるの?」
「10人全員が参加しているわよ」
「そうなんだ。それじゃー、その人たちの中でぼくたちに票をくれる人って何人いるの?」
「そうね……0人よ」
「え、人望なさすぎ……」
「誰が人望ないですって‼ わたしみたいな可愛い女の子が人望ないわけないでしょ‼」
「でも、0人じゃん」
「相手が生徒会長だからよ。みんな生徒会長に票を入れるって言うから」
「そうなんだ……あれ? つゆちゃんも会長に票を入れるの?」
「あの子は……たぶんそうじゃないかしら? 同じカッ……いや、一緒にいる会長に票を入れると思うわ」
「そうなんだ……」
つゆちゃんは、会長とお別れしたくないのかな?
どうなんだろうか?
いや、今はそんな話は置いといて、選挙の話をしないと。
「副会長、生徒会役員1人につき11票分あるんだよね?」
「そうね」
「つまり、生徒会役員9人が反対票を入れるから99票が会長側ってこと⁉」
「そうよ」
整理してみよう。
ぼくたち側にあるのは、第1回のアンケートで取った6十票だけ。
確実な勝利条件は過半数の251票が必要。
251 − 60で……あと191票も集めなければいけない。
それに、あのアンケート結果では、反対派が405票も取ってる。
残りは無回答。つまり、学校全体も会長側の空気に染まっているってわけだ。
……無理ゲーじゃないか、これ。
普通に考えたら、この学校の空気自体が、ぼくらには冷たすぎる。
大丈夫かな……
今日の昼休みに副会長に蔑まされてた男たちは票を入れてくれそうにないし……
先のことを考えると、不安でしかない。




