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説得

 シンラちゃんの放った火球を、パールが腰に下げてあった剣を一瞬で引き抜き、そのまま火球ごと俺の体を断ち切ろうとするかのように進んできた。

 だが、火球に触れた途端、爆発が広がり、彼を包もうとする。

 炎を避けるために、ベッドから飛び降りるパールだったが、思いのほか爆発の広がりが早かったのか、剣を持つ方の腕を火傷したようだ。

 ベッドから降りる時に、無事な方の手で、座ったまま硬直していたシーザーの襟を引っ張り、地面に落として炎に巻き込まれないようにもしている。

 火傷をしたのはそっちに気がいっていたせいもあるかもしれない。

 一呼吸の間に繰り広げられた攻防だが、俺はその展開についていけていないでいた。

 いや、俺だけじゃない。

 パールの仲間の二人も、同じくついていけていないようだ。


「…ハッ! 何をやっているゲスか! この人達はパールを助けてくれた恩人ゲスよ‼」

「恥知らずな奴でぶぅ!」


 口々に彼に向って非難の声を上げる二人。

 これには俺も文句がある。

 人にいきなり切りかかって来やがって。

 さすがの俺もキレるぞ。

 二人に俺も便乗させてもらおう。


「そーだそーだ! いきなり人に刃物向けるとか何考えてんだこのハゲ!」

「ありがとよ」


 なんで罵倒されて礼を言うんだ?

 まさかそういう性癖か?

 否定はしないけど、そういうのは個人でこっそりとやってろよ…。

 人にカミングアウトすんなハゲ。

 俺はそっち系にも興味はないぞ。

 女性が相手なら話は別だが。

 ハゲでドMとかキャラ立ってんなこいつ。


「お礼を言われる筋合いはないぞハゲ。それと、特殊な性癖をお持ちなのは分かったから、俺たちを巻き込まないで一人でやっててね?」

「ああ…本当にありがとよ…。散々言ってくれたおかげで、もう遠慮なく切れるわ」

「二重の意味でゲスね」

「おっ! 上手いでぶぅ」

「HAHAHAHA!」


 俺達3人は、笑いで何とか空気を元に戻そうとする。

 切るなんて本気で言われちゃどうしようもない。

 なんとか話題を変えて穏便に済むよう軌道修正に努める。

 が、駄目‼

 相も変わらず、ピリピリとした空気は続く。


「パールさん…でしたっけ。助けてもらった相手に剣を向けるなんて何を考えているんですか? 恩知らずにも程があるでしょう。魔物以下の品性をお持ちのようですね?」

「俺達は盗賊だぜ? 品性なんて求めるお前の方がおかしいんだよ。もしかして頭悪いのかお前?」


 やめて…ギスギスした雰囲気作るのやめて……!

 このままだと危ないのは俺なんだから二人とも俺の命のことを考えて…‼

 未だ一触即発の状態。

 俺はどうすればいい?

 どう動けば穏便にこの場を納めることが出来る?

