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Ghost-21  作者: 望月 コウタロウ
序章
3/11

幽霊の代わりは死神で

どうもこんにちは望月コウタロウです。今回は前話より一晩明けた後の話です。ほとんど会話のみの話になりますが読んでいただけると幸いです。

目を覚ました僕の目の前には僕が殺したハンターの片割れ。周囲の他のハンターの様子を見るにどうやらハンターの中でも位の高い者らしい。さっきよりも厳重な拘束。首から下全てが固定されている。安心した。ほっと息をつく。胸も撫で下ろしたいところだがそうはいかないし今はできなくていい。僕が目を覚ましたのに気付いて少し間を置いてから彼は口を開いた。

「さてと...お前には聞きたいことがある。教えてくれるかな?」

僕はまだ話す気にはなれない。その理由は思いたくもない。

「酷な話だ。友人が亡くなったばかり。しかもその原因の対応をさせられるなんて。アンタ、今この世で一番かわいそうかもしれないよ。」

適当に会話をいなして気分を変えたい。また彼が話しはじめる。

「話すことはできるみたいだね。それじゃあ、なんでもいいから、君のこと教えてほしいな。」

声がなんだか癪に障る。顔も整っているし体格も素晴らしい。まるでモデルだ。

「人に色々聞く前に、まずは自分から身分を明かすのが筋ってもんじゃないの。ちがう?」

「そうだね。そりゃあたしかにそうだ。俺は一条カヅタカ。それじゃあ、君の名前も教えてもらえるかな。」

「伊藤...カヅタカ...ね。ホントに名乗るとは。僕なんてこれからぶっ殺されるだろうに。」

「それがそうもいかない。お前ね。俺たちに一回解剖されてんの。だってお前得体知れないし。」

「ハァッ!?人の体勝手に解剖するとかあり得ないんだけど!」

「解剖して分かったけどお前人じゃねーから!」

「うそ!ガワだけはどう見ても人間だろ!ていうか実体あるし幽霊ではないだろう!」

「知らないよ本当に!人間でも幽霊でもないんだよ!お前!」

「じゃあなんなんだよ僕って!」

「ていうかなんで自分のこと知らねえんだよ!普通知ってんだろ!」

「あーもうめんどくさい!僕あれね!あんときよりも前の事なんも知らないから!分かんないから!」

「お前記憶喪失かよぉ...はぁ...。仕方ない。俺が1から説明する。」

「いや分かってることあるんじゃん!」

「1つだけ。今から話すことだけしか分かっていない。たった1つだけ。」

その場に緊張感が渦巻く。唾を呑み込む音がする。

「お前は...、操られていた。詳しくいえば、頭に、霊気の込められた、特殊なカラクリが組み込まれたブツがあった。脳と体との接続を遮断して体の動きを自分で機能させていた。」

ああ。そのとおり。僕は自分で自分の体を好きにできなかった。目覚めてこの状態なんてなんとも気持ちの悪かったことよ。

「正、解。よく分かったね。意識はあるのに、自分で自分の体を動かせない。さらに目の前で自分が人を殺しまくっている。亡骸を踏みつけて、内臓も血も飛び散っている。こんな気持ち他の人には分からないよ。」

「だろうね。想像しただけでも吐き気がする。本当に見た人はもっと、耐え難い苦痛を味わっただろう。しかも肉体のことは脳に送られるから攻撃の痛みはお前が食らう。胴を真っ二つにされ、脳も切り裂かれた。」

ああ。本当に痛かったし、気持ち悪かったし、むしろ死んだ方が良かった。死ねないのが辛かった。

「だけどお前は、これからもっと、もっと辛く苦しい人生を送ってもらうよ。」

「というと?」

「上の方で、お前をゴーストハンターとして雇うことに決まった。君を人間じゃないと言ったけど、おそらくもとは人間だ。そしてなぜか、君が纏っていたローブ、そのなかに気になる紙があってね。今からこの紙を開ける。何が書いてあるのかは、お・た・の・し・み!」

「面白そうじゃん!」

四つ折にされたメモ用紙程の大きさの紙を開く。その中に書いてあったのは。

"名称、スダチ。制作、2010年1月14日。"

「ひどいね。僕を物扱いか。名前と、生年月日でいいのかな。」

「まあいいじゃないか。今年でちょうど16になるし、ちゃんと4月から雇用できる。ただし、君は少し強すぎるから、これを常につけともらう。」

そうすると、彼は背後からチョーカーのような物を取り出し、僕の首に着けた。

「うわっ、重いなこれ。肩凝るでしょ。ていうかなんか意味あるのこれ?」

「なかったら着けないでしょ。それはお前から出る霊気の出力を抑えて、体を重くする。お前を操っていた物と同じだよ。霊気の籠った幽器というものだ。」

「さっきから言ってたけど、その霊気ってなにさ?」

「んーとね。霊気っていうのは、幽霊の力の源。幽霊を消すにも使う。人間のハンターは幽器を体に埋め込んで霊気を体に貯める。捻出した霊気で幽霊を祓っている。」

「ん...だいたい分かった。」

「じゃあこれで必要な説明は終わり。後はやりながら教えればいい。」

周囲の僕を囲っていたハンター達が僕の拘束を解く。僕は椅子から立ち上がった。そしてカヅタカと共に扉に向かう。僕は今、2025年1月11日。この世界で生まれ落ち、自分の足で初めて歩いた。

読んでいただきありがとうございます。変わらず望月コウタロウです。前述どおりほとんど会話のみの話となってしまいましたがどうでしたでしょうか。評価、レビューもしてほしいです。

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