5.スキル『秘密基地』
スキルを確認した未整地の場所で両親が話していた内容について考えていた。
村の人が減っている。
→廃村になるかもしれない。
行商人が来なくなる。
→野菜の売却や日用品の購入ができなくなる。
俺の今世の目標は
1.両親に不自由ない生活させる。
2.両親の跡を継ぎ、農業をやる。
3.親友に恥じない生活。
4.できればモンスターと戦ったり異世界転生感を満喫する
努力しないで後悔したんだ。
親に迷惑をかけたまま死んだんだ。
プライドのせいで親友に会えずに死んだんだ。
前世でやれなかったことを今世では必ずやってやる。
まずは、村の過疎化をどうにかしなくてはならない。
そのために使えそうなスキル『秘密基地』の確認だ。
「ステータス!まずは、『秘密基地』をスロットに設置して、これでよし」
【名前】 ライル
【年齢】 5
【職業】 農家
【レベル】 1
【生命力】 60
【魔力】 60
【筋力】 20
【防御力】 10
【俊敏力】 10
【スキル】
○エクストラスキル
ガチャ
○パッシブスキル
スロット1:スキルホルダー
○通常スキル
スロット1:秘密基地 LV1
→畑作成LV1
○スキルホルダー
風魔法LV1
→エアショットLV1
騎乗
「これでセット完了。実際に使ってみたいけどどうやって使うんだ?とりあえず、秘密基地!」
目の前に小さなウィンドウが現れた。
そこには自分がいるところを中心に地図が表示された。
[秘密基地に登録する範囲を選択してください]
「秘密基地の範囲か、とりあえずお父さんの土地を全部選択するか」
マップをタッチし範囲を選択した。
するとマップに賽の目状に線が入り、選択した範囲が強調されていた。
廃未廃未未
畑畑未未未
畑畑未未未
家畑未未廃
強調された部分がちょうど20マスに分けられていた。
家の周りの畑以外は木も切り倒されていない未開拓や引っ越した人の家が廃墟としてそのまま残っていた。
だいたい1マスが20m×20mくらいのサイズだ。
こうみるとお父さんと先祖が頑張って土地を買ったんだなと実感する。
今自分がいる家から一番離れた未開拓地をタップしマップのズームをタップすると、20×20のマスになった。
見ている光景が少し変わった。
マップと同じ場所に賽の目状の線が出てきた。
「なるほどね、これに合わせて畑を設置するのか」
「畑作成!」
視線の先にある1マスが強調表示されている。
別のマスに視線をずらすとそれに合わせて強調表示が移動した。
「ここに畑ができるのか、設置してみるか、設置!」
バッフン
さっきまで強調表示されていたところがきれいに整地されて、畑になっていた。
「これはすごいな、さっきまであった大木が一瞬にしてなくなってる。今後のことを考えて計画的に畑を作るか」
マップを見ながらどこに畑を作るか考えていた。
するとマップに畑作成のボタンが表示された。
「マップ上でも作ることができるのか!これは便利だな!よし!ここのエリアを全部畑にするか!」
マップの1番端を選択し、【畑作成】をタップした。
小さなウィンドウが表示された。
[秘密基地の端を畑にするのはおすすめしません。
秘密基地の端は柵や建物を作るのをお勧めします。
本当に畑を作成しますか?]
「いい機能。今後、柵とか建物が作れることを期待しとくか」
今後、柵などを作ることを考えて、畑を次々と作っていった。
バッフン
「マップだと一括選択できるから楽だな」
秘密基地に面していない2面だけを残し、19×19の畑を作った。
「秘密基地はすごいな、耕さなくてもそのまま使えるし、しかも土がものすごく上質だ。これで畑の作り方はわかった、あとは種とか植えるものをどう揃えるかだな」
「種芋はあるが1個しかない、お父さんに種芋の育てかたを聞くためには、エクストラスキルが『ガチャ』ではなく『秘密基地』ってことにしないと、いろいろめんどいことになりそうだな」