 真剣に考えていると、パールの仲間たちから説得の声がかけられる。


「もう止めるでぶぅ! 命の恩人に剣を向けるのは間違っているでぶぅ‼」

「そうゲス! しかもこんな美人ゲスよ? よく殺そうなんて思えるゲスね! この鬼!悪魔! ハゲ!」

「そうだそうだ! 考えを改めろー!」

「ハゲは関係ねえだろ⁉ あと最後、勝手に混じるんじゃねえ」


 くっ、バレたか…。

 でも今がチャンスだ。

 話をまともに来てくれる雰囲気になった。

 説得を試みよう。


「なぁ、なんとか穏便にはいかないか? 悪いんだけど手持ちには何もないんだ。盗賊する意味なんてないぞ」

「なら話は簡単だ。あんたが乗っているそのベッドをくれ。それさえ貰えたらなんにも文句なんてねえ」


 はい無理ですね。

 交渉は決裂だ。

 ベッドと俺は一心同体、運命共同体なのだ。

 それをあげるということは俺自身を差し出すことと変わりはない。

 なのでそれだけは絶対にできない。


「悪いな。こいつだけはあげられないんだ」

「そうか。まあ初めから期待なんかしてなかったよ」


 パールが再び剣を構える。

 結局はこうなるのか。


「待つゲスパール! そんなことは僕たちがさせないゲスよ」

「さすがにそれはやりすぎでぶぅ」


 まだだ。仲間の二人の説得が入った。

 お前ら…。

 よし! 頑張れ二人とも! なんとか奴を説得するんだ!

 これに絆されてくれれば…


「お前ら忘れたのか。俺達は冒険者になる。そのためには金が必要だろうがよ」

「それは…」

「でぶぅ…」


 いや黙りこくんないでよ⁉

 説得! 説得を続けてください!

 これが最後の頼みの綱なんだ…。

 頼んだぞ…! シーザー、ロック!


「手助けしろとは言わねえ。だが、邪魔すんな。俺は夢のためだったらなんだってする。たとえ外道と罵られようとな」

「「…」」


 二人とも完全に沈黙してしまった。

 この頼みの綱、細すぎる…⁉

 いともあっさりと千切れてしまった。

 これもう説得は無理な感じですか…。


「メグミさん。奴らが話をしている今のうちに、私の後ろに隠れてください」

「そんなわけにはいかないよ。女の子に戦わせて自分だけ隠れるなんて、そんなの男らしくないし、出来るわけない」

「男らしく…えっ男じゃないですよね?」

「んん? あー詳しくは今度話そっか」


 説得が無理なら後は逃げるしかないんだけど、この至近距離だ、初動の遅い時に剣で切りかかるには十分な時間だろう。

 目の前にいるっていうのが厄介だ。

 今もこちらの様子を油断なく見ている。

 とりあえず少しでも距離を放そうとベッドの角までシンラちゃんと一緒に移動する。

 一瞬目つきが鋭くなったが、このくらいの移動は許してもらえるようだ。


「どうしてもそのベッドを渡さないって言うならよぉ、覚悟してもらうぜ」


 言いながら、剣を構え、腰を少し落とす。

 マズイッ! 来る‼

 思わず身構える。

 隣に触れている体が一瞬震えたような気がした。


「待つでゲス!」


 ピタッとこちらに襲い掛かろうとしているパールの動きが止まる。

 た、助かった…。

 まだ説得を諦めていなかったのかシーザーの奴!

 それに、様子を見るにロックの奴も同じようだ。

 なんだか覚悟が決まったような精悍な顔付きをしている。

 友を裏切ってまで俺達を助けようとしてくれるなんて…なんて義理堅い奴らなんだ。

 なんだか感動したよ。

 やっぱり善意っていうのは回りまわって自分に返ってくるものなんだなぁ…。

 情けは人の為ならずっていうけど、あれは本当のことだったみたいだ。

 それに、未だ戦う覚悟ができてはいなかったので、今は少しでも時間があると有難い。


「いい加減にしろ。邪魔だけはするなといっただろうが。まだ邪魔するってんなら、少しの間だけ眠ってもらうぜ」

「そうじゃない…そうじゃないんでぶぅ」

「ああ?」


 パールの奴が頭に疑問符を浮かべている。

 無論、俺の頭にも浮かんでいる

 そうじゃないってどういう意味だ?


「今パールを止めたのはまたファイヤーボール等をくらって、ケガさせないためでぶぅ」

「一人でこの二人と戦うなんて無謀ゲス。勝ち目なんて無いゲスよ」


 別にそんなことないと思うけど…。

 現にさっきシンラちゃんに助けてもらわなかったら俺多分死んでただろうし。

 でもいいぞ! そういう方向で説得するのか!

