表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/65

第17話 : 真実の行方と可愛いは正義!?

「いやいやいや、ぼくはやっていません! ぼくは今来たばっかりです! こいつがカバンぶつけて割ったんです!」


 さらに、ぼくは必死に訴える。


「先生! 誰がやったかは、このクラスにいた他の人たちが目撃しているはずです! あの窓ガラスのそばにいたのは、こいつだけです!」


 ぼくの反論に、先生はクラスメイトたちに視線を向けた。


「誰か、窓ガラスが割れた時のことを見ていましたか? 何があったか知っている人は手を挙げてください」


 すると、何人かの生徒がおずおずと手を挙げた。先生は彼らに尋ねた。


「では、教えてください。何があったのですか?」


「えっと…あの…あのチビ…じゃなくて、古賀が、窓ガラスのそばにいました…」


「古賀が、カバンを持って、バランスを崩しているような…」


「『うわっ』って声を出して、窓にぶつかったのは見ました…」


 クラスメイトたちの証言は、ぼくの主張を裏付けた。


 逃げ場を失った一丸は、再び俯き、小さな声で呟いた。


「…ごめんなさいなんだよ…」


「ごめんなさい? 何に対してですか?」


 先生は諭すように尋ねた。


 一丸は、震える声で、真実を語り始めた。


「ぼくちんが…ぼくちんが、カバンをぶつけて、窓ガラスを割ってしまいました…さとしちんは…何もしていません…ぼくちんが…嘘をつきました…ごめんなさい…」


 ついに自白したか! 可愛い顔して、とんでもない嘘つき野郎め!


 先生は、一丸の自白を聞き、厳しい顔つきになった。


「古賀君…自分の過ちを隠すために、他人に罪をなすりつけるなんて…これは、指導室に行かなくてはなりませんね」


 指導室という単語を聞いた瞬間、一丸の顔色が真っ青になった!


 さっきまでの童顔から、一気に怯えきった子供の顔に変わる。


「そ、それだけは…それだけは勘弁なんだよ…先生…お願いします…」


 一丸は、ウルウルと涙を浮かべ、上目遣いで先生に懇願し始めた。その姿は、まるで捨てられた子犬のようだ。


 そして!


 クラスメイトの女子生徒たちが、その姿を見て…!


「キャー♡ かわいー! 古賀くーん♡」


「ロリ男子最高♡ そんな怯えた顔もキュートすぎる!」


「あんなに可愛い子が指導室なんて可哀そう!」


「古賀君は悪くない! 可愛いから仕方ないんです!」


 周りから、一丸を擁護する大合唱が始まった! 可愛いから仕方ない? 罪を擦り付けたんだぞ⁉


 先生は、一丸の愛らしい顔とウルウル攻撃に、心が動かされたようだった。


 困った顔をしながらも、眼鏡の奥の目を細める。


「……まあ、その可愛さに免じて許します」


 許したあああああああああああああ⁉⁉!


 はあああああああああああああああ⁉!


「そんな理由で許すなーーーーッ!!」


 ぼくは思わず叫んだ!


 罪を擦り付けた行為を「可愛さ」という理由で許すなんて、あっていいのか⁉


 それを「当然の結果、ね」と、言って容認する周りの女子生徒もどうかしてるぞ!


 ロリ男子最高、じゃないんだよ!


 罪を憎め! ロリは関係ない!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