ヨン
私は門の近くでぴょんスラのカズーが取ってくれた見本の薬草を確認しながら薬草採取をしていた。門の近くにかなりの頻度で薬草が育っている。みんなで手分けしてプチプチとちぎっては移動して行く。
私が薬草を10本取っている間にぱんスラ以外のみんなは薬草を20本取っていてくれたのを集めた。
みんなが採取してくれた薬草を門番さんの所に持って行った。私が門番さんの所に行っている間もみんな薬草を採取してくれた。ぱんスラだけ何故か蝶々を追いかけて跳ねて転がっていた。門番さんに薬草を見せたら藁で束にする方法を教えてくれたので採取した薬草を束にした。
私は力の加減が解らずあまり上手くできなかったがなんとか束にまとめると薬草は9束できた。
採取した薬草9束を入村料として門番さんに渡すことにしたらおまけとしてパンを1個くれた。
「最初にしては良い方だよ。パンはギルドの近くのパン屋で買えるからな。薬草で交換もできる。宿屋に泊まるならこっちの白い花が咲いている薬草が花の無い薬草の値段の倍で取引される。この白い花が有る薬草なら30束で宿屋に泊まれる。これ見本にやる。向こうの方にあるから薬草採取しておいで。」と言って指差した。私が村に来た時の道に戻る感じで指差している。
ぴょんスラ達が寄ってきて私に伝えてきた。
「ナナ、みんなで薬草採取しても遅くなるよ。木の側に帰ろう。」
「ぺんスラも薬草探す。でも木の側に戻るから明日来ると伝えてね。」
「ナナちゃんみんなが言ってるの門番さんには聞こえてないから。テイムした人に伝えれるだけだからしっかりお話ししておいてね。」とぴょんスラとぺんスラやにゃんスラに教えてもらった。
「門番さんありがとう。薬草を取りに行ってきます。遅くなるようなら昨日泊まった所で泊まって明日来ます。ありがとうございます。」とお礼を言って門番さんと別れてみんなで薬草を探しに行った。
門番さんが教えてくれた来た道を戻る感じで進み2種の薬草を探しながら歩くと白い花の有る薬草はあまりたくさん取れ無いまま草原まで戻って来た。日が真上に来たようで私の影が小さく縮む。私の前を跳ねているぴょんスラが
「このまま赤いの食べに行くよ。木の向こう側にその花がある。」と伝えてきた。ぺんスラが寄ってきて私に伝えてきた。
「白い花可愛い。でも食べても美味しくな〜い。いっぱいある。」
「ナナちゃんみんなで赤いの食べてから行こうね。」とにゃんスラも伝えてくるのでそのままリンゴの木までぴょんスラの案内で行った。
私は村から草原までの道も草原から私よりは大きくない草だけど押し除けながら歩く道を覚えれないからきっと1人ではこのリンゴの木まで来れない。
そんなことをわかっているのかぴょんスラは私の前をぴょんぴょんと跳ねて進む時も途中で止まっては気にしているように揺れていた。
そして木に来ると木にぶつかってリンゴを幾つか落としてくれる。コロコロ転がるリンゴを拾ってみんなでリンゴを食べる。
相変わらずだけどぱんスラだけリンゴと一緒に何回も転がっている。見ていて飽きたのでリンゴの上にぱんスラを乗せてあげた。今度は上手くリンゴを取り込めたようでリンゴを体で包み込んで消化しているようだ。
ぴょんスラが寄ってきて私に伝える。
「この木の向こうにも草が生えている。そこに白い花がいっぱいあるから。そこからもう少し行くと小さい川がある。時々水を飲む動物達が来るよ。」
「お花にお水が無いと元気が無くなる。お水をあげよう。」とぺんスラが伝えてくる。ぺんスラは触手を手のように使えるらしく葉で器を作ってお水を吸い込む苔みたいな草と一緒にするとお花が水を吸い上げて置いておく事ができるそうだ。ぺんスラはその器にお花を飾るのが楽しいらしい。
小川に行ったら作ってくれると伝えてきた。
リンゴを食べたらみんなでリンゴの木の向こう側の小川に行って川の近くで白い花がある薬草をたくさん取れた。ぺんスラが触手を手のようにして葉で作った器でお水を用意した。そこに苔を入れてお花や薬草を差し込んで枯れないようにしてくれた。門の近くで採取した薬草も白い花の有る薬草もしてくれたのでリンゴの木まで運んだ。これを村に持っていき売りに行こうと思う。