表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/386

83.ボスウォーターコッコ

俺らは南の森に向かっている。


メンバーは、俺とニーナとカシムとゴーレ、

フリードとノコとシモンとキリーとグーちゃんだ。


「2人とも、気合入れていくよ!」

「「はい!」」


「今回はノコがボスウォーターコッコを引きつけて、グーちゃんがウォーターコッコの攻撃から2人を守る。俺らは本当に危なくならない限り手を出さないから」

「「はい!」」

「2人みたいに遠距離攻撃する人も敵に近づかれることも多い。だから、避けるなり反撃するなりするように。怪我する可能性もあるから、怪我したらニーナがすぐ治す」

「「はい!」」


「俺が終わりというまで、戦い続けること!」

「はい!!」



2人への気合入れも終わり、馬車はそろそろ南の森に到着する。



▽ ▽ ▽



ウォーターコッコはまた増えていた。

ボスウォーターコッコもしっかりいた。

しかも2羽になっている。

卵から生まれたのはボスウォーターコッコじゃないのか?


「え?まじ?2羽いるんだけど。ノコ、いける?」


ジジジジジジ!

「できるみたいだな。頼んだノコ」

そういうと、ノコが飛んでいった。


ノコを追いかけてボスウォーターコッコが2羽追いかけて行った。



「よし。ニーナとカシム、戦闘開始だ!」

「「はい!」」


2人とグーちゃんはウォーターコッコの群れに向かって行った。


シュッシュッ!

カシムがウォーターコッコに矢を当てる。

その瞬間、近くにいるウォーターコッコが全員カシムに向かっていく。


「グーちゃん!お願い」

グォーグオオオオオオ!!

ウォーターコッコに『威圧』をする。

中立状態なら逃げられていたが、興奮状態のウォーターコッコはグーちゃんに標的を変えて向かって行った。


「エアロボール!」「ストーンボール!」

風の球と石の塊がウォーターコッコに当たる。


「攻撃したら場所を変える!2人の師匠はそんなことも教えてくれてないのか!!!」

「「すみません!!」」


シュッシュッシュッ!

カシムは矢を放ち、位置を変える。


グーちゃんは石拳で近くのウォーターコッコを殴り殺す。

グオオオオオオ!!

ウォーターコッコの攻撃力じゃ、グーちゃんに傷をつけることができないようだ。


グーちゃんの脇を数羽のウォーターコッコが抜けていき、カシムを襲う。

「エアロボール!エアロボール」

2羽を吹き飛ばすが、数羽の攻撃を受けるカシム。

「くっ!」


「ストーンボール!ストーンボール!ストーンボール!グーちゃん、もう一回お願い」

グオオオオオオ!!

グーちゃんはまた『威圧』をした。


「ニーナ!カシムが怪我したこと見えないのか?それとも回復とフォローの仕方がわからないのか?」

「すみません!メディックツリー!」

手のひらから葉っぱが飛び、カシムの身体からに巻かれた。


「ごめんニーナ。次は声かけるから」

「私もごめん。フォローできなかった」


周りのウォーターコッコは増えている。


「ちょっと引いて、賭博師の弓を使う」

「わかった!ストーンボール!」


カシムは距離をとって賭博師の弓を引く。

シュッシュッシュッ!

3射目がウォーターコッコに当たり爆発した。


シュッシュッシュッ!

2射目がウォーターコッコを貫通し、3羽後ろまで矢が貫いた。

少しずつウォーターコッコは減るが、増える量の方が多い。




1時間ほど経ったが、量は多いままだった。


「おい!疲れたんなら!回復するんじゃないのか?」

「カシム!ニーナの方にフォローはしないのか?」

「ニーナ!ストーンボールの命中率落ちてるぞ!集中しろ!」

「カシム!エクストラスキルを外すために射ってるのか?」


俺の怒号が響いている。

今日は特別厳しく言っている。


「そろそろ俺達の手伝いが必要か?」

「「いらないです!」」


2人は本当偉い。

2人の頑張りは心の底から尊敬する。

だからもっと厳しくいこう。



シュッシュッ!

