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第37話 選挙戦略と迫る約束

「ところで、選挙活動っていつから始まるの? 何か演説とか、イベントとかあるの?」


「演説みたいな選挙活動らしいことはないわ。カップルあみだの参加者全員に今回の争点となってる項目についてメールで説明するくらいよ。それが主な活動かな。あ! そういえば、6月下旬の投票日に、カップルあみだ参加者のみが視聴可能な生配信で今回の争点を説明するわ。公の場での説明は、その最終日くらいしかないわね」


「ふーん。投票する人がどれくらい、ぼくたちの公約に賛成してくれるのか、分かればいいんだけどなー」


 最後の最後になって票の数が分かるなんて、不安でしかない。とはいっても今回の選挙はぼくたちの内容が抜きんでて良いから心配はあまりいらないと思うけどね。


 ただ、途中経過みたいなのがあればいいんだけどね。


「分かるわよ。途中経過がどうなってるのか」


「え、そうなの?」


「今回の選挙は、1か月に1回、どちらの案に票を入れるか、ってアンケートをとる決まりになってるの。その1週間のアンケート調査の後、結果が全体に公開されるわね」


「そうなんだ! じゃあ、もうすぐアンケート来るのかな?」


「ええ、そうよ。数日後には、最初のアンケート調査のメールが届くはずよ」


「了解」


 カップルあみだの参加者が400人——おそら今の制度に不満を抱えている人はたくさんいる。


 ぼくたちの提案は、7割以上は票が取れるはずだ。


 だって今のカップルあみだ制度じゃ、絶対に別れられないんだから。


 別れられる新制度を提案してるぼくたちに、票が集まるのは当然だろう。


「言い忘れていたけど、生徒会役員は1人につき11票分よ」


「おお、ポイントがでかい‼」


 生徒会役員は、会長、副会長、書記……何人だ?


 とにかく、生徒会役員の人に票を入れてもらえれば、選挙で勝つ確率が大きく上がるってことだな。


 どうやって生徒会役員に投票をしてもらうか……


 と、考えたところで、ピコンとLIMEの通知が鳴る。


 ポケットにあるスマホを確認する。画面に表示された名前を見て、ぼくは今まで忘れていた最重要人物のことを思い出した。


 あ、やばい……


『伊藤壮馬:今日中に俺は桃香ちゃんとお話できるんだろうな?』


 とりあえず、スマホをポケットに入れ直す。


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