第1話 召喚!
あなたはこの星を救う選ばれし勇者の
見習いです。私は戦の守巫女。
お告げです。
これから数々の試練を乗り越えて真の
勇者となって世界を救ってください。
って、あれ。
なんでサラリーマンのおっさんしか
いないの?
なんとか言いなさいよ
バス停にいた高校生の女の子は?
あの子が勇者候補よ
さっきの車って
親御さんの迎えの車だったの?
じゃあバス停にいたの貴方だけ?
召喚の呪文の間くらい待ちなさいよ。
私に言われても困るってそりゃそうよね。
えーっと。声、意外と高いのね。
背格好。ちょっと腕まくりして。
ズボンの裾捲って。下ろして。
よし、何とかなるかも。
ちょっと帰るの待って。
召喚の儀って異世界でもなく
公民館に連れてこられた理由が知りたいの?
しょうがないじゃ無い。空いてて安いとこ
ここだけだったし。
ネット予約が可能だったの。
何言ってんの。今、令和よ。
よく公民館ってわかったわね。
先週選挙があった?ふん、やるじゃないの。
ちょーっと待った。
まだ話の途中。では改めて。
私は戦の守巫女よ。おっさん、
あなた試練を乗り越えて
真の勇者になって世界を救いなさい。
ひどい。残念な人じゃないわ。
傷ついた。
「神聖力」もう割り振っちゃったの
貴方がなんとかして。
貴方には3つのサポートAIをつけるわ。
携帯を見て。チャ◯ピーにコパにジェよ。
最初から入ってるって引かないの。
だから可哀想な人って目でみないで。
神聖力を足したからこれからはこの
3つのAIがあなたを導くわ。
ちょっとアプリ消そうとしないで。
アプリを開いて。
勇者候補よお前には試練がある。
次のアプリ開いて。
頑張って努力せよ
もう一つのアプリ開いて。
おっさん、いや勇者候補よ
お前には未来がある。
あいたっ。
いきなりチョップはないんじゃ無い。
私が喋ってるのよくわかったわね。
うまいこと既成のAIに引き継ごうとしたのが
バレちゃ仕方ない。
こころの声ダダ漏れって、しょうがないじゃない
正直なんだから。
じゃあ伝言よ。
勇者候補よ。悪いやつから
だいたい週一程度の割合で日本を守れ。
奴らは平日にもやってくる。
その時は指定した場所で
コスチュームを用いて「精神力パワー」で戦え。
ちなみに私はおっさんや野郎やブサメンは嫌いだ。
以上。
えっ。神聖力じゃないわよ。
しれっと精神力に変えてたの
よく気付いたわね。
おっさんに神聖力使いたく無いもの。
わかったわよ、つかうわよ。
誰からの伝言って
私に決まってるじゃない。
そう言わないと貴方、聞かないでしょ。
コスチュームはこれ。
女子高生勇者前提で可愛いの準備しちゃったの。
交換は無理。
予算カツカツなんだから。
私だっておっさんの私の素敵なコーデの
コスプレなんて見たく無いの。
言い忘れてたけど
わたし他の人から見えないから。
声が聞こえるのも貴方だけ。
今、あなた他の人から見ると変な人よ。
それと断るととんでもないことが
起こる。あなたも戦わないと
私の様に見えなくなる。
そして、この世界から消えるの。
そう。これを着て
あなたは戦うしかないの。
今あなたが騒いでるように
社会的に抹殺されるとか
変態にはなりたくないって
喚いたってダメ。
他に方法はないの。
コスチュームの神聖力は
上にジャージとか着て
隠されたら力が妨げられるの。
ダメ。
平日は無理って言ったって
有給休暇あるでしょ?
こうして世界平和の為に一人の男が、
いや、漢が立ち上がった。
命と社会的抹殺を賭けて身バレを防ぐために。
ガンバレ僕らの、誰だっけ。
あっ身バレ防止ね。
えー。ちょっと盛り上げようと
ナレーション的に言ってみただけじゃない。
黙って帰ろうとしないの。
最初に3話分投稿し、その後は
適時アップします。
よろしくお願いします。




