第18話 : 理不尽な悪者と生徒会長の影
そして、ぼくは気づいた。教室の隅にいる、女子たちの集団、いや、クラスメイト全体からの…冷たい視線に。
「なんかあの人、男子いじめてない?」
「サイテー…あんな可愛い子に謝らせて…」
「可愛いは正義って言葉知らないのかしら」
「古賀君、可哀そう…」
おい! ぼくが冤罪を主張して、真実を明らかにした結果、なんでぼくが悪者扱いされてるんだ⁉
ぼくは被害者だぞ⁉
先生は、収拾がつかなくなりそうだったのか、改めてぼくと一丸に向き直った。
「とにかく、あなたたち2人には割れた窓際の掃除をしてもらいます」
先生は割れた窓際を見た後、指示を出す。
「割れた窓際の机と椅子は使えませんから、空き教室にある予備の物と交換しておいてください」
「はい…」
ぼくは力なく返答。
なんで悪者扱いされてんだ! もう踏んだり蹴ったりだ!
「さとしちん、ごめんなんだよ…」
と小さな声でぼくに言ってきたが、ぼくはそれに応える気力もない。
掃除を終える頃には、教室もすっかり落ち着きを取り戻していた。
ガラスの破片を片付け、机を運び終えたあと、ぼくはふと気になって、一丸の肩を軽く叩いた。
「なあ、一丸。さっき、指導室って聞いたとき、めちゃくちゃ怯えてたけど……あれ、なんで?」
「えっとねー、毎回、先生にこっぴどく怒られて、反省文を書かされるのが嫌なんだよ」
「毎回? いつも指導室に行ってるの?」
「うーん、時々なんだよ」
「そ、そうなんだ」
けっこう、見た目はちょっとやんちゃで真面目な男の子って感じだから、問題行動を起こすような子とは思ってもいなかった。
でも、指導室に毎回行くってことはとてもやばい問題児なのかもしれない。
『『『キャーーーーーーーー♡♡♡♡♡♡』』』
「さっきから気にはなっていたんだけど、真ん中の席で女の子たちが『キャーキャー』言って集まってるのってなんでか分かる?」
「うーん、ぼくちんにも分からないんだよ」
「まぁ、そうだよねー。てか、席に座らない?」
先生が去ったあともずっと立ちっぱなしでしゃべっていて疲れたし。
「うん」
ぼくの前の席なので、一丸とチャイムが鳴るまで会話をし続けた。
『キーンコーンカーンコーン』
朝のホームルーム開始を告げるチャイムが鳴ると、さっきまで教室の中央に群がっていた女子たちが、名残惜しそうに席へ戻っていく。
……にしても、なんであんなに集まってたんだろ。
不思議に思って、彼女たちがいた場所を覗いてみた瞬間──目が釘付けになった。
そこにいたのは、想像すらしていなかった人物。
煌びやかな銀髪、全身から発せられるキラキラしたオーラ。後ろ姿だけで分かる、絶対的な美。
我が校の生徒会長がそこにいた。
な、なんで……会長がこのクラスに⁉
そうなのだ。会長がなぜか同じクラスにいたのだ。




