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1分程度で読める、掌編小説集です。「こちら」から、他の掌編小説を読みにいけます。

ネギトロ

作者: 行世長旅

そうだ、今日の晩御飯はネギトロ丼にしよう。


私はスーパーに立ち寄り、マグロとネギを購入して部屋に戻った。


ネギトロ丼なんて、マグロとネギを叩いて混ぜれば終わりだと思っていませんか?

それはちょっと安易に考え過ぎです。


実は、ネギをどう扱うかで出来上がりがガラリと変わってくるのです。


まずネギは、場所によって味が変わります。

具体的には、白い部分の下部、白い部分の上部、分岐している(白と緑が混ざっている)部分、緑色(葉身)の部分、と、4段階に分けられるのです。


根本に近い方が甘く、緑色が濃い方に行くほど辛味が強くなってきます。


なので、自身の好みに合わせて各部位をどのぐらいマグロと合わせるのかを調節しなければなりません。


柔らかさも違いますね。

白い部分の方が柔らかく、緑色の部分は少し固めです。

双方を同じ大きさに刻んでしまうと、食べた時に緑色の部分だけ存在感が出てしまいます。

それが良いと言う方もいるとは思いますが、緑色の部分をさらに細かく刻む、あるいは白い部分を荒く刻む、等の食感を考慮した刻み方をしたいですね。


あぁそれと、白い部分をあまり刻まずに存在感を主張した状態で食べたい。というピンポイントな方に注意しておきましょう。


ネギの繊維が縦に入っているのはご存知だと思いますが、切り方によってまた味が変わるのです。

繊維に沿って縦に切り、白髪ネギにすると甘味が出ます。

反対に繊維を断ち切るように小口切りにすると、繊維が壊れて辛味が出ます。


どうでしょうか、普段何気なく食べているネギトロにも、ネギだけでこれほどの拘りを出せるのです。


私は調理を終えたネギトロ丼を食卓に持っていき、たらりと醤油を垂らして始めの一口を頬張る。


旨い。さすが私オリジナル。


それでは最後に、ネギトロに関する雑学を1つ。


ネギトロのネギは、野菜の葱ではありません。実は、「マグロの中落ちをねぎ取る」から来ている名前なのです。

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