3.スキルチェック
誕生日当日の昼間
俺は両親に遊びに行くと伝えて、
スキルの確認をしに、お父さんが所持してる木の伐採されていない未整地の場所へ向かった。
「ここならいいかな?ステータス!」
【名前】 ライル
【年齢】 5
【職業】 農家
【レベル】 1
【生命力】 60
【魔力】 50
【筋力】 20
【防御力】 10
【俊敏力】 10
【スキル】
○エクストラスキル
ガチャ
○パッシブスキル
スロット1:スキルホルダー
○通常スキル
スロット1:なし
○スキルホルダー
風魔法LV1
→エアショットLV1
騎乗
秘密基地 LV1
→畑作成LV1
「ほんと謎なスキルが多いな、スキルホルダー・畑作成・秘密基地。なんか押したら詳細とか出てくるんじゃないか?」
そう言いながらディスプレイをタップしてみると、詳細画面が出てきた。
○スキルホルダー
スキルを所持・使用できる。
○風魔法LV1
→エアショットLV1
風の塊を手のひらから発射する。
○騎乗 (パッシブスキル)
騎乗可能な生物にたやすく乗ることができる。
○秘密基地LV1
任意の場所にあなただけの秘密基地を作る。
→畑作成LV1
任意の場所に植物がまあまあ良い状態で成長できる畑を作成
「『スキルホルダー』は説明が大雑把で何もわからん。『風魔法』は便利そうだな、レベルの概念があるってことは『風魔法』のレベルを上げると種類か威力が増すってことだろうな」
俺は前世でやっていたゲームを思い出していた。
「『騎乗』は案外普通だな、乗るっていっても村にいる馬か、商人が馬車を引くときによく使うグレートホースくらいか。身体が小さいから馬に乗って移動できるのは助かるが、まあハズレだな~。
『秘密基地』がよくわからんぞ?前世で公園とかに秘密基地もどきを作って遊んでたことはあるけど、畑作成?畑なんて秘密基地にあるのか?まあ農家として親を手伝うにはありがたいスキルだな。なんとなく詳細がわかったから実際に使ってみるか」
前世で何もできなかった俺が、転生という形で何かに貢献できるかもしれない。
よし。やるぞ。
俺は手のひらを近くにある大木に向けて唱える。
「エアショット!!」
シーーーーーーーーン
手のひらからは何も出てこなかった。
「おい!なんでだよ!恥ずかしいぞこれ!前世と合わせると33のおっさんに厨二病みたいなことやらせるなよ!!!!!!!ス、ステータス!」
恥ずかしさを紛らわそうとステータスを開き、再度スキルを確認する。
ディスプレイの風魔法を見ると【スロットに設置】という文字があった。
「スロットに設置、これを押せばいいのか」
ディスプレイをタップし、ステータスを確認する。
【名前】 ライル
【年齢】 5
【職業】 農家
【レベル】 1
【生命力】 60
【魔力】 50
【筋力】 20
【防御力】 10
【俊敏力】 10
【スキル】
○エクストラスキル
ガチャ
○パッシブスキル
スロット1:スキルホルダー
○通常スキル
スロット1:風魔法LV1
→エアショットLV1
○スキルホルダー
騎乗
秘密基地 LV1
→畑作成LV1
「そういうことか。ここにセットして使用するのか。だいぶめんどいなこれ。まあとりあえずもう一回試してみるか」
「エアショット」
俺は手のひらを大木に向けた。
恥ずかしさが消えないので今回は小さい声で唱えた。
手のひらから野球ボールほどの大きさの風の塊が現れ大木にぶつかった。
ドーン!
大木にぶつかると風の塊は消え、大木の3分の1ほどがえぐれていた。
「お、出た!!魔法が使えた!!威力もそこそこあるじゃん。よしこの調子で他のスキルも試すぞ。ステータス!」
【スロットに設置】をタップすると小さいウィンドウが出てきた。
[スロットに設置したスキルは設置から24時間は変更することができません]
「まじか!でもこのスロットにスキルを入れ替えられるのは確定だな。だけど24時間変更できないのは結構しんどいな。『秘密基地』は明日確認するとして、パッシブスキルの『騎乗』と『スキルホルダー』は変更してみるか」
ステータスを開き、【スロットに設置】をタップする。
また小さなウィンドウが出てきた。
[パッシブスキル『スキルホルダー』は移動・変更・削除をすることができません]
「なるほどな、このスロット移動とかがスキルホルダーの能力って可能性が増してきたな。スロットが一つしかないから、『騎乗』の使い道がなくなってしまったが、元々ハズレみたいなものだから別にいいか」
スキルのチェックもとりあえず終わり、次はアイテムを確認する。