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痛。痛。痛。苦。苦。苦。死。死。死。死。死。死。死。死。死。
痛い、苦しい、死ぬ、死にたい、いっそ、死なせてくれ
「ぅア゛あ゛ァあガ、ぁアぁ・・・」
喉の奥からガマガエルのような潰れた酷い音が漏れた。
喉がかすれ、割れ、熱をもち今にも破裂しそうだ。
器官が震え、神経という神経が、血管が臓器が筋肉が、骨が、皮膚が、髪の毛一本一本から爪先に至るまでが、
圧迫され、収縮されたと思えば引きちぎれるかと思うほど、ねじ切れらるんじゃないかと思うほど
全身隈無く電流で貫かれるような、炎で焼かれるような痛みが走る。
これが私の日課。
男の宣言と同時に
白い機械にまとわり憑いているチューブが何十本も私の体に取り付けられ
左胸に埋め込まれている翠色の石の回りを囲むように細い注射針をつけたチューブが刺される。
いつのまにか白衣を着た男は大きなディスプレイがついたメインコンピュータの近くに部下であろう女性と立っていた。
「準備は整いましたか?」
「整のっていますわ。いつでも作動可能です」
「素晴らしい!さあ、太陽の光が国民に届く前に!天使の恵を!」
爛々と目を輝かせ男は笑う。そんな男を白衣の女性は表情一つ変えず静かに見上げていた
「さあ、ミレイアさん。作動させてください」
にこやかに話す男に、ミレイアと呼ばれた白衣の女性は怪訝そうに眉をひそめた
「・・・私が、ですか?」
「そうです」
「博士がなさってください」
「機械を作動させるスイッチを押すだけです。赤子の首を折るより簡単です」
「なら博士が、「嫌なんですか?」」
にいっと音が聞こえてきそうなほどに男の赤い唇が三日月を描いた
「・・・・わかりました。装置を作動させます。作動許可を、リンドウ博士」
「許可します。ミレイア第一助手」
白衣の男、リンドウは笑い
白衣の女、ミレイアは笑わなかった。
カチッ―。
潰れた悲鳴が、部屋に響き渡った。