 恩をアピールしたところで、パールには効かなかった。

 なので、お前じゃ勝てないから諦めろ、というように方向性を変えて説得するのは良い試みだ。

 けがの心配をすることで、あなたのことを思って言っているんですよ感が出ていて実に上手い説得の仕方だ。

 これならもしかしたら成功するかもしれない。

 よーし! なら俺を成功率を上げるために手伝うぜ!


「その通りだ。こちらは魔法使い一人と、女神が相手だぞ? お前一人で勝てると思っているのか?」


 別に女神でも何でもないが、シーザーがさっき言っていたので問題ないだろう。

 顔も威圧感のあるような表情にしておかなければ。

 表情を魔王のような余裕のあるものに変える。

 フフーン!

 上手くできているんじゃないだろうか。


「なんだそのむかつく顔は…それに女神って…馬鹿にしてんのか?」


 誰がむかつく顔じゃい。

 あれ、上手く表情作れてないのかな?

 意識して作るのは案外難しいのかもしれない。

 マズいな…今のうちに追い打ちをかけたいのに、威厳のある表情を作れない。

 と、ここでシンラちゃんが横から援護をしかける。


「馬鹿になんてしてません! この髪を御覧なさい! 聞いたことありませんか? 虹の女神の話を」

「虹の女神だと? たしかにガキの頃そんな昔話を聞いたような気がするが、それが今変な顔しているこの間抜けのことだってのか?」


 こいつ本当失礼。

 俺が本物の女神だったら今頃消し炭だわ。


「そうです! その証拠に、治癒魔法も、ポーションも使わずに、あなたの傷を治したんですから!」


 シンラちゃんえらい熱く語ってるなぁ…。

 まあ命の危機だし熱くもなるか。

 これで丸め込まれてくれりゃあいいけど、駄目だった時に備えて戦いの覚悟を決めておく。

 今までの人生、戦いどころか喧嘩すらろくに経験してこなかったからなぁ…。

 普通に怖い。

 でも、さっき襲われかけた時、シンラちゃんも本当は怖いのに俺を守ろうとしてくれているのに気がついたから。

 俺も逃げてばかりじゃ駄目なんだ。

 女の子に助けてもらってばかりじゃカッコ悪いしな。

 といっても、説得が成功するなら問題ない話なんだけどね。


「その子が言っていることは本当ゲスよ。確かにこの目で、手も触れずにパールの傷をいやしたところを見たゲス」

「そんな人を相手にパール一人で戦いを挑んでも無駄死にするだけでぶぅ」

「…お前らがそこまで言うってことはマジなんだな?」


 パールが二人の目をじっと見つめながら、尋ねる。

 あれは何をしてるんだ?

 三人で見つめ合って動かない。


「視線が泳がない。つまりそいつは本当だってことか…」


 俺のことを信じれない…とばかりに見つめてくる。

 その視線には少しばかりの怯えの色が窺えた。

 もう少し押せば説得できそうだ。

 俺がこれ以上何かをしても、蛇足にしかならなそうなので、後は仲間の二人に任せるとしよう。

 黙ってこの場を、シーザーとロックに委ねる。

 二人はまだ何かを言いたそうだったからだ。

 後は頼んだぜ、二人とも。

 なんだかこの短時間で、シーザーとロックの二人と友情が結ばれた気がする。

 パールとは、もうしばらく時間がかかりそうだが、いずれはこの二人を通じて分かり合えるのだと信じている。

 そうして、俺は三人の会話に黙って耳を傾ける。


「お前らの話が事実なのは分かった。なら、あいつはとんでもない化け物ってことか…」

「そうでぶぅ。だからここは素直に引き下がった方が賢明でぶぅ」

「盗賊をするにもまた別の機会があるゲスよ。それまで気長に待つゲス」

「…いや、待てねえ。この町に金持ちが集まるのなんて、そうそうあることじゃない。これを逃せば次はいつ機会があるのかさえ分からなねえ。チャンスは今だけなんだ。次があるかもわからない賭けに乗ることは出来ねえよ」

「パール…」

「お前…そこまで考えていたのゲスか…」

「ああ…だから一人でも俺は戦う。もし俺が死んだなら死体は家族のところまで運んどいてくれ」


 なんだろう…なんか俺が悪いやつみたいになってない?

