93.ゴブリンの再来
あーめんどくさい。
久々にフリードやノコと出会った北の森にきたが、ゴブリンがまた大量発生してる。
「あーもうめんどいぞこれ」
150体近くのゴブリンがいることが確認できた。
「シモン、いっぱい糸出して。ゴーレとノコはその糸使ってゴブリン捕まえて」
「了解致しました」
ジジジジジジ!
チチチチチチチチチチ!
ゴーレとノコとシモンはゴブリンを糸を使い、ゴブリンを捕まえ始めた。
「俺とフリードとキリーは上位種倒して来るから、ここら辺にいるゴブリンをできる限り多く捕まえて」
「了解致しました。お気をつけて」
ジジジジジジ!
チチ!
俺とキリーはフリードに乗り、森の奥に入っていった。
数分探し回っていると、ゴブリンの集落を見つけた。
「フリード、前はギリギリノコが助けに来てくれて倒せたけど今回はリベンジマッチだ。俺達だけで倒そう」
ヒヒーーン!
「キリーは周りの雑魚を倒してくれ」
シャシャシャシャ!
前に見た集落と同じような作りだった。
「とりあえず、あの洞窟にゴブリンエリートかゴブリンナイトがいるだろう。先制するね。エアショット!」
風の塊が洞窟の中に入って行く。
グガォーーーーーー!
ゴブリンナイトが1体とエリートゴブリン5体とゴブリンメイジが10体出てきた。
「あれ?全員ダメージ食らってるんだが?」
出てきたゴブリン達は、ボロボロだった。
ゴブリン達に向かい手を向ける。
「ウィンドカッター!」
エリートゴブリン3体の体は切断されたが、
ゴブリンナイトにはキズを負わせることしかできていなかった。
「やっぱりゴブリンナイトは宿敵だよ。エアショット!」
ゴブリンナイトに風の塊が当たると、右半身が抉れて瀕死になってしまった。
「え?」
ゴブリンナイトが想定より弱くて唖然としている。
「卵に魔力に注いだ奴!!手を抜いてんのか?トサカとルビーの方が強かったぞ!」
宿敵の脆さにがっかりし、
「フリードごめん。トドメ刺し…」
言い切る前にゴブリンナイトに魔纏して突進していった。
ゴブリンナイトが吹っ飛び、キリーがそのほかのゴブリン達の首を刎ねていた。
フリードがゴブリンナイトを咥えて戻ってきたが、すでに絶命していた。
「おい!トサカとルビーの方が強かったって!俺とフリードの気持ちは!」
ブルルルル
「はぁー。掃除!」
魔石と武器と死体が分けて置かれていた。
「なんか拍子抜けだなー」
現在の成果
ゴブリンナイトの魔石 1個
エリートゴブリンの魔石 5個
ゴブリンメイジの魔石 10個
ゴブリンナイトの大剣 1本
エリートゴブリンの斧 5本
ゴブリンメイジの杖 10本
ゴブリンの毒 5瓶
▽ ▽ ▽
ゴーレ達の元に戻ると、大量のゴブリンが糸にグルグル巻きにされ、捕まっていた。
「お疲れ様です。マスター」
「宿敵を一瞬で倒してしまったから、不完全燃焼。ゴブリンはどれくらい捕まえた?」
「361体捕まえました。このゴブリンはどうします?」
「うーん。明日この場所にきて、裏でゴーレとシモンに少しずつ解放させてみんなと戦わせるか」
「承知しました。ほかのモンスターに襲われないように吊るしておきますね」
「ここにある大量の棍棒はゴブリンの近く置いておいて。毒のナイフは危ないから埋めておこう」
「承知しました」
「明日が楽しみだな」
▽ ▽ ▽
村に戻り、学び舎へ行くと、
午後の前半の授業が終わったところだった。
「ヒューズさん、報告」
「本当お前の報告は、毎度嫌な予感するな」
「またゴブリンが大量発生しました」
「上位種は?」
「前回同様、ナイト、エリート、メイジでした」
「まあ、お前達なら倒せるだろ」
「宿敵のはずだったんですが、残念な結果になりました」
俺の発言にヒューズさんは呆れた顔をしていた。
「ところで、ゴブリンは何体いたんだ?」
「300体以上ですかね。生捕にしてますけど」
「はぁ?なんでそんなことに?」
「チャールズ兄にモンスター倒す時に連れていってくれっていわれたので戦わせようかと。上位種は倒したので、危険はないと思います」
「お前って奴は。じゃあ明日はチャールズを連れてくんだな?」
「ニーナとカシムも連れてって、接近戦で戦わせようかなって思ってます」
「お前本当に理にかなったことをする鬼だな」
ヒューズさんは変わらず呆れた顔をしている。
「他に連れていった方がいい人います?」
「それならオリバーを連れていってもらえるか?」
「オリバーですか?」
「あいつは仕事の前と後に毎日二刀流の練習をしているし、エクストラスキルのおかげでセンスも力もある。だけど経験値がなさすぎる」
「なるほど、わかりました」
「頼んだぞ」
ヒューズさんとの会話を終わらせ、家に帰宅した。




