それは突然の出来事で
話のネタが思い付かないんだなあ...。本文もこっちも。そして大変ながらく更新が止まっておりましたが私望月コウタロウはげんきです。
あれから半月がたった。一条は幽霊と戦うために九尾の力を使いこなし成果をあげている。僕も自分の力を使えるようになったが幽霊自体との遭遇や、応援に向かえる状況が極めて少なくこの間遭遇した1体の弱い幽霊しか倒していない。幽霊の個体数が減っているなら良いことなのだろうが、僕にはなにかが変な感じがする。吉兆であれば良いのだが。今日も今日とて巡回の仕事。同期の市川とだから少しは気が楽だな。
「なんかこの間色々あったらしいじゃない。...、大丈夫?」
「何がですか?僕は平気ですよ。...本当に。大丈夫です。」
自分でも分かっている。この体が元は僕のものじゃない、それを知ってから、本当の持ち主に対しての罪悪感のせいか、ただその事実が受け入れられずショックなだけなのか。僕にも分かりはしないが、コトノハの言葉のおかげで、なんとかやれているという感じだ。
「まあ、辛いことがまたあったら一条でも誰でもいいから相談しなさいよ。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「いいのよ。あんたは成人したばっかで気の難しい頃なんでしょうし。」
「え?いや、僕成人してないです。」
「え、あんた18とかじゃなかった?」
「僕...、15です。言ってませんでしたっけ。」
「じゃあ思春期真っ只中の超多感な時期か。そりゃあ色々とキツイところもあるわよね。」
「いいんですよ。年齢なんて。同じ職場でこうして働く以上、僕たちにはあまり関係のないことじゃないですか?」
「それもそうね。考えすぎても頭が痛くなるだけよ。」
会話しながら歩いていく。町は異常なほどに異常がない。いつもどおり歩き回るだけ。いつ何が起きてもおかしくはないと分かってはいるが、どうしても何も起きないと思い込んでしまうのは人間の性だろうか。
"バコンッ!"
そう考えた矢先、僕の体に横から大きな衝撃が走った。次に感じたのはあまりにも大きすぎる強風。その正体は僕が宙に飛ばされたせいである。数秒ほど宙に浮いていただろうか。その勢いのままビルに激突した。体中が痛い。コンクリートに体を何十km/sという速さで打ち付けられたんだ。頭から血が出て顔を覆う。背中も衝撃でぐちゃぐちゃ。上半身のあらゆる骨が折れている。痛い。痛い。痛い。何があった。なんで急にこんなことが。考えようとする前に、更なる激痛がまた襲ってきた。体の様子を見ると、たった今バキバキに折られたはずの左腕がうごめきながら形を直している。体を再生するとき、こんな感じになるのか。しかし、痛みで動くこともままならないぞ。市川が駆け寄ってきた。激痛とともに僕の体はどんどんとなおっていく。ついに手足が動かせるほどにまで形が戻っている。血を床に落としながら、僕はゆっくりと立ち上がる。
「大丈夫?あんまり、動かない方が...。って、体直ってる?もしかして。」
「ああ、はい。一応、体を再生できる力があります。」
なんでこんな急に現れたのかとか、そんなことを気にしている余裕はない。すぐに死神の鎌を取り出し、壁を背に構える。そうすると、僕の体が影に覆われる。真上から僕に降りかかったのは、巨体とそこから生える8本の頸。ヤマタノオロチだな。ヤツは図体だけで僕の体がすっぽり収まるほど大きい。鎌を横にして柄でのしかかりを受ける。体積からわかるとおり、さすがにとてつもなく重い。すぐに後ろに跳び、事なきを得る。ただ、ビルに囲まれたこの狭い空間では、常にヤツの間合いの中だろう。8本の頸でたちまち襲いかかってこられたら、攻撃を避け続けることはできないだろう。幸い、相手は僕が動けていることを不思議がるように、じっとこちらの様子を伺っている。市川も僕の側へより、臨戦態勢をとる。
「動いて平気なの?」
「はい。もう大丈夫です。それより、一撃一撃が重たく、更に隙のない攻撃をしてくるので、基本は回避に専念して、相手の弱点を探りましょう。」
「あんたが言うならそうするわ。そうしたら、ターゲットが1人に集中しないようにして。」
僕たちが同時に走り出すと、それぞれに頸が追ってくる。相手の手数は、正面に向かっての噛みつきと、頸を振っての凪払い。手段こそ単純だが、2人でも隙を与えられないほど速く、物量のせいで更に難しさを増している。避けることには問題ないが、先にこちらに体力切れがくるだろう。早めに勝負にでよう。僕は相手の背後に急いでまわり、頸の1本を鎌で切り落とした。すると、残りの7本が僕に向き、一斉に突撃してきた。間一髪で躱して、市川と再び並ぶ。
「危ないことするわね。ギリギリだったんだし、もうしない方がいいわ。」
「分かってます。次もあれを躱せる保証は無いですから。」
頸は残り7本。恐らく、全ての頸を飛ばせばあのヤマタノオロチを倒せるだろうが、なかなか一筋縄ではいかなそうだ。いやまて、ヤツの頸が再生してきている。というか、もうほとんど形が直っている。1本落としただけじゃ意味がないのか。
「僕が身を投じて放った一撃も、どうやら無意味だったそうですよ。」
「そんなことないわよ。これで相手になにかカラクリがあるって分かったんだから。」
「となると、考えられる可能性は2つですかね。1、頸以外に別の弱点がある。2、全ての頸を落とした状態にする。」
「私としては2ね。さっき避けてるときに色々走りながら見たけど、どう考えても頸以外に弱点は無いわ。」
「だったら、応援の協力が絶対に必要です。来るまで持ちこたえますよ。」
「もう呼んでるわ。死んだら承知しないわよ!」
「大丈夫ですよ。僕、死にませんから。」
そして、また相手の頸が攻撃を仕掛けてきた瞬間、僕たちは一斉に走り出し、ビルに囲まれたこの空間で、相手の攻撃を避け続ける戦いが始まった。
長らく活動ができていませんでしたが、読んでいただきありがとうございます。本日よりみてみんにて活動を始めて、挿し絵の挿入ができるようになりました。本文最後が黒崎スダチ君のお顔になります。
デジタルで描ける機器が無いので色鉛筆なんかの適当な絵になってしまいましたが私の絵が下手すぎるだけなのでゆるしてください。




