64.カラッカの街
森の中で2泊し、あと少しでカラッカの街に着くようだ。
20人を奴隷にしてからの旅路は安全だった。
多少魔物が出てきたが、ノコが対応してくれた。
奴隷達に持ってきていたうさぎ肉を食べさせると泣きながら喜んだ。
馬車は3台になり、
御者はゴーレとリリアンさんとクララさんだ。
手に入れた馬車には奴隷達に乗ってもらい、盗賊はマジック馬車に繋いで歩かせている。
グーちゃんが後ろにいるので、盗賊達がスピード落とさず歩いている。
この約1日半で奴隷達といろいろ話した。
誘拐や村を襲われて奴隷にされた人が多かった。
獣人のグループは、犬の獣人の親子と子供の兎と狐の獣人。
それぞれ拉致をされ、同じ貴族の元で奴隷として働いていたようだ。
主人が急死した瞬間に犬の獣人が3人を連れて逃げたのだが、また捕まってしまって今に至るようだ。
俺は村でやってもらいたいことや、将来のビジョンを話した。
それを聞いて、村に来たがってるのは、
夫婦1組・女性2名・男性1名・獣人4名だ。
「街から戻ったら家作らなきゃだな」
▽ ▽ ▽
「カラッカの街が見えてきたわよ!」
先頭のリリアンさんが叫ぶ。
カラッカの街は思ったより大きかった。
城壁もあり、さすがは領主がいる街だ。
俺は念のために『隠蔽』を使いスキルを変えた。
まあ変えたやつのままだと明らかに不自然だからだ。
☆偽ステータス
【名前】 ライル
【年齢】 5
【職業】 農家
【レベル】 1
【生命力】 80
【魔力】 70
【筋力】 30
【防御力】 10
【俊敏力】 10
【スキル】
○エクストラスキル
秘密基地
○通常スキル
風魔法LV1
→エアショットLV1
エアアームLV1
テイム
【テイムモンスター】
・ブラックスターホース
・アイアンスタッグビートル
・ホワイトクロススパイダー
・フォースサイズマンティス
・エリートファーマーゴーレム
これはこれでなかなかやばいがしょうがない。
辻褄が合わなくなる。
門でヒューズさんが手続きを始めた。
門兵が気さくに話しかける。
「ヒューズさん。大所帯だけどどうした?」
「依頼の最中で、護衛依頼を受けてきたんだ。これ俺らのステータスプレートと村の代表のカインのステータスプレートだ。
3人の子供は魔法適性検査のために来た。
モンスターはテイムしてあるから、ギルドにすぐに向かって登録を済ませる。
途中で盗賊を捕縛したから受け渡すけどいいか?お頭は殺して首を持ってきた、残りのやつは27人捕縛した」
「うおーすごいな。さすが疾風の斧。テイムしたモンスターも気をつけてくれよ!」
「わかってる!責任は持つ。あと奴隷が20人囚われていた。たぶん違法奴隷だろう。こいつらは奴隷だからステータスプレートないけど大丈夫だよな?」
「問題ないぞ。ちょっと盗賊を引き取って、いろいろ確認するからちょっと待っててくれ」
「頼んだ!」
門兵は盗賊を引き取って、奥に消えていった。
門兵が何かをもって戻ってきた。
「ヒューズさん。これ懸賞金と犯罪奴隷に落とした分の金」
「ありがと。じゃあ、冒険者ギルドに行ってくるわ!」
ヒューズさんは戻ってくると、俺に大銀貨5枚と銀貨27枚を渡した。
「盗賊捕縛分だ。奴隷解放の足しにしろ」
「ありがとうございます」
「それじゃあ冒険者ギルドに向かうぞ」
馬車は門をくぐって街の中へ進んでいく。
街の中はすごかった。
前世でやったゲームの世界みたいで、中世ヨーロッパっぽい街並みだ。
テンションがだいぶ上がった。
「よし、ついたぞ。冒険者ギルドだ」
街の中でも大きめで迫力のある建物に着いた。
 