1射目の矢が丸太ほどのサイズになり、大量のウォーターコッコが吹っ飛んでいく。


「カシム!体力は平気?」

「まだ大丈夫。ありがとう!」

2人はしっかりコミュニケーションを取って戦えている。


「カシム!近距離弱すぎないか?弓の練習は頑張ってたみたいだけど、近距離が強い敵と戦う想定してないのか?」

「ニーナ!攻撃方法が少ないなら工夫して戦え!」



また1時間ほど経った。

「エアロボール!エアロボール!エアロボール!」

矢を回収する体力も無くなったカシムは魔法で戦っている。

「メディックツリー!メディックツリー!」

自分の後ろにメディックツリーを召喚して自分を回復しつつ、葉を飛ばしカシムの回復をするニーナ。


2人とも限界が来ていた。


「そろそろ手を出そうか?」

「「ま、まだやれる」」


「グーちゃん、周りの木を倒して!」

グォー!

グーちゃんが周りの木を倒し始めた。


「ありがとうグーちゃん!ファイアボール!」

ファイアボールが当たったウォーターコッコから近くのウォーターコッコに燃え移る。


燃え広がらないように、周りの木を排除したようだ。

「ニーナ!その判断はいいぞ!」


「シモンとゴーレ。矢をこっそり回収して、カシムの近くに刺しておいて」

チチチチ!

「承知しました」



シモンとゴーレのおかげで、だいぶウォーターコッコが減っていった。

あと15羽ほどだ。

2人の魔法の威力もだいぶ上がっている。


ジジジジジジ!

「ノコ、囮ありがとう。ボスはもう遠くに行ったのかな?」

ジジジ!


「よし、そろそろ終了させるか」

「みんな、残党を倒す準備しといて」


コーーーー!

終了させようと思った矢先、

ボスウォーターコッコが1羽現れた。


「あれ?遠くに連れて行ったはずだけど?」

ジジジジジジ?

「多分ですが、さっきの2羽とは別個体だと思われます」

「なるほど。俺らでやっちゃうか!」

ボスウォーターコッコと戦おうとしていると、2人が叫ぶ。

「師匠!!俺達がやる!」

「まだ手を出さないで!」


まさかの提案だった。

「わかった。危なくなったら助けるからね。あとこれ飲んで頑張って!」

ポーション(低級)を2人に投げた。

2人はそれを飲んだ。

「「はい!!」」


ニーナはグーちゃんに指示を出す。

「グーちゃん!お願い!」

グォーグオオオオオオオオオ!


ボスウォーターコッコがグーちゃんに攻撃を仕掛ける。

流石に上位種だ、グーちゃんにダメージが少し入っているようだ。


コー!

ボスウォーターコッコの頭上に水の矢が4つ現れた。

コー!

矢がグーちゃんに当たる。

グオオ!


「ニーナ!俺が戦闘にいないとき、誰が指示出すんだ?」

「わたしが出します!カシム、相手は魔法を使ってくるから距離を取って、グーちゃんが押さえてる時にできるだけ攻撃をして!」

「わかった!」


「メディックツリー!グーちゃん!回復するね」

グォー!


シュッシュッシュッ

カシムの矢が当たる。3射目が爆発した。


ボスウォーターコッコは矢が飛んできた方向を見るが、すでにそこにカシムはいなかった。


「ストーンボール!ストーンボール!ファイアボール!」

全弾命中する。

羽に火が燃え移るが、ウォーターコッコは水魔法で火をすぐに消した。


「グーちゃん今!」

グーちゃんが石拳でボスウォーターコッコを殴った。


シュッシュッシュッ!

矢が当たっていく。

3射目の矢が貫通する。


ボスウォーターコッコがふらつき、その隙にグーちゃんが石拳を叩きつけた。

ボスウォーターコッコは倒れた。

「よっしゃーーー!」「やったーー!」



そう叫ぶと、2人は緊張の糸が途切れたのか倒れてしまった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