 違うよね、俺なんも悪くないよね⁉

 あいつらは盗賊で俺は通りがかりの一般人。

 うん。何度考えても俺が被害者側だ。

 裁判でも百対一で勝てる自信があるぜ。

 にしても、やっぱりパールは諦めなかったか…。

 あいつの目には覚悟みたいなものが浮かんでいたからな。こうなるんじゃないかと思っていた。

 でもそれはロックとシーザーの二人にも言えることだ。

 あいつらの目にも同じ輝きがあった。

 だからあいつらにも何か考えがあると思うんだが…。


「…パールに覚悟は良く分かったゲス。自分たちじゃあもう説得で止められないということがもう理解できたゲス」

「でも、お前をみすみす目の前で死なせるわけにはいかないでぶぅ」

「ならどうするつもりだ! 俺を気絶でもさせて町に連れて帰るつもりか? いいぜ! やってみろよ! てめえらぶっ飛ばして、俺は一人でも冒険者になってやる‼」


 イライラとした口調で、語気を荒くして仲間に怒鳴りつける。

 気まずい…。

 なんだか俺のせいでこんな事になってしまったようで非常にばつが悪い。

 隣で黙ったままあいつらを見ているシンラちゃんも少し微妙な表情をしている。

 俺達を襲っている盗賊とはいえ、目の前で喧嘩されたらそんな顔になるよね…。

 たぶん、俺も同じような表情を浮かべているのだと思う。

 そんな俺達を構う事なく、三人の会話は続く。


「お前は本当に喧嘩っ早いゲスねえ…。僕たちを見習って欲しいゲス」

「まったくでぶぅ。きっと脳みそまで筋肉で出来ているに違いないでぶぅ」

「やっぱりお前らから先に切ろうかな…」


 コントやってんのかお前ら。

 パールの冗談か本当か見分けが付かない突っ込みに、挙動不振にアワアワと慌てる二人。

 目の前でいきなり漫才空間を広げられても困る。

 面白いけど…こっちは命の危機なんですよ…⁉

 視界の端で、シンラちゃんがクスリと笑っているのが見えた。

 シンラちゃんは意外と肝が据わっているなあ…。

 将来は良い肝っ玉母ちゃんになれそうだ。


「で? 結局の所お前らは何が言いたいんだ?」


 さっきよりも落ち着いた様子で、二人に尋ねるパール。

 こいつらの話長いなぁ…。

 正直少しばかり飽きてきている。

 一応、もう戦う覚悟はできた。

 相手を無力化する方法を思いついたので、パール一人くらいなら何とかなるだろうと思う。


「我々が言いたいにはつまりゲスな…」

「パール一人で戦わせる事なんてさせないってことでぶぅ」

「? 分からねえ。もっと分かりやすく言え」


 俺も同じ感想だ。どういう事?

 シンラちゃんは分かったのか、目つきを鋭くさせ、庇うかのように俺の前に陣取った。

 ???


