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90.加速チート

遊び疲れていると、ゴーレが迎えにきてくれた。


「マスター。そろそろ解体のお時間です。お母様がお作りになった朝食をパンに挟んでもらい持ってきました」

「ありがとうゴーレ」

パンを受け取って食べると、中はラビットの肉と野菜でとても美味かった。


フリードに乗り、マジック馬車を出して広場に向かった。



▽ ▽ ▽



広場にはアメリア以外の村人が全員来ていた。

俺が来たのを確認したヒューズさんが声を張った。

「今回はウォーターコッコとクリーミーカウの解体だ!みんなよろしく頼む!数は、ゴーレさんどれくらいでしたっけ?」

「ウォーターコッコ363羽とクリーミーカウ379頭と少量の上位種でございます」

「ということだ!素早くやっていきましょう。まずは前回同様、我々疾風の斧とカリムさんとマールさんで見本を見せますので!」


そういうとゴーレからウォーターコッコを貰い、解体をし始めた。


「俺はどうするかな?解体はほんと下手なんだよな」

突っ立ってるとヒューズさんが喋りかけてきた。

「ライル。やる気がないなら、俺にいい案があるんだが」

「なんですか?」

ヒューズさんは耳元でその案を話した。

「あーありですね。とりあえず5匹分もらっていいですか?」


解体したウォーターコッコの肉を5匹分貰い、その場をあとにした。



▽ ▽ ▽



俺は鶏舎に行き、

「トサカ。どう住みやすい?」

コォーコケー!

「住みやすいみたいだね。よかった!卵何個か貰っていくよ?」

コォーーコケェー!

「ありがと」



卵を数個貰い、家へ向かった。

家のキッチンで鍋に油をいれ、火にかける。

その間にマヨネーズを作る。

筋力がない俺は家にたまたまいたアオに頼んだ。

「これをこぼさないようにかき混ぜて」

「ワカッター!」


アオにマヨネーズを任して、ウォーターコッコを一口サイズに切る。

ニンニク塩胡椒で下味をつけ、小麦粉をまぶす。

油で揚げて唐揚げをどんどん作っていく。


「これをお昼に食べさせれば、みんなの解体効率も上がるだろ」


しっかり2度揚げをして完成。

俺は欲に負けて味見をする。

「うまい!あつっ!これはいい。牛乳も人数分持っていってあげよう」


牛舎にいき、牛乳瓶をバッグに入れて広場に向かった。



▽ ▽ ▽



広場に着くと、解体はだいぶ進んでいた。


「ゴーレおつかれ。どんなかんじ?」

「もうすでに130羽以上の解体が終わっております」

「お!じゃあ加速チート使えば、今日中に終わるかもね」

「加速チート?」


俺はヒューズさんのところに向かった。

「いつでもいいですよ」

「お!作ってきてくれたか」

「味見しましたけど、だいぶ美味しく出来ました」

「じゃあ」


ヒューズさんは、解体してる人達に叫んだ。

「今やってる解体が終わったら一旦休憩!!ライルがウォーターコッコで唐揚げとマヨネーズを使ってきてくれたぞ!」

「「うおおおおおおおおおおお!!」」

この村はマヨネーズの魅力に取り憑かれている。



ゴーレが机を持ってきてくれた。

その上に唐揚げを広げ、マヨネーズとカットしたレモンも置いた。

その瞬間、解体が終わった人達が押し寄せてきた。


「ライル商会の商品になる予定の牛乳です。よかったら飲んでください」

「「「うおおおお!!!!」」」


村人は唐揚げを食べ、牛乳を飲み、感想を述べていく。

「唐揚げ!肉汁がすごい!」

「うまい!マヨネーズ最高!」

「マヨネーズもいいけどレモンだよ!」

「牛乳も甘くて濃いよ!」

「美味しいね!」


どんどん唐揚げと牛乳がなくなっていく。



「あー唐揚げと牛乳じゃなくて、別の飲み物の方が合うんだけどなー。もしかしてあれ使える?」

バッグからマジックドリンク製造タンクを取り出した。


小さなウィンドウが出てきた。

[何を製造しますか?一度決定すると変更できません]


「何にしようかなーコーラとかかなーうーん」

コーラに決定いたしました。


「考えてたらコーラになった!醤油試せてない。コーラでいいけどー。くそー」

そのタンクを唐揚げの近くに置いた。

温度を5℃に設定し、魔力を注ぐ。


ゴーレが家からコップを持ってきてくれた。

「ありがとう。みんなに使ってもらって。俺はジョッキがあるから」

バッグからジョッキを出し、蛇口部分を回してコーラを注いでいく。


「うわ、久々すぎる!飲むぞ」

ゴクッゴクッ

「懐かしい!うますぎ!これも売れるぞ」

俺はジョッキ1杯飲み切った。


「みなさん。ライル商会で売り出そうとしている商品のコーラです!甘くて口に入れるとパチパチします!是非試してください!」


そういうと村人達はコップをゴーレにもらいコーラを注ぎはじめた。

「なんかしゅわしゅわしてる」

「これ飲めるの?」

「でも甘い匂いするよ?」

「飲んでみるか!せーので」


何人かがコーラを飲んだ。

「パチパチする!」

「あまい!うまい!やばい!」

「なんでパチパチするの?」

「美味しすぎる!」


「今後、卵と牛乳とコーラはライル商会で販売します。村の方々には超超お手軽価格で販売しますので!よろしくお願いします。物々交換でも対応しますので」


「「「「「絶対買う!」」」」」



唐揚げと牛乳とコーラのおかげで、

ウォーターコッコの解体は1日で終わった。



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