「はーこれだから低能は…」

「頭筋肉だとこれだから困るでぶぅ」


 その言葉は俺に対しても刺さるのでやめてくれ。

 そしてパールの顔がやばい。

 怖すぎる。子供が見たら泣くわこれ。

 もとから怖い人相していたが、怒るとこんな風になるのか。

 頭がハゲだから、血管がビキビキッと浮かんでいて、それが余計に迫力を増している。

 シンラちゃんなんてもう目を逸らして俺の後ろの隠れてしまった。

 さっきまであんなにキリッとした感じだったのに、普通の女の子に戻ってしまった。

 もっとも、そっちの方が健全で良いと俺は思うが。


「よーし。てめえら、覚悟はできてるな?」

「できてるゲスよ」

「ああ?」

「お前と一緒に戦う覚悟なら、できてるゲス」

「───」


 パールが一瞬言葉を失う。


「なんで、お前らは反対なんじゃあ…」

「もちろん今も反対でぶぅ。でも、一人で無謀な戦いを挑もうとするお前を止められないのなら、一緒に戦う道を選ぶだけでぶぅ」

「当然、恩人に対してこの仕打ち、許されることじゃないって気持ちは今もあるゲス。でも、友が罪を背負うなら、その罪は自分たちも一緒に背負いたいと、そう思うんゲス」

「お前ら…」


 パールの目が潤んでいく。

 涙は見せまいと思ったのか、途中で顔を背けてしまったが、きっと彼は泣いているのだろう。

 腕で目のあたりをこすり、再び二人の方を向くころには涙は確認できなかったが、目のあたりが赤くなっているのが確認できた。


「へっ。まさか怠け者のお前たちがそんなことを言うとは思わなくて、思わずびっくりしちまったぜ」

「まあ我々も、偶には動くということゲスよ」

「誰かさんが寂しそうだったから仕方なくでぶぅ」

「バッ誰が寂しそうだ⁉」

「別にパールの事とは言ってないでぶよ?」

「自覚あるってことゲスよ」

「なっ! てめえら嵌めたな⁉」

「いやお前がただ馬鹿なだけゲス…」


 先ほど喧嘩した時とは打って変わってとても和やかな雰囲気だ。

 きっとこれが彼らの素なのだろう。

 遠慮のないやり取りで、そう察することができた。

 いやー仲直りできて本当によかったよかった。

 やっぱり友達とは仲良くが良いよね!

 ギスギスとした雰囲気は俺も嫌だったので、空気が良いものに変わって俺もほっとしたよ。

 さて、じゃあそろそろ突っ込むか…。


「おかしいだろうがよおぉぉ⁉」


 突然叫んだ俺にびっくりしたのか、キョトンとした顔でこっちを見つめてくる三人。

 なにその反応?

 びっくりしてるのは俺の方だよ?

 どうして止めようとしていたはずの二人が一緒に俺達を襲うってことになっちゃったの?

 お前たちは俺の頼みの綱じゃなかったのか!

 何向こうに懐柔されてんだ‼

 頼りない綱だなぁと思っていたらまさかの裏切りですよ。

 なるほど、綱だけに向こう側に引っ張られたってか。やかましいわ。


「何で止める側だったお前達二人がそっち側に寝返るの⁉ なんかおかしくない⁉」

「なんだよ、聞いてなかったのか? 一人であんた達に挑もうとする俺のことを思って、こいつらは一緒に戦ってくれるってさっき言ってただろ」

「聞いてたよ! 聞いててなお意味不明だから聞いてんの‼」


 なんだか聞いてたがゲシュタルト崩壊しそうだ…。

 こいつらが頓珍漢なことを言うから、俺まで混乱してきた。


「止めるのが無理なら、もういっそ一緒にやっちゃおうってロックと二人で話して決まったゲスから…」


 その思考回路がおかしいんだよ!

 こいつら…! いい奴らかと思ってたけど撤回だ撤回!

 一時は心が通じ合ったとも思ったが、全然そんなことはなかった。

 なあなあで人を襲う覚悟を決めやがって…!

 もういい。全員ここで叩きのめしてやる。


「上等だお前ら…。まとめてかかってこいやああぁぁぁ‼」


 気合を入れるために雄叫びを上げる。


「やるぞてめえら! パール盗賊団の初仕事だ! 三人一斉に掛かれえええ‼」

「「おおおおおおお‼」」


 そうしてここに戦いの火ぶたが切られたのだった。



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